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こんにちは。こんにちは。えっと、今回送ってくださった方が提供してくれたエッセイですね。 本屋のポップアップコーナーを任せられたらというテーマなんですが、これがもう本当に面白くて。
はい、すごく興味深い内容でしたよね。ですよね。 あの書店でよく店員イチヨシみたいなコーナーがあるじゃないですか。
ええ、よく見かけますね。 でも筆者はそういうのを見ると、「いや、自分で決めるんで。」って素通りしちゃいタイプらしいんですよ。
ああ、なるほど。もうその時点でかなり癖が強いというか。 そうなんです。なので今回は送ってくださった方と一緒にですね、この筆者のちょっと異常とも言える本への愛とそれに伴う悲劇を読み解いていくというのが今回のミッションになります。
悲劇って言っちゃってますけど、まあ本当にそういう展開になっていきますからね。
はい。で最初のポイントなんですが、私本好きって聞くと普通は読書好きだと思うんですよ。
ええ、一般的な感覚だとそうですよね。
でも筆者は本を読む前に買って積むものだと。これ言葉を選ばずに言うとただの紙の収集家なんじゃないかって、部屋を書店の倉庫にするためのレンガみたいに思ってるんじゃないでしょうか。
ああ、レンガ。まさにそんな感じですよね。彼にとって本は情報を得るためだけじゃなくて理想の空間を作るための素材なんですよ。
理想の空間ですか。
ええ、これには理由があって、彼の人生の目標っていうのが過去に見た他人の本棚の景色によって作られてるんです。
他人の本棚ですか。
そうなんです。小学3年の時の他人の先生の家がもう壁一面本だらけだったりとか。
へえ、すごいですねそれは。
あと中学生の時に見た大学生の部屋で自作の本棚がパラフィン市のカバーで埋め尽くされていたとか、そういう強烈な景色が現体験になってるんですよね。
なるほど。だからこそ自分の部屋もそうしたいという執着が生まれるわけですね。
そういうことです。だから部屋探しでも普通なら日当たりとか駅からの近さを気にするところを、彼はなんと床の耐火獣だけで選ぶという。
床の耐火獣。いやあ、普通そこまで気にしないですよね。
なかなか異常なこだわりですよね。でもこれ実用的な理由もあるんです。
と言いますと。
彼の友人で押し入れに漫画をぎっしり詰めた結果、重みで床が崩壊したという実話がありまして。
えーと床が抜けたんですか。
そうなんです。そこから彼は本というのは知識だけじゃなくて、物理的な重量も増やすんだという恐ろしい教訓を学んでいるんですよ。
いやあ、本で家が壊れるってホラーですよね。でもそんな風に本を集め続けて、まさに本で遭難しそうな状態の部屋にある日一人の女性が現れるんですよね。
はい。ここからが一気にドラマチックになりますね。
その女性が放った一言が、「結婚したら図書館を作ってあげるわ。」という、これすごい言葉じゃないですか。
いやもう本好きの急所を完璧についてくる見事な殺し文句ですよね。完璧な罠の完成です。
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私も自分が一番欲しいものをそんな風に目の前にぶら下げられたら、コロッと騙されちゃうかもしれないです。でも冷静に考えたら怪しい話ですよね。
本当にそうですよね。でも彼にとって図書館というのは子供の頃からの最大の夢であり、アイデンティティそのものですから。
はいはい。
そういう自分が一番こうであって欲しいと願っている部分を突かれると、人間って論理的な判断が全くできなくなるんですよ。
なるほど。ピンポイントな言葉で強烈な確証バイアスが働いちゃったわけですね。でもそこからがまさかの非悲劇で。
ええ。状況が一変するんですよね。
結婚して30年経った今、図書館は建ったんでしょうか。
いや建つどころか、彼が一生懸命集めた大事なレンガである本はすべて倉庫行きになってしまいました。
うわー残酷すぎる。
さらにお財布の管理まで完全に奥さんに握られているという事実が明かされます。
つまり奥さんが建築家として設計図を握って彼を城から占め出しちゃったわけですね。あの夢のようなプロポーズは実は壮大な営業トークだったと。
はい。筆者もついにそれを悟るわけです。この視点の転換がすごく面白いですよね。
本当に。だからこそ、もし彼が書店のポップアップコーナーを任されたとしても、普通のおすすめ本なんて絶対に並べないだろうという結論になるんですよね。
そうなんです。彼が選ぶテーマは、ズバリ本に人生を狂わされた人たちの実話コーナーですね。
そしてそのコーナーの目玉作品が、図書館を作ると言われて結婚した男の30年になるという見事なオチで。
はい。このエッセイから得られる一番の教訓は、私たちの最も深い情熱こそが最大の弱点になり得るということですね。
自分の趣味や情熱を満たすためなら、一体どんな甘い営業トークに喜んで騙されてしまうのか。
送ってくださった方も、ご自身の情熱のあり方と照らし合わせて、少し考えてみてはいかがでしょうか。
次回の配信もお楽しみに。さようなら。