なるほどね。その中で何か工夫されたこととかいうものがありますか。
今言う体験という部分で、どちらでも選べるので、どっちもいいんでね。
要は子どもがやりたいという部分をどんどん我々が提供していくと、創出体験をできるだけなくしていくという部分ができたかなという。
創出体験ですね。なるほど。創出体験に関して言うと、いちいちゆとり世代というちょっと悪い口があったんですが、最近この世代って生まれるんじゃないかと心配する声を聞くんですね。
学校の長い間の休みの間に勉強してない子もいるんじゃないかとか、あるいは対面ではないので、もう一つ一生懸命やらなかったんじゃないかということで、
結局はこの世代と言っていいような学力の少し心配しなきゃいけない子どもたちが出てるんじゃないかという声があるんですが、
これは子どもさんたちと身近に接されていて、青木さんはどういうふうな実感でしょうか。
格差はやっぱり出てきてますね。出てきてますね。
これは子どもだけの問題じゃなくて、やっぱり教育の学校での、例えばオンライン授業でも自治体の取り組みのあり方とか、
学校の先生のあり方とか、違うんですね。ピチッとできてる場合とそうじゃない場合と。
そういう部分の対応の格差が、スキルの差が変わってきてるんで、子どももちゃんとできてる子とそうじゃない子が出てくるんで、
ちょっとそれも格差が生まれる原因かなというふうに思うんですけどね。
なるほど。
となりますと、これからコロナが収束すると、アフターコロナ時代に入っていくわけですが、
教育をされる立場として、気をつけていかなきゃいけない点というのはどのあたりに見出されますか。
そうですね。だから特にやっぱり子ども一人一人を見て、
差がついてるわけですかね、格差がついてるわけですか。
やっぱり基礎学理を徹底的に我々は教えていかない、上がるようにという部分が一つと、
もう一個はやっぱり子どもの面倒見ですかね。要は、成績が上がるのは我々塾にとっては絶対必要なことで、
それから友達といっぱい話せると、ザックバラに話せるとか、
あるいは先生に素直に話せるとか、楽しい話を聞かせてもらうとか、
あるいは悩み事の相談できるとか、塾やったら気持ちわかってもらえるとか、
そういう居場所機能、そういう場を作っていきたいなと。来やすい部分でと。
両方必要ですね。ですから授業の部分と、やっぱり体験的な部分と。
なるほどね。となると大切なのは、コロナの感染対策をしっかりしながら、
できるだけ対面での機会を増やすということになるでしょうね。
もう一つは、1回目の放送に変えるところもあるんですが、
3年後に2度目の万博が大阪で行われるわけですね。
もともとこの青木さんの会社は、最初の大阪万博の前年に、
英会話の需要を見込んで作られたわけですが、
この2回目の万博が教育界にどんな影響を与えるかという、
ちょっと大きなテーマなんですが、伺ってみたいんですが、いかがでしょうか。
国際化というのは前と一緒なんですけれども、今度はですね、
もっと日本人が英語でちゃんと自分の自己主張できる場でないとあかんなと。
ただ会話できるだけじゃなくて。
じゃなしに。だからそういう自己主張できるようなきっかけになればいいかなと、
いうふうに思いますけどね。
なんか今、統計的には3000万人の来場者が見込まれて、
その1割ぐらいは外国人であろうと。
300万人も来るんやと。いろんな人が来ると。
やっぱり日本人の、我々、僕もそうですけども、
自分、自己主張が今、日本人が一番苦手なところじゃないかなと。
でも英語の方が自己主張しやすいんですよ。
日本語じゃなしにね。ストレートですから言えることが。
だからそういう自分の自己主張するような場をきちっと活かしていったらいいなと。
万博を機にですね。
なるほど。そのためには僕なんかも英語を書きダメなんですか。
どうしたらいいんでしょうね。英会話力でいくところから始めたらいいんでしょうか。
でも思うところはもう出していくということでしょうね。
なるほどね。そういう意味では本当の国際化が次かもしれないですね。
今までは例えば道案内ができるとか、これ美味しいですよとかいった会話ができればね、
なんとなく外国人をおもてなしたという気持ちになっているんですが、
きちっと言うべきことあるいは説明すべきことをできるようになりなさいということでは、
さらにランクアップした国際化が求められているということになる。
そうですね。双方向になりますでしょうね。
なるほど。大人もウカウカしてはいないなという気持ちになるような話ですね。
わかりました。そろそろまた時間が迫っているんですが、
もう半世紀以上、塾というものに青木さんは関わってきておられるわけですが、
塾の今果たしている役割をどういうふうに評価されているかというところをまず1点伺いたいのと、
もう1つは将来どうなるべきかというビジョンみたいなものですね。
それも伺えたらと思うんですが、
まず塾の役割、今どうだというふうに評価されていますか。
そうですね。やはり塾は違う、学校とは違う部分で、
子どもたちの学力をどう上げていくかという部分は保管しているかなというふうに思いますね。
それともう1個は先ほど言いました、居場所ですか、相談しやすいとか聞きやすいとか、
話しやすいとか、そういう機能は果たしているんじゃないかなと。
だからちょっと学校とは違う部分で、学校先生に言うたら成績に通じるんじゃないかと。
評価するというのも仕事に入ってますもんね。
そういう部分では塾の1つの機能がなっているかなと。
だからさらに僕はもう少し今後の塾というのは、もちろん学力の向上もありますけれども、
もう1個はやっぱりそういう居場所機能、先ほど言ったこれを体験的な部分を踏まえて、
それをどう取り組んでいくかということが1つこれから大事でしょうね。
そういう意味では塾経営者はただ学力を上げるだけじゃなくて、
もうプラスアルファシスタバのもう1つということが必要だということでしょうね。
将来的にそういう塾は増えるでしょうか、どうなると。
どうなんでしょうね。
ですからその体験も踏まえて、どういう体験をさせてもらったらいいかとか考えるのではないですかね。
それが子どもたちにどう役に立つかという部分だと思いますからね。
やっぱりそういう塾は残っていくでしょうね。
残っていくね。
自然淘汰されず残っていくというところが、塾が学校でいないところですよね。
自分たちで経営努力しているということでしょうから。
わかりました。
あとそういった塾に通うために経済的なことも必要になってくるんですが、
例えば今、奨学金は無償化しようという流れが非常に多くなっているわけです、大学までですが、
ただ、学校だけじゃなくてこの塾の教育をどうするのかということも、僕は大事なことだと思うんですね。
その部分で政治とか行政に言いたい部分があったら、ぜひ言っていただきたいと思いますが、この機会に。
行政のほうもできるだけ、例えばお金の部分でいけない子とかいう部分の支援はしてほしいなというふうに思いますけどね。
どちらもあって日本の教育は成り立っている。
学校と塾が車の両輪のように必要だというところを、まず理解してほしいところですよね。
わかりました。
3週間にわたって出ていただきましたが、青木さん、3週間、言いたいことは言っていただけたでしょうか。
ありがとうございます。
言い残したところはございませんか。
最終的には、学校の先生も塾の子どもたちに知識を教えるのはもちろんだけども、
どれだけ子どもに興味を持たせてやる気を起こさせるかという、これが一番大事だと思うんですね。
やっぱりしたいことをさせてあげなさいというふうに思うんですよね。
そういう行動ですかね。
それが大事だなということ。
だから自分、子どもが決断したことはできるだけ応援してあげるような感じが一番いいんじゃないかなと思います。
否定はせずに肯定するということですね。
はい。
わかりました。青木さん、3週間にわたってどうもありがとうございました。
ありがとうございました。