多動迷子の特性
これをやるぞって、こう意気込んで始めたのに、あ、気づいたら全然違うことに夢中になってる。なんてことありませんか?
英語学習とか、プログラミングとか、動画編集とかね、次々始めるんだけど、なんかどれも中途半端で。
あー自分は飽きっぽいなーとか、集中力ないのかなーなんて思ってしまったり。
あーありますよね。その次々に興味が移っていく感じ、実はですね、ご自身の脳がもともと持っている設計、特性みたいなものに理由があるかもしれないんです。
私たちはこれを多動迷子って呼んでるんですけども。
多動迷子?
今回はお手元にある多動迷子の処方箋という資料をちょっと見ながら、なぜそう感じてしまうのか、その脳の仕組みから、じゃあどうすればいいのかっていう具体的な対策まで一緒に掘り下げていければなと。
脳の設計ですか。いやそれはすごく興味深いですね。その迷子になっちゃうメカニズムを脳科学の視点から見るとどういうことなんでしょう。資料を見るとポイントは3つですね。
はい。まず一つ目なんですけど、前頭前皮質っていう脳の場所ですね。ここは計画を立てたりとか、衝動をコントロールする、いわば司令塔のような役割なんですけども、この機能がですね、時と場合によって少し不安定になりやすいと。
ふむふむ。
そうなると、計画通りに進めるというよりは、目の前にある新しい刺激、面白いものにパッと心が動きやすくなるんですね。決してやる気がないとか、意思が弱いとか、そういう話ではないんですよ。
なるほど。司令塔の働き具合が鍵なんですね。となると、2つ目のドーパミンっていうのは、その刺激の反応と関係が新しいことへのワクワク感とかやる気に関わる物質ですよね。
そうですそうです。このドーパミンとの付き合い方がちょっとユニークでしてね。興味を持ったことに対しては、もう周りが見えなくなるくらいのすごい集中力、いわゆるハイパーフォーカス状態に入ることがあるんです。
あー、ありますね、そういう時。
ただ一方で、その刺激に慣れてしまうと、今度はドーパミンの出は悪くなって、急速に興味が薄れてしまう。で、脳が次々の新しい刺激って探し始めちゃうような、そういう傾向があるんですね。波が大きいというか。
あー、なるほど。一点集中もすごいけど、熱が冷めるのも早い。まさにコインの裏表みたいな。
そういう側面がありますね。
で、3つ目が、現代社会そのものですか?アテンションエコノミーってありますけど、スマホの通知とか広告とか、もう私たちの注意を引こうとするもので溢れてると。
そうなんです。もうスマホ開けば通知がピコピコなったり、次から次へと面白そうな動画とか広告が出てきたり。
もともと新しい刺激に注意が向きやすいっていう脳の特性を持っている方からすると、こういう常に情報が溢れている環境っていうのは、特に一つのことに集中し続けるのが難しい。エネルギーを使う状況と言えるかもしれませんね。
脳の特性と、今のこの環境と、その両方が影響し合っていると。こう聞くとなんだか大変そうですけど、じゃあどうすればいいんでしょう?この迷子状態とうまく付き合っていくには。
集中力維持の方法
そこが今日のポイントですね。自分の意志力だけで無理やり頑張るっていうんじゃなくて、脳にあった戦い方を見つけていくという考え方です。資料では具体的な方法として、環境設計、ご褒美設計、集中と休憩のリズム化っていうのが挙げられています。
仕組みでカバーするみたいな感じですかね。環境設計っていうのは、例えばどんなことを?
はい。まず、集中を邪魔するものを物理的に遠ざけるとか、そういうシンプルなことからですね。例えば、作業中にスマホの通知を切っておくとか、仕事する場所をきれいに整えるとか。あとは、やるべきことをリマインダーに設定したり、トゥードゥーリストにして見える化する。まあ、外部のツールで脳の死霊等をサポートしてあげる。そんなイメージです。
ああ、なるほど、なるほど。ご褒美設計は、やっぱりさっきのドーパミンをうまく使う?
その通りです。大きな目標を立てるんじゃなくて、まずは達成できそうなすごく小さなステップに分けるんです。で、その一つ一つをクリアするたびに、自分にとって嬉しいって思えるような小さなご褒美を用意する。
ほうほう。
例えば、好きな飲み物を一杯飲むとか、ちょっとだけ好きな動画を見るとか、何でもいいんです。これで意識的にドーパミンをちょっと出してあげて、次のステップへの意欲をキープしやすくする、という狙いですね。
なるほど。小さな成功体験を積み重ねて、脳をうまく乗せていく感じですね。で、最後の集中と休憩のリズム化は、あのポモドールテクニックみたいな?
ええ、そうですそうです。例えば、25分集中したら5分休憩する、みたいに時間を区切って作業する方法ですね。集中力を持続させるのと、脳を疲れさせすぎない、その両立を狙っています。大事なのは、休憩時間はもう意識して作業から離れることですね。しっかり脳をリフレッシュさせることが、次の集中につながりますから。
うん、なるほど。自分の脳の癖みたいなものをまず理解して、それに合わせてツールを使ったり工夫したりしていくと。何というか、自分を無理やりコントロールするというより、自分の脳とうまく付き合っていくパートナーシップみたいな感じがしますね。
まさに、まさにその捉え方がすごく大事なんです。この特性を欠点だとかダメなところだって思うんじゃなくて、ちょっとユニークな仕様なんだと。だって、人一倍好奇心が強かったり、次々と面白いアイディアが浮かんできたり、興味を持ったことへの瞬発力があったり、これって見方を変えれば素晴らしい強みでもあるわけですから。
確かにそうですね。
ええ。だから、無理に変えようとするんじゃなくて、じゃあどうやって生かしていこうか、そういう視点が重要になってきますね。
いやー、今回は多動迷子の仕組みとその脳の特性に合わせた付き合い方について深く掘り下げてきましたね。聞いてくださっている方も、ご自身の経験と重ねて何かあっと思うところあったんじゃないでしょうか。
ええ、そうだと嬉しいですね。一番お伝えしたいのは、やっぱり自分を責める必要はないっていうことなんです。まず、ご自身の脳の動き方の特徴を理解して、それを前提にした上で、じゃあ自分に合ったやり方はどういうのかなって見つけていく。
今日お話ししたような考え方とかアプローチについて、もっと具体的に知りたいなとか、自分の状況に合わせて実践してみたいなって感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実はですね、今回この資料を提供してくださった方から、関連する無料のメールマガジンのお知らせをいただいているんです。多動前後コーチングメルマガというものだそうです。
ここでは、今日触れたような脳科学に基づいた知識とか、もっと日々の生活で使える具体的な実践方法なんかを、さらに深く定期的に発信されているそうなんです。なんか限定のコンテンツとか、Q&Aセッションみたいなものも企画されているみたいですよ。
へー、それはいいですね。まさに今日のお話の続きとして、ご自身の多動前後状態から抜け出すための、よりパーソナルなサポートが得られる情報源になるかもしれませんね。
もし、ちょっと気になるなって思われたら、ぜひチェックしてみていただければと、ご自身の可能性をさらに引き出すための具体的なヒントが、きっと見つかるんじゃないかと思います。詳細は概要欄などをご確認いただければと思います。
はい、ぜひ。最後に一つ、みなさんに考えてみてほしいんですが、あなたのその移り気に見える性質って、本当にただの弱点なんでしょうか。もしかしたら、それはまだ誰も気づいていないような面白いこととか、新しい可能性を探るためのあなただけの特別なアンタナなのかもしれませんよ。