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2025-03-27 09:26

「隕石がぶつかったらどうしよう」子どもが不安ループから抜け出す方法 #9

ティーチャーティーチャーで親御さん向けのペアレンツプログラムの講師をしているkumiが日々の気づきをシェアしていく番組。


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【kumi自己紹介】

保護者サポート歴7年 / スクールソーシャルワーカー / 社会福祉士 / 福岡在住3児のママ


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サマリー

子どもの不安ループから抜け出すために、特に強盗や死、隕石などに対する不安を扱う認知行動療法の視点が紹介されます。具体的な事例を通じて、親子で安心できる行動のレパートリーを持ち、不安な気持ちを数値化することで心を軽くするアプローチが効果的であることが説明されます。

子どもの不安に対する対処
この番組は、ティーチャーティーチャーで親御さん向けのペアレンツプログラムの講師をしているkumiが、日々の気づきをシェアしていく番組です。
ということで、今回は子どもの不安ループから抜け出す方法についてお話ししたいと思います。
家に強盗が入ってきたらどうしよう、死んだらどうしよう、隕石がぶつかったらどうしようなど、子どもが急に不安になってしまった時に、
こんなふうに対策したら大丈夫だよ、などと答えてあげても安心してくれなくて、何度も何度も質問されて親自身がしんどくなってしまう、そんな時の対処方法についてお話ししたいと思います。
なぜこのテーマを話したいと思ったかというと、日々の受講生の方のお子さんが不安になりやすい傾向がありまして、
強盗が入ったらどうしよう、など一度不安スイッチが入ってしまうと、何度も何度も質問をしてきて、こうしたら大丈夫だよって伝えても不安が収まらず、お母さんが疲弊してしまっていたことがあって、やってみてもらった対処法がうまくいったのでシェアしたいなと思いました。
今回は不安が強いお子さんに使える認知行動療法と行動分析学的な視点を参考にした方法です。
この方法を知っておくことで、お子さんの不安を一時的に落ち着かせることができると思うのですが、日常的にものすごく不安が強い場合は、認知行動療法を専門に扱っている診療内科などに相談されてみてください。
今回紹介するのは、ご家庭でも使えそうな認知行動療法の視点を用いた方法の一つで、やってみてうまくいったという事例です。
ということで、今回の事例なんですけれども、日々を受講してくださった方から、受講後に入れるDiscordコミュニティ内で相談していただいたケースです。
ちなみに、この受講後のDiscordコミュニティについて少しご説明しますが、日々を受講していただいた後には、受講生だけのDiscordのコミュニティがありまして、
そこで継続してテキストで相談ができたり、勉強会とか相談会に参加することができます。
私だけではなくて、コミュニティの運営サポーターだったり、他の受講生の方同士で相談をしあえるとても温かい場所です。
今回は、そのコミュニティで書き込んでいただいた内容です。
それでは、相談内容の一部を読み上げますね。
章一、男の子です。怖がりの子で、家に強盗が入ったらどうしようとか、死にたくないとかを急に言い出す時があります。
大丈夫、鍵をかけてるから。警察がすぐに来てくれる。人はそんな簡単には死なない。
毎日ご飯もいっぱい食べてるから元気だし、大丈夫。
死なないように交通事故も気をつけようね。お母さんも気をつけるからなど、そんな感じで答えているのですが、なかなか納得せず、かなりしつこく怖い。
こうなったらああなったらと言います。
だんだんしんどくなってきて、大丈夫やからと強めに言って終わることがあります。
こういう時はどんな対応をすれば安心というか、納得してくれるんでしょうかというご相談でした。
ありますよね。
このお母さんも一生懸命安心させようと答えているのに、答えても答えても納得してくれなくて、もういい加減にしてよっていう気持ちになってしまって。
そしてきっと強い口調で言ってしまったことを後悔しちゃうんですよね。悲しませたいわけじゃないのに。
ということで、この相談に対してコミュニティ内でサポーターの皆さんや他の受講生から多くの共感の嵐が起こりまして、
私も含めいろいろとアイディアが出てきました。
そしてこのお母さんが実際にそれらをもとに実践してくれたことがとってもうまくいったのでご紹介します。
それが不安な気持ちを数字で書いてみることと、紙に何かを書いて破ったりぐしゃぐしゃにしてみるっていう方法でした。
具体的にどうしたのか実際に投稿してくださった内容を読み上げますね。
しばらく不安なことを言わなくなっていたんですが、先日久しぶりにまた急にポツンと泥棒が入ってきたらどうしよう、強盗に刺されたらどうしようと言い出しました。
いろいろ案を出してもらっていた中で、その時パッと出てきたのが、今100の中でどれくらい怖いと聞いてみて、紙に対処法を書き、その紙をぐしゃぐしゃにするという方法でした。
聞いたら86くらい怖いと言っていて、じゃあどうやったら泥棒が入ってきたりしないか考えて書いてみようと提案して、6個くらいそれぞれ紙1枚1枚に書きました。
その後、その紙をまず私が破ってみました。
そしたら紙がもったいないと言いながら笑い出し、あなたも好きなやつ選んで破ってみたらと促すと、おそるおそる破り出しました。
その後は交互に書いた紙を破り、最後に丸めてゴミ箱に捨てました。
今は100のうちどれくらい怖いと聞いたら53と言ったので、怖さが減ったやん、大成功やね、すごくないというような声かけをしたら、その後普通の会話に戻れました。
今まではなかなか怖いどうしようのループから抜け出せなかったのに、こんなに早く抜け出せたと思って感動しました。
ということでした。
効果的な対処法
この対応、お見事ですよね。
これまでずっと不安ループが続いていたのに、最後お母さんが大丈夫やからと大きな声を出すこともなく、不安ループから抜け出せました。
今回の対応には2つのポイントがあります。
1つ目は行動分析学的な視点で、不安になったときの行動のレパートリーを学習していて、それが使えたということ。
もう1つは認知行動療法の視点をうまく使ったことかなと思います。
まず1つ目のポイント、不安になったときや心がわさわさしたときとか、イライラしたときに落ち着ける方法の行動のレパートリーを学習していて、それが使えたという点なんですけど。
実はこのお子さん、ペアレントークの第1話でお話ししたお子さんなのですが、そのときは感触のときに紙をぐしゃぐしゃにするという行動レパートリーを持ったことで、感触行動が落ち着いたよという内容でした。
今回の事例では、その経験によってぐしゃぐしゃにしたら落ち着くということを事前に学習していたので、今回とっさにお母さんが提案した紙をぐしゃぐしゃにするとか、紙を破るという行動がすっと入ってきたんじゃないかなと思います。
こんな感じで、不安になったときにどうすれば落ち着けるのかということを事前にお子さんと話し合って、何度か練習しておくことで、いざというときに代用できるということがあります。
それで、安心できる方法というのは人それぞれ違うと思うので、親子で探しておくといいかなと思います。
2つ目のポイントが、認知行動療法における視点についてなんですけど、認知行動療法というのは、認知と行動にアプローチする行動療法で、ちょっと見方を変えたり考えの幅を広げたりすることで、心が楽になったり、負のループから抜け出せるんじゃないかという考え方がベースにあります。
今回やってみてもらった不安な気持ちを数値化して書いてみるというのが、この認知行動療法の方法の一つなんです。
数値化することで感情を客観的に見ることができて、さらに安心できそうなことをやってみた結果、再び感情を数値化することで、その数値が下がっているということに客観的に自分で気づくことができますよね。
今回はうまくそれを使っていただけたかなと思います。
そして何よりも一番大事だったと思うことは、そうやって数値化して数字が減ったということが分かったときに、お母さんが怖さが減ったやん、大成功やね、すごくないっていうふうにきちんとポジティブなフィードバックをされたことが何より素晴らしいなと思いました。
これでまたできたが増えて、親子で笑顔になれる場面が増えて、お互いにハッピーになれるかなと思います。
ということで、今回は子どもの不安ループの抜け出し方についてお話をしました。
ポイントは、安心できる行動のレパートリーを持っておくことと、不安な気持ちを数値化してみることということでした。
ぜひ参考にしてみてくださればなと思います。
番組の感想や聞きたいことなどがありましたら、お便りフォームのリンクを概要欄に貼っておりますので、ぜひぜひお寄せください。
それでは最後までお聞きいただきありがとうございました。
09:26

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