認知特性の重要性
この番組は、ティーチャーティーチャーで、親御さん向けのペアレンツプログラムの講師をしているkumiが、日々の気づきをシェアしていく番組です。
はい、ということで、今回のテーマは、自己肯定感アップのヒントは、子どもの認知特性を知ること、ということで、
認知特性っていう言葉、なかなか聞き慣れない言葉かもしれないんですけど、
認知特性っていうのは、何かを認知するときに、目で見て理解する方が得意なのか、耳で聞いて理解する方が得意なのか、
または文字を読んで理解するのが得意なのか、という思考の癖だったり、思考の好みのことで、視覚優位とか聴覚優位などの言い方を聞いたことがある方もいるかもしれません。
この認知特性を知っておくことで、どんな良いことがあるかというと、もちろん学習の面についてそのやり方、工夫ができるし、
それだけじゃなくて、子どもへの関わり方にも影響してくると思うんですよね。
例えば、「何回言ってもわからないんです。」っていうお困り事があったとして、実はその子は耳で聞くよりも目で見た方が理解しやすいということがわかったら、関わり方も変わってきますよね。
そっか、目で見てわかる形で指示を出せばいいのかというふうに。そうなると、「なんでわかんないの?」というこちらのイライラも減るし、子どももわかりやすいやり方で理解できるので、できたという経験が増えて、できたが増えると自信がついていくので、自己肯定感も上がっていくんじゃないかなと思います。
今回はこの認知特性を知って、子どもへの関わり方を見直すことで、育てにプラスになることがあるんだよっていうお話をしたいと思います。
なんでこのテーマを話そうと思ったかというと、きっかけがありまして、我が子との関わりの中で、もしかしてこの子は聞く力の方が得意なのかもしれないなと思ったエピソードがあって、
関わり方をちょっと変えてみたところ、良い結果が出たということがあったので、これって認知特性のことだよなというふうに思ったので、少し深掘って皆さんにもお伝えしたいなと思いました。
ということで、今回のエピソードについてなんですけど、我が家の4年生の息子とのやりとりでの気づきです。
最近学年末ということで、テスト三昧の毎日なんですけど、漢字の50問テストがあるということで、必死に漢字を勉強していたんですけど、結構漢字を覚えることについて苦手意識っていうのが本人の中であって、なかなか覚えられなくて困っているっていうのは以前からあったんですけど、
私や夫も読みだけを書いたテストを作って一緒に勉強に付き合っていたんですよね。そしたらふと夫がですね、うちの子もしかしたら耳からの情報の方が得意なのかもしれんねって言ったんですよ。
で、そっか確かにそうだなと私も思って、なぜそう思ったかというと、我が子がハリーポッターとか好きなんですけど、そのハリーポッターに出てきたセリフとか呪文とかめっちゃ覚えるんですよね。
で、他のアニメとかもそうだし、CMの歌の歌詞とかメロディーとかもすぐ覚えるし。で、それってどれも文字を見てとかではなく、耳で聞いて覚えているっていうものなんですよね。だから、そっか耳からの情報理解の方が得意なのかなと夫婦で思ったので、ちょっと漢字の勉強の仕方を変えてみたんですよ。
で、具体的にはこれまではテストして間違ったら間違えた漢字を見てやり直しをするっていう工程だったんだけど、漢字を見てそれを言葉にして理解して書くっていう形にちょっと変えてみました。
例えば、何か聖書するとかいう、聖という字とかだと三随に青だよねとかいうふうに言ってみたりとか。でももちろんそれだけじゃ覚えられない漢字もあるので、その文字の成り立ちとか背景とかエピソードっていうのを夫と話しながら書いてみるっていうような取り組みをしてみました。
するとですね、50問テスト結果1問ミスの98点ということで、とっても頑張ったなという結果でした。で、もともと漢字にすごい苦手意識があったんですけど、自分の認知特性っていうのを知って学習の仕方を工夫することでできたっていう経験になってくれたことがとっても良かったなというふうに感じました。
成功体験の創出
で、この認知特性については、もちろんこういうふうに学習するときに自分の得意なやり方を見つけるっていうことで、その学力が上がったりとか、学習に対する困難を克服するっていうことにも役立つんですけど、私は子どもの自己肯定感を育てるための一つのヒントになるんじゃないかなと思っていて。
なぜかというと、今回お話しした出来事なんですけど、私自身は子どもの得意なことって何だろうとか、どんなことをよくやってるかなっていう視点を持つことができたんですよね。
それによって環境を変えたことで、本人のできたっていう場面を作ることができたので、本人にとっても良い成功体験になったと思うんですよね。
で、この認知特性について研究されている本田学先生っていう方がいらっしゃるんですけど、この方の著書である子どもの本当の才能を最大限に伸ばす方法っていう本の中で、本田学先生はですね、子どもの認知特性を知ることは、それまで親が気づいていなかった子どもの得意分野や好きなことに気づくことにもつながりますっていうふうにおっしゃっていました。
本当にそうだなと思って、得意なこととか好きなことに目を向けることでできることが増えていって、褒めたり喜んだりすることが増えるので、親子の関係も良くなっていくんじゃないかなと思いました。
で、この認知特性、体感的なもので判断しても問題ないっていうふうに本田先生も言われているんですけど、詳しく調べてみたいなって思われた方もいると思います。
で、その際はですね、本田先生が作られた本田3歳式認知特性テストとか、本田40式認知特性テストっていうのを調べてやってみるといいかもしれません。
ちなみに私自身もこのテストをやってみたんですけど、私はどちらかというと視覚優位の傾向でした。視覚優位な人がラジオをやってるってどうなのって感じなんですけど、
これあくまでも思考の癖なので、そればっかりを使っているというよりかは、他の視覚も聴覚も使っているけれども、特にどれかにものすごく偏りがあると、学校だったり日常生活で困難な場面も出てくるので、
それを知っておくことで環境の工夫ができていいよねっていうふうに思って調べてみていただけるといいかもしれません。ということでまとめなんですけど、人には視覚とか聴覚とか言語などのどの情報処理が得意かという認知特性っていうのがあって、それを知ることで学習のやり方の工夫ができるよと。
ただそれだけじゃなくて、その認知特性を知ることでなぜできないのではなくて、どうすればできるんだろうっていう視点になって親の関わり方が変わるよねと。親の関わり方とか環境を変えることで子どもはできたっていう経験が増えていって自己肯定感が上がっていくよっていうお話でした。ぜひ参考にしていただけると幸いです。
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