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2025-02-20 11:05

子どもの行動の "記録をとる" と手がかりがある #4

ティーチャーティーチャーで親御さん向けのペアレンツプログラムの講師をしているkumiが日々の気づきをシェアしていく番組。


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【kumi自己紹介】

保護者サポート歴7年 / スクールソーシャルワーカー / 社会福祉士 / 福岡在住3児のママ


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サマリー

子どもの行動を記録する重要性や、その記録から得られる気づきについて話しています。特に、感触行動の分析を通じて行動の背後にある不安を理解し、子どもの成長を促す方法を探っています。

記録の重要性
この番組は、ティーチャーティーチャーで、親御さん向けのペアレンツプログラムの講師をしているkumiが、日々の気づきをシェアしていく番組です。
ということで、今回のテーマは、子どもの多すぎて困る行動は、一旦記録してみると、その行動を理解する手がかりが見えてくるよ〜というお話です。
なぜこのテーマを話したいと思ったかというと、日々の受講生とプログラムをやっていて、記録をとるっていうことが、ただただ目に見えて状況がわかるっていうメリットだけじゃなくて、
いろいろな気づきを与えてくれて、その気づきによって子どもの行動の目的がはっきりしてくるんだなぁと実感した出来事があったので、
それをシェアしたいなと思いました。それでどうなるかというと、記録をとることで、これまで見えていなかった部分に気づくことができて、
これまでどうしたらいいか、なぜなのかわからなかった子どもの行動を新たな視点で見ることができて、解決の糸口が見えてくるっていうことなんですよね。
行動分析学では、そういうふうに記録をとることっていうのをすごく重要視していて、なぜなら記録をすることで変化が見えてくる。
支援しないときの状況と支援してからの状況をちゃんと記録にとって見てみないと、その支援の方法が良かったのか良くなかったのかっていうのがわからないので、きちんと記録をとりましょうっていうふうにはなっていて。
今回改めて記録することの大切さっていうところに気づいたので、ぜひお話ししてみたいと思います。
私がそのように感じた事例についてなんですけど、日々受講の方、お母さんからの相談です。
感触が多すぎて困っていますというお悩みがありまして、代償のお子さんは年中の女の子です。1歳の弟くんがいます。
どのような状況かお聞きしたら、ほぼ毎日のように感触が起こっていますということでした。
具体的には感触の内容としては、大きな声を出したり泣いたり、親御さんや弟くんに対して傷つくような言葉を発したりするっていうことでした。
一つ事例としてあげるとすると、家族でコンビニに飲み物を買いに行ったそうなんですけど、その時に好きなジュース選んでいいよとお子さん2人に選ばせたところ、弟くんがペットボトルのジュースを持ってきたそうなんですよね。
そしたらその年中のお姉ちゃんは、なんでずるいとコンビニ中に響き渡るような大声で叫んで泣いて、もうシューシューつかない状態になりましたっていうことでした。
そのような大きな感触もあれば、ちょっとしたものもあるっていうことだったので、いろいろ聞いていくと、そのお子さんの感触行動の目的がちょっとわかりづらいなっていうふうに私も感じました。
なので、まずはその感触の度合いだったり頻度だったりその時の状況っていうのを何も介入しない状態で記録してみましょうということで、2週間ほど記録してもらいました。
実際に記録してもらった後に親御さんと面談をして、その記録を見ながら分析をしていったんですけど、その面談の中で出てきた親御さんが見つけた気づきっていうのがとっても素晴らしかったので、ぜひ聞いてもらいたいなと思います。
大きく3つの気づきがありました。
1つ目が記録を取ると決めたことで、子どもの行動を少し離れて落ち着いてみることができたということです。
どういうことかというと、これまでは感触が起きるとわたわたして、こちらも感情的になっていたりとか、本人の気持ちに引っ張られてしまっていたんです。
だけど記録を取ると決めると、そういう感触が起こったときに、感触が始まった、どんな様子かなとか、収まるまで何分かなとかいうふうに見ることで、その本人の気持ちに引っ張られたりとか、自分の感情で大きな声を出したりとか、そういうことがないので客観的に行動を見ることができましたっていうことでした。
2つ目に子どものできているところに気がつきましたっていうふうにおっしゃってました。
記録を取ってみると、あれ思ったより今回短かったなとか、とりあえず感触が起こったから待ってみようと思って待っていると自然と落ち着いてきて、
そうすると、さっきはごめんねと素直に謝ってきたりっていうことがあったらしくて、そうなってくると落ち着く時間が短くなったね、えらいねって言ったりとか、自分で落ち着くことができたねっていうふうに褒めることができたそうです。
なので、いつもだったら気づかない、そういうできている部分に気づくことができましたっていう報告がありました。
3つ目に、1週間の中で感触が起きやすい時と起きにくい時っていうのが見えてきましたっていうことでした。
記録を取ってみると、この子の場合、週末に感触が多い傾向が見えてきて、同時にルーティンには強いのかもしれないよねっていう側面も見えてきました。
もしかしたら、平日の1日のスケジュールがある程度一定なので、本人の中では安心しているけれども、週末はいろいろと予定もイレギュラーだったりとか、朝起きる時間も違ったりとか、
いつもとは違う状況になってくるので、ルーティンが乱れて不安になっているのかなっていう気づきが親御さん自身から出てきました。
この3つの気づきからより話を深めていくとですね、もしかしたらルーティンが乱れることだったりとか、本人が予測していた結果と違うことが起きると、
それに対してものすごく不安を感じて、感触行動が起きているのかもしれないよねっていうふうに分析できてきたんですよ。
つまり、もしかしたら自分が予測したこととは違う状況になった時に、我々が感じるよりももっと強い不安を感じて、それを回避したいって思ったりとか、
その私の不安に気づいてよっていう注目だったりとか、もしくは何とか安心を得たいっていう要求としての行動が大声を出したりとか、相手の嫌がる言葉を発したりしてるんじゃないかなっていうことが見えてきたんですよ。
その視点で見ると、最初に出てきたペットボトルの事例がどんなふうに見えてくるかっていうと、コンビニでジュースを選ぶ選択肢っていうのは本人の中でこれまで紙バッグしかなくて、当然それを弟も選ぶと予測していたのに、
思っていた結果とは違ったことで、混乱して不安になって大声を出してしまったのかもねっていうふうに見ることができるんですよね。
行動の本当の理由
そうすると、この事例を聞いたときに、もしかしたらわがままな子なのねとか、弟に対して厳しいよねとか、弟ができたことで赤ちゃん帰りしてるんじゃないっていうような、個人を攻撃するような理由づけをせずに済むし、
彼女の本当の行動の理由が明確になることで、その行動を激しく叱る必要もなくなってくるんですよ。これが記録を取ることの大切さと分析の重要性だなっていうふうに感じました。
こんなふうに行動を分析していくことで、不安になったときにどんな行動だったら許されるのかなっていうふうに考えていくことができるんですよね。
これが分かったとき、思わずお母さんと、そっか、彼女の中でペットボトルはありえなかったんだねっていうふうな話になって、彼女からしたら地球の破滅ぐらいの衝撃だったのかもしれないよねっていうふうにお互い笑いながら話すことができて、
これまでこのお母さんはお子さんからの心ない言葉、お母さんのせいだからねとか、お母さん大っ嫌いとか、私のこと嫌いなんでしょうっていう言葉に何度も傷ついていて、私が悪いんだって思ってご自身を責めていったんですよね。
でも行動の本当の理由が見えてきたことで、その発言には何の理由もなくて、ただただ自分の不安を解消したり注目を得たりするための手段というか行動でしかなかったんだよね。
だからお母さん嫌いとか、そういうことは本心で言ってるわけじゃないんだよねっていうことも最終的に分かって、すごくほっとされたお顔になっていたなと感じました。
ということで何が言いたかったかというと、お子さんの繰り返し起こる困った行動は、一旦2週間ぐらいきちんと記録を取ってみると、自分自身の気づきだったりとか、本人のできていることだったり、これまで気がつかなかった側面を見ることができて、
さらにはその行動の本当の理由が見えてきて、よりお子さんのことを理解することができるよね。そこから解決の糸くじが見えてくるよねっていうお話でした。
この方はまだ伴奏の途中なので、ここからどうなっていったのか、今後ぜひシェアしたいなとも思いました。
ということで、今回も最後までお聞きいただきありがとうございました。
番組の感想や聞きたいことなどがありましたら、概要欄にお便りフォームのリンクを貼っておりますので、ぜひぜひお寄せいただきたいなと思います。
11:05

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