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第7回 歴史のバトン【戦国編】第1走者:足利義昭(1/4話
2026-06-02 07:18

第7回 歴史のバトン【戦国編】第1走者:足利義昭(1/4話

足利義昭の1話目

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サマリー

このエピソードでは、戦国時代の始まりと足利義昭の悲劇的な逃亡生活が語られます。将軍になるはずだった義昭は兄の死後、命からがら京都を逃れ、各地を転々とします。越前の朝倉義景や諸国の武将に助けを求めますが断られ、孤独と絶望の中にいました。そんな中、尾張の織田信長が現れ、義昭を助けることを申し出ます。

戦国時代への序章と足利義昭の登場
こんばんは。今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。 お布団をしっかりとかけて、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
おやすみ歴史ラジオ。今夜から、いよいよ新しく壮大な物語が始まります。 昨日までは、4日間にわたって、右目の病気を乗り越えて仙台のおしゃれな街を作った大スター、
伊達政宗のお話をお届けしました。 政宗が活躍して、日本が江戸時代という長くて平和な時代に入ったところで、前回のお話は終わったよね。
でもね、みんな、ここでちょっと不思議に思わないかな? そもそも伊達政宗が若い頃に大暴れしていた、あの戦いばかりの戦国時代って、
一体どんな風に動いていたんだろう? そこで今夜からは、歴史の時計の針を伊達政宗がまだ生まれる前、
戦国時代の真っ最中へと少しだけ巻き戻してみたいと思います。 新シリーズ、戦国編の栄えある第一奏者。
これから4日間にわたってお届けする主役の名前は、足利義明といいます。 この足利義明さんは、当時の日本で一番身分が高い、
国全体のリーダーである将軍になるはずの人でした。 足利義明さんのお家は室町幕府といって、200年以上も日本をまとめてきた、
一番偉いお家だったんだね。 普通なら、日本で一番偉い将軍になれば、みんなから尊敬されて、豪華なお城で幸せに暮らせるはずだよね。
ところが、足利義明さんが生きたのは、あの大変な戦国時代です。 日本中の強いお侍さんたちが、俺が一番強いんだと毎日喧嘩ばかりをしていて、将軍の言うことなんて、誰も聞いてくれませんでした。
兄の死と義昭の逃亡生活
それどころか、足利義明さんのみのお兄さんであり、 当時の13代目の将軍だった足利義テルという人が、悪いお侍たちに突然お城を襲われて、
命を落とすという、とんでもない大事件が起きてしまいます。 大変だ、このまま京都にいたら、僕の命まで危ないまだ若かった足利義明さんは、
命からがら京都から逃げ出しました。 頼れる家来もほとんどおらず、お金もなく、あちこちの山や町をボロボロになりながら隠れて歩くという、
とても悲しい逃亡生活が始まったのです。 時には、お腹がペコペコなのに食べるものが何もなくて、親切な人がくれたお粥をすすって涙を流したり、
時には、冷たい雨が降る中で、ボロボロの古いお寺の床に雑魚寝をしたり、 日本で一番偉いはずの将軍の親戚が、まるで雪倒れの迷子のように困り果てて、
何年もの間、あちこちの国をさまよっていたんだね。 足利義明さんは、お布団の中で悔し涙を流しながら毎日こう考えていました。
どうにかしてもう一度京都に戻りたい。 そして僕がお兄さんの後をついで、新しい将軍になって、この乱暴なお侍たちの喧嘩を止めたい。
越前での滞在と朝倉義景の決断
でも、今の僕には、悪い奴らをやっつける自分の兵隊がいない。 そこで足利義明さんは、今の福井県にあたる越前という国にいた、
朝倉義影という大名のお城を訪ねました。 この朝倉義影さんが治める国は、日本中のお侍が羨ましがるほど、ものすごく豊かで平和な場所でした。
京都からたくさんの学者の先生や、きれいな着物を作る職人さんが引っ越してきていて、 まるで福井県の中に小さな京都があるみたいに、きらびやかで美しい文化が栄えていたんだね。
朝倉義影さんは、逃げてきた足利義明さんをとても温かく迎えてくれました。 毎日おいしいご飯を出してくれて、きれいなお洋服も用意してくれました。
足利義明さんは嬉しくて、朝倉さんお願いです。 僕と一緒に京都へ行って、僕を将軍にしてくださいと何度も頼みました。
ところが朝倉義影さんは、はいはいわかりました。 いつか行きましょうね、というだけで、何ヶ月経っても何年経っても、ちっとも兵隊を動かそうとしません。
実は朝倉義影さんは怖がりだったわけではありませんでした。 彼は自分のこの豊かで平和な国を何よりも大切に愛していたのです。
もし足利義明さんを助けて京都へ行くとなったら、途中にいる乱暴なお侍たちと命がけの大きな戦争を何度も何度もしなければなりません。
戦争をすればたくさんのお金がかかるし、自分の国の大切なお侍や村の優しい人たちもたくさん死んでしまうかもしれないよね。
朝倉義影さんはわざわざそんな危ないことをして、今あるみんなの平和な暮らしをめちゃくちゃにしたくないなと考えたのです。
自分の国を守るために、あえて動かないという慎重な道を選んでいたんだね。
でも、命からがら逃げてきて、今すぐ京都に帰りたいと焦っていた足利義明さんから見ると、朝倉さんはどうしてこんなに強いのにのんびりしていて動いてくれないんだろう。
と、もどかしくてちょっぴり頼りなく見えてしまったんだね。
ダメだ、朝倉さんは自分の国が一番大事で、本当は僕を京都に連れて行く気なんてないんだ。
朝倉さんを頼るのを諦めた足利義明さんは、もう一度そのお城を出て、また一人ぼっちになってしまいました。
諸国の武将からの拒絶と織田信長との出会い
日本中の強そうな大名たちに、一通ずつ一生懸命に手紙を書きました。
お願いです、僕を助けてください。でも、帰ってくるのは冷たい言葉ばかり。
他のお侍たちはみんな、自分の戦いで忙しかったし、そんな弱っちい足利義明さんを助けても、一文の徳にもならないよと、鼻で笑って無視したのです。
何通手紙を書いても、誰も味方になってくれない。
足利義明さんは、本当に一人ぼっちでした。誰も助けてくれない。もう本当にダメだ。
足利義明さんが絶望して、ポロポロと涙をこぼしていた、その時でした。
遠い、今の愛知県にあたる、尾張という国から、一人のちょっと変わったお侍が、
よし、僕があなたを助けて、京都まで連れて行ってあげましょうと、力強く手を挙げたのです。
その男の名前こそが、当時、周りから大馬鹿者と呼ばれていた、あの尾田信長だったのです。
さあ、一人ぼっちだった足利義明さんと、天才尾田信長が出会って、歴史がどう動いていくのでしょうか。
この続きは、また明日の2回目にお話しするね。
今夜はゆっくり、おやすみなさい。
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