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最近見た映画で、多分ずっと僕の心の中に残るだろうってものが、
山田洋次監督の『学校』っていうシリーズの初代。見たことありますか?
知ってます。4つあって、全部見たんですけど、僕は全部好きなんですけど、
そのうちの1個目が一番好きです。何が良かったかな?
あ、でも4つ目にしとこ。4つ目がすごい。人に説明するんやったら4つ目がいいな。
4つ目はストーリーとしては、15歳の男の子が不登校になって、
よう分からんけど、冒険の旅に出ようって言って、
ヤクシマのヤクスギを1人でヒチャイクしながら見に行くんですよ。
その中で、いろんな人に会っていくっていうロードムービーなんですけど、
その中で出てくるのが、引きこもりの男の子と出会ってね。
その引きこもりの男の子といろんな心の通いがあって、最終的にその男の子が主人公に詩をくれるんですよ。
その詩は何かっていうと、老人の歌っていう題名。宮本武蔵みたいな老人の歌。
それがすごい響いたんですね。読むと、草原のど真ん中の一本道をあてもなく老人が歩いている。
ほとんどの奴が馬に乗っても老人は歩いて草原を突っ切る。
早く着くことなんか目的じゃないんだ。
雲より遅くて十分さ。この星が老人にくれるものを見落としたくないんだ。
この詩すごい好きでした。
雲より遅くて十分さっていうその軽やかなリズムが好きやし、
持ってる意味の重くもなく軽くもなく。
映画にもマッチしてて。
結局は自分たちはこの星が自分たちにくれるものを大事に一歩一歩進んでいったら、
それが一番いいんじゃないの?みたいなことを思いました。
どう思った?この映画。一緒に見たんですけど。
いや、でもあの詩はほんまに良かったね。
私はでもその子のお母さんが、前後でその引きこもりの子に対してどういうふうに接してるかとか、
その子が初めて外に出て、すごく久しぶりに喋ったことに対して、
どう思ってるかみたいな、どう思ったかみたいなところがすごく惹かれたかな。
お母さん目線でな。
学校何が一番好きだった?
選ぶの難しいな。
でも2かな、私は。
2な。
学校2は、支援学校かな?特別支援学校が舞台で、
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障害を持った子たちの学校のクラスの話なんですけど、
それぞれみんないろんな障害を持ってて程度も様々で、
サポートがどれくらい必要かっていうのも違うし、
例えばそのクラスに配属された若い先生は、
サポートが結構必要な生徒に尽きっきりになって、
もう本当に身の回りの世話を全てしないといけないっていうことに対して、
自分は良い大学を出て先生になったのに、
勉強を教えるために先生になったのに、なんでこんなことしてるんだろうみたいな、
そういうのを言ってるところがあって、
私、教師なんですけど、
私が働いてる学校の先生も支援学校で働いてたことがある人がいて、
同じことを話してくれたときがあって、
その先生はすごく大変だったし、やっぱりそれはそうなんだけど、
でもその障害を負った子たちっていうのは、
正直やっぱり社会に出ていくのは本当に難しい。
職につける子たちも少ない。
けど、その中で修学旅行に行ったりとか、学校行事をしたりだとか、
その子たちの人生の中で一番輝けるというか、
楽しい瞬間を担わせてもらえる仕事だって、
辞めてから気づいたみたいなことを言ってあって、
でも確かにそれはそうだなっていうふうに思いました。
やっぱ障害を持った人ってその後、
若くして亡くなってしまう人も多いっていうふうに言ってあって、
それを考えたらその子たちの青春に寄り添えたのが良かったっていうのを話してたのを思い出して、
そこが一番響いたかな。
学校に良かったね。
いちの話もしたい。
いちの話して。
いいですか。
いちの話もして。
あのね、いちは、2もそうなんですけど、先生を西田俊幸がやるんです。
先生役を。
いちは夜間学校が舞台なんですよ。
生徒たちはいろんな事情があって、学校に通うことができなかった人たち、老若男女います。
在日朝鮮韓国の人もいたり、50代のおじいちゃんおばあちゃんもいたり、
グレて学校に行けなくなった中学生高校生もいたり、
そういう人たちが読み書きを学ぶっていうところが舞台なんですね。
で、その中で井野さんっていうおじいちゃんがいるんですよ。
井野さん、田中邦江が演じてるんですけど、
田中邦江えぐいほど好きなんですよ、最近。
好きすぎて北の国から下から見てるぐらい。
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分かります?好きですか?
知ってるよ。
あの、井野さん、田中邦江はどういう人かっていうと、
今まで本当に社会からのけ者にされて、
で、もう底辺で、まあこういう言い方するとあれですけど、底辺で暮らしてきて、
ずっと日雇いのバイトみたいな感じで、一人でずっと家族も俺の中で暮らしてきたんですよ。
まあ、お母さんはいるんですけど、ずっとそれになってて。
50になって、やっとメディアス工場、繊維工場の正社員になることができた。
井野さんめちゃくちゃ嬉しくて、10年ぶりにお母さんに電話しようと思った。
お母さん、僕は正社員になれたよ。
でも電話したら、お母さん実は去年亡くなってたと。
井野さん絶望したんですけど、その時に思い出したのがお母さんの言葉で、
お前は勉強して立派になって、で、勉強しないと立派になれないと。
勉強っていうのがめちゃくちゃ大事なんだ。
お母さんも勉強できなかったし、井野さんも勉強できなかったけど、
それが言い残しで死んだということで、
50代になってから、勉強をやろうか、だけどよくわからんなと思いつつ、
たどり着いたのが夜間中学校なんです。
で、授業風景ではカタカナの勉強とかするんですよ。
ミルクって先生が黒板に書いて、ひらがなで。
井野さんこれちょっとカタカナで書いて、井野さんカタカナわかってんすよ全部。
だけど、ちょっとそんな恥ずかしいことで字汚いし、そんな間違えてやる嫌やわということで、
なんやそらやって先生も。
じゃあこれどう?って言って、ひらがなで黒板にオグリキャップって書くんですよ。
オグリキャップって何かって言ったら、競馬馬なんです。
井野さんどうしようもない人生の中で唯一の趣味が競馬で、
それを見た瞬間井野の目が変わって、ポンって立ち上がってタタタって言って、
オグリキャップって黒板いっぱいの大きな字でカタカナで書くんです。
そっから普通に席に戻るんかと思ったら、
俺ちょっとオグリキャップについて一言あくから時間くれっかって先生に言って、
そっからもう3分4分ぐらいワンカットでオグリキャップについて田中邦彦が熱演するシーンがあるんですけど、
それがもう輝いてて、結局何が言いたいかっていうと、
人間どうしようもない、世の中どうしようもないし人間どうしようもないし、
しんどいのがデフォルトみたいな世の中、
何のトリエもないし読み書きもできひんけど、
自分が心の底から本当に好きだって思ってるものを説明するときって、
人間誰よりも輝くしそれは人に伝わるんやなっていうことをこの映画を見てすごい感じた。
だからなんか僕、全然関係ないですけどインスタをやってて半年ぐらい全然上げてなかったんですよ。
もうなんかいいかなと。
井野さんの姿を見て、僕自分の好きなことをちゃんと喋りたい、表現したいなと思って、
ほんのちっさなきっかけやけど、インスタで好きなことぴょぴょぴょってあげるようにし始めたっていう。
長い話ですけど、これが1です。
修学旅行のシーンとか。
あー!
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なんか着飾って、なんかすごい写真撮影してね。
おじいちゃんがニッコニコで写真撮ってんの。修学旅行来れて嬉しいって。
あれ3はどんなの?
3は職業訓練、なんかボイラーの意思というか。
中高年ターゲットの映画になってるんですよ。
あー、あのー。
先生はね、全然焦点当てられてないんですよ。
大竹忍さん。
大竹忍さん、あー。
鳥息子がやってる。
中年の苦しみの話だったな。
山戸幼児いいよな。
幼児ばっかりいいよな、最近。
ずっとそれ見せられてな。
見せられて。
大好きです。
1作しか見てないです。