今回は高校生の女の子からの質問です。わかっているようでわかっていない横隔膜が使えていないと言うことに答えてみます。全文、文字起こししていますので、合わせてお読みください。
● かつみ院長:ネイチャーポジティブセラピスト・きほんの呼吸®︎呼吸トレーナーC™︎
自律神経と呼吸の治療院 おなかてあて 院長
● この番組では、みなさんからのお悩みや質問を募集しています。コメントかメッセージを使って、お気軽にお寄せください。
● Club おなかにてあて|ネイチャーポジティブ・ヘルスケア
自律神経と呼吸をベースにしたトータルヘルスケアサポートを受けたい方は、ぜひこちらをご覧ください。
● Natural Voices session / Club おなかにてあて
かつみ院長のもう一つのポッドキャスト番組です。ボイススキルコーチの西川佳甫さんと一緒にホストしています。
00:02
おなかのメッセージをきいてみよう
こんにちは、治理神経と呼吸の治療員、おなか手当の克明院長です。 さあ今回も皆さんからのお悩みや質問に答えていきましょう
今回の質問はこちらです。 横隔膜が使えていないってどういうことですか
これは私のケアを受けてくれた高校3年生の女の子が、ケアの終わった後に聞いてくれた質問です。
この女の子は呼吸や治理神経にとても興味を持ってくれて、ケアの間に私が話したことをしっかりと理解して、その上でこんな質問をしてくれました。
その場で簡単に答えてもよかったのですが、その真剣な眼差しに、ちゃんと言葉を整理してしっかりと伝えたいと思い、
少し時間をいただいてこちらのコンテンツで答えてみることにしたのです。 それではまず、なぜ横隔膜が大切なのかというお話からしてみましょう
命を支えるために欠かせない呼吸機能が、近年スポーツやリハビリの分野で注目を集めています。 そして効率の良い呼吸に大切な役割を果たしている筋肉が横隔膜です。
意外と知らない人も多いのですが、横隔膜は筋肉なのです。 横隔膜はドーム状の形をしており、胸の周りの骨格である胸隔の肋骨の下の方についています。
横隔膜という筋肉が緊張して縮んだり緩んだりして上下に動くことにより、 肋骨などに囲まれた胸空内の圧力が変化し、肺が膨らんだり縮んだりして呼吸ができます。
横隔膜は構造的にもほぼ体の中心にあり、様々な機能の中心的な役割を果たしています。
呼吸のほかに姿勢の維持、脊柱の減圧、体液の流動性、内臓機能の安定、情動の制御、そして消化などあまり知られていない機能を含めると、一つの筋肉がこれだけ多くの役割を果たしていることに驚かされます。
この女の子の場合は横隔膜という筋肉を使えていなくて、その代わりに背中の後背筋という大きな筋肉を使って腰を反らせるように息を吸い、しっかりと吐くことができていませんでした。
横隔膜を使った効率の良い呼吸ができていなくても、人は呼吸を止めてしまうわけにはいきません。
そこでどこか他の筋肉が代わりに強く働いて呼吸を維持しようとします。
このようにある動作や運動が行えなくなった時に、他の筋肉の動きで動作を補って行うことを大小動作と言います。
03:03
残念ながら本来は呼吸の中心となって働く横隔膜がうまく使えていなくても気づきにくいという厄介な理由が一つあります。
横隔膜という筋肉は自分でその状態を把握し、コントロールするのが難しいのです。
筋肉には必ず受容体という筋肉の状態を感知するセンサーがあります。 しかし横隔膜にはセンサーとなる受容体が少ないのです。
反対に考えれば1日2万回も繰り返している呼吸です。 もし2万回縮んだり緩んだりを繰り返している横隔膜の動きを絶えず脳が拾っていたら、脳は疲れてしまうかもしれませんね。
それでも横隔膜がうまく使えているかを知るヒントが姿勢にあります。 呼吸と姿勢は深い関係があり、呼吸イコール姿勢と言ってもいいぐらいです。
肋骨の形や動きを見ることで、横隔膜がちゃんと動いているかを推測することができるのです。
横隔膜の動きに関しては姿勢と動作の簡単なテストで評価することができます。 オンラインでも評価することができますので、私の横隔膜は使えているの?と気になる方はぜひ連絡してください。
今回はちょっと難しい説明になってしまったかもしれませんが、 もっと知りたいこと、もっと聞いてみたいことがありましたら、コミュニティ機能を備えた
ポッドキャスト配信サービス、リッスンのコメントやメッセージを使ってお気軽にお寄せください。 アウトプットすることは息を吐くことです。
それでは心地よく揺らぎ、安心して息の吐ける1日をお過ごしください。 勝美委員長でした。
04:59
Comments
Scroll