資金決済法の進化
すみません、ここから後半ということで、 まさに資金決済法がどんどん進化していますという部分で、
特にクリプトだったりとか、直近だと ステーブルコインのところがすごく話題になっています。
ステーブルコインはまた別の法制も含めてですけれども、 制定当時ですよね、実際成立したのが、
ここから通ったのが2009年だと思うんですけれども、 ステーブルコインはおろか、ビットコインも当時、
一応まだほぼないというか、 サトシ論文が2008年末なので、世の中には存在しているかもしれないですけれども、
世はもうなかったって言い切っちゃっても いいような時代だと思うんですよね。
なので、ちょっとその後の進化だったりとか、 そういうのが存在しないクリプトの世界が、
資金決済法に与えた影響みたいなところ。
そこを、弁護士としてのご意見というよりは、
堀先生個人のご意見で全然構わないので、
これ解説してくださいというわけじゃないので、
そういったのって、作った時ってどのぐらい想定されてたのかとか、
あとその後の変化、進化って、 堀先生からご覧になってどういう印象ですかね。
そうですね。おっしゃる通り、資金決済法ができたのが2009年で、
施行が2010年なんですけれども、
その当時は、もう今は考えられないですけど、 スマートフォンがなかったんですよね。
確かに。
で、その時にできたことって、影響点に行って資金を移動するっていう、
いわゆる両替ショップのようなところに、 プラスアルファの機能が追加して、
店舗でお金を送ってください、みたいなタイプとか、
あとはトラベルカードみたいなものがありましたので、
そういうものに定時的に価値を記録、チャージしておいて、
海外でATMやお買い物などに使えます、 というものはあったんですけれども、
それぐらいで、今やっぱりいろんなものが早く、 すごくスピードを持って進んでいるっていうのは、
スマートフォンの普及と、それを支えるAWSとか、 クラウドのサーバーだったり、
開発環境だったりすると思うんですけれども、 ああいうものが一切ない時代でしたよね。
それが2013年、14年、15年というあたりで、 やっぱり海外も含めて様々なサービスが出てきていて、
技術的にも革新が進み、ユーザー行動も変化していって、
一人一人がスマートフォンにオーレットを持って、 金融サービスの提供を受けられる、
というような世界観になってきて、そこからですかね、 やっぱりすごく普及が進んでいたかなというふうには思います。
そうですね、おっしゃる通りで、 スマホ、クラウドというあたりで、
新規参入の障壁も資金も下がりましたし、 あとやっぱりUXがむちゃくちゃ良くなったので、
FinTech協会の活動と未来
これまでは提供できる、できないとか、 資金力みたいなところに要求されていたのが、
もう本当にユーザー中心というところに よりグググッと進んでいったかなというのはありますね。
加えてベンチャーキャピタルとか、 リスクマネーの供給も増えたので、
結構むしろスタートアップのほうが、 挑戦的なビジネスやるみたいなところが
しやすかったかもしれないですよね。
ちなみにそういった意味では資金計算法も、 さっき結構たくさんのプレイヤーいる中で、
これ良いなというふうに、使われ方として、 これ良かったな、良いなという部分であったりですとか、
あと逆に、これちょっとまだ課題だなとか、 テクノロジーが進むとどうしても
法律、後を置いていかざるを得なかったりする部分で、
法律先生が感じられている、今後こういったところは 強化していく必要があるんじゃないかな、
みたいなところがあれば教えていただけると嬉しいなと。
サービスでやっぱり良いな、よく面白いなと思って、 やっぱり使いたいなというふうに思っていくっていうのが上手だな
というふうに思ったのがやっぱりペイペイさんですね。
最初もともと別の仕様で作られていて、
あとその前からLINEペイさんとかもあったりして、
ウォレットで掲載するとか送信する、P2P送信するっていうのはできていたんですけども、
機能としてはあったんですが、
UI UXを非常に追求してアプリを開けるたびに改善されているというか、
アップデートされているというスピード感がすごく早くて、
ああいうところがやっぱり今皆さんが使っている、 一番使われているキャッシュデース決済だと思いますけども、
あのスピード感というのはすごく横目で見ててもすごいなというふうに思いました。
そうですね、規制でアップデートが必要だと思われるところっておっしゃいました?
もう一つはご質問として、
規制はやっぱりアップデートすればするほど厳しくなるんですよね、なぜだか。
やっぱり問題に対応する必要性があるということで改正が行われていくのでそうなんですけれども、
ただどんどん厳しくなっていくとすると、
やっぱり遊びが少なくなっていくので、
本来はそういう工夫ができてもいいようなところが法律に書かれてしまうと、
こうせざるを得ないみたいなことがあったりしたり、
あと原理原則が、それはもちろん選択はいけないのですけれども、
強く打たれすぎてしまうとやっぱり窮屈になってしまうという部分があったりするので、
むしろ今必要なのはピンテック関連の規制の棚卸しですかね、
本当に必要なところとそうではなかったところの棚卸しをして、
場合によってはあまりあっても影響しない、
むしろ阻害になっているみたいなものは緩和すべきだというふうに思います。
ありがとうございます。
そうですね、確かにぺぺさんとかラインペさんとか、
本当に送金から入って、それがビーム向けに移ってみたいなところで、
あと医療所から、特にインターネット専業の会社から入ってくると、
やっぱりUXすごい良くなったな、
あと例えばナッチとかもアプリベースで、
アプリって2週間に1回ずつアップデートするんですけど、
まさにスピード感は今でもカード会社とか銀行の方に言われるとすごく驚かれますし、
一方で結構銀行のアプリも、今なら言っていいと思うんですけど、
今結構使いやすい一方で、出てきた初期すごいヤバかったですもんね。
もう目が読めないみたいな、そのままブラウザをアプリに落としただけのアプリとかありましたよね。
そうですね。だから評価とかも当時本当に1とか2とか普通で、
最近はもうお手の金融機関のアプリも普通に使いやすいですし、
評価も当然4から5の間ぐらいっていうのが普通になっているので、
そんなに損弱ないかなっていう気はするんですけども、
その辺りが良くなった、逆に言うとお手金融機関にもしっかり波及していったっていうのは、
やっぱりスタートアップの頑張った効果じゃないかなというふうに思いますので、
そうですね、確かに。規制はですね、私ちょっと両面なんですよ。
常にかわしろと必ずしも言う立場じゃなくて、結構まさに途中あった選脱ですよね。
要は隙間を縫うとか法律の想定してなかったところで、
脱法なんとかみたいな感じのやつをやるプレイヤーもやっぱりいたりするんで、
それはちょっと本当にやめないといけないし、
逆に言うとそういうプレイヤーがいるからどんどん規制が強くなってしまうんですけども、
確かに今これもういらなくない?みたいなやつって実際ありますし、
私も授業をやっている中であったんですよね、
物理カードみたいなのってやっぱりセンスを欲しがるように、
当初は物理カードありきだったんで、
今サーバーのクラウドが本体なのに、
物理カードにいっぱいこれかけあれかけみたいに言われて、
こんなんいります?みたいな話をしたら、
担当の方もそうですよね、正直いらないかもしれないですけど、
ルールはルールなんでみたいなところで、
個別具体でそれ回避するというか、問い合わせするような窓口ってありますけど、
一方で本当はちゃんとルールごと、
私もちょっとあまり言えなくて、
机の上結構ぐじゃぐじゃな人なんで、
整理するの得意じゃないんですけど、
やっぱり懸念劣化みたいなのをしないためにも必要ですよね。
ちなみにちょっと話が飛んで、
Fintech 協会の創立メンバー、
共同創業者、ファウンダーっていう感じだと思うんですけども、
今私、Fintech 協会の会長もやらせていただいてますけども、
ただ、私は途中からなので。
もともと沖田さんも、当時Fintechのメンバーからすると、
沖田さんも実業で専攻されていたので、
みんなが知っている沖田さんでもありましたけども、
Fintech 協会はどちらかというと、
若いメンバーで色々とピザを食べながら、
ビールを飲みながら、
ミートアップしていくっていうような、
自然発生的な団体で、
団体にもなっていなかったんだと思うんですけども、
2014年、2015年のFintech元年と言われた時に、
金融庁もこれを本腰入れてやっていくぞというような旗が立てられたぐらいの時期に、
団体として立ち上がることによって、
より多くのメンバーの皆さんと一緒に活動することができるんじゃないかとか、
これを大きな流れとして世の中に普及させていくことができるんじゃないかということで、
Fintech協会という形で一般社団法人化したというのがありました。
たまたまそこで一緒にビールを飲んでたっていうだけの具縁で、
あんまりファウンダーというほどのものではないんですけども、
Fintech協会の立ち上げにお手伝いをして、再度理事になりました。
なので2014年なのでさっきのまさに、
スタディーグループとタイミング確か一緒なんですよ。
翌年にスタディーグループも正式にワーキンググループになって、
Fintech協会も同時に法人化してっていう形なので、
来せずして金融庁のオフィシャルなイノベーションと民間主導のFintech協会というところが、
同時に立ち上がって、それぞれ歩みを一緒に進めてるっていう感じかなと思うんですけど、
結構今10年経ったので、10年振り返ってくださいみたいな話って去年から今年結構たくさんしてるんですけど、
これ先生の方でこのFintechの10年振り返っていただいて、いかがですかね。
あとこれから次の10年というか、この先みたいなところを含めると、
ちょっと藤先生の振り返りもお伺いしてみたいなと思うんですけど、いかがでしょうか。
そうですね。Fintech協会って、Fintechっていう名前を協会名で付けるっていうのは、
実はすごく議論があって、Fintechっていう言葉をやっぱりすごくバズワードになる可能性があって、
誰も使わなくなる、見向きもしなくなるみたいな、そういう流行りしたりの大きい言葉ではないかと、
それを協会の団体名に付けるっていうのはどうなのかなっていう議論も実はしていたんですけども、
でももう役割を終えたんだったら、もうその時は解散でいいよねっていうような、
それぐらいの勢いでFintech協会を立ち上げたということがありました。
その当時、いろいろと起業して頑張って大きくなっていた会社の仲間の皆さん、
いろんなところにIPOされたり、銀行さんと連携したり、バイアウトされたりとかっていう形で、
非常に事業としては一巡していて、またFintech協会の新しいメンバーの中には新しく起業する皆さんもいて、
新陳代謝がすごくできてきていて、業界としてやりたかったこと、一番やりたかったこと、
エコシステムを作るということだったと思うんですけれども、
その一部ができてきたのかなと思っています、この10年で。
そうすると、もうFintechっていう言葉はおそらく新聞とかでもあまり使われてないし、
金融庁もあえて言わないけれども、でもすごく大事なことだよねっていうのはもう浸透されていて、
ユーザーもどんなことができるのか直感的な操作をしていったりすることで金融に触れるっていう機会も増えていますし。
金融提供する事業者さんのサイドでも金融機関さんも当然デジタルをどう活用して皆さんにお届けするのかっていうのは
一丁目一番地で考えられていて、そういう意味では皆さんの行動の中に入ってきていて、
資金決済法とフィンテックの成長
実は風変的なものであまり伝わったものではなくて、もしかするとまた違うようなワーディングで今後また盛り上がる時が来るのかもしれないんですけれども、
今何か役割を終えたよねということではなくて浸透したよねっていうような感覚がすごく近いかなと思います。
当初、局会面議論があったんですね。そこは今更ですが初耳でした。
そうですね。なので今おっしゃっていただいたとおりで、5年前私会長にならせていただいた時に堀井先生もまだ理事として加わっていただいてますけど、
まさに今おっしゃっていただいたようなフィンテックって言葉を死後にしようと、浸透して当たり前にしようみたいな話を当時は言ってたかなと思いますので、
そういった意味ではそれは十分できたですし、逆に多分先ほどの資金決済法を期待してたけど、
ちゃんと期待してた通りっていうのに近い、フィンテックが普通になって誰も意識しないようになろうっていうのがまさに10年でできたっていうところかなというふうに思いますので、
あとはやっぱり金融はもういろんなジャンルに波及するので、それがさまざまなところに浸透していくといいなと思うんですけれども、
そういった意味ではまさに規制改革推進会議の委員としても、フィンテックに限らない幅広いテーマを取り組んでいらっしゃると思うんですけれども、
堀井先生として特に注力されているとか、関心を持って取り組まれている分野、こういったものがあればお聞かせいただきたいなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
そうですね、今の金融の分野でいくとクロスボーダー収納代行がものすごく広がっていて、実際のサービス自体がクロスボーダーで行われている、
インパクトもそうですし、ECもそうですし、クロスボーダーで提供を受けていないものはもはやないぐらいの感覚だと思うんですけれども、そのインフラを支えているのがクロスボーダー収納代行の部分だったと思うんですけれども、
今回、今年の改正で資金決済法の対象になるということなので、資金同業に入っていくという可能性が出てきていて、その適用除外がどういうような範囲なのかとか、実際にこれは規制すべきだというものはどれなのか、
それを現実のサービスの影響、なるべく負荷を小さくしながらどうやってスムーズにトランジションしていくのかということにかなりの時間を費やしていますので、それが一番の関心ですかね。
あとは本当に規制改革は金融に関わらず、あれこそライドシェアもそうですし、教育、医療、それから働き方の分野でもいろいろと課題があることを認識していて、私はスタートアップと投資、それから地域活性化のライドシェア、それから働き方一重の投資ということで、3分野に特に注力しています。
規制の緩和と取捨選択という形で意見を申し上げているんですけれども、そこは本当に注力したいことだと思います。日本がこれからすごく良くなっていくといいなと子どもたちに伝えていきたいのは、やっぱり不細をいっぱい抱えてお酒まくらだよじゃなくて、こんなことをチャレンジしてみるといい社会だよということを伝えていきたいと思っているので、
その3分野は引き続き注力していきたいなと思います。
そうですね。やっぱり、規制として、上野夫婦さんと私の子ども、年も近くて、実は学校も一緒でみたいなところもあるので、15年前は想像しなかった、ママ、パパの会話をするみたいな感じなんですけれども、まさにやっぱり未来に向けていい社会を作っていきたい。
それは子どもがいなかった頃も全く同じで、イノベーションでいい社会を作りたいよねというところだったと思うんですけれども、よりそこが具体的な相手、別に自分たちの子どもというよりは社会全体ですよね。
こう良くしていきたいねというのが、より従来の部分よりも肉付けされて進んできているかなという感じがしますね。
イノベーションと社会の未来
ちなみにどうですか、規制改革の委員にやられて。
なかなか大変なことはありますよね。
皆さん前向きに取り上げてくださるものもありますし、岩盤規制みたいなものもあって、岩盤規制も全部が悪いというわけではなくて、それなりに歴史があって、検討の積み重ねがあるということだったりするので、やっぱり慎重な検討にならざるを得ないというところも理解しつつも、
過去を前例当初じゃなくて、最初の資金掲載法を作ったようにちょっと飛び散りになるかもしれないけれども、こっちの方がいいよね、こっちの方が未来を示せるんじゃないかというところがあったら、思い切ってそこでチャレンジするみたいなところも官僚の皆さんと一緒に考えながら、政治家の皆さんのお力をいただきながら、
そうした姿勢がもっともっと良くなっていくと、すごく社会がスムーズになっていくといいなというふうには思います。
そうですね。そこはもう間違いないです。あと、いろんなルールというのは、やっぱり理由があってそのルールができてきているというのは全くその通りだと思うんですよね。
ただ、一方で、やっぱりこれから先とか未来の不可逆なものですね。例えば今日はスマホとかも、スマホない時代はやっぱりスマホのことを議論しても無理なわけですよね。
スマホの方は想像の域を出ないですし、触ったことないと実感わからないという話ですけど、一回触って使ってしまえば後戻りできないので、そういった意味では結構海外では普通のサービス、日本では使われていないというものってまさにそれに近くて、なかなか説明しても難しいんですよね。
例えばライドシェアも、やっぱり海外ではすごく使いますし、逆にない頃よく頑張ってタクシーに行き場所を説明してたよねとか、料金交渉したりとかですね、現地着いたらすぐ料買いしてとか頑張ってたので、今だとライドシェアのアプリ立ち上げて普段通りのUIで、
そのままカワセも言語も同じで、その壁越えていきますよみたいなところがあるので、そういった意味ではやっぱり体験する、便利なものを触れるっていうのはやっぱり既成緩和してイノビションを起こしましょうっていうのが一番、
何ていうんですかね、急がば周りで近道なんじゃないかなっていうのは個人的に思いますね。
じゃあすいません、ちょっとお忙しい先生を捕まえて、いろんなお話聞いて、実はもっと聞きたいなみたいな話もあるんですけど、それはちょっとまた今度、ゆっくりお酒でも飲みながらお話してもらおうと思います。
じゃあちょっと最後に今日の感想みたいなのを堀先生からお伺いできればと思いますけども、ちなみにポッドキャスト出られるのって初めてですかね。
初めてです。
インタビューとか、何ですか、取材はたくさんあってもポッドキャスト初めてだな。
初めてです。本当に貴重な機会をいただいてありがとうございます。
ナッチもものすごく、北さんとご一緒してからもう10年、ナッチのサービスを立ち上げられてからもずっと応援しています。
今日こんな番組一緒にご一緒させていただいて、前を振り返るような機会もいただいてとても楽しかったです。
引き続きよろしくお願いします。
ありがとうございます。ちょっと本当はもっと聞きたいんですけど時間ということなので、またぜひちょっと機会あればお招きしてお話し聞かせていただければなというふうに思います。
では今日は堀先生をお招きして資金掲載法ですとか、フィーチェックという裏話も含めてさまざまにしていただきました。
それでは皆さん最後までお聞きいただきましてありがとうございます。
このエピソードへのご感想、ご質問などは概要欄のコーナーよりぜひお寄せいただければというふうに思います。
それから今日ご出演いただいた堀先生についてもですね、いろいろな取り組みということをその概要欄のほうにまとめさせていただきたいというふうに思っておりますので、ぜひご覧いただければなというふうに思います。
ちなみにこの番組はYouTube、Spotify、Apple Podcastで配信をしています。
それぞれチャンネル登録をお待ちしております。
それではまた次回のオキタイムでお会いできればと思います。
今日はどうも堀先生ありがとうございました。
ありがとうございました。