1. Off Topic // オフトピック
  2. #205 インディーズVC・スター..
2024-03-07 1:17:40

#205 インディーズVC・スタートアップの時代

Spotify, Youtubeだとチャプターごとに聴けます

() OP
() メガファンドの時代
() そもそも大きなファンドを立ち上げるべきか?
() リターンについての調査
() 規模感とキャリー
() 変わってくるエグジット(上場/売却)の期待値
() $100B級企業って本当に生まれるかいって話よ
() メガファンドの高い期待値で生まれるキャズム
() ゾンビスタートアップ(良い企業なのに高すぎて調達むずい)
() VCのステージごとのリレー形式が成り立たなくなってきている?
() カウンターとしての「インディーズVC」
() AIで超少数精鋭でスタートアップ!実際できる?
() メガファンドを目指さないVC
() 買収による独占”将来的な競合”
() イグジットを狙わないスタートアップ
() これからもSNS企業の伸ばし方
() 誰でも起業したほうがいい!そうなの?
() 創業者になることだけが成功じゃない
() 人材の分散、マフィア化


<参照リンク>
https://offtopicjp.notion.site/205-a7d41cb994614b71ab8d0a3d427eb21a?pvs=4

 

<Off Topic // オフトピック 情報>
Podcast:
Apple - https://apple.co/2UZCQwz
Spotify - https://spoti.fi/2JakzKm


X - https://twitter.com/OffTopicJP
YouTube - https://www.youtube.com/@OffTopic
メンバーシップ - https://note.com/offtopic


草野ミキ:
https://twitter.com/mikikusano
https://www.instagram.com/mikikusano


宮武テツロー: 
https://twitter.com/tmiyatake1

00:05
皆さんこんにちは、草のみきです。 宮崎立郎です。
Off Topicは、アメリカを中心に最新テックニュースやスタートアップ、ビジネス情報を 緩く深掘りしながらご紹介する番組です。
今回のトピックは、インディーズVC・スタートアップの時代 について話していきたいと思います。
はい、今日に関しては、ちょっともう少し、 久しぶりにちょっとVC系の話をしていきたいと思うんですけど、
去年ちょっとだけしたと思うんですよね。 あと、たぶんユニコーンの話とか、いろいろしてきたと思いますし、
あと2021年とかですかね、たぶんサブスタックとかで記事書いてたと思うんですけど、今のVC業界についてみたいな。
そこで今回は、またスタートアップVC業界全般的な話をしていきたいと思うんですけど、
少しカウンターカルチャー的な動きが出てきたので、そこに対して、何に対してのカウンターカルチャーなのかっていうところと、
実際のそのカウンターカルチャーのムーブメントについて話していきたいと思います。
この今の時代のVC、今の時代、ちょっと前までの時代っていうのが、本当に成長とかメガファンドの時代だったのかなと思ってまして、
この新しい世代っていうのが、これから話すことでもあるんですけど、そこの良い悪い部分っていろいろあると思うので、そこについて話していく予定ですと。
ただ今回に関しては、基本的にアメリカの市場について話すので、果たして日本が同じような動きをするのかっていうところは正直わからないものなんですけど、
なんとなくそういうトレンドは日本でもたまには見受けられるのかなと思うので、そこに対して話していくんですけど、
まずこのメガファンドの時代だったと思うんですけど、メガファンドだったりスタートアップの方ですとブリッジスケールの世代でも呼ばれてもいいのかなと思うんですけど、
それプラス履歴がゼロだった時代によって資本、資金が大量にあふれ出てた。
すごい良かったことで言うと、ベンチャー市場、VC業界とかスタートアップ業界に関してはめちゃくちゃ景気が良かったですと。
これが2008年から2022年の前半ぐらいまでですかね、めちゃくちゃ大きなエキジットが立て続けであったと思うんですよね。
テック業界もそれを見て、どんどん次のマーク・ザッカーバーグを探したいと。
それにスナチャでしたり、Twitterとかもそうですし、Airbnbとかドア出しとかコインベースとかもそうだと思うんですけど、いろんなところに投資し始めて、
03:12
どんどんエキジットが増えるからこそ、企業家にもなりたい人がもちろん増えて、企業家にサポートしたい、そこに投資しているVCになりたい人もどんどん増えて、
さらにVCに投資するLPになりたいという人もどんどん増えてきたんです。
それによって何が起きたかと言いますと、そこにどうしても資金が集まり始めた。
特にVCファンドの調達額が異常に上がったんですよね。
これはいわゆるVCが出資できる資金ですよね。
例えばなんですけど、2013年から2022年にかけて、これアメリカではあるんですけど、アメリカのVCファンドは合計調達額が8倍増えてるんですよ。
もちろんそれによってスタートアップの数も増えたらいいんですけど、スタートアップの新規スタートアップの数が、いわゆる出資を受けてる新規スタートアップの数が2倍も増えてないんですよ。
いいところに集まってるって感じなんですかね。
それもありますし、より多くの資金が一緒に集まってると。
なので、過去10年間のテック業界でいきますと、スタートアップがすごい増えましたよねとかっていう話はいろいろあるんですけど、確かに多少なりに増えてるんですよ。
ただ、10倍増えてるっていう話ではないので、多くても2倍ぐらいしか増えてないですと。過去10年間で。
でも、明らかに増えているのは、その裏側にいるVCの資金力が増えてるんですよね。
スタートアップに出資するVCがより増えていて、より多くのお金を出資していますと。
なので、合計のVC調達額を新規企業数、新しいスタートアップの数で割り算をすると、平均的に2013年のスタートアップより2022年のスタートアップ5倍のVC資金にアクセスできるんですよ。
なので、スタートアップとしてはより調達しやすい環境になりますと。もちろんですけど。
それによって、VC側もどんどん資金を持っているので、どんどん使わないといけないですと。
しかも、新しいVCが8倍増えたわけでもないので。
なので、VCの調達額がどこに行ってるかというと、やっぱり既存のVCに行ってるんですよね。
06:00
よく草野さんも聞くと思うんですけど、1号ファンド、2号ファンド、3号ファンド、4号ファンドってどんどんファンドを成長させるにあたって、成長イコール規模感を増やす。
前回が例えば10億のファンドであれば、次は30億とか50億のファンドにしたいですと。
それがどんどん積み重なって、アメリカですとよく1000億以上のファンドみたいなファンドも結構多いので、いわゆるメガファンドと呼ばれるものですよね。
実際どれだけ多いかと言いますと、ピッチブックデータによると2019年から2022年のうち、50%以上のVCファンドの資金調達額が500ミリオン以上のファンドにいってるんですよね。
2022年ですと半分以上の資金が、いわゆるVCが自分のファンドのために調達した額が1ビリオン以上のファンド、メガファンドの方にいっているので。
なので、こういうファンドがどんどん規模が大きくなっている中で、一つ懸念点として出るべきポイントが、そもそも大きなファンドを立ち上げた方がいいのかと。
それによって多分いろんなことができるとは思うんですけど、そもそもそれが本当にVCにとっていいことなのかと。
それと同時にそれがスタートアップにとっていいことなのか、LPにとっていいことなのかっていうのは多分考えないといけない。
より大きなリターンっていう意味で言うと、大きく集めた方がいいみたいな感じなんですかね。
ここが多分、大きいっていうのは何を指しているかによってだいぶ変わってくると思うんですよ。
その額ベースでいきますと、確かに大きなファンドの方がいい可能性があるんですよ。
いいところに早く出資を細かくしていくっていうことの方が確かにリターンがあるパターンもあるのか。
いわゆる倍率でいきますと、小さいファンドの方が倍率って高くしやすいんですよね。
例えば10億のファンドを運営していた場合、一発100億のリターンが出ればファンドが10倍になるんですよね。
でももちろんなんですけど、100億のファンドを持っていれば100ミリオンのリターンが来た場合、1倍のリターンにしかならないんですよね。
なので額は同じなんですけど、倍率が変わるんですよね。
ただ基本的にはVCって倍率ベースで見ることが多いので、
いわゆるすごいアップサイドを狙うっていうことは基本的に額だけではなくて倍率の方を狙うので、
一般的なナレーションとしては、より小さいファンドの方が倍率で言うと高い大きなファンドよりも倍率のパフォーマンスはいいですと。
09:10
例えばなんですけど、このサンテベンチャーズというVCファンドが分析をやったんですけど、
ちょうど去年もやったんですけど、2011年も2018年もやったんですけど、
この3つのレポートの中で基本的に同じような結果が出てきたんですけど、
例えば750ミリオン以上のVCファンドがあった場合に、
去年17%しか2.5倍以上のTVPI、いわゆる評価額ベースでリターンを出してないんですよね。
17%と比較すると、350ミリオン以下のファンド、より小さい規模のファンドの場合ですと、
25%のファンドが2.5倍以上出してるんですよ。
すごい簡単に言うと、より小さなファンドの方がより大きなファンドよりも2.5倍以上のリターンを出すのに50%の確率が高いですと。
似たような調べをシリコンバレーバンクもやっているんですけど、
彼らが見た結果ですと、1981年から2003年のファンドのうち、
3倍以上出した250ミリオン以上のファンドは3%しかいませんと。
それと比較すると、50ミリオンから250ミリオンの規模感のファンドのうち、
3倍以上出した割合は22%ですと。
それは多いのか、少ないのか?
そもそもVCファンドのパフォーマンスでパワーローに従うので、
基本的にトップは本当にトップで、ボトムは本当にボトムになってしまうので、
数字が本来であれば低いはずなんですけど、
それでも3倍以上パフォーマンスを獲得できるのに、3%と22%ってだいぶ差はあるので。
もちろん、ただ額ベースで見ると違かったりするので、
一般的により小さいファンドの方がリターンを倍率で言うとリターンを出しやすいですというのを、
業界内でもある程度わかっているんですけど、
ただ、ファンドがどんどん大きくなり続けてるんですよ。
それってちょっと矛盾してるじゃないですか。
小さくするとファンドのパフォーマンスがどんどんある程度高いままキープできるのに、
あえてどんどんファンドを大きくしてパフォーマンスを下げにいってるんですよ。
確かに。
で、それってなぜかと言いますと、
12:00
インセンティブが若干揃ってないっていう部分があるんですよね。
ファンドのGPっていう、General Partnerっていうファンドを仕切ってる人によっては、
ファンドを大きくした方がいいっていうインセンティブが設計されてるんですよ。
はい、そうですね。
これは基本的にファンドの構成上、
キャリーっていうものと管理費用、マネジメントフィーっていう2つの費用があるんですけど、
だいたい2%の管理費用。
なので毎年、例えば10億のファンドであれば毎年2000万円、
VCに自分の給与とかオペレーションとかを回すための管理費用があって、
プラス1倍以上のリターンを出した場合にキャリーっていう制度が発生して、
20%の利益をGPがもらえると。
ただこれをすごい単純な計算をすると、
例えば100ミリオンのファンドがありますと、
その100ミリオンのファンドが4倍のパフォーマンス出しますと、
なので400ミリオンリターン出しますと。
そのファンドと、例えば1ビリオンのファンドがありますと、
その1ビリオンのファンドは1.5倍のリターンしか出しませんと。
どっちの方がGPがもらうと思います?
1ビリオン。
1ビリオンなんですよ。
単純に計算すると100ミリオンのファンドに関しては、
そのGPは20ミリオンの管理報酬。
2%10年間やるので、
20ミリオンの管理報酬プラスファンドを4倍にしたので、
追加で60ミリオンぐらいのキャリーをもらうので、
合計80ミリオンぐらいの10年間で起きる報酬をもらえるんですよ。
もちろんそれはいろいろコストとかもあるので、
他の人の採用とかも使ったりするので、
もちろん全部GP個人がもらえるわけではないんですけど、
いわゆる報酬額としては80ミリオンぐらいもらえますと。
それに比べて1ビリオンのファンドが1.5倍のパフォーマンスを出した場合に、
GPは200ミリオン分の管理報酬と100ミリオン分のキャリーをもらえるんですよ。
そもそもパフォーマンス1.5倍しか出してないのに、
キャリー自体が100ミリオンのファンドよりももらえるんですよ。
4倍出した100ミリオンのファンドよりも。
もちろんこれ単純計算ではあるので、完璧な分析ではないものの、
ただやっぱりパフォーマンスが低いんですけど、
規模感でよりGPがもらえるっていう仕組みになっていること自体が、
いろいろ問題があるんじゃないかっていう話もあっていて。
15:06
ただそれは結局そこに出資するLPがいるので、
彼らは選んでそういうところに入れているので、
それに対して個人的に大きいファンドはシャットダウンするべきだみたいな話は、
それは違うと思ってるんですけど。
ただなぜこの大きなファンドと小さなファンドの区別をするべきかって言いますと、
今その大きなファンドが増えているからこそ、
業界内でいろいろ課題が出てきていると思っていて、
エグジットの方に求められているパフォーマンスが変わってくるんですよ。
スタートアップ側の。
リターンの観点から考えますと、
基本的にどのファンドも3倍以上のリターンを出したいんですよ。
3倍出すと基本的に公開株のS&P500とかに入れるよりも、
高いパフォーマンスになるんですよ。
でもそれより低いとS&P500に入れた方が、
基本的にリターンはそっちの方がいいので、
しかも流動化はいつでもできるので。
なのでLP側としては基本的に3倍以上のVCファンドに入れたいというのは一般的な考えです。
ただじゃあ1ビリオンのファンドが3倍のリターン出すっていうことは、
3ビリオンのリターンを出すっていうことじゃないですか。
考えるとちょっとやばいですよね。
やばいですか?
すごい屈辞です。
それってどうやってやるのかと言いますと、
例えば15%の株式を取得していますと、
彼らがいろんな投資先の20社のユニコーン企業、
1ビリオンの会社のリターンがないと3倍にならないんですよ。
だいたい1VCファンドって30社から多くても例えば70社とか、
本当に多くて100社ぐらいの会社に入れるとすると、
100社入れて1ビリオンの会社を求めるのであれば、
20社のユニコーンに入れないといけないんですよ。
それって結構難しいじゃないですか。
難しいですね。
だからこそ、今のメガファンドは何を考えているかというと、
1ビリオンの会社じゃ足りないんですよ。
その会社が10ビリオンとか100ビリオンの会社であれば、
そこに15%とか10%持っていれば、
そうすると3倍のリターンが出るんですよ。
そうすると1ビリオンの会社であれば、
1ビリオンっていうものが要求されなくて、
より高い水準が要求されますと。
18:00
なんかあれですよね。
なんかVCがすごくインターネット初期とか、
ユニコーンがめちゃくちゃ生まれてた時期みたいな、
次のGoogle、次のビッグテックみたいな、
そういうインターネット初期とか、
ユニコーンがめちゃくちゃ生まれてた時期みたいな、
ユニコーンがめちゃくちゃ生まれてた時期みたいな、
次のGoogle、次のビッグテックみたいなところ、
生まれるかもみたいな感じは、
それはやっぱり大手が強くなりすぎて、
そこまでの希望感のエグジットが難しいんですよね。
本当にそうで。
本当に生まれるのかなっていうのは。
まさにその質問、僕も同じくあったんですよ。
なので調べたんですよ。
Facebookで2012年にIPをした時って、
100ビリオンのマーケットキャップ、
生まれる時価総額を達成できたんですよね。
やっぱりそこから多くのVCが100ビリオンの会社、
次のFacebookを狙うぞって言い出したんですよね。
じゃあ本当に100ビリオン級のスタートアップって、
どこまで存在するのかと。
実際エグジットした中で、
今まだ未上場のものは何社かあるので、
ただ上場した中で、
いわゆるFacebook以降に上場した会社で、
100ビリオン以上の自家総額、
今上場している会社メインで考えますけど、
言うと何社いると思います?
テックの中でですよね。
テックの中です。
VC出資を受けて、
いわゆる上場まで成功して、
今上場しているテック企業です。
2012年以降にIPを押した会社です。
分かんないな。3択とかにしてください。
3択?どうしようかな。
Facebook並みの会社がどれくらいあるかってことですよね、結局。
Facebookはちょっと飛び抜けちゃった気がするので、
じゃあ3択出しますね。
Aが3社。
Bが10社。
Cが20社。
真ん中取っちゃいますね。真ん中Bでしょ。
Aです。
3社。
3社です。あとちょっとで4社になるんですけど、
今現在収録している2月中旬時点では3社です。
Facebookが上場して以来の中でですか?
もちろんピーク時とかをやってしまうと、
コインベースとかいってる可能性はあったりするんですけど、
今現在の時価総額で見るとです。
21:01
Facebookっていつ上場しましたっけ?
2012年です。
1社は日本でほぼメンションされない会社なので、
多分誰も知らないんですけど、サービスナウっていう会社。
今多分実はFacebookに2番手なんですけど、
多分昨日時点とかで、
昨日っていうのは2月中旬ですけど、
166ビリオンぐらいの時価総額がある。
いわゆるビジネスプロセスを自動化するような、
ゴリゴリのB2Bの会社なんですけど、
そこがFacebookに次ぐ1番手ですと。
次にUberが来ますと。
Uberがようやく150ビリオンになったので。
3位がShopifyですと。
じゃあ本当最近っちゃ最近なんですね。
116ビリオン。
あとちょっとで行くのがAirbnbです。
Airbnbが今94なんで。
でも、ShopifyとかUberとかAirbnbって本当にすごいじゃないですか。
めちゃくちゃ名前知られてますし。
なんで、100ビリオンのエキジットって本当に難しいんだっていう。
もちろんなことなんですけど。
テック業界の中ですと、100ビリオンのエキジットをめちゃくちゃ狙うっていう人が結構増えてきた気がするので。
実は結構な可能性で無理なんじゃないかと。
そうですね。ここ10年ちょいの中でってことですよね。この3社しかないっていう。すごいですね。
で、もちろん未上場株を見ると、今スペースXは直近ですと180ビリオンの時価総額。
おそらく上場しても多分100ビリオンを超えると思うので。
で、ただそこ以外にあんまりないんですよね。
ストライプとかも今だと多分100ビリオンの時価総額はないですし、直近のラウンドですとそれ以下だったので。
で、多分フィグマとかも最近ですと多分20ビリオンで買収されましたけど10ビリオンぐらいまで下がってますし。
なので結局この100ビリオンっていうエキジットって割とそれを狙うべきなのかっていうのはすごい多分考えないといけない部分ではあるんですけど、
ただ一応今結果としては少ないですと。
これがどういう課題を起こしているのかと言いますと、VC業界内でキャズムが作られちゃったと思うんですよね。このおかげで。
24:06
それはこのおかげっていうのは?
メガファンドができて、彼らが100ビリオン級とか10ビリオン級のエキジットを求めることによって。
このキャズムっていうのはいくつか形で出てくるんですけど、
まず、ラウンドごとの時価総額の中央値の変動を見ると見え始めるんですけど、
2021年、いわゆる本当に市場がピーク時だったタイミングでの時価総額、中央値の時価総額はシードだと、これUSDで言うので、
シードですと11ミリオン、シリーズAだと41ミリオン、シリーズBだと130ミリオン、シリーズCだと350ミリオン、シリーズDだと804ミリオン。
なので、いわゆるシリーズDまで行くと、大体ユニコーン企業にほぼなれるんですよね。
その数字はそのここ数十年の中で?
2021年です。その2021年の数字を2023年と比べましょうと。
2023年ですとシードは12.7なんですよ。なのでほぼ変わらないんですよ。
むしろちょっとだけ上がってると。シリーズAが37.5と、41からちょっと下がってると。でもほぼ変わりませんと。
シリーズBあたりから結構変わりだすんですけど、2021年が130ミリオンだったのが、2023年が83ミリオン。
50ミリオンぐらい下がってますと。
シリーズCの場合ですと、350ミリオンだったのが、170ミリオンなってますと。半減してますと。
シリーズDが804ミリオン、2021年が804ミリオンだったのが、2023年は222ミリオンですと。
4分の1になってますと。さらに重要なのって、いわゆる去年のシリーズDは2021年のシリーズC以下なんですよ。
2021年の時価総額の中央値が350ミリオンなんですよ。
2023年のシリーズDの中央値が222ミリオンなんですよ。
なので、そもそもここでギャップが生まれてますと。
だからこそブリッジラウンドとか、いわゆる生き延びるためのラウンドとかが増えたり、ラウンド間の調達期間が増えたりしていて、
27:08
これによって結構多くゾンビスタートアップが生まれると思っていて。
実は、もちろん悪いスタートアップはどんどん消えていくと思うんですけど、
本当はいい企業、会社なのに2021年とか2022年の初めに高すぎるバリエーションで調達してしまった会社。
めちゃくちゃいいプロダクト持ってるのに、次のラウンドまで全然いけない。
なぜなら、プロダクトがいいのに自画自賛が本当に高すぎるから。
手出せないみたいな。
そうですね。
投資するのに。
例えば、10ミリオンから50ミリオンぐらいのARR、年間売り上げがあって、成長していていいプロダクトではあるんですけど、
自家総額がわからないですけど、10ビリオンとかついてしまいました。
もう本当にすごいダウンラウンドをしてない限りは、めちゃくちゃいいプロダクトなのに出資ができなくなってしまう。
そこで場合によっては潰れてしまう。
そういう会社がどんどん増えます。
もう一つ、CASMの中で一番重要だと思っているのが、VC同士の関係性が共存的な関係性ではなくなり始めるんじゃないかと。
このVC同士っていうのは何を指しているかと言いますと、規模感とかステージごとのVCですね。
今までは同じ目標があったからこそ、共存しあえたんですよ。
シードVCとREVCみたいな、そこの間ってことですよね。
そうですね。シードとシリーズAとシリーズBとシリーズCとシリーズDとステージごとの。
ステージごとの受け渡しがみたいな。
さっき草野さんも言ったように、受け渡し、いわゆるリレー方式なんですよね、VCって。
プレシードをシードのVCが本当に起用化にベッドして、それで上手くいけばPMFをスタートアップが見つけて、それをスケールするためにシリーズAの会社が入ってきて、
それをさらにスケールするためにシリーズBに受け渡して、さらに上場準備をするためにグロース投資家に引き渡すじゃないですか。
で、各VCファンドとかステージごとのファンドって違うバリューを提供していて、いろんな戦略があったものの、結果としては全員同じ目標を持ってたんですよ。
30:09
で、その目標はだいたい1ビリオンから3ビリオンぐらいのエキジットを目指すっていうことなんですよね。
はい。
で、ただこのモデルが壊れ始めてるんですよ。
で、それはさっき話したメガファンドが来たからこその話なんですけど、小さいファンドは未だに1ビリオンから3ビリオンのエキジットでもハッピーなんですよ。
それでファンドをリターンできるので。
でも大きなファンドが1ビリオンから3ビリオンじゃ足りませんと。
そんなエキジットする会社には投資したくないってなってしまうんですよ。
目的、コールがちょっとずつ。
そうなんですよ。ズレるんですよ。これで。
で、ミニマムでも5ビリオン。
基本的に10ビリオン以上のエキジットを目指せる会社じゃないと、そもそも投資対象になれない。
そうなってしまった時に何が起きるかというと、このリレーシステムが成立しなくなって。
なんでそのシードで投資したVCがどんどん引き渡すんですけど、最後の投資家に引き渡らないんですよ。
そうするとその前にそのスタートアッパー、エキジットを見つけないといけないか、もしくは違う形で資金調達しないといけない。
でもそれが今のところまだそのルートが見つからないっていうところであれば、
結構VC業界の中で、10ビリオンとかデカコン企業だったらまだ調達得られるんですけど、それ以下の人たちがエキジットが極端になくなってしまいますと。
その前にそもそも資金をもらえない状況になってしまうので、
だからこそこの新しいエキジットの方法とか見つけないといけないものの、
そもそも今アメリカですと政府が結構買収に厳しくなってるじゃないですか。
なんでそれもありますし、そもそも上場もできるような状況ではないので、多くの会社は。
となると何が必要になってくるのかというと、そもそもの調達の考えとかを変えないといけないんじゃないかと思う企業化が増えるんですよね。
今の経済状況もあってからこそっていう話もあるんですけど、
あと最近のテックトレンドとかもいろいろあるんですけど、
VCだけではなくて新しいスタートアップが今生まれてきていると思っていて、
これは僕が言った言葉ではないんですけど、あるVCが言ったのが、
33:01
インディースタートアップの時代ですと。
インディーズバンドみたいな感じですよね。
マイクロVCとは違うんですか?
これはスタートアップの話なので、まずは。
いわゆる多くのVCが、企業化に黒字化してくださいって求めている時代になってきたんですよね。
より多くのスタートアップが黒字化を達成しようと思っているときに何が起きているかというと、
企業化の中で、そもそも黒字化するのであれば調達必要なくないと。
調達する意味って、いわゆるキャッシュを得て、それで事業を加速させるっていうところなんですけど、
そもそもキャッシュを作れるのであればいいんじゃないかと。
オフトピックとかも若干そんな感じだと思うんですけど、
あえて多分VC調達を選ばなかった。
多分2021年のピーク時代だと、もしかしたら我々も調達できたかもしれないですけど、
そもそもそのメディア企業に、我々のようなメディア企業に出資するのは、
VCモデルを理解している中ではワークしないかなと思ったので調達はしなかったですけど、
ただ、そうではない道のりを探す企業化って結構増え始めたと思うんですよね。
そうなると、そもそもVCが求めていた10ビリオンとか100ビリオンのリターンを出すっていうよりも、
ただいいビジネスを作ればいいって思う企業化が増えると思うんですよね。
いわゆるそのハイパースケールの時代ではなくなるっていうところですね、そういう意味だと。
このスタートアップ業界にこういう新しいムーブメントが最近、こういうようなムーブメントが出てきたかなと思うんですけど、
結局これってカウンターカルチャーの動きとすごい似てるかなと思うので、
今の一般的なものとか普及しているもの、メインストリームのものが大きく調達するとか、
ユニコーン企業になるとか、多くの人を集める、多くの従業員を増やすっていうところから、
アンチVC時代、調達してない方がクールだとか、従業員を少なくてやってるのがクールだとか。
36:10
そこの代表例でいくと、いくつか事例があるので、全く調達しないっていう話でもないので、
ただ小さく調達する。それで結構なスケールまでいくっていうところでいきますと、
たぶんアトラシアンとか、メールチンプとか、ザピアとかカレンドリーとかウェブフロー、
ノーション、リネア、ギットハブ、コアルトリックスとか、
たぶん初期はあまり調達せずに成功してる案件。
メールチンプもずっと調達せずに買収されましたけど、
今の時代になって、すごくそこまで耐えたのはすごいですよね。
ニュースデータの時代に、また新しいトレンドになって、それもすごいですよね。
しかも、多分、創業者もタイミングをすごいうまく、エキゼットしたタイミングがすごい良かったと思うので、
ちょうどマーケットが割とピーク時だったタイミングだったと思うので、そういう意味だとそれもすごいなと思うんですけど、
初期のAI企業の中でしたら、たぶん、ミッドジャーニーとか有名な事例だと思うんですけど、
まったく、ここに関しては創業者がそもそも連続企業化、リープモーションを作った人でもあるんですけど、
一切キャッシュ、調達せずに、去年200ミリオンの売り上げのページだったはずなので、黒字化していますと。
これの一番古いネット業界の中ですと、割と古い事例が多分クレイグスリストですよね。
あれもスタートアップって言うんですかね、みんなは。
分かんないですね。一切調達したことがない会社なので。
なんかその、いらない家具買いますとか、引っ越し手伝いますとか、仕事募集してますみたいな、掲示板みたいな感じの。
そうですね。
スレッドみたいな。
あそこいまだにUI書いてないですからね。
それはすごいですよね。
あそこは50人なんですよ、確か会社の規模としては。
50人もいるんですね。
でも年間1ビリオンの売り上げの会社なので。
それは単純にすごいです。
UIもすごいですね。
でもUIを、そうですね、何をしてるのかっていう話はいろいろあると思うんですけど。
そこはちょっと、カスタマーサポートとかは多少必要な気がするんですけど。
まあでもそこは割と小さい規模で、すごい1ビリオンの売り上げを出しているので。
しかも調達せずに。
なんでまあ、何かしらの形で、このインディーズ時代、スタートアップの中ではそのインディーズ時代っていうのが来るのかなと思いました。
39:10
今、特にそのAIの発展とかによって、最近サムラウトマンも似たようなこと言ってましたけど、
3人とか1人でユニコーン企業を作れるような時代になってくるんじゃないかと。
これは、昔スタートアップを立ち上げるのに、自社のサーバーとか作らないといけなかったので、1ビリオンぐらいコストがかかっていたというところが、
AWSの発展によって数千ドルとかで済むようになったりとかしていたんですけど。
AIの発展によって1人のエンジニアが2人とか5人分のエンジニアになれるっていうような時代が来ると、
より1人から3人ぐらいの優秀な人材だけで100ミリオン以上の売り上げっていうのが作れるような時代になってくるっていうのが見えてきますと。
ただ、ここに関しては理論上そうだと思うんですよ。
現実、どこまでそれが本当なのかなっていうのはすごい気になっているところで。
エンジニアのコストはもちろん下がるんですけど、それによって競争はすごい増えるので、
それによってマーケットコストをめちゃくちゃ増やさないといけないのかっていうところは、まだ見えてきてないところですね。
確かに結構、なんかもう普遍的になっていきますもんね。
みんなができるんだったら、それはなんか優位性なのかっていう。
もしかしたら長期的には、それこそリテール業界と似たような感じで、ブランドマーケティング費用がどんどん増えていくんじゃないかと。
そっちに優位性を持つっていう。
そうですね。プロダクト自体が優位性になれるっていうのがどんどん落ちていく可能性があって、
ネットワーク効果でしたり、コミュニティ作りとかそっちは未だに優位性を保てると思うんですけど、
ソフトウェアだけ、ソフトウェアの商品だけで優位性作れるっていうのが、多分どんどん難しくなってくるからこそ、
マーケティングコストがどんどん増えていくのかなっていうのは思いますよね。
そうですね。コミュニティとかは確かに、実際に人に動いてもらうみたいなのは、人力の要素ありそうですね。
そこは多分未だに強みっていうのは得られると思います。
こういうインディーズのスタートアップの時代が来ると同時に、VCも同じような動きが出るんじゃないかと。
42:02
もう一度、大きいVCっていうよりもリターンドリブンなVC。
リターンっていうのは倍率のリターンの話ですけど、が出てくるんじゃないかと思っていて。
VCっていろんな種類があるので、スタートアップも同じですけど、
スタートアップっていうと、アトラシアンとか、ノーションとか、クオリティXとか、
そういうあまり調達せずにリターンを結構しっかり出しているスタートアップがいるんですけど、
VCも同じくそういうファンドがいまして、
どんどんファンド規模を大きくしている中で、
うちらはもうこのままでずっと行きますっていうVCもいるんですよね。
それの多分代表例としているのが2社あって、
1社目がユニオンスクエアベンチャーズ、ニューヨークのファンドですね。
ツイッターとかエッジとか。
C向けのサービスが多い?
C向けはそうですね、C向けは多いです。
彼らはすごいテーマドリブンなVCなので、ネットワーク効果にめちゃくちゃ入れるっていうところと、
あとWeb3Kとかヘルスケアとか、最近だと教育とか環境問題とか、
そういうところに入れてるんですけど、なのでコインベースとかも入れてますけど、
彼らはそういう方針を持っているのと、あとベンチマークですね。
ベンチマークも基本的にファンド規模を変えませんと、大きくしませんと。
どれぐらいなんですか?
彼らはだいたい200から400ぐらいの間が一般的に、
もちろん若干変わってきたりするんですけど、
だいたいそのぐらいの規模感を毎回目指してるっていうところですね。
両者若干特徴的なのは、完全イコールパートナーシップなんですよね。
そこのGPで入っている人たちは全員イコールで、イコールのパートナーですと。
よくVCの中ですと、差分があったりするので、
メインGPともうちょっとサブGPみたいな感じで違いがあったりするんですけど、
特にベンチマークは有名ですけど、
だいたい5人から7人ぐらいの、たまに4人いますけど、
5人から7人ぐらいのパートナーがいて、全員基本的に取り分が同じですと。
この2社に関しては、
これって別にファンド規模変えませんって、あれって誰でも言えることじゃないですか。
別に言うのは誰でもできるじゃないですか。
でもLPの人とかからしたら、
45:02
もっと大きくした方がいいんじゃないっていう風に言われるのかなと思ったんですけど。
なんで、ベンチマークとUnion Square Venturesに関してはすごいのが、
めちゃくちゃみんな投資したがるんですよ。
なんでファンド規模絶対増やせるんですよ。
でもやらないっていう。多分多くのVCはめちゃくちゃすごいリターンを出してなかったりするので、
一般的に見ますと。
なのでファンド規模をめちゃくちゃ増やせないっていうところなんですけど、
ベンチマークに関しては需要がめちゃくちゃ高いのに、あえて彼らは増やしてないと。
そこもすごいですし、
自分たちのファンドが、いつでもなくなってもいいですよって思ってるっていうのがすごいなって思うんですよね。
そういうスタンスなんですね。
特にベンチマークはそういうスタンスを持ってますね。
どういう意図で?
彼らがすごい嫌いな言葉って、機関とかフランチャイズとか。
機関?機関っていうのは?
金融機関とか。
なぜかっていうと、彼らがやってるビジネスって既存を潰すビジネスなので。
そうじゃないですか。いわゆるイノベーションに投資してる人たちからすると。
なので、彼らが既存になりたくないんですよ。
彼らが既存になるんだったら、そこを潰してくれと。
まさにインディースタンスというか、メインストリームにはなりませんみたいな感じ。
そうですね。
なので、ベンチマークの操業者もそうですし、直近の今のパートナー陣もそうなんですけど、
ベンチマークに長続きしなくてもいいと思ってるっていう。
いわゆる次の世代に引き渡さなくても最悪いいと思ってる人たちですね。
あそこってパートナーって結構変わるじゃないですか。
結局それをやるのには、激しい入れ替わりをやりながら、
同じ文化を保つっていう。
それを本当にできる人は、いずれか自分をクビにしますと。
辞めていく。
自分が辞めていくと。
これはベンチマークのピーター・フェントンさんって、今の一番長くいるベンチマークメンバーが言ってることなんですけど、
自分がファンドに与えているバリューよりも、自分がもらっているバリューが大きいと感じるときがきますと。
48:07
その瞬間に辞められるかどうかが重要ですと。
自分がバリューが提供できてないなと思って辞める。
そういうことか。
なんで、ベンチマークの中で個人的に一番すごいなって思ったのが、
これはもっとVC業界とか、それこそビジネスとか政治でも、こういう事例を見たいなって思うんですけど、
全員のベンチマークパートナーを自分をクビにしたんですよ。
今までも、おそらく今後も。
自ら辞めますと。
クビにされたことはないっていう、誰一人。
過去これまで?
過去これまで。これからは分かんないですけど。
やっぱりベンチマークの人たちの話を聞いていると、
ピーター・フェントンさんが言ってたことでもあるんですけど、
ベンチマーク、次のファンドを小さくしてもいいんじゃないかみたいな。
それを唯一言えるVCって彼らなんじゃないかなと思うんですよね。
いわゆる大成功しているVCファンドの中ですと。
それは本当にすごいことだと思いますね。
小さくありつつ、入れ替わりができているっていうのはすごいですね。
本当に多分めちゃくちゃレアだと思います。
それこそ多分、イリアンスクエアベンチャーズは未だに創業者2人が残っているので、
あそここそ多分トランジションしないんじゃないかなって思うんですよね。
そのまま閉じてもおかしくない気がしますけど。
そうですね。スケールしないパターンだとものすごく俗人的。
VCって俗人的ですけど、余計カルチャーを持っている人がいなくなったら崩壊しそうですけど、
それが個人主義というか、すごくVC的でもありますね、確かに。
ノマドっぽいというか、移動しても別にいいし、
一個人で集まっているグループみたいな、それがカルチャーになっているみたいな。
チームっていうかグループっていうか。
そうなんですよね。そこのカルチャーはすごい不思議ですし、すごい面白いですし、
やっぱり少人数じゃないとワクしないものでもあると思うんですけど、
でもそこはしっかりとインセンティブが倍率のリターンになっているので、
51:07
だからこそファンド規模も変えないと思いますし、
むしろ減らす可能性はありますし、ちゃんとバリを提供できない時には、
メンバーも辞めますし、場合によってはファンド自体も辞めるっていう。
その瞬間を見たいですけどね、ベンチマークが終わるっていうタイミングを。
それが今現在ですと一応続いてはいるので、
なので本当にそうかっていうところは懸念としてはもちろんあるんですけど、
でも一応聞いてる話だとそうなのかなっていうのがありますね。
でもやっぱりこのEXITの状況がいろいろ変わってきているので、
結局アドビートフィグマもMAが成立しなかったじゃないですか。
あれも元々20ビリオンって言われてたんですけど、結果的に30ビリオンなんですよ。
規模感的には。株の買収額の半分が株でのやり取りだったので、
その期間中に買収が止まるまでに、アドビートフィグマの株価って2倍になってるので、
本当は30ビリオンぐらいの案件だったんですけど、
結局あれはイギリスの競争市場庁っていうところが止めたんですけど、
止めた理由が一部は理解できて、一部は正直結構危ない線を踏んでるなっていうのを思っていて、
危ない線っていうところがイギリスのCMAっていう競争市場庁が実際言った言葉で言うと、
フィグマがアドビートフィグマの将来的な競合相手になりますと。
本当の将来的な競合相手になるから独占禁止の方に該当するんじゃないかと。
なんとなく言おうとしてることはわかるんですけど、
ここの重要なキーワードって将来的っていうところで、
54:01
それってすごい主観的な見方。
どの会社でも将来的に競合になり得るじゃないですか、まず。
彼らはCredible Future Competitorって呼んでるので、
いわゆる本当に将来的に競合になりそうなサービスって言ってるんですけど、
それって誰がわかるんですかっていう。
Instagramが本当にFacebookによってこれだけの競合に、
同じ規模感の会社とかサービスユーザー数になれたかって、
誰が予想できてるかっていうと誰も予想できてなかったんですよ。
将来的っていう言葉を使うことによって何でもありになっちゃうんですよね。
何でもブロックできてしまう。
これは何を及ぼすかっていうと、
もう買収するインセンティブがなくなってしまいますと。
別に小さい会社を買収しようとしても、将来的に競合になり得るのであれば、
それをわざわざやる、それがブロックされるのであればやる意味ってないじゃないですか。
だったら自ら作りますってなっちゃうので。
結果的にブロックされずに済んだんですけど、
メタがウィズインってスーパーナチュラルっていうエクササイズ系のVRアプリを買収したのも
止めようとしたので、アメリカの連邦委員会が。
競合になり得るからですか。
そうですね、メタがVR市場を独占しようとしているので、
フィットネスカテゴリーからそれを始めるので、
彼らが買収すると将来的な競合を消すんじゃないかと。
アメリカの連邦委員会は将来的な競合っていう話を明確には言ってないものの、
ちょこちょこそういう話はしてるので。
そもそも独近法みたいなやつってそういうことですよね。
将来的なではないんですよ。今現在の話なんですよ。
将来的になってしまうと予想でしかないので、
そしたら誰の予想が正しいかの話になっちゃうだけなので。
アメリカの独近法は今現在競合してるかどうかみたいな。
57:01
まず今現在どの市場を示してるのかっていう話がまず第一に来て。
その中でまず独占してるのかっていう話があって。
独占してる場合はこれいろんな考えがあるんですけど、
消費者がどう影響されてるのかとか、
消費者がより高い価格を払ってるのかとか、
その独占している中で相手が入れないことをやってるのかとか。
それが違法なんじゃないかとか。
いろんな見方があるんですけど。
将来競合になりそうな人たちを早めに買収してしまうと、
次の新しい競合が入りにくくなるっていう考えのもとを
多分話していると思うんですけど、
それは結構曖昧な理由だなっていうのは思ってしまうので。
うーん、なるほど。
買収してから明らかに競合が入れなくなった時に、
別れろっていうのは分かるんですよ。
それを最初から止めるっていうのはおかしい話だと思うんですよね。
うーん、なるほど。
結局買収がダメなのであれば上場しかないんですけど、
上場の流度性で今はそこまで高くないですし、
そもそも上場者数が増えたとしても、
それをカバーするアナリストが足りてないですし。
なんで、より小さいエキジットでより早くエキジットできる?
今って10年以上とかのところを5年から7年以内で上場できるような
環境って作らないといけないんですけど、
そういうのがどんどん作られると、
よりこのインディーズスタートアップみたいな時代がより増えてくる可能性はあるかなと思うんですよね。
ただ、このインディーズスタートアップが増えるのはいいかもしれないんですけど、
ネガティブ要因ってあるのかって考えた時に、
そもそも大きなエキジットを狙わない人が増えるのかっていう。
もちろん、アトラシアンとかザピアとかノーションとかGitHubとかQualtricsとか、
その大きいエキジットを狙っている人たちなので、
必ずしもそうとは限らないんですけど、
そもそも5億しか調達してない会社ですと、
50億のエキジットで満足する可能性があって、1ビリオンではなくて。
なので、これが業界にとって良いことなのか悪いことなのか、
正直、いろんな起用家がどういうふうに業界を見て、
1:00:02
それで自分で会社を立ち上げるかによって変わってくる話。
なので、直期的にしか見えないことではあるんですけど、
個人的にはそこがすごい気になってるところですね。
インセンティブ設計を変えると起用家がどう変わるのかっていうところですね。
でも、明らかに今はもう少し売り上げを早めに作るとか、
特に例えばソーシャルな領域でもそうだと思うんですけど、
トレンドがちょっとずつ増えてきてるかなと思っていて、
それも良いのか悪いのかっていう話はいろいろあるんですけど、
マーク・ザッカーバーグの理論上ですと、
めちゃくちゃユーザー集めて、そっからマネタイズやりましょうっていう、
そういう考えの人じゃないですか。
でも最近、オフトブックにカバーしたことあるGASっていうアプリを作った
Nikitaさんが話してた仮説があって、それがすごい面白くて、
彼が次の5年間で、次のブレイクスルーするSNSアプリ、
いわゆるスナチャとかTikTok級のアプリが出る可能性っていうのは1%未満ですと。
ただ、次の5年間で10ミリオン以上のアプリ内売上を達成するアプリが100以上出るのは、
ほぼ確実的に出ますと。
で、万が一ブレイクスルーするソーシャルアプリがあった場合には、
それが10ミリオン以上のアプリ売上を達成してるアプリである可能性は10%ぐらいあるんじゃないかと。
っていうことは、おそらく最初から売上目的、売上を伸ばすっていう目的で、
ソーシャルアプリを今立ち上げた方がいいんじゃないかっていうのが彼の仮説なんですよ。
で、それのもしかしたらある程度代表例としてあるのがカレンドリーとかメールチームかもしれないんですよね。
そうなんですね。
割と初期から売上とか、そこにある程度重視してた。
いわゆる調達はあんまりしてないので。
確かに。
でも、いわゆる最終的には大きなエキジット、大きな会社になれたっていうところがあるので、
そこはすごい面白いポイントだなっていうところと、
あとは、個人的にこのブリッジスケールする世代からこのインディーズスタートアップの時代になっていくときに、
もう一つ大きな課題を解決しないといけないと思っていて、
それが、人材不足の問題。
1:03:04
特にその人材不足っていうよりも、人材のディストリビューションの問題。
トップレベルの創業者がばらつきしすぎてるっていう。
過去10年とか20年のいわゆるスタートアップブームの時代って、誰でも起業したほうがいいみたいな感じになってたと思うんですよ。
起業家になることがかっこいいってなってたと思うんですけど、
そういう意識づけではなくて、もっと意識したほうがいいのは、
スタートアップにジョインすることもいいことですよっていうのを、もっと言ったほうがいい気がするんですよね。
立ち上げるだけではなくて。
なぜなら、これは最近いろんな人が言い始めてるんですけど、
今の多くのスタートアップ、これは日本だとわかんないですけど、アメリカの場合ですけど、
経験不足の人が多すぎると。経営層で。
これはなぜかというと、やっぱり人材がいろんなところに行ってしまったから。
特に起業しすぎたからっていう。
これは単純に世の中がアウトライヤー的な感じになり立っている。
いわゆるトップ起業家はそこまで多くいなくて、普通の人がより多くいるっていうふうに世の中を見た場合にですけど、
見た場合は、いわゆるトップレベルのそういう人ってそんなに多くないんですよね。
でも、起業家になることが重要っていう話をいろんな人がしすぎて、
本来であればスタートアップの経営者になるべき人が創業者になっちゃうんですよ。
創業者に必ずしも全員になるべきではないと思っていて。
でも、今までの時代ですと資金があり余ってたので、VCが。
いわゆるFacebookとかGoogleの経営メンバーだったり、すごい成長に関わった人であれば、
その後起業して何億も調達できたわけなんですよ。
それはVC側としてはそういう人に出資したいじゃないですか。
でも、必ずしもその人が創業者として適切なのかって言うと、そうでもないんですよ。
もしかしたらその人はCMOとしてはめちゃくちゃ適切で、でもCEOとしては適切ではなかった。
でも、何億も調達してしまうと、そもそもそこから辞めるっていうことはなかなか選択肢としてはない。
1:06:06
失敗したとしてもまた調達できてしまうので。
なので、その人が少なくても場合によっては5年から10年間スタートアップにジョインしなくなるんですよね。
もちろん、その人のバリューが発揮できるようになるんですけど、
そもそも、その人がめちゃくちゃ可能性があるスタートアップの急成長を支援してないっていうことにもなるので、
なんで、業界的にはすごい良くないことだと思うんですよ。
だからこそ、創業者になることが大事ですっていう話は、
必ずしも全員起業しましょうっていう話は、
個人的に言うと、
起業するももちろん一つの選択肢としてはあるんですけど、
スタートアップにジョインするっていう方法って、
全員起業しましょうって言ってもらえないかなって思うんですよ。
すごいしたい。
しましょうっていう話は 個人的にはなんかこれこれから個人としてあんまり言わないようにしようかなと思っていて
起業するももちろん一つの選択肢としてはあるんですけど スタートアップにジョインするっていう方がもしかしたら適切かもしれない
うーん なんでなんかよくその
いろんな創業者と話してもなんか起業したいから創業 なんかそういうあの起業家になったんですよね
このこの会社立ち上げたんですよっていう人っているんですよ 起業したいから起業したい
まあいわゆる起業家になりたいからあのスタートアップを立ち上げましたと なんか
今までのいろんなその成功パターンを見ると基本的には創業者はそういう形で生まれてないんですよね
なんか大きく言うと2パターンなんとなくあると思っていて 一つは自分自分が感じた課題を解決したいっていうパターンがアメリカの場合ですと
一つのパターンで もう一つは単純になんかものづくりが好きな人たち
多分校舎で言うとマーク・ザッカーバーグが多分一番一番の代表例なんですけど なんか自分がなんか面白いと思ってフェイスブックを作って
でそれででもいろんなプロジェクト彼らも過去にやってるので
なんかそれがなんか起業するっていうことがすごい良いっていう話はちょっと避けたいなっていうところですね個人的には
なんでなんかこの今までの環境その金利ゼロでなおかつその調達がしやすい vc メガファンドの時代が何を作っていたかというともちろん
1:09:05
なんかそのいろんなインセンティブの設計がノーミスリードとかいろいろあったっていうところもあるんですけど
もう一つ大きくスタートアップ業界に影響したのが人材が分散されてしまった
で人材が分散しすぎるのも良くない可能性があって いわゆる次のペイパルマフィアって作れるのかって言われるとめちゃくちゃ作りにくいと思うんですよ
なんかその起業家に絶対オススメしないみたいなのってなんてかそれもそうなんですけどなんかその優秀な人はなんか自分でやっちゃうよねみたいな
優秀な人はその一つの組織に縛られないというか なんていうか
リモートワークになった時もその優秀な人は複数仕事をやったり自分の働き方に沿ったキャリアを積んでいくみたいなパターンって結構あったのかなと思うんですけど
特にアメリカだとなんていうか個人主義というか結構自分 その傾向があると思うのでなんかその
どうなんですかねその なんか
そもそも なんか流れ的にはなんか
そのグループみたいな生まれにくそうだなって気は聞いてて思いました ペイパルマフィア的なそうですし
なんかそのスタートアップで言うとこの人とこの人が一緒に創業するんだとか なんかドリームチーム的な動きみたいなのはなんかなさそうだなっていう
えっと今はでも多分それってインセンティブの問題だと思うんですよ でもなんか全員が個別で調達できて自分の会社立ち上げれるのであればそれは
多分発生しないと思うんですよね
でもなんかそもそもなんか 自分がその例えばビジネスを成長させるのがめちゃくちゃ得意な人
が起業せずにちゃんとインセンティブをいろんな株とかいろんなことをもらって でまぁなおかつその社会からも起業してなくてまあいわゆるスタートアップに
ジョインすることがいいって あの評価されるようになれば
場合によってはなんかペイパルマフィア的な 存在ってまた可能なのかなっていう思うんですよね
確かに
確かに 思いますねなんかその
会社じゃなくてプロジェクトベースのなんか企業みたいなの増えるなっていうのは私も なんかよく見かけるじゃないですか会社に縛られなくてなんか
そのそれこそいいビジネスを作ろうっていうそれだけでなんというか コミュニティプロジェクトとして始めて伸びたらやっていくみたいな
1:12:09
なんかそれは流れとしてあるのかなと思います
なんか やっぱりなんかこのコミュニティはなんかそのマフィア化とかはすごい気になっているところではあるので
確かペイパルマフィア280社ぐらいの会社を作ったってよく言われているんですけど まあテスラとかパランティアとかyoutubeとかlinkedinとか含めてですけど
なんか
ですかねそういう採用する場所がなんか減ってる気がしていて もちろん名前的には例えばなんかfacebookとかgoogleとかから引っ張れるかもしれないんですけど
そもそも本当に経営メンバー引っ張れるのかとか 経営メンバー
スピンアウトして自分の会社立ち上げた方が ペイしたりするので
なんでなんかそれをなんかどう変えていくのかっていうのは個人的にすごい気になっている部分で なんかfacebookとか
のその成長期その上場する手前とかを見ますとめちゃくちゃgoogleから採用してたんですよ
でgoogleから採用してそれで経営人をある程度固めてそこから学ぶ若手を育て育てたんですよ
それでfacebook経営メンバーがいろいろ生まれてくるっていう ところなんですけどなんかその仕組みがやっぱりどうしてもなくなり始めている気がしていて
多少なりなんかエアビー&ビーとかスクエアとかスラックとかドロップボックスみたいななんか マフィア化っていうの多少なりあったり
一番強いのがもしかしたらオープンAIとかスペースXとかかもしれないですけど直近では あの多分オープンAIですと少なくともコーヒーや魚キャラクターアデプトエセンチャルとか
あのその実際最初の論文書いた人たちは全員あの スピンアウトしているので
なんかそれもそれで どうなのかっていうところいろいろあったりあるんですけどスペースXも今多分100社以上の
あの卒業生があの会社を作っていたりするんですけど なんかまでなんか第3としてのアンドリューとかそういう会社が出てくるかもしれない
ですけどなんか やっぱりその今そのマフィア化しやすいのがやっぱりその競争が少ない領域
AI生成技術とかまあ今だいぶ増えましたけど 結構そこに初期にいた人たちとか宇宙とか防衛テックとか
いわゆるそこに資金調達学が今まで少なかった っていうのが結構共通点としてあると思うんですよ
昔は今はめちゃくちゃ増えてますけど昔は少ないからこそ だからこそより人材が集まっていた
1:15:00
一つこの人材を分散させたっていうのがこのメガファンドだったりこの vc の資金力が有り余ったっていう
ところなのでなんかそこはえっと一つ なんか大きなポイントだと思いますしなんかペーパーのマフィアとかのすごい
ですかねなんか面白かったのがあそこって何かテクニカルな人たちのすごいテクニカル 人たちが集まっただけではなくて
テクニカルじゃない人材がめちゃくちゃ集まったっていうのすごいんですよね
ピーターティーヌもそうですしリードホフマンもそうですし キースラボイさんもそうですしあのローレフポスターとかもそうなんですけど
なんかあとデイビッドザックスとかですねあのテクニカルじゃないんですけど戦略とか セオリーとかエクセキューションにめちゃくちゃたけてる人たち
集まったっていうところなのでなんかそこのですかねなんか才能の渦を どうやって作るのか
っていうのはなんか個人的にはもっとなんか研究したいなっていうのを持っていて でそれの一つ大きなマクロ要因としてあったのがこの資金資金力
の問題っていうところでしたね なんでまあなんか今日はここで終わりにしますけど
なんかこのインディースタートアップとかインディーズ vc みたいなシフトっていうのは明らかに起きていて でこれがなんか実際にそのエジェット市場とかによってなんか
いい影響なのか悪い影響なのか正直それはまだ見えてない部分ではあるんですけど なんかいい影響
としてあるのがなんか人材の渦がより生まれやすくなる可能性がある っていうところだったり
まあなんかそのそもそものその vc ファンドのインセンティブ設計とかがもう1回見直される ところ
はいいところだと思うのでなんか より多くのスタートアップとか vc が
自分の 求めているエグジットが何かとか自分が求めているファンド規模感ってどのくらい
なのかっていうのをもっと 自分で問いをかけるようになればいいかなっていうふうに思いました
はいじゃあそんな感じで今回も聞いていただきありがとうございました 気になった方はオフトピックJPのフォローお願いします
そしてメンバーシッププログラムオフトピッククラブもノートでやってるのでぜひ気になる方はチェックしてみてください
あとビデオポッドキャストもYouTubeで公開しているのでぜひそれもチェックしてみてください それではまた次回お会いしましょうさよなら
さよなら
01:17:40

コメント

スクロール