アメリカで一番お金儲けしたいとなると、どの業界に入るべきかというと、ウォール外ではないんですよね。
金融外ではなくて、テックなんですよ。
テックで例えば3000万、4000万ぐらいの給料をもらえるとすると、そっちに行ってしまいますし、
そこで数億稼ぐエンジニアとか人っていっぱいいるんですけど、
ただ結果として何をやったかというと、ちょっとGメールを良くしたりとか、
ちょっとインスタグラムの機能を改善したりとかする人が多いんですよ。
別に全員がそうっていう話ではないんですけど、ほとんどの従業員がそうで。
結局、それって確かに仕事として重要ではあるものの、リプレイス可能なんですよね。
別の人が似たようなことできてしまうんですよね。
昔のスタートアップの人たちって、やっぱり何を考えてたかというと、
自分がやらないと、これってもう絶対起きないんじゃないかと。
その新しいムーブメントを自ら作らないといけないっていう使命感があった。
それこそ、2エピソードぐらい前に話したエルセグンドという街の起業家を見ると、
若干そういう感覚を持っている人たちがいるっていうのはすごい良いなって思うんですけど、
やっぱりそれが足りてない部分があって、なぜ足りてないかというと、
それに合わせたマニフェストがないからなんじゃないかなっていうふうに思うんですよ。
たしかに。
日本のインターネット起業家が増えたときに、ネットエイジっていう会社があって、
今だとミクシーの創業者の人とか、ヤフーの方とか、グリーンの方とか、
今めちゃくちゃ活躍というか大きくなっている方々がいたコミュニティというか会社があったんですけど、
そこもマニフェストみたいなのがあって、ネットエイジウェイっていうマニフェストがあって、
それをちょっと思い出しましたね。
でもそれも結局、インターネットがこれから成長していく中で、
たぶんまだコミュニティとして小さいから、日本の経済をもっと大きくしていこうっていう思いもあったのかなっていうのは思いました。
でもそういうのってすごい重要だったりするので、
たぶん我々が知っているマニフェストとかですと、結構たぶん2010年代に出始めたものが多いと思うんですよね。
例えばなんですけど、マーク・アンドリューセンのソフトウェアに飲み込まれる世界ですかね。
2011年に出てきてるんですよ。
やっぱそれを読んでめちゃくちゃ人生変わった人って多いと思うんですよね、当時。
今はたぶん違いますけど、当時はそうで。
ちょうどその年にエリック・リーさんがザリーンスタートアップっていうのを出して、
もうちょっと前からポール・グラムさんがブログ始めてるんですよね。
ポール・グラムさんのブログってもう信者がいるじゃないですか。
それによってYCって作られてるんですけど、
YCもやっぱりすごい考えを持ってるじゃないですか。
スケールしないことをしようっていう。
あれってたぶん当時の考えとすごい反論してたものでもあったので。
でもそれこそエアビーの共同創業者の上下部屋さんとかは、
もうYCで一番良かったアドバイスはそれだと。
って語るぐらい重要だったものですし、
でもそれは彼のブログとかで出してるものでもあって。
コミュニティが大きくなりすぎてみたいな問題ないですか。
いや、たぶんそこが一部あると思うんですよね。
結局私は宣言します。
マニフェスト公開って言ってもすぐと言ってるなみたいな。
コミュニティが小さいからそこのことに何か提言したり話してもおーってなるんですけど、
それ結構難しいなって思いました。今やるの。
たぶんなんですけど、今やるとすると、
これマニフェストとか宗教作りと同じ話だと思うんですけど、
クレイジーなアイデアを出さないといけないんですよ。
今のテック業界だと一般的に思われてないことを述べて、
それがなおかつ真実でないといけないっていうところなので、
たぶん今のテック業界が何となく思っていることを言ったとしても、
みんなそうですよねって終わるっていう。
でもすごい変なこと、結果として正しくて変なことを言うと、
信者が何人しか、本当に数名からスタートして、
徐々にそこから作られてくるっていうことだと思うので、
まさにその do things that don't scale ってポール・グラムさんが言ったことって、
まさにそういう現象が起きてたと思うので。
それこそユーデミの創業者も、共同創業者の一人も、
そのアドバイスを使ってPMF達成してるんですけど、
そのアドバイスって実は直接的にポール・グラムさんから聞いてないんですよ。
ブログで。
ブログではなくて、エアビーの創業者から聞いてるんですよ。
なので、やっぱりどんどん世代ごとに伝えていってるっていうことも起きてたっていうところですし、
それこそピーター・ティールさんのゼロツーワンとかはまさにバイブル的な存在ですよね。
ただ、今の多分創業者にとってはバイブルじゃないんですよ。
多分今の創業者からすると、とりあえず読んではいるんですけど、
別にすごい信者ではないっていう。
まあ、そうですよね、みたいな。