みなさんこんにちは、フリーランスデザイナーのこまいです。
はい、こんにちは、ナンバー2道場代表の河童です。
ナンバー2道場ポッドキャスト、この番組は、中小企業経営に長年携わってきたほぼ70である河童のおっちゃんが、ほぼ30であるフリーランスの私、こまいへ、
経営にまつわる60個の話をあれこれ本音で、時にコンプライアンスの道を逸れつつ送る老若今後型ビジネス系ポッドキャスト番組です。
よろしくお願いします。
はい、お願いいたします。
8回目にして、今更あれなんですが、僕はこまいという名前ですが、どうやら河童さんの半世紀の人生の中にもこまいさんという方がいらっしゃった。
そうですそうです。最後の50から勤めた会社の社長がこまいさんですね。
僕それね最初初めてお会いしてこのポッドキャストするって決まる前の段階で伺ってて、僕も人生でこまいという名のつく人ってもう親戚か、なんか一人女優さんがいて、あとは芸能レポーターのこまいさんにしかなくて、
身近にお会いしたことがなかったので、この前お会いして名刺交換してちょっと感動しました。
こまいさんや。
そういえばね、ポッドキャストの反響でいろんな人が久々の人から連絡があったりとかいうのがね、え、こまいさんの息子とポッドキャストやってるの?
なりますよね多分ね。
ちゃうねんちゃうねんと。
河田さん、昔から河田さんご存知の方からするこまいってそっちですよね。
そうもうね、天下の金看板こまいみたいだから、ついに息子さんとやったんすかみたいなね。
違うんです皆さんすいません。
あのポッドでの野良のこまいでございます。
いや僕もまだこの前、そちらのこまいさんとはご挨拶した程度なのでまたお会いできたり、この番組にもしかしたら出ていただける。
いいですね。
こまいが2人でどっちのこと言ってんのか分からなくなるような形もいつかできたらいいなと思います。
ぜひぜひ。
はいというわけで、それでは今回のテーマに参りましょう。
ナンバー2道場60の経典より本日のテーマは、
その8、情けは人のためならず。
いかにも経典らしいお言葉になっておりますが、今回これはどういうお話でしょうか。
今回はいつもの提訴がちょっと違って、本当の意味で経営の深いところ。
これだなって自分自身が体験した中で一生忘れない出来事っていうのがあったんで、
これは経営だけじゃなくても多くの人に知ってほしいなっていう出来事だったんで、
これをお伝えしたいと思います。
ぜひぜひお願いします。
私50歳の時に機械メーカー、今言うと名前出たこまいさん。
こまいさん。
この機械メーカーに入社させていただいて、
そこは食品を作る産業機械。
食品を作る機械ですね。
売ってる食品を袋詰めとか、そういうのをするための機械。
そういうのはやってたんですけど、何年目だったかな入社して。
3年目なのか5年目なのかちょっと記憶は曖昧なんですけど、
2011年の3月に東日本で大震災ってあったじゃないですか。
日本中が大変なことになって、いろんな工場とかも被害を受けたりとか、
大変なことになったんですけど、
食品の機械をやってたんで、3月やったから一旦が3ヶ月後ぐらいかな、
5月やったか6月やったか。
実際に水産加工をやってる会社、大きな会社さんがあって、
それも東北の震災地域のさらにど真ん中、海岸地域、工場があって、大変な被害を受けたと。
でも工場をいつまでも閉鎖してるわけにいかないんで、
設備を一新してもう一度やると。
うちも機械入れてたんで、また同じような機械入れないといけないんで、
言われて行ったわけですよ。
その時は僕と小前さんと行ったんですけどね。
2、3ヶ月経ったとしても悲惨な状況っていうかな。
まだまだね。
まだ道路に普通の船が転がっていたりとか、
本当に大きな看板が内陸部に転がっていたりとか。
ニュースでよく見ました、そういう映像は。
海岸地域の建物がなくなっている。
建物が骨組みだけとか、とにかく異様な風景で、ちょっと震えたのが覚えてるんですけど。
実際その工場に行きましたと。
工場に行った時にその担当の工場長がね、現場を案内してくれるわけですよ。
2階へ上がっていく階段をトントンと上がっていくと。
工場自体の建物は結構大手産やったんで、建物はしっかりしてると。
流されなかったと。
中の機械類がもう全部流されたとか、
潮水使って全部ダメになって、当然ダメですよね。
そのトントンと上がっている時、普通の会話として、今回大変でしたよね、みたいな会話しちゃうじゃないですか。
します、します。
でも工場長がすごい無表情だったんですよ。
いやー本当にこれ大変でね、というようなリアクションになるのかなって思ったんですけど、
全くそうですね、大変でしたね。
無表情で。
無表情で。
階段を上がっている最中の途中のところにね、壁に茶色い染みが横の線に入っていて、
これって思った時に工場長が、ここまで水、海水が押し寄せましたねって、これもまたトントンとおっしゃると。
なんでこの人こんなトントンってしゃべる人なんだろうって、ちょっと不思議に思ってたんですね。
これ以上気にたかんのかなと思った時にその方から、僕も弟が流されて亡くなりましてね、と。
で、うちの社員の家族もたくさん被害にあって、家流されたもの、家族流されたもの、いろいろいるんですよ。
というのは何の抑揚もないしゃべり方。
そんな話でさえも。
普通になんかこう、何やろう、なんか物語のようにしゃべりはるんで、何やろうと思ったら、工場長の方からね、
こうやって普通にしゃべっているの不思議に思われているかもしれませんね、みたいな感じで。
こっちの人は、ああ、母、母ぐらいしか言えなくて。
そうですね、そんな場面は。
ただその実際にそのことを思い出すと、思い出すと気がおかしくなっちゃうと。
だからそういうことがあったんだよなっていう事実ベースに心を切り替えているんです。
これはやっぱりすごいことが起きたんやなっていうのはそこで認識して、
いやあ、これなんてこっちから泣いたいなと思ってたんですよ。
で、実際にその工場の現場に入らせてもらったと。
まあまあ復帰は進んでいるとはいえ、まだまだやなと。
で、その場所に着いていたら、以前ここにお宅の機械が配置されていましたと。
で、同じ機械、もしくはもし性能が上がっているのであれば同じような機械っていうのを目標に入れてやりたいんで、
まあ見積もりですよね。どんな風になっているか見積もり書いてくれますかっていう。
で、まだうちの会社としてもそんなに言うほど儲かってなかった時期だったんですけどね、まだ。
で、その時に当時の社長になってたからもう小林さんが、
なんか目を真っ赤にしてね、いいですと。機械差し上げますって言ってたんですよ。
差し上げます?
そう。僕もえっと思って、差し上げますって。
名前は出しませんけど、もう天下の向こうは大手ですよ。
あの時で十数人、大阪の片隅でやってるようなとこでね、
いやもう、稲崎の話聞いて、役に立ちたいですから差し上げますって言って。
まあ交渉長もえ?って感じですよね。
確かに。
僕はその時はもちろんナンバー2なんで、会社儲かってないのにやばいやんっていうのは、これ僕は結構現実的な人なんで。
差し上げるのはちょっと赤字すぎるぞと。
そうです。儲かってないのに。
で、小前さん社長をちょっと置いといて。
置いといて。
ちょっと細かい打ち合わせがあってて、ちょこちょこちょこっと別の場所にちょっと一緒に来てもらって。
で、すいませんと、今うちの小前が差し上げますと言いましたが、うちの会社はまだそんなには儲かっておりませんと。
まだまだ赤字とは言いませんけど、機械揃うと差し上げるほどの余力ない会社なんですと。
申し訳ないですけども、原価。
本当の原価だけいただけませんか?っていう交渉をしたんですよ。
で、もう交渉すると、いやもう原価でもそんな本当にいいんですか?という感じでおっしゃっていただいて。
実際言うとその原価に交通費や何やかやが、結局最初は赤字、うちは赤字になったんですけど。
まあ原価やと知らそうですね。
でもそれでさせてくださいと。
もうそこはゆーたくさんありがとうっていう感じで。
で、その後見積もりも書いて、原価の見積もり書いて、納品させていただいたというような経緯があったんですよ。
で、今回は全く利益になくって、多少は赤字だったけど、いいことしたねと。
なんか社会に役立つことができてよかったねってごめんなさいもおっしゃってたんで、それ良かったなと思ってたんですよ。
で、それを全部お任せするから、随時三つ盛り書いて提出してと。
ごっついことになりますね。
ごっついこと。何が起きてんのかしらと思って三つ盛り書きました。
今度は普通の正規でやらせていただいて、もうオッケーですと。一番偉い人なんで。
もう即決。
いいですよと、オッケーですと。で、順次すぐ入れてくださいと。
まあ裏話ですけど、すいません、そんな生産能力高ないと。
順次、時期をずらしながら生かしてくださいと。
お恥ずかしながら。
そんな急にね、超大手からね。
そうですよね、そんな数も種類も。
そんな能力もないし、いいですよと、頑張ってやってくださいと。
そこも心優しいんだ。
で、僕も車に機械積んだりとか、うちの営業マンに機械積んで、みんなで手分けして九州ツアー。
大阪から?
出来上がった機械をどんどん空輸とか電車とかそういうので送って、車とかで送って、設置のために営業マンがこうね、
俺は宮崎から行くと、お前博多から回れとかね。
人海戦術のような。
で、何々君は熊本から攻めてくれと。
で、打ち合わせしていついつ納品します、調整しますというのであって。
うちとしては確保の実例がないぐらいの売り上げというか、バーッとやらせていただいて、納品させていただいて。
みんなあのとき、一生懸命やらせてもらったとこやから、今後も頑張ろうねってやって。
やっぱり九州というよりも一番の偉いさんみたいなってあった人なんで、お話をされてたみたいでね、各工場の工場長に。
うちが東北で偉い目になったときに、そこの駒井さんが来て。
言ったらちっちゃい会社でさ、他のメーカーから比べたらうちは。
でも無料でいいですと。
言った会社はこの一社だけだと。
それぐらいお世話になったとこやから、みんなしっかり対応するように言って。
うちが売りに行くのに、行ったらめっちゃ対応になって。
顧客対応ぐらいの、どっちが客やみたいな感じになって。
ついたら、お茶飲んでくださいみたいな。
お疲れ様でした。
ありがとうございますと。
統括の一番偉い者から聞いておりますと、って話になって。
人にちゃんとやっとくっていうのは、目先の存続じゃなくて、仕事をさせていただくのはものすごい大事なことやなっていうことを気がついた出来事でしたね。
すごい大きい話ですね。
ちょっと違いますけど、ここ何回か、初回の方で恩送りみたいなお話もしてたじゃないですか。
あれは、世代を越えてもらった恩は次の世代に返してねって話だと思うんですけど。
人からもらった恩を忘れずに、何年経った後でも忘れてませんって言って、送るというか返すというか、そこにも繋がりますね。
相手の方がどんどん出世されて偉いさんになって、東北の時に、こんだけやってくれた人やと。
だから、この機械入れ替えの小林さんどこやと。バーンとやってくれたらしくって。
機械メーカーも競合がありますからね。
そうですね。
あいみつ森とか何とか。
絶対ありますよね。
フリーパス?
フリーパス?
ええの?みたいな感じで。
それはね、僕逆にその代表の小林さんから勉強になったなと思いましたね。
僕どっちかというと商売人、ビジネスマンなんで、やっぱり利益は大事って思ったのが、その時は赤字じゃないですか、タダであげると。
僕は儲かってないんでごめんなさい、原価だけくださいみたいな交渉はしたんですけど、やっぱりその人の恩っていうかね、恩って回るんやな、恩送りって回るんやなっていうか。
だから目先の、今はビジネスやってる方もそうなんですけど、目先の得だけにこだわらんと、やっぱり世の中のため、人のためってやってた人が最終上に上がっていく。
ということは、この実例をね、みんなに当てはまるかどうかは知らないんだけど、これは僕いろんな同情声とかにも喋るんですよ。
目先で足高んでと。人生ってのは長いマラソンやから、目先の利益だけじゃなくて、ほんまにいいことやりなさいと。
いずれそれがあなたの身になるよっていうのは、これはしますね、この話は。
なんかこう、一個人が生きる上でとか、例えばその人が経営者でっていう場合でも、先ほど言ったこまいさんのお話はすごくそうだなと思うし、その場面におけるナンバー2の川田さんの動きというか、そこで感じたものっていうこの15分のお話っていうのも、
現在ナンバー2の皆さんにとっても、社長が太陽的に動くのが何もかもがあかんわけじゃなくて、そう捉えることも時には大事なのかもしれないですね。
だからよく言いますけど、トップは太陽、ナンバー2は北風。社員の中では厳しい北風やから嫌われ役になるかもしれないけど、
2人ともが太陽になったら会社潰れちゃうし。
どっちもが、ただであげます、どうぞどうぞって言ってる場合じゃないと。
2人とも北風だったら会社はサムザムとした感じになるから、立ち位置ですよね。
でもやっぱり人のためにやるっていうことは、本当に成功者っていうかな。単にビジネスの成功じゃなくて人生の成功っていうのはそういうことだなっていうのは、僕自身がすっごい勉強になったお話です。