この沿線はいわゆる盆地、熊盆地と呼ばれる盆地なんですけれども、
比較的田園地帯が広がっている平らなところも多くて、
のどかな風景を見ながら熊盆地の奥の方に進んでいっていました。
そしてこの日後西野村駅から20分ほど乗って、
たらぎ駅というところに着きました。
このたらぎ駅のすぐ近くにあるのが冒頭触れました、
ブルートレインたらぎという寝台列車を活用した宿ですね。
本当にもうこの色合いも含めて現役当時そのままで、
あとポイントが高いのはテールランプもしっかり光って、
さらにかつて熊本と東京を結んでいた寝台特急の早草のマークも表示されているというところで、
なるべく当時を再現することにこだわっているというのも、
鉄道ファンとしてはすごくポイントが高いところです。
この現役時代に中原さんは乗ったりもしたんですか。
はい、乗りましたね。
それこそこの寝台特急早草が廃止されたのは2009年なんですけれども、
廃止される前から東京に行く時とかに利用したことがあるんですけれども、
ちょうど廃止される直前が、ちょうど私が大学受験のタイミングだったんですよ。
私は別に東京の大学に行きたいつもりはなかったんですけど、
この早草にも乗りたいな、だったら受験のために東京に移動する。
なんてスケジュールが。
というところで、本当に東京の方まで受験しに行ったんですけど、
実は東京の大学も一つ受験したんですけども、
関西の大学の東京会場で受けたりとかして、
結果的に私が行った大学は京都の立命館だったんですけど、
立命館大学の東京の試験会場で受けて、受かって立命館に行くみたいな、
そういう何のために東京に行ったんだと思われかねないことをしたんですけども、
実はその時の、廃止直前の寝台特急早草に乗れたから良かったなと。
中原さんにとっては結構若い世代の時に乗ってますけど、
結構今5年配であるとか中年代の方である方からすると、
結構懐かしいなみたいなところはあるんですか。
そうですね。やはり新幹線とか飛行機の便が今もほど発達してない頃は、
やはり寝台列車で遠くまで行くというのが一般的だったので、
なので今YouTubeをご覧の方には、寝台特急早草が廃止された最終運転の日に、
山口県の駅まで取りに行った写真をお見せしているんですけども、
廃止間ギアの寝台特急早草は東京と大分を結んでいた寝台特急富士という列車と並結という形で、
途中まで北九州の文字と東京の間は一緒に繋がって走って、
文字から先は大分駅の富士と熊本駅の早草に分かれるという運転をしていたんですけども、
本州では繋がって走っていたので、この青い客車が12両でしたかね、
それぞれ6両ずつだったと記憶しているので、
12両ほど繋がって毎晩東京まで走って、もしくは九州まで戻ってきていたというような列車でした。
伝統ある列車だったんですね。
本州の中ではEF66というかつてマンモス機関車と呼ばれたくらい出力が高い機関車が引っ張っていたんですけども、
九州内ではED76という赤い機関車が引っ張っていて、
この赤い機関車の後ろに繋がっている青い客車が早草が運行を終えた後に、
JR九州から太良木町が3両買い取って宿にしたというような経緯になります。
なんで太良木町がですね、そもそも太良木町というのは先ほど申し上げたように熊川鉄道というJRじゃない路線、
もともとはかつては熊川鉄道、旧国鉄の路線だったんですけども、
走らないときは早草が走っていたわけじゃないんです。
ですけど太良木町としては当時町内には、このブルートレイン太良木が開業する前は、
太良木町にはホテルと呼べるようなものが1個しかなかったそうなんですね。
なのでビジネスホテルが1軒しかなかったので、ブルートレインの廃止を知った町が宿泊先を増やそうと、
JR九州に頼み込んでブルートレインの客車3両を譲ってもらったと。
そして開業したのがブルートレイン太良木だというところで。
知っている範囲で結構なんですけど、寝台列車を買い取って、
自治体なり企業を買い取ってホテルにしちゃうみたいなのはよくあることはありますか。
全国にいくつか例はありまして、この他にもですね、秋田県にもありますし、
あと今四国の香川にもあって、それはいずれも泊まったことがあります。
すごいですね。
やっぱりブルートレインが、寝台列車が好きな鉄道ファンとしてはやっぱり、
そこはやっぱり泊まりに行くためだけに行きたいというのがあります。
大学生時代にひょっとしたら乗ってたかもしれないということですよね。
そうですね。大学になるタイミングで廃止されたので、
大学生になった後は当然、死んだときは早草は廃止されてしまったので、
乗ってないんですけど、ただ確か学生の頃もですね、
関西から日本海沿い青森まで行くブルートレイン寝台列車の日本海とか、
あと上野から北海道の札幌まで行っていた北斗星とか、
他のブルートレインはまだ走っているものもあったので、
学生時代もこういった同じブルートレインを使った列車に乗ったことはありました。
だけど今はもうこのブルートレインを使った列車は全てなくなってしまったので、
ブルートレインの風情を楽しもうと思ったら、
先ほど言った秋田の宿だったりとか熊本のブルートレインたらぎに乗るしかないなと。
この町もすごくそのあたりはこだわってまして、
なるべく当時の設備とかベッドを使うということにしているので、
先ほど町からですね、このたらぎ町はJR九州からブルートレインの客車を
3両買い取ったと言いましたけれども、
その3両のうち1両は1人用個室が並ぶタイプの車両。
1つはベッドだけ、カーテンに仕切るだけのタイプの車両。
もう1つはですね、ベッドを全部取っ払って、
買い取った段階でベッドをですね、取っ払ってロビーというか、
待合所みたいな、ちょっとした交流スペースみたいな感じに回収した車両が1つ。
その3両が並んでブルートレインたらぎと宿を構成しているんですけれども、
私が今回使ったのは、1人用個室のソロと呼ばれるタイプの部屋を予約しました。
1つ1つはですね、すごく狭いんですけれども、
今YouTubeをご覧の方には写真をお示ししているんですけど、
このほとんど走っていた頃のままなんですよね。
この照明とか部屋の番号のナンバーいくつって書かれてあるんですけど、
これまさに当時のままなので、すごくその辺りもですね、
なるべく現役時代をですね、残すような感じで。
結構現金来ちゃう。
そうですね。
大変だなと思うのは客室の中では飲食禁止なんです。
なるほど。
それももう、例えばベッドが汚れちゃったら取り替えが引かないんですよ。
もう既に製造しているものじゃないので。
なので貴重な、そういったベッドも含めて貴重なものだから、
もし飲食した場合は先ほど言った交流スペースでやってくださいねっていう、
そういう注意書きがあるぐらい、