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2025-07-10 11:58

36|海あり山ありJR三角線…熊本県最古の駅舎に秘境っぽい駅も⁉25.6㌔の個性派路線

ご乗車ありがとうございます。この番組では西日本新聞の“乗り鉄”記者が鉄道旅の魅力について広く深くマニアックに語っていきます。

今回は熊本県を走る、ちょっとマイナーなローカル線「JR三角線」(宇土~三角間)のお話です。全長25.6㌔とそれほど長い路線ではありませんが、長崎県の島原半島を望む海の車窓、緑豊かな山間の風景を楽しめます。旅では熊本県内最古の駅舎が残る駅や、秘境駅っぽい風情がある駅にも途中下車。個性派路線の魅力をお伝えします。


◆旅人=中原岳(人事部、元長崎総局記者)、車掌=宮下雅太郎(MC/お客さまセンター) /音声編集:中富一史(販売部)/映像編集:井上知哉(ビジネスマーケティング部)

◆旅の時期:2025年5月3日

◆収録日:2025年5月14日

◆中原岳記者の記事一覧
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サマリー

JR三住線は熊本県内で自然豊かな風景を持つ鉄道路線で、全長は25.6キロあり、8つの駅があります。この路線では美しい海の景色が広がり、熊本県内最古の木造駅舎がある大田駅の魅力が紹介されています。このエピソードでは、三住線の個性豊かな特徴について語られています。特に、海と山の美しい景観を楽しめる石打ちダム駅の歴史や魅力について詳しく紹介されています。

三住線の魅力
西日本新聞Podcast
西日本新聞 鉄ガクの旅
ご乗車ありがとうございます。
この番組では、西日本新聞のノリ鉄記者が、鉄道旅の魅力について、広く深くマニアックに語っていきます。
ご案内します車掌は宮下正太郎、旅人は中原岳さんです。
中原さん、今回もよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
中原さん、前回までは人吉熊地方の鉄道旅でしたが、今回はどちらに?
前回までは人吉熊地方の旅をしたんですけれども、帰りにもう一つ熊本県内で乗りたい路線があったので、今回その路線に乗りました。
宮下さんとしては、熊本県内の自然豊かなローカル線というと、どこらへんを思い浮かびますか?
自然というと、パトカー、天草が出てくるんですけど。
鉄道路線に限ると。
鉄道路線に限ると、前回までの人吉も結構緑。
阿蘇を通るほうひ本線とかですね。
もう一個、短い路線ではあるんですけれども、ぜひお伝えしたい路線があってですね。
それがJR三住線ということです。
先ほど宮下さん、天草っていうこと言われましたけども、天草には鉄道はないんですけど、天草の手前の三住っていうところまで行く短い鉄道路線があって、それがJR三住線。
漢字で三角と書いて三住と呼ぶんですけれども、この路線がですね、全長は25.6キロ、8駅しかない路線なんですけど。
結構面白い魅力がぎゅっと詰まった路線なので、ぜひご紹介しようかなと思います。
この三住線なんですけども、結んでいるのは宇都という駅と中天の三住なんですね。
宇都というのは熊本と八千代の中間辺りにある駅で、宇宙の宇に土と書いて宇都と読むんですけども、この宇都駅から三住線の列車に乗りました。
三住線というのはですね、電化されていないのでディーゼルカーが走っていまして、今回初めて乗ったのはですね、
この旅で三住線の旅で最初に乗ったのはキハ200というですね、JR九州が作ったディーゼルカーですね。
この車両はですね、キハ200も車両にはよるんですけど、私が乗ったこのキハ200はですね、進行方向を向く座席がついた普通列車だったんですけども、
なのですごく車窓が見やすくてですね。
しばらくはですね、平野を走ったんですけども、しばらく行くと進行方向右手に有明海が見えてですね、
この海が見える車窓がですね、この三住線の魅力のひとつなんですけども、
この日もよく晴れてですね、対岸の島原半島のだったりその雲泉府県だけとかも半島とか山の形が見えるぐらいですね、見えてました。
途中少しですね、坂を上がっていって上から俯瞰するようなところも見えたんですけども、
こんな感じで本当三住線はすごく海の車窓がいい路線なんですけれども、
残念ながらというかですね、そんなに長い路線ではないので30分ほどで終点の三住駅に着きました。
可愛らしい三住駅
もう着いちゃったんですか?
はい。終着駅なのでもう行き止まりになってますというところなんですけれども、
この終点の三住駅、駅舎が結構可愛らしい感じですね。
ちっちゃい三角屋根の塔が乗っかっている、ちょっと少しですね、ポルトガルとかスペインとかにありそうなそういうイメージのですね、
ベージュの壁の可愛らしい駅舎があるんですけども。
この駅の前にはですね、道路を渡ると港があるんですけれども、
港の前には広場があってですね、こんな感じで観光客の方とか市民の方の憩いの場になってて、
この三角形の建物があるんですけども、これは巻貝をイメージした海のピラミッドと呼ばれる建物ですので、
今回時間がなくてですね、中には入ってないんですけれども、上の方が展望台になってまして、
この雨草の島々がここから見えたりとかして。
これいつ頃撮った写真なんですか?
これはですね、2025年の5月の3日、ちょうどゴールデンウィークの旅の途上で撮ったものです。
奥の方に人の姿がたくさん見えるんで、やっぱりバカンスじゃないですけど、海を見に来られた方がいらっしゃるんだろうな。
そうですね。ただ残念ながら、私は三住駅に列車で着いたんですけども、折り返しが7分しかなくて、すぐ駅に戻って。
もう一本遅らせればいいじゃないですか。
三住線、ローカル線の中では1時間に1本ぐらいは列車があるので、
ローカル線としては決して本数が少ないわけではないんですけど、
他にも降りてみたい駅があと2つあるので、
それで三住駅は今回滞在時間7分で折り返しちゃいました。
大田駅の歴史
先ほど乗ってきた赤いキハ200型にまた乗りまして、一旦熊本方面に戻りました。
この三住線というのは海が綺麗な路線ですよって言いましたけど、
こんな感じでちょっと短い区間なんですけど、山を越える区間もあったりとかして、
海やり山割りという感じですね。
しばらく戻ると青田という、網に田んぼのと書いて青田という駅があるんですけども、
ここで降りることにしました。
この駅ではちょうど三住線を走る観光特急のA列車で行こうという特急列車と行き違いをしまして、
このA列車で行こうがちょうどこの駅で発車するところもちゃんとしっかり写真で収めてですね。
このA列車で行こうという車両はキハ185という特急用のディーゼルカーを改造したもので、
黒だったり金色だったりという形でちょっと落ち着いた色合い、
だけど金色もあるので少し豪華さもあったりとかして、
結構この日も三住方面に向かう観光客の方は結構乗ってらっしゃいましたね。
でも私の目当てはこのA列車で行こうではなくてこの大田駅そのものなんです。
この大田駅なんですけども、実は木造の駅舎が残っているんですね。
木造の駅舎なんですけど、こういうタイプの駅舎自体はだんだん数は減ってきているんですけども、
九州各地にまだ残っているところに残っているような黒い屋根瓦が乗った駅舎なんですけども、
ただこの駅なんですけど、実は熊本県内最古の駅舎だというふうに言われておりまして、
1899年の開業時からあるというふうに言われてまして、
実際駅前にも熊本県内最古の駅ですという紹介の看板があるほど、
それがこの駅の売り文句みたいな感じになってまして、
なので1899年なのでもう130年近く経っているという。
でも綺麗にも見えるんですけど、全面改装したりとかそういう感じなんですね。
そうですね。リフォームはしていると思います。
私の記憶が正しければ、昔は赤い屋根だったような記憶があるんです。
赤い屋根瓦の駅だったような記憶があるんですけども、今は黒い屋根瓦に変わっているのと、
壁も真っ白に、また白壁で塗り直されているんだろうなと思います。
駅舎の中もかなりレトロな感じですね。
もちろん天井は木で木が張られていますし、
椅子も木製の使い込まれたような椅子が置いてあったりとかして、
本当に昔ながらの木造駅舎の風情を残している。
大田は読めないですね。
そうですね。網に田んぼの種で大田というのはなかなか。
改札口も本当に昔ながらの。
ちょっとこの感じが、今NHKの朝の連続テレビ小説でアンパンってやってますけど、
アンパンでも結構ごめんよっていう駅が出てきますけど、
あの木造駅の感じみたいな。
あのドラマのロケ地ではないはずですけど、
やっぱり昔ながらの昭和初期の風情が今も体感できる駅かなと思います。
この木造駅舎をしばらく楽しんだ後に、
また改めて三住駅の列車に乗り組みました。
思い見に行くんですか。
また三住方に戻るんです。
三住駅は先ほど行ったので、
もう一個大田駅と三住駅の間でもう一個寄りたいとこがあった。
そこに向かいました。
それが石打ちダムという駅ですね。
ダムが駅名になるっていうのは、
全国他に事例がないわけではないんですけど、
石打ちダム駅の魅力
珍しいかなと思うんですけども。
この石打ちダムというところなんですけども、
ホームが一つしかなくて、
駅舎と呼べるものもなくて、
何とも言えない。
待合室がある、屋根付きの待合スペースがあるくらいの小さな駅なんですけども、
この駅がですね、
先ほどから三住線は海が綺麗ですよって言ってますけども、
この駅は本当に山の中にあって、
鉄道ファンの間では飛峡駅っぽい感じが味わえるという。
厳密に言うと、
飛峡駅って本当に一日に列車が2,3本しか来ないような、
しかも山の中でアクセス服ができないようなくらいのところを、
本来は飛峡駅って言うんでしょうけども、
ここは実際にはこんな道路もあって、
この駅の周りに住んでらっしゃる方もいらっしゃるぐらいなので、
あまり飛峡というと失礼かなと思うんですけれども、
雰囲気は確かに飛峡駅のような感じがあるなと思います。
石打ちダム駅なんですけども、
開業したのは実は平成元年、1989年ということで、
歴史としてはそれほど長くはないようなんですね。
この駅前に石碑があったんですけども、
石打ちダム駅記念碑なんですけども、
この記念碑によると、石打ちダム駅ができたのは、
先ほど言った三住の港ですね、
三住港ができて100周年の記念事業として、
当時の三住町民や出身者から寄せられた城寨を使って建設されたのが、
この石打ちダム駅ですよと。
ここから歩いて、今回行かなかったんですけど、
歩いて20分ほどのところに実際に石打ちダムというダムがあるので、
ダムを訪れる観光客の人にも使ってほしいというところで、
この石打ちダム駅が作られたようなんですね。
ただ残念ながら、今回一緒に降りた人は誰もいない。
私だけがポツンと駅に取り残されたという。
なるほど。
駅の周辺もご覧のように、
これは近くの踏切の外から撮ったものなんですけれども、
周りは本当に山々に囲まれて自然豊かなところで、
鳥のさえずりがよく聞こえる、本当にのどかなところでした。
その後、また20分ほど後に折り返しの列車が来たので、
この石打ちダムから国鉄時代に作られたディーゼルカーに乗り込んで、
三住町の旅を終えて熊本の方に戻っていったところです。
熊本のローカル線の旅
この後はまた新幹線ではなく、私は在来線。
在来線の普通列車に乗り込んで、
帰っていったというところになっています。
私も熊本に汽車の時にいたので、
天草方面ってよく行ってたんですけど、
どうしても車で行くイメージがあるし、
今日列車の車窓を見せていただいたんですけど、
運転してるからなかなか海沿い走ってて、
ロケーションを楽しむってなかなかできなかったんですけど、
今、短いながらも結構見どころが多い路線で、
海はもちろん案内してましたけど、山もあるんだなと初めて知りました。
本当にわずか25.6キロしかない路線なんですけども、
本当に見どころがたくさんあるなと思うので、
やっぱり熊本の観光路線といえば、
麻生を通る神戸本線だとかのイメージが強いかもしれませんけど、
熊本駅から三住行きの列車は1時間に1本とかは出てるから、
もし前回は麻生行ったけど、今回は三住に行ってみるかという感じで、
また三住線の旅も楽しんでほしいなと思いますし、
私もいずれは泉駅から先には天草の島々もあるので、
今後は列車とバスや船を乗り継いで、
天草の方にも渡ってみたいなと思いました。
ということで、こんな形で九州のいろんなローカル線を
これからも紹介していきたいと思いますので、
今後もご乗車お待ちしております。
西日本新聞ミーです。
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