西日本新聞Podcast
西日本新聞me Podcast
この番組では、西日本新聞の記者が、取材の裏側やニュース解説、福岡の街のあれやこれをお話ししています。
こんにちは、福岡のニュースアプリ、西日本新聞meの横山智則です。
今日は、福岡県警担当の山本さんに来てもらってます。どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
山本さん、初登場。
初登場です。
自己紹介お願いします。
わかりました。
私の入社年次が2015年入社で、
10年くらいになるんですね。
ちょうど10年たちました。
初任地が地区放送局、飯塚田川農型。
そこで事件事故とか、少しだけ行政も取材して、その後経済部というところで、今は経済セクションになってますけど、
4年間取材して、3年前にちょうど今の福岡県警担当をさせていただいて、今に至るという。
さっきそれこそ収録前にあれしたんですけど、これ配信が9月1日なんですよ。
そうなると、9月1日の時点では、僕今警察担当ですってご紹介したけど、担当変わるんですよね、8月から。
そうですね、8月から福岡地裁とか司法担当に変わります。
なるほど。
ちなみに今日YouTubeの背景は、福岡県警、言ったらこの3年間勤めた職場ということですよね。
で、今度司法担当になると六本松の裁判所に通うような感じですか。
そうですね。
なるほど、そういうことなんですね。
じゃあ警察官とずっと3年間一緒にいたんですよね。
そうですね、警察官とというから。
そういうことですよね。
取材相手が警察官。
そういうことですよね。
聞こうと思ってたんですよ、山本さん来たら。
多分僕だけじゃないと思うんですけど、車運転してますと自分でね。
目の前からパトカーが来るときって時々あるじゃないですか。
想定速度を守ってる。シートベルトもしてる。
けどなんかドキドキした気持ちって分かります?
分かります。
なんかちょっと道歩いてて向こうの方から警察官が来たら、何も悪いこともちろんしてないのにちょっとだけドキドキするっていう。
そうです。
あれって警察担当の記者をしてたら、どんなもんなんだろうかと思うわけですよ。
本当に一般の方と同じ気持ちなんで、なるべく足元見られないように横断歩道をしっかり止まろうとか、
もし歩いてたらちゃんと信号渡ろうとか、そういうのはちょっと気をつけてましたね、この3年間。
そうですよね。
もちろん横断歩道を渡らないといけないし、赤じゃ止まらないの行けないの分かってますけども、
歩道でいうと、ちょっと点滅してるから走って渡ろうとかいうのも、おいちょっと待て、おい止めとこうとかいうような話ですね。
そうです。
なるべく気をつけてました。
なるべく気をつけてました。
なんか余計なとこ見られてて渡されたりしたら嫌ですもんね。
自分の名前が出たら、あれあいつかみたいな思われるのかなとも思ってたんで。
なるほど。
特段気をつけてました。
分かりました。
今日は詐欺事件のお話を聞きたいと思って来ていただいたんですけども、
ずっと事件がどんなだったっていうのを順を追って説明してもらっていいのかなと思って。
分かりました。
特殊詐欺事件、日々起きてるんですけども。
昔でいうオレオレ詐欺みたいな。
そうですね。
オレオレ詐欺ってあんま言わないけど、オレオレばっかりじゃないから、何て言い方しますかね。
手口によって呼び方が違って、オレオレ詐欺もまだ。
オレオレ詐欺もまだありますし、
あと今流行ってるのは投資詐欺ですね。
投資詐欺。
ネットで資産を増やすんで、増やし方を教えるからお金を預けないかと。
なるほど。
今日話すのはそのジャンルみたいなので言うと何詐欺事件?
ジャンルで言うと、最近目立ち始めてる警察官を語ったオレオレ詐欺ですね。
そうなんですね。
はい。
まずは騙された人はどんなふうに騙されたんですか?
そうですね。
ちょっと珍しい事例だったんで、
頑張った被害者の方も取材したんですけれども、
まず被害者のご自宅の固定電話にNTTドコモを語る自動音声の電話が鳴りまして。
自動音声ですね。
自動音声。
こういう心当たりがある人は折り返し電話くださいっていうガイダンスが流れて、
その被害者の女性はガイダンスの指示に従って電話をかけました。
ちなみにこれ言えるのか言えないのかあれですけど、
なんで折り返さないといけないんですか?
その心当たりのある方っていうのは何の心当たり?
番号が何か使われてるというような趣旨の電話。
電話番号が使われてると。
あなたの契約してる携帯電話に関するお問い合わせがありますということで、
何が何だかわからないけど折り返してくれと言われたので指示通りに電話をするんですね。
するとドコモの携帯ショップを名乗る人に電話がつながって、
あなたが契約してる電話の関係で捜査員の方からお話があると言われている。
しばらくしたら捜査員から電話がかかってくるかもしれないと。
それで一旦切れます。
しばらくしてから大阪府警の捜査員のある人から電話がかかってきて、
あなたの携帯電話が何十億もする巨額の詐欺事件で使われてる疑いがあります。
我が家の電話番号が。
ちなみに被害者の方は88歳の女性の方ですね。
88歳の女性の方ですね。
で、おばあちゃんドキドキしちゃうと。
お母さんへの電話が何かとんでもないことになっていると。
そしてその方は何て言うんですか。電話口では。
電話口では恐怖心を煽ってくるんですけど、
このままではあなたがロンダリング事件の被害者、被疑者として逮捕されます。
大阪府警が言うわけですね。
大阪府警から。
で、我々の指示に従って、
お金が調べないといけないので指示通りお金を下ろしてください。
と言われます。
調べるためにお金を引き出してください。
そうです。
で、被害者の女性もまさか自分にそんな権威がかかっているとは思いもしなかったんですけど、
警察官を語っているし、
なおさら自分に罪がかけられているなら、
その罪の容疑を晴らさないといけないという気持ちになるので、
頑張ってその指示に従おうとします。
で、警察官も、
おばあちゃんが他の人に相談しないように、
この逮捕の権威がかかっていることは、
他に誰にも言わないでくださいと。
なるほど。
で、おばあちゃんも怖くなってしまって、
週3回のゲートボールが日課だったんですけど、
それにも行かず、
自宅に閉じこもり、
もう外部との接触を遮断されてしまったというふうに、
やっていってしまうという。
なかなか珍しい。
確実にですね。
はい。
はぁー。
ただ、珍しいって今、安穂さんもおっしゃいましたけど、
珍しいと言ってもゼロではないんでしょ?
そうですね。
そういうのもあるんでしょ?
はい。だから、教訓としては2つあるかなと思っていて、
一つは、今高齢者の受け子もゼロではない。
そういうことですね。
はい。
僕らがイメージする。何歳ですかね?
35歳。
35歳でしょ?
僕48歳ですけど、なんとなくこのくらいかなと思われるがちですが、
そればっかりじゃないよっていうのが一つの教訓です。
はい。
若かろうと、年寄りだろうと、今の話の流れからいくと、
たまたま今回は高齢者が高齢者って話になってるけども、
若い子が若い子。いろんなバージョンがあるわけで。
そうですね。
そういうことですよね。
はい。
手口が多様化してるので。
が、教訓の一つですね。
もう一つ。
もう一つは、騙されてるのに、
その騙されたままだれにも相談できずに、
自分も犯罪に加担してしまう可能性があるということですね。
そうですよね。
一つ聞いていいですか。
はい。
おじいさんは、ちょっと想像するにですね、
ちょっと高齢でもあるから、いわゆる判断力が低下してるとか、
場合によっては認知症の疑いがあるとか、
そういう方なんだろうか。
それとも、シャンシャンしてるっちゃシャンシャンしてる方なんだ。
そうです。
受け答えは、なんかテキパキされてる方だったみたいなので、
その年層の認知機能の部分はあるかもしれないですけど、
特段その認知症が進んでるとか、そういうわけではない。
新幹線に乗って行ってるんですか。
そうですよね。
むしろ、話の途中にも出てきましたけど、
ある種の使命感ですよね。
使命感があったと思ってます。
そういうことか。
なるほどね。
だから犯罪グループは、そういった人の心を巧みに掌握しようとしてくる。
おばあさんに関しては、逮捕するぞというふうに恐怖心を植え付けた上で、
こうすればあなたは救われるんですよっていう道を示して、
そうやってどんどん誘導していくんですね。
おじいさんにはおじいさんなりに特徴があったので、
犯罪グループのほうからおじいさんの心を焚きつけて、犯罪を加担させるという。
非常に心を操るのが上手いですね。
そういうことですね。
ありがとうございました。
西日本新聞では、それ詐欺売のワッペンをつけて、
それこそ偽電話詐欺、今回のような詐欺の事件を連日、
本当に毎日のように、
多くは小さな記事ではありますけれども、
掲載しているんですけれども、
それこそ小さな記事なんですけれども、
新聞でも、僕が担当しているデジタル版のMEでもよく読まれています。
みんな気になっているんだと思うんですよね。
そういった意味では、そういった意味で終わったわけじゃないんですけれども、
詐欺に合わないためにどうすれば、
そういった詐欺というのはもちろん、
どうやったら合わない、予防策というのはどうすればいいんですか。
個人的な意見で、しかも極論を言うと、
NTTさんには申し訳ないんですけど、
固定電話を解約してもらうのが一番ですが、
これは極論なので、
普段からできる対策としては、
日々のニュースを人事と捉えずに、
なるべく自分に電話がかかってきたらどうしようという思いで、
日々のニュースなりで、
手口を頭に入れておいてほしいなというふうに思います。
なるほど、そうですよね。
要は、試験に例えると、
これ過去問で出たっていうのが浮かぶか浮かばないかの勝負があるってことですよね。
そうですね。
そうですね。
いわゆる一夜漬けで勉強してて、
これ勉強したところが出たって電話がかかってきたときに、
思えるためにも、
毎日新聞を読んでくださいねっていうのは商売っぽくて嫌だけど、
それも含めて、今どういった事件というのが、
流行りすさりもありますもんね。
というのをキャッチアップしてくださいということですかね。
はい。
わかりました。ありがとうございました。
最後に一つ、西日本新聞からお知らせです。
西日本新聞社では、西日本新聞MEの法人会員様向けのサービスとして、
会社や団体の研修会に記者を講師として派遣いたします。
例えば、新入社員研修で効率的な情報収集のコツ、
例えば営業でも役立つ雑談力やコミュニケーション力のお話をさせていただいたり、
中堅幹部クラスの方には政治や経済、地域の課題などのニュースをお話ししたりしています。
概要欄のメッセージ受付フォームからご連絡をいただければお理解いたします。
お気軽にお問い合わせください。
詐欺の予防という講習会や講演会も、この間笠原さんがしてましたよね。
そうですね。