はい、ありがとうございます。では続いては畑原さんお願いします。
はい、今の時代は服装や音楽など日常のいろいろな場面で西洋化が進んでいると感じます。
ヨーロッパにも輸出された素晴らしい日本文化を多く知っている学芸員さんとして、日本文化の衰退をどのように捉えていますか。
面白い、なんか興味深い質問だなというふうに思いました。
日本文化というのが、旧白文、日本文化というのがどういうふうに外国との交流を重ねながら形作られていったかということを紹介するという博物館なんですけれども、
それとまさにそういうことなんですけれども、日本文化というのは古くから外来の文化を取り入れて混ざり合って、また変化してというようなこと。
そういうことを繰り返して形作られていったというようなものというふうに考えています。
例えば具体的な弥生時代には稲作とか金属器の文化というのも外国から来たものですし、でももう稲作って日本にはお米というのがなくてはならないようなものになっていますよね。
古本時代から須賀時代の馬縄馬とか、馬を飼ったりとか縄馬する文化とか、あとは漢字とか仏教が伝わって、馬は農業であるとか、あとは輸送にも使われますよね。
軍事の武士が乗ったりというようなものにも使われていきますし、漢字は今も使われていますし、あとは金も漢字から生まれたものですよね。
仏教もさまざまな展開を見せて、今も日本の社会とか文化とは切り離せないような関係にあります。
西洋の文化でも、安土桃山時代の桃山文化というのがありますけれども、そこに大きく影響をしていますし、それがまた江戸時代の文化にまた形を変えてつながっていくというのがあります。
明治時代とか大正時代ですね。また時代がちょっと新しい話だけど、建造物、建物とか、ファッションとか、一般の人の生活文化にも西洋と東洋の要素が混じり合ったものというのが今も残っていたりとか、そういうのが多く見られるかなというふうに思うんですね。
なるほど。そうすると今の時代に伝統的とか日本文化と思われているものも、日本の中だけで形作られたのではないということですよね。外国からの影響を受けているものがたくさんあるということになりますね。
そうですね。私個人的な考えというか思っているのは、西洋化というのも衰退というふうに捉えるのではなくて、日本文化がまた変化していっている過程の一つかなというふうにも捉えられるかなと思うんですね。
一方でですね、長い歴史の中でも、そういう変化に対して、やっぱり古くからのあり方が、古くからの日本が違かったんじゃないかとか、大事じゃないかというような考えとか動きというのも、その時代その時代でやっぱり生まれてきているので、今の時代にやっぱり西洋化についてどういうふうに思うかというのも、またそういった考え方と似ているのかなというふうには思っているところです。
そういう考えを持つ思われる方もいて、当然のことかなというふうに思っています。
西洋化が進んでいるっていうのは、昔で言うとお米とか漢字とか、今私たちが生活に欠かせないものっていうのもたくさんあると思うので、プラス面がたくさんあるっていうことも考えて、でも西洋のものをずっと取り入れていくんじゃなくて、今の日本のものを残しながら、また西洋のプラス面の部分を取り入れられたら、すごくいい日本になっていくんじゃないかなというふうに思いました。
はい、ありがとうございます。
ではナウミニウチさん、次の質問をお願いします。
スペイン人やポルトガル人を描いた南蛮変風も展示されていて、面白かったです。
屏風ですね。
はい、屏風です。
南蛮人の人はみんなあのような服を着ていたのですか?見慣れない服で不思議だなと思いました。
はい、あのひだがついた大きな襟とポンチョのような上着とふんわりしたズボンって、あの典型的なと私たちが思っている服装ですよね。
こういう南蛮屏風、いっぱいヨーロッパ人が描かれていて、こういうやつですよね。
私もですね、染色、そういうお洋服については専門ではないんですけれども、でも知っているところで言うと、その大きなひだ襟っていうらしいんですけど、それとかそのポンチョとか、
ズボンの上の方がぼわってきてしているものとかっていうのは、もう本当にこの当時、大航海時代の当時にヨーロッパで流行したスペイン風のファッションらしくて、スペインが世界を接近していた時代なんですけれども、
そういったファッションっていうのが流行っていてですね、当時の流行だったそうです。
で、みんながみんなそうだったかというと、やっぱり貴族とかお金持ちとか、そういった人たちの間で流行したファッションだったそうですね。
日本に来る時もそのファッションが来ていたということです。
みんなで、教科書とかでは見たことあるけど、やっぱり最初に見た時に不思議な格好だなと思ったので、詳細を知ることができてよかったです。
ありがとうございます。
お金ないとやっぱり無駄にたくさん年度を使ったら難しいんだろうなと思いましたね。
ではもう一つ、波打さんからお願いします。
就学旅行で出島には訪れたことがあるんですけど、
出島とか決められた制限から外出するときに厳しい許可を通過しないといけないって知って大変だなと思いました。
ありがとうございます。
ここまででお二人何か追加で聞きたいこととかありますか。
波打さんお願いします。
キリスト教が、ノフ教が禁止された理由は諸説あると思うんですけど、どういった理由だと思いますか。
そうですね。やはりキリスト教って神のもとに平等だっていうような、いろんな人がですね、いう考えなので、
やっぱり日本の支配者層にとっては、ちょっと相入れないところがあるのかなっていうのが一つですね。
やっぱり庶民の支配する立場から言うと、そういった考えというのはちょっと危ないかなっていうことが思われたのが一つと、
あとは当時そのキリスト教、ノフ教に熱心だったスペインとかポルトガルっていうのは、
キリスト教ノフ教だけじゃなくて、それとともにその軍事的にですね、例えばその世界史で言うと、
メキシコの方とか南米の方とかでは軍隊を繰り込んで支配したりということも行ってますので、
そういったことが日本で起こることっていうのも危機感を感じて、キリスト教を認めないという方針になっていったのかなというふうに考えられます。
ありがとうございます。冒頭で印象に残った展示物で、
ナミレジさんが処刑の場面で上に浮かんでる天使が黒っぽいんじゃないかって、
日本のキリスト教に対するイメージを反映してるんじゃないかっていうことを想像してるんですが、それについてはいかがですか?
あの絵自体がですね、結構全体が暗いんですよね。
確かに実際にあった事件を遠く離れたヨーロッパの人たちが想像して描いてる絵なので、
結構日本におけるひどい出来事っていうふうなことで全体的な雰囲気としては描かれてるんですけれども、
天使の部分に言いますと、よく見るとどちらかと言えば羽とか服が黒く描いてるっていうよりも、
どちらかと言えば天使のイメージよりも実際の鳥の羽のような感じでリアルにちょっと描いてたりとか、
服も真っ白じゃなくて、いくつかのパターンがあって色のですね。
なので実際の服をイメージして描いたのかなっていうので、
今の私たちが想像する白い天使とはイメージ違うんですけれども、
案外その天使について今、当時ああいう描かれ方をするのが普通だったのかもしれないです。
ただ絵としてはおっしゃったようにちょっと日本で仕立てられているキリスト教っていうのをイメージした雰囲気では描かれているのは間違いないですね。
もう一度見たくなりますね。
はい、ありがとうございます。
ここまで一ノ瀬さんに色々とお答えいただきました。
ナムンチさんいかがでしたか?
学校の歴史の授業で習って気になってたことを直接学芸員さんに聞けてよかったのと、
あと実際に展示物を見て気になってた絵画についての見解を本人に聞くことができてよかったです。
ありがとうございます。
はい、ありがとうございます。
渡原さんはシリーズの前の方でもですね、学芸員さんに対して質問してもらいましたけど、
学芸員というお仕事についてどんなふうに思ったとかありますか?
はい、今回テーマゴマであってすごく長い時代を一気に展示物を公開されたと思うんですけど、
その一つ一つの展示をするにあたってすごく時間がかかると思うし、
それの一つを展示するためにもたくさんの学芸員の方々が関わっていると思うので、
本当に体力も頭も使うし、本当に絶対大変な仕事だろうなとは思うんですけど、
でも私たちが実際に訪れて歴史を知ることで、学芸員さんもすごく喜ぶと思うので、
学芸員さんの努力を私たちがしっかり受け止めて。
感想とか書き残せるんですかね、博物館で。
そうですね、アンケートとかあるのでそこに書いていただくことです。
学芸員さんありがとうございます、お疲れ様ですみたいな。
励みになります。
学びをアンケートに残せるといいですね。
はい、ありがとうございます。