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2025-10-31 16:07

53|【SNSと選挙】Xのコミュニティーノート、誤情報対策には不十分?

あなたの声が社会を変える。読者と記者がSNSでつながり、暮らしの疑問から地域の困り事、不正の告発まで徹底調査し、あなたの「知りたい」にこたえるオンデマンド調査報道「あなたの特命取材班」(あな特)。

 先の参院選ではSNSを活用して躍進した政党も目立ちましたが、一方その舞台であるSNSでは誤情報が広がることも。SNS「X(旧Twitter)」では誤情報に対抗する手段として「コミュニティーノート」という機能がありますが、対策が不十分ではないかとする調査結果も出ています。取材した金沢記者に聞きました。

◆出演:金沢皓介(報道センター記者/デスク)、黒田加那(MC/報道センター記者)/ 音声編集:中富一史(販売部)/ 映像編集:井上知哉(ビジネス開発部)、三笘真理子(me戦略担当)

◆収録日:2025年9月29日

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サマリー

このエピソードでは、SNS上での誤情報対策として導入されたコミュニティノートの機能を掘り下げ、参院選の事例を通じてその効果や公開率の低さに焦点を当てます。また、AIによるファクトチェックの信頼性についても考察します。SNSと選挙に関する議論では、Xのコミュニティノートが誤情報対策において十分でないという見解が示されています。特に藤城教授の意見を中心に、選挙情報収集でのSNS利用のリスクについて探ります。

コミュニティノートの仕組み
西日本新聞Podcast
西日本新聞あな特Podcast
このPodcastは、暮らしの疑問や地域の困りごとから不正の告発まで、読者の調査依頼に応える西日本新聞の課題解決型調査報道
あなたの匿名取材班の果敢な挑戦を紹介し、リスナーの皆さんからの取材リクエストにも応えちゃおうという番組です。
こんにちは、あなたの匿名取材班の黒田香菜です。そして今週のゲストは、金沢浩介記者です。
金沢さんは、あな特Podcastに何度も出演していただいています。先の参院選では、SNSと選挙をテーマに様々な取材をしていました。今日はよろしくお願いします。
今回のエピソードは、金沢さんが7月に書いたSNSXで広がるご情報とそれに対抗する手段とされているコミュニティノートにまつわる記事です。
先の参院選では、SNSを活用して躍進した政党も目立ちましたが、一方その舞台であるSNSで広がるご情報への対策が十分機能していないのではないかという内容ですね。
金沢さん、まずこの記事に出てくるコミュニティノートとはどんな仕組みなんですか。
Xを皆さんされていると思うんですけれども、Xの投稿の中にたまに投稿のポストの下には閲覧したユーザーが背景情報を追加しましたみたいな色がついて表示されることが多いんですけれども、
そういうふうな形で誤解を招く可能性があるXの投稿に対して、利用者がこうやって背景情報を追加する機能というのをコミュニティノートと言うんですけれども、
これは2023年に日本では導入されまして、ユーザー同士で協力してポストに対して正しい情報を入れていくということで、
多くの場合、このポスト自体が例えばパク継ぎですね、他の人が過去に投稿したものをパクってまた投稿していたりするものに対して、
これは無断転載ですとか、これは過去にこういう内容で投稿されていますとかで注意を呼びかけたりするような仕組みで、
そういう形でより正確な情報を得るためにこういうふうなものが導入されたという経緯があります。
公開率の問題
ありがとうございます。しかし実際にはそのコミュニティノートの多くが公開されていないという調査結果があるということですが、これはどんな調査なんでしょうか。
これは今年の7月の参院選の際の話なんですけれども、いわゆるこのコミュニティノートっていうのは実際協力する人がいて、
協力する人っていうのはだいたい半年間ぐらいXをやってたりするとか、ポリシーに違反してないとかそういうふうな条件があるんですけれども、
条件を満たすと協力者がいない、私も協力者になれるんですけれども、協力者がノートを投稿してそれを今度評価してもらって公開するというふうな流れになるんですけれども、
実際選挙のそういう、今回そういう選挙に対するファクトチェックみたいなのが話題になりましたけれども、
ご情報に対するコミュニティノート自体はいっぱい作られてたんですけれども、実際に法政大学の藤代秀幸先生たちが調査したところ、
参院選に関連してそういう怪しい投稿についてコミュニティノートが作られたんですけれども、
6月中旬以降、選挙の1ヶ月くらい前から投稿されたコミュニティノートのうち9割近くが未公開になってて、
公開されていたのがわずか7%しかなかったということが明らかになったという調査でした。
ありがとうございます。これなぜそんなに公開されないんでしょうか。
先ほど説明したんですけれども、コミュニティノートというのは確認や条件があって、そういうふうな協力者になる必要があるんですけれども、
協力者がノートを作ったところですぐそれがそのまま公開されるわけじゃないんですね。
他の協力者の人たちがそのノートを見て役に立つというふうな評価を押さえないといけない形になっているんです。
この役に立つか役に立たないかというのはプラットフォーム側であるX側は評価に関わっていませんというふうに言って、
そこで一応注意せいは保っているんですけれども、条件というのがなかなかややこしい話で、
過去の評価において評価が相違することがあった協力者の間で役に立つと評価が一致することという、
ちょっと言ったことがよくわかんないかもしれないですけど、いわゆるそのノートがあって、
それに対して例えばもともとこういういわゆるXのご情報なんかはすごくこれに賛成している人とすごくこれに反対している人が分担しやすいと思うんですけれども、
分担している双方の人たちが評価するというふうな形にならないとこのコミュニティノート自体は評価されないというふうな仕組みになっていて、
だから、この意見に反対する人にとってもこの意見に賛成する人にとっても役に立つというふうな条件が整わないと公開されないみたいなアルゴリズムになっているんですね。
ですから、例えばすごく賛成する人がたくさん協力者にいて、めっちゃその人たちが賛成したかといって公開されるわけではないということになってしまって、
結局そういうことになるんで、せっかく有益なノートだけれども、やっぱりあまねく人が評価するような形にならなくて、
結果的に公開されるに至らなかったというふうに考えられます。
AIとファクトチェック
対立する意見を持つ協力者同士で評価が一致しないと公開されないという仕組みになっているんですね。
選挙のように意見が分かれやすいような投稿については特に公開へのハードルが高いように聞いていて思いましたけれど、どうでしょうか。
そうですね。先ほど、例えばどういうふうなコミュニティノートがあるかって話で、これはパクツイですよっていうふうな話があるじゃないですか。
これはもう誰にとっても疑いがなくて、もともとのソースがあって、これでこういうふうなURLを示してあったらこうですよっていう話っていうのはすごく言いやすいと思うんですけれども、
選挙なんかは特にやっぱり主決勝に関わる話で、こういう財政的な仕組みだったりだとか政策的な仕組みに立って賛否というのは分かりやすいんで、
分極化してしまいますし、特に外国人政策なんかでよく言えた話ですけれども、支持政党によってかなり思想が分極化するような話なんかは、
ある政策に賛成している支持者からも評価されて、ある政策に反対している政党の支持者からも評価されるっていうふうなノートを作るのは極めて難しいから、
当時もなかなか満たすノートっていうのは限定されてしまうっていうふうな傾向が出てくると思います。
ありがとうございます。これは参院選にまつわる投稿についてでしたけれど、日本の他の選挙でもこのコミュニティノートの公開率というのは低いんでしょうか。
そうですね、やっぱりこのご情報とかそういうふうなのがすごくSNSをまつわる話で問題になったのが、去年の兵庫県知事選挙だったと思うんですけれども、
藤代先生たちのチームは同様に去年の兵庫県知事選のノートも分析してて、実際この時は投稿が165件ノートであって、
公開はわずか5件、3%ってことで、皆さんやっぱり当時からこのご情報が判断して結果的にいろんなことになりましたけれども、
ネット上で立ち向かおうという動きが全くなかったわけじゃないんですけれども、結局結果的にそういうふうな一生懸命やった取り組み自体が公開されないっていうふうな現状があると思います。
ありがとうございます。海外での調査みたいなのはあるんでしょうか。
そうですね。もともとIX自体はアメリカですけれども、米国なんかでも選挙関連のノートっていうのは公開率が低いとされていて、
これは欧米、ヨーロッパの方でも同様な傾向っていうのは言われていて、なかなかやっぱりその辺っていうのは難しいなっていうふうにされるところですね。
ありがとうございます。実際に金澤さんもこの協力者として登録してコミュニティノートの内容を確認したことがあるそうですけれども、どんな内容のものがありましたか。
それもなかなかすごく自分もやってて難しいな。私も今年の5月ぐらいに参議院選に向けて企画をやろうということで、私も協力者になったんですけれども、
実際そのもともとやっぱりXってかなりアルゴリズムが効いてて、黒田さんもよくされるところがあると思うんですけど、自分の興味関心に沿ったものがもともとタイムラインで絶対流れてくるじゃないですか。
実際その流れてくるものなんかも、こういうコミュニティノートが上がってます、自分を評価してくださいみたいに来るのもそれに近いもので、
実際参議院選の時っていうのはこういう本当に投票日が、例えばこれ3連休の中日に投票日があったんですけれども、そういうのはおかしいじゃないかっていうふうな内容だったりだとか、
外国人優遇の話だったりとか消費税だったりとか、私が政治に関心があるんでそういうのばっかり見てたりとか、
陰謀論とかにも関心がある陰謀論の話とかばっかり見てたんで、そういうふうなものにすごく偏ったコミュニティノートばっかりあるんですけれども、
実際本当コミュニティノート自体はすごい、もう全部Xがこういう内容についてコミュニティノートがついてますので全部公開してるんで、
本当に多種多様な内容について、それこそ本当に人の関心なんてSNSなんでね、本当に様々な関心がある中でやってるんで、
多種多様な内容があると思います。私が触れたのはそういう選挙に関わる話とか、陰謀論に関わる話なんかが多かったですね。
ありがとうございます。最近では、生成人工知能、AIの機能を使ってファクトチェックと称する、投稿する人もしばしば見かけますけれど、こちらの効果というのはどうなんでしょうか。
それも小田さんもお気づきだと思いますけど、グロックファクトチェックみたいなことをよくやりますけれども、これはやっぱり本当は生成AIがチェックするってことなんで、
全部がもちろん、もともとAIって全部、大体どこのAIのサイトにもご情報が含まれていることがあります、自分で確認してくださいみたいな話があるんで、
ファクトチェックらしきことはしてくれるけれども、それはもうみんなのそういういろいろ合わさったものから人工的に生成されたものということで、
それをファクトチェックというふうに、便宜上もそういうふうな名前がついて、エックスの中ではやってますけれども、
それが本当の意味で真実をちゃんと突き詰めるようなファクトチェックであるかどうかというのは、かなり疑問なのかなというふうに思いますね。
あくまで参考として使う分にはいいけれども、これでグロックが言っているからというので信じられるかというと、そうではないということですよね。
コミュニティノートの課題
そうですね。私たちも記事を書くときは、根拠があってというところで書くと思うんですけれども、なかなかそういうものがすごくあやふやな、
じゃあどこに基づいてそういうふうにやっているのって聞かれると、すごくAIは弱いなというふうな印象がありますね。
そうですね。またご情報をちょっと助長してしまうような可能性もありそうだなと聞いていて思いました。
そうですね。
今回の調査を踏まえて、この識者の藤城教授はどのような見解を語ったんでしょうか。
先ほどなんですけれども、やっぱりいろんな人たちの考え方がある中で、公開するか非公開をするかというふうなのを決めるコミュニティノート自体というのは、
さっき言ったみたいに、どうしても選挙というのは分極化してしまうので、なかなかそういうふうな対応をするには難しいのかなというふうなところで、
藤城先生自身はこういうツールとしては機能不全だというふうにおっしゃっています。
もともとすぐにコミュニティノートができて、コミュニティノートが公開されるまでも若干タイムラグがあったりするわけで、
選挙は始まってから投票前の時間というのが、国政選挙だと多少時間がありますけれども、地方選挙だと1週間とかしかなかったりするので、
なかなかそういうふうな機微に対応できるものでもないので、SNSは選挙の判断材料とするのは避けるべきだというふうに藤城先生は呼びかけられていました。
あとからコミュニティノートがもしついたとしても、その前に拡散してしまったりする場合もあるわけですよね、そのご情報自体が。
XJはやっぱり、どんどん新しいことを投稿していくと同時に、古いものをどんどんちょっと前に収まった話をまた引用リポストとかで仕返したりするケースが多分小田さんも散々言っていると思いますけど、
そういうふうな世界があって、ちょっとやっぱりこれまで色々コミュニティノートの不の部分なんかお話ししてきましたけれども、
最近また9月の下旬にまた記事が出てて、実際にアメリカの方のワシントン大学なんかが研究していたところ、
実際コミュニティノートがついた投稿については、拡散させるリポストが減ったというふうな、かなり半分ぐらいに減ったというふうな研究結果があって、
ご情報に効果があるというふうな話なんです。そういうふうな見解が出ているんですけど、これもやっぱりさっきの話の難しいところで、
つけばやっぱり効果があるんだけど、つくに至るまではなかなか難しくて、
我々記者とかやっている立場で見て、これは明らかにおかしいだろうというふうな投稿で、自分は協力者でやっているので、
協力者だとコミュニティノートが公開される前のものを見ることができるんですけど、
これはコミュニティノートが公開されていないのはおかしいんじゃないかと思うものでも、結構そういうものが公開されないままになったりするので、
公開されれば効果があるんだけど、公開されるまでのプロセスが、先ほど藤代先生の見解にもありましたけど、
高すぎるというところに問題があるのかなというふうに感じています。
SNSの選挙利用のリスク
ありがとうございます。SNSというのは気軽に情報を得やすい場ではあるんですけれども、
選挙の情報収集として使うには、そういった懸念も理解した上で使わないといけないというところですね。
取材を終えて金澤さん、どのような感想をお持ちになりましたか。
年々SNSの環境が、私ももう15年くらいXとかTwitterの頃から見てますけど、殺伐としているというか、
だんだん自分の見たい情報にカスタマイズされる機能というのが、すごく痒いところに届くだとか、
自分の知りたいことが知れるという意味では、すごく便利なのかもしれないですけど、
ずっとエコジェンバーの減少とか、フィザーバブルみたいなこと言われてますけど、
偏っていくことによって、自分たちが本当に正しいことが見れているのかというのがだんだん分からなくなっていて、
そういうのは定期的に見直すとか、SNSだけに頼らないみたいなことってすごく大事なところかなというふうに思います。
ありがとうございます。今後もいろいろな選挙がありますが、有識験者の一人として刺激的な情報を鵜呑みにせず、冷静に判断していきたいと思います。
今日はSNSのコミュニティノートと選挙について金澤記者に解説してもらいました。ありがとうございました。
ありがとうございました。
金澤さんの記事は、西日本新聞とニュースアプリ西日本新聞MEでお読みいただけます。
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