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2025-11-07 13:23

54|都市部に迫るマダニの脅威 アライグマも運搬役?

あなたの声が社会を変える。読者と記者がSNSでつながり、暮らしの疑問から地域の困り事、不正の告発まで徹底調査し、あなたの「知りたい」にこたえるオンデマンド調査報道「あなたの特命取材班」(あな特)。

 「シカが出没する福岡県内の公園でマダニが多く見つかった」。西日本新聞「あなたの特命取材班」に、ボランティアの男性から声が届きました。県内ではシカやアライグマなどマダニが寄生する野生動物が増加しており、動物に運ばれる形で都市部にもマダニの脅威が迫っているそうです。マダニが媒介する人獣共通感染症「SFTS」の感染者は今年過去最多を更新し、識者は注意を呼びかけています。投稿してくれたアライグマ防除研究会の菊水研二さんをゲストに呼び、野生動物の中でも県内で著しく増加しているアライグマの生態や注意点について聞きました。

◆出演:菊水研二さん(アライグマ防除研究会)、黒田加那(MC/報道センター記者)/ 音声編集:中富一史(販売部)/ 映像編集:井上知哉(ビジネス開発部)、三笘真理子(me戦略担当)

◆収録日:2025年10月22日
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サマリー

最近、アライグマが都市部でマダニを運ぶリスクが高まっています。福岡県内の調査結果に基づき、マダニが生息する地域での感染症の危険性について説明されています。

マダニとアライグマの関係
西日本新聞Podcast
西日本新聞あな特Podcast
このPodcastは、暮らしの疑問や地域の困りごとから不正の告発まで、読者の調査依頼に応える西日本新聞の課題解決型調査報道
あなたの匿名取材班の果敢な挑戦を紹介し、リスナーの皆さんからの取材リクエストにも応えちゃおうという番組です。
こんにちは。あなたの匿名取材班の黒田可奈です。そして、今週のゲストは、アライグマ傍女研究会の菊水健次さんです。
こんにちは。
菊水さんがあな特に寄せてくださった投稿が、今回取り上げる記事の発端になりました。
まず、自己紹介も兼ねて、アライグマ傍女研究会の取り組みについて教えてください。
私は元々は九州大学伊都キャンパスで、ボランティアとして日本イシガメの調査に取り組んでいました。
皆さんは日本イシガメというカメを知っていますか?浮世絵にも描かれた日本古来のカメです。
外来種であるアライグマが越冬する日本イシガメを掘り返して、手足をかじっているのを知り、生態系への影響に危機感を覚えたのがきっかけです。
アライグマ傍女研究会では、生息調査や動画などでの啓発活動に取り組んでいます。
ありがとうございます。今日はよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今回のエピソードは、菊水さんが寄せてくださった投稿をきっかけに、私が書いたマダニにまつわる記事です。
菊水さんは、今回、鹿が出没されるとみられる福岡県内の公園などを調査したところ、マダニが多数見つかったということです。
マダニは家の中に出るダニとは違い、山間部や草むらに生息し、マダニを介して感染する人獣共通の感染症、SFTSは、今年の累計患者数が過去最多を記録しています。
今回の投稿のきっかけや懸念されていることについて教えてください。
森林総合研究所が発表した、鹿が多い地域の森林ほどマダニの数が多いという調査結果を知って、福岡都市圏で鹿が生息する山の周辺を、今年の7月から10月にかけて調査を実施しました。
鹿の糞が見つかった、小賀市の八雲寺水辺公園や福津市の本義川自然公園、ほたる野里、久山町の町総合運動公園などで、草むらからマダニを多数捕獲しました。
現時点では100匹以上のマダニを捕獲しております。
鹿が山間部から公園にマダニを運び、さらに公園の水辺に来るアライグマやペットの犬・猫が人にマダニを運ぶ可能性があります。
今回私が通報するまで、誰も何も知らない状況でした。知らないと対策が取れませんので、身近な公園や散歩道にもマダニがいると、皆さんに知ってもらうことが重要です。
今回取材したところ、死海アライグマといった野生動物の中でも特にアライグマが発見・検出・給付をしているということでしたが、アライグマの特徴や危険性について教えてください。
アライグマの生態と危険性
アライグマは外来種で、もともとはペットなどとして日本に大量に輸入されたものが、飼育施設から逃げ出したり、気象の荒さから飼い切れなくなって捨てられたりして、日本各地で野生化しました。
文化財の汚損、汚したり壊したり、水産農業被害、生態系への影響などを引き起こしています。アライグマは繁殖力が高く、いろいろな環境に適応できます。
空き家や神社など市街地にも住みつきます。鹿などと比べて、より都市部で人に近い場所にマダニを運ぶリスクがあります。鹿やイノシシが都市部に現れるとすぐに見つかって山に追い返されますが、アライグマが都市部に侵入しても誰も気がつきません。だから怖いのです。
アライグマというとラスカルのイメージのような可愛らしいイメージもありますけれども、こうした危険な部分があるということで、取材をしていまして5年10年でこのアライグマというのがこんなに増えているというのを知って驚いたんですけれども、福岡など自治体も対策をしているかと思うんですが、個人のレベルではどんな対策をしたらいいのでしょうか。
はい。まずアライグマに触らない。餌を与えない。目撃したら画像に残す。一般の方はアライグマを捕獲することはできませんし、殺処分することも禁止されています。
アライグマの特徴は見た目の可愛さとシマシマの尻尾です。福岡県では超重被害対策システムというウェブ上の投稿フォームがありますので、目撃した状況をそちらへ投稿してください。
はい。ありがとうございます。こちらにフェイクのアライグマの尻尾がありますので、皆さんにも見ていただこうかなと思うんですけれども、このようなシマシマの尻尾、フサフサした尻尾が、これがアライグマの尻尾の特徴ということですね。
アライグマは全てこういう模様のシマシマ模様の尻尾をしています。
ありがとうございます。ではマダニの話に戻ってしまうんですけれども、このマダニに詳しい指揮者に取材したところ、マダニが生息している可能性のある山間部や草むらといった場所で活動する際は、長袖長ズボンであったり靴の着用が望ましいとのことでした。
またマダニは体の柔らかいところに移動して噛むために、上着の裾をズボンに入れたり、ズボンの裾を靴下に入れ込んだりということも効果的だということです。
菊水さんも野外での調査活動など多いかと思うんですけれども、服装などで気をつけている点はあるでしょうか。
実は今日はマダニの標本をお持ちしていますので、どうぞご覧ください。
ちょっとこちらもですね、まずちょっとどうしよう。皆さんに見えますかね。小さなものなんですけれども、ちょっと私手元に取らせていただいてですね。
大きいものと小さいものといますね。これ小さい方は何でしょう幼虫になります。
種類はフタトゲ、チマダニだと思います。
マダニは卵から飼えると幼虫、若虫、青虫へと成長します。
それぞれの段階で一度ずつ血を吸います。幼虫は一味にもありません。
こんなマダニはやっつけてやるなんて考えないようにしましょう。
感染症への対策
私は20年以上屋外で調査をしてきましたので、調査に出かけるときはぬしよけを素肌にすり込み、長袖、長ズボンを着用して出かけます。
もちろん帽子もかぶります。
マダニに噛まれても痛くも痒くもありません。だから気づかない。
私が考えるマダニ3原則をお伝えします。
1つ、マダニのいる場所へ行かないこと。
2つ、マダニに刺されないこと。
3つ、マダニに刺されたら病院へ行くこと。
決してマダニと戦ってはいけません。
マダニからは逃げるように。
ありがとうございます。
私も写真でしかまだに見たことなかったもので、こうしてみると極めて小さくてですね。
もちろん血を吸ったら大きくはなるんですけれどもですね。
特にこの幼虫というのは、もし足についてても気づかない可能性かなり高そうですね。
今年はですね、マダニがこの媒介する感染症SFTSが増えているということなんですけれども、
こちらペットから人間に感染するということも少なくないようです。
特に屋外でですね、散歩させる犬を飼われている方は注意が必要ですよね。
今日はアライグマなどの野生動物が運搬役となり、都市部に迫りつつあるマダニの脅威についての記事をお届けしました。
菊水さん、他にアライグマについて何か伝えたいことありますでしょうか。
もし万が一あなたが家族同様に飼われているペットの犬や猫がマダニによる感染症を発症した場合、
ペットの体の中でSFTSウイルスが増殖してペットの唾液、体液、糞尿などからあなた自身が感染する恐れがあります。
発症した猫に爪で引っかかれただけでも感染してしまう可能性があることを覚えておいてください。
獣や家畜、ペット、人、これらの間で感染が拡大するのが人獣共通感染症です。
人がSFTSを発症した場合の致死率は約27%ですが、猫は致死率が高く約60%にも及びます。
あと一つ付け加えますと、アライグマに罪はありません。
アライグマを悪者に仕立てないでください。悪いのはアライグマを野に放った人間です。
アライグマの見た目の可愛さに騙されたかつての飼い主の責任です。
外来種のアライグマに対して正しい知識を持ち、正しく恐れましょう。
在来の狸やイタチとは生態も影響力も全く異なり未知数だということを知ってください。
このまま増え続けるとアライグマはあなたのご自宅の庭や家庭栽園にマダニを運搬する運び屋となるかもしれません。
そして最後にマダニが媒介する人獣共通感染症に関して正しい知識を持ち迫り来る危機を回避しましょう。
あなた自身のために。以上です。
ありがとうございます。
アライグマ自身が悪いのではなくて可愛いからといって気軽に飼ったりそれをまた逃がしたりっていうような人の側のせいであってこうやって増えていっておりますけれども
アライグマだけではなくて人の行動を振り返りましょうというところが重要ですね。
そうですね。
今日はアライグマ傍女研究会の菊水賢治さんに話を伺いました。菊水さんありがとうございました。
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ご視聴ありがとうございました。
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