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こんにちは、ninjinkunです。
今日は、昨日見てきた映画の「野生の島のロズ」の話をしようと思います。
結構、ネタバレに触れるところがあると思いますので、これから見るつもりであるという人は、ちょっと避けた方がいいかもしれません。
この映画は、ドリームワークスが制作した新作のCGアニメーションになっていて、
ある野生の島に不時着というか、配送の途中で誤って、何らかのトラブルで島に落っこちてしまったロボット、ロズが、
人間がいない島なので、野生動物の中に放り込まれて、その中でいろんなことが起こっていくという話になっております。
対象年齢は、多分結構低めだと思いますね。
なので、ご家族で見に行っても楽しめる映画かなと思いますね。
かといって、完全に子供向けっていうほど甘くもないというか、怖いところはあまりないんですけど、結構考えさせられるところもあって、大人も見ても楽しい作品に仕上がっております。
このロズが、人に作られた存在で、しかも多分いろんな家事の手伝いとか、子供思いとか、いろんな作業を人間の助けになるように作られたロズが、
まず島にやって不時着して、動物たちにね、「私を注文したのはあなたですか?」とか、「私の満足度を10段階で強化してください。」とか、
それこそ今だとウェブサービスが言ってきそうなことを動物たちに向かっているんですけど、
動物は完全に野生の動物という設定なんで、彼が彼女か中性的な存在だと思いますけど、ロズのことを怖がったり、逆に襲ってきたりするっていう感じで最初もみくちゃんにされるんですけど、
ロズはだんだん学習モードを使って、動物たちのまず言葉を学習し、動物と会話ができるようになって、でもまだロボットっぽい感じで、「何かタスクはありませんか?」とか聞いて回るみたいな感じなんですけど、
だんだんと動物とコミュニケーションしていき、そしてさらにあるアクシデントで、鳥のガンの巣を潰してしまって、そのガンの親子を死なしてしまうんですけど、
その中で唯一残った卵を孵化させて、その孵化した卵のガンの子供が最初に見たロボットのロズを親だと思い込んで、そのガンの子供を育てることになるというのがこのストーリーですね。
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で、私の感想はですね、最初の前半はめっちゃ素晴らしい。これはもう最高の作品きたなっていう感じなんですけど、後半はなんだろうなっていう。
なんで結構ね、感想が分裂している感じですね。
で、その最初の前半は、まずロズが島に放り込まれて、いろんな野生動物がどんどん出てくるんですけど、この野生動物の描き方がとにかく素晴らしくて、本当に細かく描かれてますね。
最初にそのカワウソみたいなね、たぶんカワウソでしょうね、海に入ってた気もするな、岩場とか海で泳ぐ様とかがすごい細かく描かれてて、それに順を追ってどんどんいろんな動物が出てくるんですけど、カモシカだとかいろいろ、クマだとか、そういうね、動物の描写がいちいち、
少しだけデフォルメされてるんですけど、デフォルメされつつも本当に野生動物に見えるようにね、細かく動かされていて、しかもアートワークとしても本当に美しいし、リアリティというのかな、本当にその動物がそこにいるように感じられるようにね、すごく注意深くデザインされていて、
これだけね、最初の導入の部分だけでもね、これは最高のアニメ始まったなという感じで見ておりましたね。
それだけ動物の描写が本当に素晴らしいですね。
で、そのね、ロズが、ロズは最初は自分のことをカタバンで呼んでるんですけど、途中からロズっていうね、フウに名乗り始めると。
で、そのガンの子供を拾って、キツネと一緒に、キツネは本当はガンをどちらか食べる存在だったっぽいんですけど、ロズにいろんな助言を与えて、子育てを手伝っていく役になっていくと。
で、このガンは越冬のために別の場所にね、冬は飛んで、中だと渡りってなんか表現されてましたけど、渡り鳥の渡りですよね。
その別のところに飛んでいかないといけないんで、冬までにこの学校に泳ぎと飛び方を教えないといけないっていうそのデッドラインがね、分かってきて。
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なので、子供にそういうのを頑張って教えたり、でもだんだんガンの子供も成長して自己意識が出てきて、ある種反抗をしたりとか。
そういう本当に子育ての短縮版みたいなのをね、一気に完全に動物ですらないロボットのロズがそれを担うことになるっていう。
なので、たぶん実際にお子さんがいる人はうわって思うところもあるでしょうし、共感的部分もあると思うんですけど、そういうふうに作られてて。
ただ、その後で実際にガンの子供が飛び立つシーンは本当に感動的なので、そこはこの作品の中で一番好きなところでしたね。
自分的にはこのガンの子供が飛び立ったところで映画が終わってたらかなり完璧だったと思うんですけど、たぶん時間的にはここまでで1時間ぐらいなんで、まだ後半があるんですよね。
後半ではロズを作った存在によって回収されそうになって、それをみんなが力を合わせて止めるという感じのストーリーになっていって、
そのストーリー自体はよくわかんないところはあるけど、ちょっといいとしても自分が後半で気に入らないのは、前半だと動物たちが、島の中には生態系があって弱肉強食の循環があると。
なので、みんな食べたり食べられたりし合う関係であるということが結構リアリティーを持って語られるので、だから最初ガンの子供もかなり危険な目にあいまくるし、ガンの子供自身もムチとか食べてるし、非常にみんな明日は自分が食われるかもしれないということに怯えながら暮らしていると。
でも自然ってそういうもんだよなとは思うし、自分はむしろそこに回流するのは自然破壊なんじゃないかと思うんですけど、この映画の中だとガンの子供が飛び立って別の越冬先に行った後で冬がやってきて、
そのすごく寒い冬が来て、普段はみんな冬眠してるんですけど、その年の寒波は本当に寒すぎて、この後みんな凍死するというので、このロズが頑張ってみんなを自分が作った家に集めて、その中で春を待つようにしようとするんですね。
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なのでロズはみんなの命を救っているんだけど、その中でみんなが当然もともと食ったり食われたりの関係だから喧嘩を押し出すんですけど、そこで喧嘩をせずに仲良くしてよということをロズがお願いして、一回システムが落ちてしまうという感じで止まっちゃうんですけど、
ここで動物たちに変化が起きて、みんな喧嘩をやめて食い合うのもやめるというストーリーになっているんですね。
で、それ自体は、それも自分あんまり好きじゃないかな。
というのは、この後この動物たちどうやって生きていったんだというのが全く分からないんですよね。
みんなが争いをやめるのは一見素晴らしく見えるんだけど、じゃあお互いを食べ合っていた人たちはどうやって自分の体を維持していくのかというのが全然書かれていなくて、何か別なものを食べているのかも分からないし、
なので一見争いで止まってよかったというふうには見えるんだけど、
自分的にはそこでリアリティが一気にゼロになったというか、
これは良いことなのかというのが分からないまま話が進むという感じになっていたので、
前半の本当にリアルに描かれた動物たち、そしてさらにヒジンと生体系があるということが示されたことが全部そこで吹っ飛ばされるというのは、
自分的には結構違和感があるというか、何だったんだろうあれっていう。
ちゃんと争っていたのを見せた分、争いが止まったのが素晴らしく見えるという演出かもしれないですけど、
自分的にはちょっと納得いかないなという感じでしたね。
なので後半は結構アクションシーンが多くて、ロズを守ろうとみんなが奮闘していく様とか、
いろんな空中のバトルとかあって見ごとえはあるんですけど、
自分は結構途中で止まっていればよかったのになというところがずっと頭に引っかかっていて、
後半はいまいち乗れませんでしたね。
子供向けのアニメだからっていう風に見る人は多いと思うんですけど、
いやしかしこれね、子供向けだからってこんなんでいいのかなっていう。
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これが動物の生体系を描きたいんだったら、やっぱりその生体系が壊されるっていうのは
僕は環境破壊だと思うし、もしもしかしてこれが世界でいろいろ起こっている戦争とかの
ある種のメタファーになっていて、でもみんなが仲良くしても素晴らしいよねって書くんだったら、
それにしても話が直線的で単純すぎるし、みんなが共通の危機を乗り越えれば仲良くなりますみたいなのは、
いや正直そんな話としては成立しないよなっていう。
そういう感じで後半で一気に薄っぺらくなったなっていうのが自分の感想ですかね。
私がこういう作品に求めているものが多分違うっていうのはあると思うんですけど、
少なくとも自分は前半素晴らしい、後半は何なんだろうこれっていう感じの評価になってしまいました。
でも本当にアニメーションとかアートワークだけでもすごく見応えがありますし、
音楽の演出もすごく綺麗に決まっていて、やっぱり見る価値がある作品だと思いますので、
気になった人は一度ご覧になるのをお勧めしたいと思います。
それでは今日は映画野生の島のロズについてお話ししました。ありがとうございました。