茶葉の生産の始まり
こんにちは、日本茶インスタラクターのねもとです。
この番組は、日本茶インスタラクター資格を持つ私、ねもとが、
日本全国あるいは世界のお茶にまつわる話をおゆるくお届けする番組です。
今回は、皆さんが普段飲んでいるお茶が、農家さんが育てているお茶の状態から、
どうやって店頭になればお茶になるかまで、
その昇流というんですかね、
そのどんぶらこどんぶらこと、お茶が上流から下流に流れてくる、
その茶葉が商品になるまでの過程というか、その話をお話します。
前回と前々回は、わりとお茶そのものについての話だったんですけど、
今回は最後まで聞いてもらえると、
多少、境界構造というか、そういう一面も知れるかと思います。
よかったら最後まで聞いてください。
私、ねもとは、普段は音楽関係の会社でプログラマーとして働いておりまして、
本業とは別に、個人事業主としてお仕事の依頼も受け付けております。
例えば、カフェとか飲食店で日本茶を仕入れて何かしてみたいけど、
知識がなくてよくわからないんだよね、とか、
あるいは、お茶の会社やってるけど店舗のウェブサイトを作りたいんだよね、とか、
うちの商品をオンライン販売してみたいんだよね、といった方に向けてお力になれるかと思いますので、
お気軽にご相談ください。
それでは、本題なんですけれども、
今日のテーマは、茶葉が商品になるまでのまでを語るというテーマでした。
すみません、噛みましたね。
まず、物語は茶畑から始まります。
今日ダメだな、すごい噛み噛みだな。
茶畑から始まるんですけど、茶農家さんが日夜、誕生込めてお茶達を育てています。
この茶農家さんが育てている茶葉の品種って、
ヤブキタだったり、ユタカミドリだったり、すでに誕生までの物語がまずそもそもあるんですけど、
この商品開発とか、開発した品種ってどうやって扱われているの?
って話はちょっと長くなるので、別の回で詳しく話したいんですが、
お茶農家さんそれぞれのご判断、もしくは取引先との関係とかで、特定の品種を栽培しています。
それが立春から数えて88夜、だいたい毎年5月1日、2日とかそのあたり、
ちょうどゴールデンウィークの季節ですね。
その時に新茶の収穫の最盛期というか、その時期を迎えます。
日本茶に関しては、茶農家さんが育てた茶葉がそのまま皆さんの手元に届くかというと、実はそうではないんですね。
茶商と茶師の役割
次に登場するのが、茶商製茶どんや茶師という、お茶業界の影のプロフェッショナルの方々ですね。
この茶商さんたちって何してる人かというと、簡単に言うとお茶のプロデューサーみたいな存在です。
各地の茶農家さんとかから茶葉を買い集めてきて、それを組み合わせて商品を作る人たちです。
茶商という役割に厳密な定義があるのかわからないんですけど、
文脈によっては小売店までが茶商に含まれる場合もあるかと思いますが、
今回は小売店とはちょっと分けて、
とんやさんとか茶師と言われている人を茶商にカテゴライズして話しています。
お茶の味を決める上で特に重要なのが茶師という人たちで、
茶師というのはゴーグミのスペシャリストで、
ゴーグミというのは茶葉をブレンドすることですね。
なので茶葉のブレンドマスターのことを茶師と言います。
ここで重要なのがゴーグミという技術で、
これが本当に茶葉の運命を決める超重要なポイントでして、
そのゴーグミって先ほど言っている通り茶葉のブレンドのことなんですけど、
ゴーグミってブレンドを見据えて仕入れをしなければいけないので、
茶師はそういった商品の選定とか見聞きにも長けています。
ブレンドっていうとネガティブに捉えて混ぜ物をしているとか、
そういう響きとして捉える方もいるんですけど、
イメージは全く違って、むしろブレンドとかゴーグミこそが
プロ中のプロの腕の見せ所っていう感じなんですね。
例えば希望小売価格に合わせて1000円以下500円とかで
一袋買えてしまうような銘柄を小売店に下ろすとして、
その安く上手くブレンドをまとめる技術みたいなのもありますし、
あるいは超高級路線で、例えばこだわりをすぐ詰め込む場合、
そのお店のフラッグシップモデルみたいな商品をガッチリ
作り込むこともあります。
なので、ただ安い茶葉を混ぜて価格を抑えるとか、
そういうことだけが茶市の役割じゃないんですね。
例えばAという産地の茶葉は香りがいいけど味がちょっと薄い。
Bという産地の茶葉は味が濃いけど香りがイマイチ。
Cという産地の茶葉は色はすごい綺麗みたいな特徴があったとします。
そこで茶市さんはAという産地を30%、
Bという産地を50%、Cを20%でブレンドしてみようという感じで、
それぞれの良いところを生かして、悪いところを補い合うような、
例えばこれはあくまで配合を考えたりとか、
逆にちょっとそれが面白みがないなって、
優等生のお茶が上がるのがちょっと嫌だなっていうところで、
あえて2種類までしか混ぜないでみようみたいな、
こだわりがあるお茶屋さんがあったりとか、
っていうのが合組の魔法ですね。
しかも毎年天候が違うので、
同じ産地の茶葉でも年によって品質がすごい変わるんですね。
BGMが小さくなった。
ちょっと待ってください。
はい、戻った。
何度も話したっけ。
天候が違うから同じ産地の茶葉でも年によって品質が変わるんですね。
去年はAという産地すごく良くて最高だったけど、
今年はちょっと思ってた味じゃないなみたいな時も、
合組で調整します。
このお店ではこういう味を出したいっていう描いているビジョンがあって、
それを具現化するために他の茶葉をブレンドして、
それを実現するみたいな調整する機能もあります。
茶師さんは何十年の経験とかしたで、
お茶の完成と流通
今年はこの配合にしよう。
このお茶屋さんには、このお客さんにはこういう味が好まれるから、
こういう商品を作ろうみたいな感じで商品を作り上げていきます。
例えばこのアイドルグループのプロデューサーに例えると、
全然出身地とかバックボーンが違う人をオーディションで選び抜いて、
その個性がぶっかり合って良い作品を世に送り放つとか、
あるいは特定の個性の偏りをあえて持たせて、
似たような人で集めて統一感を持たせるとか、
あとはいろんなメンバーがいるんだけど、
今回はあえてこの子だけにスポットを当てたくて、
この作品を作ろうみたいな、とかそういうのに近いと思いますね。
あとは茶農家さんから直接買い付ける場合も、
そういう業者さんもいるかと思うんですが、
茶市場っていうところがあって、
そこが茶葉の流通と買い付けが行われる場所があります。
静岡の茶市場とか有名ですね。
そこから小売店に行って、スーパーのお茶売り場とか、
お茶の専門店さんとかカフェとか、
最終的に皆さんのお手元に届くまでにはいろんな人たちが関わってます。
あとは大事なことを言い忘れてましたね。
茶商さんが仕入れている荒茶っていうのが、
あくまでお茶の原料なので、
そこから商品として仕上げていくにあたっては、
ただ比率を測って混ぜるんじゃなくて、
仕入れっていう工程があります。
荒茶の時点では、水分量が4%から6%残っているのに対して、
それだとまだ水分量が多いので、
約2,3%、4%くらいまで乾燥させつつ、
焙煎香とか香ばしい香りとかをどれくらいつけるか、
みたいな工程もありました。
持ってその仕上げ茶っていうものになって完成するので、
原料が同じでも、そこでまた茶種による個性が出てきます。
まとめますと、皆さんが普段飲んでいるお茶って、
品種を開発するための研究、農林水産省の品種登録、
茶農家さんの栽培、茶市場とか、
荒茶の流入とそれに対する各お茶の評価が決まって、
それを仕入れた茶商さん、茶師さんのお茶作りの技術と経験、
そしてそれを実際に販売する小売店さんの営業努力とか、
ブランディングとか、そういったものが全部詰まって、
なので日本代表のチームがパス回しをして、
皆さんのお口までシュートを打っているみたいな状態なんですね。
次に皆さんお茶を飲むときは、
今日は飲んでいるお茶は何人の人たちの手を
いっぱい渡ってきたお茶なんだろうみたいな、
想像して飲んでみると、ちょっと特別に感じられるかと思います。
というわけで、今回は茶葉が商品になるまでのお話でした。
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それではまた次回の配信でお会いしましょう。
それではまた。