1. にゃおのリテラシーを考えるラジオ
  2. #224 【史】テレビを予言..
2022-06-18 05:44

#224 【史】テレビを予言した人の既視感/IT全史を読む(10)

ITの歴史を知ることができる良書として、ぼくの場合はよく「IT全史」を挙げます。

ITの世界がどうして今のようになっているのか、その成立過程を知ることができます。

しばらくこの本の中身をかいつまんで、連想することも合わせて話していこうと思います。

実現可能な未来のことを語っても、技術を知らない人たちにはなかなか信じてもらえないことがよくあります。

ラジオがはじまった頃にテレビを語った人も、同じような無理解に直面したようです。

現代でも同じようなことがよく起きていますよね。

にゃおの考える現代の基礎的なリテラシーは、ITをきちんと使えることが含まれます。そのためにどのような問題があり、どう解決していったらよいか考えてみるPodcastです。

「IT全史」
https://amzn.to/3hWMyeV

#188 【本を語る】IT全史(5)電話の前にファクシミリがあった。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1i3oh2

#181 【本を語る】IT全史(4)無線電信とタイタニック号の悲劇。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1hpiak

#170 【本を語る】IT全史(3)高価な通信と秘密通信の話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1gte29

#134 【本を語る】IT全史(2)明治のはじめに海底ケーブルが長崎に届いた話。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1ff3oc

#129 【本を語る】IT全史(1)ナポレオンが活躍していた頃のデジタル。
https://anchor.fm/82661/episodes/IT-e1f8qt3

配信書き起こし
https://note.com/nchiba

twitter
@nchiba

「読書と編集」の活動は、
https://www.nyaos.net/

ストアカの「読書と編集のITリテラシー教室」は、
https://www.street-academy.com/steachers/468576?conversion_name=direct_message&tracking_code=62e788e6ff484f6d2952151bb9c955b4

をご覧ください。

00:04
にゃおのリテラシーを考えるラジオ、読書と編集の千葉直樹です。
このチャンネルでは、読書とIT時代の読み書きソロ版を中心に、さまざまな話をしています。
今回のタイトルは、「テレビを予言した人の騎士観。IT全史を読むシリーズの第十回」です。
このシリーズでは、中野明さんの著作である「IT全史 情報技術の250年を読む」を読みながら、ITの歴史について考察しています。
前回は、ラジオという新しいメディアが始まったことで起きた問題が、どのように解決されていったのかについて話しました。
今回は、テレビの始まりの頃のことを話します。
現在のような広告モデルでのラジオ放送を行うRCAという会社を起こしたデイビッド・サーノフという人がいます。
この人が1923年にトリシマリア区会で発表する覚書で、テレビ放送が実現することを予言しています。
さらに、テレビがラジオを駆逐するだろうと言ったようです。
この頃は、やっとラジオ放送が実用段階に入ったという時期でした。
この段階で放送メディアが聴覚から視覚に拡張されると言ったわけです。
技術の世界を冷静にウォッチしていないと言えないことで、もちろん大半の人々は懐疑的に見ていたし、始まったばかりのビジネスが終わりを迎える話など聞きたくない人も多かったでしょう。
彼はさらに、白黒テレビがカラーテレビに置き換わるとも予言しました。
僕は1966年生まれですが、小学校に上がる前に家にあったのは白黒テレビでした。
一部の番組でカラー放送が始まっていて、新聞の番組欄にカラー放送の番組にカラーと書かれていたり、
テレビの番組にも最初にカラーのマークが表示されていたりしたのを覚えています。
驚くのは、それより40年も前にそういう時代をサーノフが予言していたことです。
現代から見ると当たり前すぎて、何が驚きなのかと思うかもしれません。
でも考えてみてください。
15年ほど前、iPhoneが登場する前は誰もがスマホを持つなんて考えませんでしたし、
小学生までもがインターネットを使うようになる、など夢物語でした。
そう考えると、今夢のように思われていることが遠くない未来に実現することは、全く口頭無形なことではないわけです。
03:02
例えばイーロンマスクが実現しようとしていることの一つは、
衛星を使って地球上のどこでも当たり前に通信できる状況を実現することです。
今の携帯ネットワークを、ちょっと前にあったPHSのネットワークのようにしてしまうはずです。
家に光ファイバを引くことすら、時代遅れになってしまうでしょう。
自動車は自動運転が普通になり、
昔は人が運転していたんだってね、危ないよね。
しかも自動車はネットワークに繋がっていなかったんだって、どうやって運転したんだろう、なんて言われるようになるでしょう。
さらには地球の周りに人工衛星ホテルが普通にあり、月面にも好情的に人が住むようになって、
火星に冒険に出る人を見送る時代が遠からず来るでしょう。
こと無形に感じるかもしれませんが、イーロンマスクが実現に向けて具体的にやっていることですから、すでに可能なことなのです。
面白いなと思うのは、テレビを予言したサーノフは、きっと現代のイーロンマスクのような存在だったと想像できることです。
どんな時代にでもこのような人はいます。
全くの夢ではなくて、実現可能なことだと確信を持って、どんなに反対する人がいても本当に実現していく人です。
ITの歴史を辿ってみると、たった10年かそこらで誰もが当たり前に使うような技術が生まれてくることが分かります。
そのような技術がどのように世の中を変えるのか、想像力を働かせられる人がうまく世の中を渡っていくことになります。
そんなわけで、歴史を学ぶというのは大切なことだと思うのです。
ITに救われる人ではなく、使う側になることが次の時代に成功する人になるポイントなのです。
読書と編集では、ITを特別なものではなく、常識的なリテラシーとして広める活動をしています。
詳しい内容については、概要欄のリンクから、または、読書と編集と検索して猫がトップページに出てくるホームページをご覧ください。
この配信の書き起こしをノートで連載しています。
概要欄にリンクがありますので、フォローいただけると嬉しいです。
今日もワクワクする日でありますように。
千葉直樹でした。
ではまた。
05:44

コメント

スクロール