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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道ス黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は457回、国語教育のボトムを支える教師たちの誇らしい物語をこそというタイトルでお届けしたいと思います。
今日は長年感じてきたモヤモヤを率直にお話ししたいと思うので、ちょっと過激な内容になっているかもしれないですけれども、
私自身が定時制や教育困難校から国立大附属まで勤めてきた幅広い経験から見えてきたこと、考えたことを、割かし率直にお話をしたいと思うので、
これについて、ちょっと批判的に思われる方とか異議を唱えたい方とか反論されたい方はたくさんいらっしゃるんじゃないかと思いますけれども、あえて今日配信してみたいと思います。
先日、某学会が行われまして、私も過去参加したことがありますけれども、非常にレベルの高く、それから参加者の皆さんの意識も高く、学びとして大変に得るものの大きい、大掛かりな国語教育の学会がありました。
非常に洗練された発表とか先進的な取り組みとか、それから私も参加したことがあるんですけれども、そこで討議される内容とかも非常にレベルが高くて勉強になる大会ですね。
そういう中でやっぱり複数教材を組み合わせたりとか、それから短期的な単元構想とか、グループ学習やパフォーマンス課題を取り入れて対話的な要素を組み合わせたりとかいった、複雑な取り組みが、複雑じゃない、先進的な取り組みがいろいろと発表されて高く評価されると思います。
でも私が一見すると、やっぱり深い思考力と高い表現力がある程度必要な前提条件として必要な実践であるというふうに思うような実践もありまして、
だけど現場は、深い思考力と高い表現力が前提となって授業をするというような状況というのは本当に2割ぐらいしかないんじゃないかな。大げさに言って3割にしましょう。
だいたい7割ぐらいの生徒はそういうふうな状況じゃないんですね。基礎基本を積み上げることが精一杯の子たちがたくさんいるわけですね。
だから本当にベーシックで基礎基本を丁寧にやらざるを得ないというのが7割ぐらいはあると思うんですよ。
それなのに学会ではあんまりそういう基礎基本を丁寧にやるというような実践は前傾化されにくいというのがありまして、
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そのことについては私自身はどっちかというと、そういう高い思考力とか表現力とかあんまり備わって、もともと備わっていない子どもたちを長年相手にしてきたからめちゃくちゃ違和感があるというのがそういうふうな発信につながってますね。
例えば私なんかは本当に漫画活用して全然授業に興味のない生徒を引きつけて、やっと授業に前向きにさせて、そして一生懸命自分たちが考えたことをアウトプットできて、生徒たちの表情が明るく前向きになって次に学びが駆動していったという、そういうのを初期的なところではよくやっていたわけですけども、これは立派な実践だと思うんですよね。
複数教材とかを組み合わせてグループ学習やパフォーマンス課題で先進的に取り組んだという取り組みと同じぐらいの価値があるはずだと私は思っています。
何でかというと、その生徒の思考が深まったという点では全く同じ価値だと思うんですよ。
例えば、文語文法のぬとつの違いが分かって文章での使われ方から解釈が深まったとか、そういったことでもその生徒の大きな発見であり、大きな思考の深まりであったと思うんですよ。
でも、実践発表や研究発表の場面ではそういったことはなかなか扱われないわけです。当たり前なんですけれども。
そもそも大学というところは高度な学問を収めるところなので、高度な実践をしていって先進的に新しい国語教育のやり方を模索していきましょうという目的があるので、
やっぱり実践発表も高度になっていくとか、高度なものを対象にするというのは当たり前なんですよ。
でも現場はそうじゃないわけなんです。現場はそんなに高度な思考力とか高度な表現力を持ち合わせている子はいなくて、
本を読むというところ、教材を読むというところに向き合わせるだけでもひと苦労するとか、
それから文章を綴ろうにもどうやって綴っていったらいいのかわからないというような生徒がいるわけなんですよ。
それも3割ぐらいはそう。あと残りの4割5割ぐらいがまあまあ普通という感じね。
そういうふうな現場で頑張っていらっしゃる先生はたくさんいる。たくさんいるから私はそのやっぱりさほど表現力とか、
それから思考力とかさほど高くなくても生き生きと授業に取り組んでいる。
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生徒は一生懸命自分なりの思考の深まりを見せているというような、そういった現場の状況をどんどん発信していきたいし、
自分自身も発信していると。だからこそ発信していく意味があると思って一生懸命発信しています。
だから先ほども言ったように文語文法のヌートツーがわかったっていうことだけでもその子の人生における言わばブレイクスルーなわけですよ。
学びがスローペースな子が試行錯誤していって新しい認識になった。それをブレイクスルーするための見取りと足場掛けをやっている。
その先生はたくさんいるわけで、そういった先生こそがこの国のボトムを支えたと思っていると私は思っているんです。
高い偏差地帯の生徒が難問をクリアすることと、学びから疎外されていた子が一歩踏み出してちょっとでもブレイクスルーをしたということは教育的な価値として全く同じだと私は思っています。
むしろ校舎の方がどっちかというと高度な見取りと足場掛けが必要な場合が多いです。
様々なテクニックを使ってその子自身のブレイクスルーをするための足場掛けをしてあげないといけないということが多いので、
指導者の持っているカードが多ければ多いほどそれが可能になってくるから、本当に校舎の方がかなりなテクニックを必要とすると私は思っています。
だけれども、そういった大掛かりな学会で評価される実践の多くは、やっぱり一定度以上の言語活用能力があるという感じが私にはするんですけどね。
私が拝見した実践的な取り組みは本当にそういうのが大部分だったと思います。
だけども、本当に一般的な先生方が向き合っている環境は、様々な学力帯の生徒が幅広くいて格差があって、
おまけに最近は外国籍の生徒とかがいて、それから今インクルーシブというふうに言われているように様々な特質を持つ生徒がいるという混沌とした、
まさに一般社会の祝津のようなところで多くの先生は頑張っていらっしゃると思うんですよ。
そういった中での実践をこそ大事にしたいと私は思っているわけですね。
そういった意味で私が本当に改めて大事にしていきたいというのは、生徒の主体性から単元を立ち上げること。
教師が教えたいことではなく、それから読解スキルが目標になるのではなく、生徒の知りたいことやりたいこと、そういったことを起点にしていきたい。
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そして生徒たちを必ず褒める、励ます。
ジャッジして評価するのではなくて、評価は励ましという意味で励ます。
安心、安全な場を作る。
そして答えが間違っていても、そこに至るまでの努力やプロセスを必ず評価して認める。
成長するということを信じて、成長したことを高く評価する。
こういったことを大事にしていきたいと改めて思います。
そこで思い出すのは、どっちかというと学力が真ん中ぐらい、そこの学校で行ったナンバー2に学ぶという単元です。
この学力帯の生徒は、自分はリーダーにはなれないと。
常にリーダーというもの、トップを走る子に引き目を感じていた生徒。
この生徒たちのためにナンバー2に学ぶという単元を立ち上げたわけですけれども、
古文や漢文の中に登場するナンバー2のキャラクターの、決して前面には出ないけれども大事な立ち位置で、
さりげなくしかし力強く働く、そういった素晴らしい働きを読み取ることによって、
トップでなくてもナンバー2がこの世界を支えているんだということ、これを読み取って認識を新たにし、
事務自身の生き方を誇りに思い、ナンバー2としての自分の生き方を再定義したという、そういう実践があったんですけれども、
これが忘れられないですね。古文や漢文が時空を越えて、今ここにある自分の悩みと結びつき、
そして新たな生き方へと繋がっていた瞬間、この取り組みは忘れられません。
だから学会で称賛される実践というのはレベルの高い実践が多いとは思うんですけれども、
それはやっぱり非常に突き詰めたところでの美しさとか、それから究極の目的を私たちに指し示してくれるという、
そういった素晴らしさがあります。ここまでいけるんだと思うことによって、
自分自身の取り組みがこの位置で頑張ろうというふうに思えるというところはあるんですけれども、
実際に社会では、やっぱり自分たちの足元、土台作りというのをちゃんとやっていかないといけないわけです。
基礎、基本、それが社会の土台を支えている、そういうふうに思っているわけなんで、
学会では素晴らしい発表があり、それを学ばせていただくということはとても必要なんですけれども、
現場にいるあんまり勉強が得意でない生徒が生き生きと目を輝かせて取り組んで、
次の授業も楽しみだなって思ってもらえるような授業が、やっぱり最高なんじゃないかなって。
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だからこそこの国のボトムを支えているという誇りは持っていたいと思っています。
今日はキラキラした発表じゃなくて、地道な実践を努力作続けている先生に届けたくてこの配信をしました。
やっぱり前傾化されない、前に出てこない取り組みをしていらっしゃる先生も7割8割いらっしゃると思うんですけれども、
毎日毎日授業に向き合わせるだけで精一杯という先生たちがたくさんいらっしゃると思うんですけれども、
そういった先生にエールを送りつつ、私自身もボトムを支えるということを誇らしく思いながら実践をしていきたいと思っています。
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それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。