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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、パーソナリティーの黒瀬直美です。
このチャンネルでは、中学校・高等学校の国語教育や、働く女性の問題、教育のデジタル化について発信していきます。よろしくお願いします。
今日のタイトルは、「こんな実践、この学校でしかできないについて思うこと」というタイトルでお送りします。
皆さん、この夏、いろいろなイベントや学会に参加されたんじゃないでしょうか。
私もいろんなイベント、学会、それからワークショップの講師をやったりして、この夏はいろんな勉強をさせていただきました。
私が実践発表をするとき、うまくいったこととか、そういうことをついつい全面に出しすぎて、フィルターをかけて発表してしまっているなということがよくあるので、
できるだけ失敗例を盛り込んで発表することにしています。
他の先生方の実践発表を見るとすごいなと思うのも、中には結構あったりして、いろいろ勉強になりますよね。
友達の先生と見た後の感想をいろいろお話しするんですけれど、その中で特に、やっぱりこの実践ってとても再現性。
また同じように自分がやってみようというふうに思えないというようなものもあったりとか、
その生徒の実態、その学校の生徒の学力が高いから、できるんじゃないのっていう生徒にオンブに抱っこ状態。
あとは、その生徒と先生の関係でしかできない。そういった実践発表があるよねっていう話によくなります。
そんな中、ポッドキャストを最近始められたナンバムットさんっていう方が、野口先生っていう先生の再現性を持った追思論っていう論を紹介されていて、
授業を追思する、追いかける試すっていう字ですね。追思するのには4つ型があって、1つ埋没型、そのまま真似をする。
2つ目、検証型、理論を十分に吟味して仮説を立てて授業をやってみる。
3番目、修正型、自分でアレンジを加える。
4番目、相反型、完全に自分のオリジナルをやるっていうパターンに分かれるそうなんですよね。
ナンバムットさんは3番目の修正型、自分でアレンジしていくんだっておっしゃっていまして、
私自身もこの3番目の修正型っていうのに当たると思います。
私自身、定時制から国立大附属に勤めていたので、いろんな授業、生徒実態を経験してきました。
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そのことから思うことは、やっぱり国立大附属で、自分自身のマックスっていうか、
もう出し尽くさないと立ち打ちできないような、そういう生徒実態だったんで、
自分のマックスっていうのを一回経験すると、そこからいろいろな引き算とか、
それから、あるいは足りないところを足し足すとか、一回奥深くやってみると、
何が必要で、何があまりいらないのかっていうのが分かって、その後転勤した学校で、
非常に足し算と引き算がうまくいったなという思いがあります。
だからやっぱり、そういうマックスの力を出さざるを得ないような生徒実態を一回経験してみるっていうことは、
本当に大事なんじゃないかなと思いました。
それからさらに、どの学校、どの生徒実態でも、やっぱり受講者が苦労して工夫を重ねているものっていうのは、
何かこちらの心に迫ってくるものがあるなと思います。
いろんな生徒実態を経験すると、ささやかな取り組みなんだけど、これはすごいって思うことがあるんですよね。
逆に、あまり言っちゃいけないのかもしれないんですけれど、
素晴らしい生徒実態でも、生徒の力量に任せて丸投げっていう実践も、実際のことあるんじゃないかなと思っています。
私自身は大ベテランになってしまいましたし、あらゆる生徒実態にいろいろ対応してきたので、
とても自分自身、目が超えてしまったなっていう言い方がちょっと不存ですけど、逆に言えば、豊かになったなっていう気がしています。
タイトルにもあるように、こんな実践、この学校でしかできないっていうのは、やっぱり物の見方が狭いと思うんですよね。
あらゆる生徒実態に対応できるように、いろんな生徒にいろいろな面白さ、国語の楽しさを味わってもらえるように、
自分の引き出しを多くして、授業を見る目を豊かにしていきたいなと思いました。
それでは今日はこの辺で、またお会いしましょう。