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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道ス黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は440回、読解方略は道具、でも道具より先に火が必要というタイトルでお届けしたいと思います。
今日は先日開催した第43回、今日も明日も授業道オンライン交流会の報告会となります。
テーマは、読解方略を取り入れて授業バージョンアップというタイトルで活発な交流が行われて、大変濃い時間になりました。
で、439回の前回のモヤモヤを多少解決した形になっておりますので、皆さん最後までどうぞお聞きください。
それじゃあ、読解方略とは何か、改めてここで紹介したいと思います。
読解方略とは、文章を読むときに意図的に使う思考の手続きのことで、今回は犬貝良和先生の書籍をもとに、42種類の読解方略を中心にした指導方法について話し合いました。
犬貝先生が大切にされていることは、教師が正しい読み、正しい読解方略を押し付けるのではなく、生徒自身が文章の重要なところに気づいて自分の読みを更新していくということを助けるということを大事になさっています。
なので、今回42の方略を教え込むのではなく、生徒に活用させるということがメインであること、これがとても大事だなと思いました。
犬貝先生が提示されていた方法は、読み深めカードという42の方略を書いたカードを使って予習してきて、そして生徒がその中で質問、発問、問いを作って、それを探求し、グループディスカッションで解決して、みんなで共有化して振り返り、そして評価というステップで構成するというものになっています。
会議の中では私がこの42の方略について概要説明した後、参加者の中でいろいろな質問が出ました。
まず、42全部を生徒に習得させる必要があるのかということでした。
いろんな人が意見をくださったんですけど、大体犬貝先生もご自身が全部取り扱う必要はないということでした。
なので、私もこの42の方略を全部使うとなるととても負担なので、どの場面でどういうふうにどう効果的に使うのかということを絞り込むために、生成AIを活用して、
生成AIジェミニのGEMというチャットボットを活用して、読解方略の42の手法をフレームリーディングという文章の構造の特徴によって掛け合わせて絞り込むというGEMを使いました。
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これは私自身が作ったんですけれども、文章の種類、小説、説明文、それから読解の形、全体を見る、焦点化する、まとめる、そういった形に応じて読解方略を絞り込むことができるGEMです。
それを使うと何がいいかというのは、やっぱり42の方略に習熟していない先生自身の勉強になるということで、おまけに自分だけの視点じゃなくて多角的な視点で教材を分析しやすくなるというメリットがあるなって私思いました。
実際、走りメロスで私がどういう実践をやってきたかというのを簡単に紹介して、この実例生成キットを使うとどうなるかということも皆さんにお示ししました。
やっぱり新しい視点が加わるので、教材分析にも深まりが生まれますし、授業自体も新しい視点で今までうまく取り入れられなかったところとか、生徒が気づかなかったところというのが組み込みやすくなるという印象を受けました。
なので、私はこの生成キットの作り方というのをちょっとどこかでまとめてノート記事か何かにして紹介するといいのではないかと思いましたね。
それから次に参加者の皆さんからどういうふうな実践を行っているかという情報提供もいただきました。
ある先生は42枚のカードを生徒に選ばせて、それで議論させるんだということをおっしゃっていたし、3年間で大体全部使えばいいやっていうスタンスで繰り返し使っていらっしゃるという先生もいらっしゃいました。
カードという形式なんで、ゲームっぽくて堅苦しくなくて、選ぶということ自体が生徒の主体性を引き出して大変に授業が活性化するというお話もいただきました。
そういった中で、ある先生が生徒自身に法略の名前を付けさせるという取り組みを紹介してくださいました。
その先生は教師自身が3つこの技を使いましょう、この読解法略を使いましょうというふうに提示するというアプローチと、最後に学習者が使った技に名前を付けてごらんというふうに振り返りの時に技に命名させるという、
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この2つの構造で読解法略というものについて扱うということを紹介されました。
前者の先生が示す技、読解法略というのは、先生がこういう読み方があるよということで、後者は生徒自身が自覚的になって、さらに次に使える、自分が名前を付けたからこそ自覚的になって、次に読む時に自発的に使うようになるという、そういう特徴がありますね。
ということで、この読解法略というのを命名する、つまり技に名前を付けるという行為は読解法略が与えられたものから自分のものになる瞬間、なのでここに読解法略というものを扱う本当の意味があるんじゃないかと、私この技に名前を付けるという取り組みにすごく感動しました。
そういうことで今回は、本当技というものが生徒の主体性に変わる瞬間というのはここにあるという確信を得たので、ぜひ自分のこれからの実践にはこれを取り入れていきたいなと思います。
その他にもこの読解法略は、小学校から高等学校までの段階的な取り組み、これを体系化する必要があるんじゃないかという、そういうふうに指摘される方もいて、特に低学年のうちから技に名前を付けるという体験を積み重ねることによって、高校に上がって自分の読みというものをどんどん引き出していけるという、
そういうことにつながるんじゃないかというお話もありました。
本当に技に名前を付けるということ、やっぱり自分自身の実践だけじゃなくて、小学校からの体系化にも大いに役立つという視点が得られて、本当にびっくりしたから、これぜひ広めていきたいなと思いますね。
その他にも交流会で評価されていた点というのは、授業者自身の教材研究が深まるだろうということでした。
一方、懸念事項として出てきたのは、読解法略というものに引きずられて、授業構造がパターン化してしまって、生徒のリアルな疑問や発見や自由な読みというのが損なわれるというリスクもあるんじゃないかということでした。
これは私本当にこの会を開催する前からもやもやしていたり疑問があったりというところで、読解法略というふうに銘打ってそれを使うということで、その道具自身を使うことが目的になるような、そういう恐れがあるんじゃないかと思っていました。
それよりも前に、読む必然性とか読む楽しさというのが生徒の側にないと、読解法略を使うということが目的化してしまうという、そういうことが心配されるのでずっともやもやしていたんだなと思いました。
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特に読解法略を前面に出した授業で、生徒が一生懸命やっているように見えても、その動力源が生徒じゃなく先生の熱意だったり、授業に対しての従順さだったりする場合、読解法略が機能しているんじゃなくて、先生の支配が機能しているだけに陥るんじゃないかと思ったわけですね。
だからこの生徒自身がこれを解決したいっていう、そういうふうな自発性とか、この文章面白いなっていう生き生きさっていうことが見えにくくなるというようなことがあるので、こういう恐れを常に意識して、やっぱり生徒の主体性というのを発揮させるようにいつも気をつけてないと読解法略の罠に陥ってしまうように思いました。
ということで、今後に向けて私はこの読解法略を大いに取り入れていく意義を感じましたけれど、まず最初は先生自身がこの読解法略というものに慣れて、授業で自由自在に使いこなせる、そういう技量を身につけないといけないというのが大前提だと思いました。
これには私が作ったGEMが大いに役立ってくれると思うので、教材分析をする際にはぜひ自分の作った自作GEMで教材研究を深めたいと思います。
その上で読解法略というものを先生がある程度提示し、それと共に生徒がこの技を使ったから読みが深まったという振り返りの中で、生徒自身にその技に名前をつけてもらうという、これはかなり有効な取り組みなんじゃないかなと思いました。
ということで、前回439回でつらつらとつぶやいたあのモヤモヤは少し解消されたかなと思います。
やっぱり今日も明日も授業堂オンライン交流会、本当に開く甲斐がありましたね。
私のモヤモヤが様々な人との交流を通じて解決されたり深まったり、新しい局面が見えたり、もうとてもとても有意義な会となりました。
これからは読解法略という型にもっと習熟するとともに、それを土台として生徒が生き生きと主体的に読んでいく、そういう授業作りに気をつけていきたいと思います。
次回、今日も明日もオンライン交流会は6月末で、テーマは生成AIと国語教育の最適化を探るという、そういう方向性で取り組んでいきたいと思います。
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引き続き一生懸命勉強して、自分のモヤモヤが少しでも晴れ、皆さんが明日に向けての授業作りのヒントになってくれれば大変幸いです。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。