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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道ス黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は、439回読解方略への疑問と、主体性という本丸というタイトルでお届けしたいと思います。
今日は、やっぱり最近Xにポストした読解方略についてのお話から始めて、私自身がモヤモヤとしてきていることをつらつらと語ってみたいと思います。
つらつら回です。まず、読解方略とは何かというお話をします。読解方略というのは、文章を読むときに意図的に使う形ですね。
例えば、筆者の主張を探すとか、前後の文脈と照らし合わせるとか、わからない言葉の意味を推測するといったような、読み手のテクニック・手続きというものを表します。
最近、国語教育の中でこの読解方略とか、学習方略とか、国語間の見方・考え方を授業に取り入れる動きというのが活発になってきています。
その目的というのは、やっぱり生徒が読み方を自覚して、自分で文章を読み解き、問題解決へと生徒を動かせるようになること。つまり、自立した読み手を育てることにあります。
ところが、私自身、なんとなくモヤモヤとした気持ちがありまして、というのも、私は普段の読書とかで文章を読んでいて、読解方略というのを最初から使わないんですね。
まず、文章に没入してしまうというか、その人が言っていること、表現していることをまず丸ごと受け止めたいというそういう気持ちが働いて、読解方略を意識しながら初見で読むということはほとんどありません。
で、方略を使いたいなと思うときは、繰り返して読もうとか、それから鑑賞したいとか、分析したいとか、そういうときに2回目とか3回目とか、そこで読解方略を使うというふうに思います。
特に私が読解方略を意図的に使うのは、やっぱり問題解決のためではなくて、自分自身の仕事の問題解決である教材研究のため、文章を分析するために読解方略を用いています。
で、それで私自身その気づきを元にXでポストをしまして、こういうふうに書きました。読解方略を使おうとすると授業がぎこちなくなる。でも生徒の疑問や気づきを中心にすると対話がしっくりくる。
そうやっているうちに後づけで読解方略がついてきて、これが方略だったんだと、自覚できるという順番の方が私には合っている。そして何度もそれを繰り返すうちに自然と考えるときに読解方略を使えるようになるのではないかと思っている。
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というようなことをXにポストしました。これを読み返してみて私は思ったんだけど、やっぱり主体性を喚起する仕組みが先にないと、つまり生徒が本気になってそれを読むっていうそういうふうな仕組みが先にないと読解方略はなかなか身につかないんじゃないかということをちょっと思い始めまして、
もっと噛み砕いて言うと、この文章を読みたい、読まなければならないっていうようなそういうものが生徒の側に生まれていれば読解方略が自然とついてくるんじゃないかというふうに思ったんですけども、やっぱり必然性というのがすごく必要だなと思いました。
だから順番としては先にその文章との出会いを作って疑問や気づきが生まれて、そこにそれを読み解くための方略が後からついてくると思っています。大村浜先生が単元学習の入り口に必然性というふうなものを仕組んで徹底的にそこにこだわったのもこういうことが理由なんじゃないかと思っています。
読解方略っていうのに一生懸命取り組まれている先生方の実践を見ていると、生徒も本当に一生懸命になって授業に取り組んでいるし、その結果素晴らしい授業になっていると思うんですね。
そもそもこれってどういうふうなところから出発しているのかなと見てみると、やっぱり学習指導目標に方略を身につけるっていうことがよく書いてあったり仕組まれてたりするんですよ。
だから方略を身につけようとか、もしくはそれを一生懸命されている先生の熱意っていうものが駆動するものになってたりするということで、生徒が一生懸命に主体的に取り組んでいるように見えても、それは方略が目的だったり先生自身の熱意で牽引していたりっていうふうなところがあるなと思う。
そういったモヤモヤ感が私の中にあります。これは自分の中でもうちょっと分析していかないといけないなと思っているところなんだけども、方略はあくまでも道具であって、道具は何かを作りたいとか何かを解決したいという動機があって初めて手に取るものだと思うので、動機よりも先に道具の使い方が前面に出てはいけないと思っているんです。
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それは道具を使うための練習にしかならないということで、必然性のない場所で道具の練習をさせても道具は身につかないっていうのが私のモヤモヤ感なんだろうなと思います。
だから読解方略を使う前にその文章を読む必然性を生徒の中にどう生み出していくかっていう授業設計の本丸がとても大事で、そこをやっぱりこれから私自身このモヤモヤとしている中で常に説いたいなと思っています。
ただやっぱり現場は一応教科書ありきの教材主義の授業っていうのがどうしてもスタンダードになってしまうので限界があるなとは思いながら、やっぱり生徒の疑問とか生徒の関心とかそういうのを喚起させて、
生徒が主体的になってからその解決のために方略を使うっていうような授業の構造にしていきたいなというふうに改めて読解方略と向き合って思いました。
ということで、国語科の見方考え方を育むという大切な考え方なんだけれども、それが生徒の読みたいとか知りたいとか解決したいという気持ちより先に来てしまったら本末転倒になるっていうふうな気がしています。
だからこれは読解方略が良い悪いという問題じゃなくて、何を先に立てるかっていう授業設計の問題になってくると思います。
私自身まだモヤモヤしたところがあるんですけれども、こういったことをもうちょっと突き詰めながら授業を考えていきたいなと思いました。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。