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皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。 この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は478回、大学生からの質問で振り返る教員人生、デジタル活用から生徒との距離の取り方まで、というタイトルでお届けしたいと思います。
今回は尾道一律大学のオンライン講義、これに私参加させていただいたんですけれども、その中で事前にいただいた大学生さんからの質問コーナー、これをそのまま配信でお届けしたいと思います。
大学生さんたちは、いろんな分野から質問を届けてくれたので、質問をチョイスして今回は5つ。 その素朴な質問に答えることで、私自身、教員人生を振り返るいい機会になったので、それを中心に聞いてもらいたいと思います。
まず質問の一番目、これからの国語教育はどのようにAIと向き合うべきか、という質問が来たんですけれども、この質問はいろんな場所で研修会で登壇させていただいたときに、私自身がよく考えてきたことで、自分の中で徐々に考えが固まりつつあります。
まず、AIは自分の意見を映し出してくる鏡で、AIの方が優れた答えを授けてくれるっていうね、そういう考えじゃなくて、自分の考えを深めてくれる、深めて映し出してくれるっていう風に、なんか雰囲気的に捉えるようになりました。
だから、AIは私の意見を繰り返して言い換えたり、深めたり、ヒントを出してくれたり、いろんな知恵を授けてくれるということであって、答えをそのまま与えてくれる存在ではなくて、自分の脳のちょっとそばにくっついてくれてアシスタントしてくれると、そういうイメージになってきました。
だから、AIに答えをそのまま丸投げして、それを丸パクリするっていう、そういうふうなものではないだろうということは使えば使うほどわかってきて、やっぱり本当に自分軸だなと思います。
だから、AIはあくまでも叩きたい。最終的に判断するのは自分自身っていう、そういう姿勢は最もなんだろうなっていうふうに思います。
2点目は、さっきのと少し繋がるんだけど、やっぱり生徒に活用させるときは、安直に答えを与えずに、まず生徒自身に意見を持たせるとか、考えさせる段階を設けてからAIを活用していくという、こういうふうな方法が一番いいんじゃないかなと思っています。
それから3点目としては、ハルシネーションへの注意。AIの出力を信じすぎない。これはね、いつも生徒に呼びかけていきたいと思っているし、一時情報に立ち返るという習慣もつけさせていかなくちゃならないなって思います。
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それから4点目として、AIの持ち味は対話っていうところにあるんじゃないかなと思うので、たった一往復で終わらせず、あらゆる角度から尋ねたり、それから問い直したり繰り返したりっていうふうにすることがAI活用にはとても大事なんじゃないかと思うようになってきました。
この対話力っていうものをこれがつけさせてくれたり、あるいは対話力でもってAIを有効に活用できたりということになるんじゃないかと思っています。
こういった姿勢を抑えていけば、AI活用っていうのがずれていったり外れていったりっていうことはないんじゃないかなっていうのが私の今の実感になっています。
それから次の質問。ICT活用でセイマーモデルの最低限まで到達した事例はありませんか?っていうめちゃくちゃレベルの高い質問が来たわけですけれども、セイマーモデルっていうのはちょっと例えながら言いますと、
まず最初は大体、紙と鉛筆で書いていたものをワードで入力し始めるっていう置き換え段階。次の段階は拡充っていうことで、ワードに入力していたものをスペルチェックして便利に使うっていうね、そういう段階。
それから変容っていう段階は、さらにそれをプレゼンテーションで作成して、みんなでフィードアップ、バックし合いながらブラッシュアップしていくっていうような、そういう作り方が変わるもの。
最低限っていう瞬間は、今までになかった課題そのものを生み出すっていうものになります。
だからね、日常の授業でそんなふうな最低限まで到達するっていうのは時間数もあんまりないですし、限られてるし、準備も相当大変になってくるので、
あと横並びの先生がいると足並みを揃えないといけないということもあって、現実問題ハードルが高いなと思っています。私自身は学校設定科目でこれに挑戦しようと試みてきました。
具体例としては、私のクールジャパンっていう単元で、日本の文学作品やアニメ、漫画を海外の人に紹介するっていう単元をやったんですけれども、最終的に海外の人イコールALTの先生に紹介するっていう、そういう内容で実施したんですね。
まず普通に日本語でプレゼンテーションを作成して、その後それを英語に直して英語でプレゼンテーションを行うと。海外の人に日本の文学作品の価値観をアピールしようということでやったわけですけれども、生徒自身が自分のスライドを一生懸命作って、それを一生懸命表現して、それを学校の閉じられた世界ではなく外部。
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この旅は反外部かな。ALTの先生だから。その先生に向けてしかも英語で発信しようと。ALTの先生からフィードバックも受けるというところまでできましたので、到達するっていうところを一回ズドンと突き抜けて、社会の方に自分たちの力をあるいは成果物をアピールしていったと。
そういうふうな今までになかったことができたっていうのが、今回の私のクールジャパンの課題だったと思います。非常に時間と労力がかかったんですけれども、学校設定科目ということで時間数気にせずに思い切って取り組めたので、私としても非常に思い出深い手応えのある取り組みになりました。
それから次、質問の3番目。一人一台端末で授業の進め方や生徒の学び方はどう変わりましたか?という質問が出ました。
最も大きな変化は、インプットとアウトプットを高速即時的にクルクル回せるようになったことですね。これによって対話の回数機会が圧倒的に増えて、生徒が常に考えを駆動させていき、思考が深まったり広まったりと、そういう機会を数多く作れるようになったなと思います。
これは本当に有効だったなと思うんですけれども、もう一つはですね、生徒一人一人の能力をICTが拡張してくれたっていうところですね。
以前はパフォーマンス課題をやると、字の綺麗な人とかイラストが上手な人とかが非常に有利になりやすいような状況があったんですけれども、ICTはその部分を補ってくれるんで、プレゼンテーションとか成果物を作るっていうことに粋々と生徒が取り組むようになりまして、本当に大きく変化したかなって思います。
私の中ではこの2つが大きく変わったなと思っています。
それじゃあ4つ目、生徒との上手な距離感の作り方ということで質問が来ました。
まあこれはぶっちゃけて言うと自分自身はベテランになったんで、距離感っていうものを取ろうと思わなくても自然に距離が取れるというナチュラル状態になってるんですけれども、これは赤井先生にとっては難しいだろうなと思ってます。
ついつい生徒に言語をしてしまって、生徒に気に入られたいという思いから距離を縮めすぎてしまって、様々な問題とかが起きてしまいがちなんですから、ちょっとこれ気をつけてもらいたいなと思ってます。
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持ってもらいたいイメージっていうのは、その振る舞いは生徒が社会に出て会社で働くようになった時に、上司としてふさわしい振る舞いなのかどうかっていうのをチェックするっていう視点ですね。
生徒は近い将来、社会に出て働く存在ですから、教師の立ち振る舞いを見ながら、上司とどういうふうに向き合うか付き合うか、自分が上司になったらどういう振る舞いをしたらいいかっていうイメージを無意識のうちにインプットされ続けているようなものなんですよ。
だから生徒が将来困らないように慣れ合わないで適度な距離を取るっていうことは、やっぱりとても大事なことだし、特に若い先生ほど厳しく自分を立するべきポイントだと思っています。
相手が近づきすぎて近いなーって思ったら、ちょっと距離を取って離れるという、そういうふうな調整力を身につけないといけないですし、具体的に言うならば、例えば生徒を下の名前とか相性で呼ぶっていうことは避けた方がいいと思います。
これ一気に距離縮まってしまいますよね。だから私はもう今でもですけども普通に上の名前でさんづけやくんづけをして下の名前で呼ぶことはありません。
あと授業中では変に砕けた表現はせずに、ちゃんと丁寧な言葉、携帯の文章で話して、時々は崩すけれども、やっぱりちゃんとスタンダードに携帯の文章で丁寧に話すようにしています。
パーソナルな場面ではね、砕けた表現をすることもあるんですけれども、上司として適切な振る舞いのイメージを持ってもらいたいなっていう意識で、生徒に対しても立ち振る舞いには気をつけてある程度の距離感を取っていくということにしています。
それから質問の5番目。教科指導とそれ以外の業務の割合はどれぐらいですかという質問がありました。これは勤務校によって大きく異なると思っているんですけれども、私の場合、公立高等学校勤務時代は、就任なんかやってると文書書きに追われて、授業外の業務に傍撮されて、8対2ぐらいで書類書きがあったなと思ってますね。
おまけに教育現場では授業以外の業務が大量にありますので、今働き方改革が進んでいるからだいぶスクラップ&ビルドが進んでいると思うんですけれども、悩ましい問題だと思いますね。
今は私立勤務なんですけれど、まず教育委員会にあげる文書作成というのはなくなっちゃったんで、それも減りますし、就任級というポジションから降りちゃったんで、じっくり教材研究に向き合う時間が確保できているのではないかなとは思います。
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それでも文書の仕事は忙しいことは忙しいんですけどね。ということで、自分自身の役職によって、あるいは公務文書によって業務の配分が大きく左右されるので、若いうちに教材研究にちゃんと向き合えるときに、しっかり時間を使って教材研究を深めておくということが後々大きな助けになると思っています。
それから次は最後の質問ですね。教員になって一番楽しかった思い出は何ですか?っていう可愛らしい質問が来たんですけども、私思い出はたくさんありすぎて、選ぶのに迷いに迷いました。
楽しいという言葉を軸にするなら、やはり担任していたクラスがクラスマッチで全勝優勝したっていう時がね、一番楽しいっていう瞬間かなと思います。
全勝優勝を決めるサッカーの試合、試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、クラス全員でバーっとグラウンド中央に走って集まってきて、遠景になってやったーとかいうことで喜びを分かち合った記憶があります。
その瞬間も生徒たちと一緒になって、達成感、一体感、高揚感、そういったものを共有し、まるで青春ドラマのワンシーンのような時間を過ごすことができました。
何度も何度もこの思い出は思い出しては幸せな気分に浸っているということで、教員人生の中でも特に楽しい思い出として今でも残っています。
ということで、大学生さんからの6つの質問に答えてみました。
そういうふうなことに答えていくと、私の教員人生を振り返るいい機会になったんじゃないかなと思います。
やっぱり学生さんの質問は新鮮で、日頃忘れかけてきた若い頃の思い出とか、それから考えがどういうふうに変わってきたのかなっていうのを振り返るいい機会になりました。
こういった質問を受けて、やっぱりもう一回自分の教員人生を振り返り味わい、そして残すものは残していきたいなというふうに改めて感じました。
リスナーの皆さんも、ぜひ今回の質問の中にもうちょっとこういうことを聞いてみたいなって思うものがあれば、ぜひ感想を寄せください。
感想やメッセージは概要欄のメールフォームからお気軽にお寄せください。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。