スピーチ指導の成果
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は337回、ピンチヒッターで大成功、夏休みから育てたスピーチ指導の成果が爆発、というタイトルでお話ししたいと思います。
夏休みから継続的に取り組んできたスピーチ指導なんですけれども、思いがけない場面で生徒の力が発揮できるという、そういう結果になりました。
やっぱり普段の授業で培った力というのが、実際の場面で発揮されるというのは、大変嬉しい瞬間ですよね。このお話を皆さんと一緒に共有していきたいと思います。
先日のオープンスクールでのお話です。私は夏休みから少人数クラスでスピーチ指導を行ってきたということは、このポッドキャストでも配信してきました。
特に夏休みでは、実際に自分たちの好きなものについてスピーチというのをやりまして、私自身がモデルとなる動画も見せました。
生徒たちはそれを契機に自分自身で動画を撮影して、何度も何度もスピーチを練習して、それをみんなでシェアしながら振り返りを行ってきました。
そして2学期がスタートしてからは、実際に授業の最初にローテーションで2分間のスピーチを行いました。
そのことが少しずつ定着してきたかなと思っていたとき、オープンスクールで小学生の参加者に対して自分たちが今やっている学校での取り組みや、学校生活でのプレゼンテーションをするというイベントがあったんですね。
私が教えてきた中学校3年生の生徒は今回その担当ではなかったんですけど、中学校2年生の担当の生徒が当日体調を崩してしまって欠席してしまったんです。
そこで白羽の矢が当たったのは、女級生である中学校3年生の私が教えてきた生徒だったんです。
私が行ったスピーチ仕様というのは、単元学習の授業構想に基づいてデザインしました。
夏休みから継続的にずっと取り組んできた指導内容は、単に話し方の技術を教えるのではなくて、自分自身の自己表現力とか、話すということに対する自信を育成しようと思って繰り返し指導してきました。
特に動画を通じて客観的に自分のパフォーマンスを振り返る機会を得たことで、さらに授業でのローテーション形式での繰り返しによって、しっかり自分自身で改善を繰り返していくということを、そういうサイクルを構築できたことが大きかったのではないかと思います。
ということなので、実際に生きて働く力になるように大村浜先生の単元学習のスタイルを大いに活かしました。
当日の出来事を詳しくお話ししますね。
当日の朝、急にピンチヒッターを命じられた私が教えてきた生徒は、そのピンチヒッターを心よく引き受けたそうです。
そしてすぐに教室でいろんな仕込みをして、一生懸命にその急遽舞い込んできたピンチヒッターについていろいろと対応したそうです。
生徒の自信と成長
私は本当に出来るかどうか心配でした。
職員室でも担当の先生とそれから担任の先生と心配していました。
その子はちょっと自信がないタイプの子で、弱々しいスピーチになりがちだったんですね。
でもノリに乗ると非常にいいパフォーマンスを見せてくれて、普段の力以上に素晴らしいスピーチを見せてくれる生徒でした。
潜在能力はあるんだけど、自分に自信がなくてそのパフォーマンスがグッと下がってしまうという心配の生徒だったんです。
しかしながらなんとその生徒は見事にその大学を果たしてくれました。
大学以上の素晴らしいスピーチだったという報告をそのイベントの担当の先生から聞きました。
とっても褒めてもらってとてもいい笑顔だったそうです。
そしてこともあろうに下級生たちがとても羨ましがって、僕もあんな風なスピーチがしたいっていう風に言い始めたということで、
この生徒たちの反応で、ピンチヒッターの生徒が大学以上で素晴らしかったということがよくわかりました。
私自身も一生懸命指導してきた甲斐がありました。
やっぱりスピーチ指導を単元学習的にしたわけですけれども、しっかりした授業構想に基づいた授業デザインは、
生徒をやる気にさせ主体的にさせ、そして生徒をこれからもっとこういう風により良くしていこうという
自己調整能力もつけさせることができたということがわかったんです。
そして何よりも生徒の力が伸びて、そして現実の生活に生きて働く力になるということが今回のオープンスクールでわかりました。
やっぱり本当の教育というのは、単なる知識の習得や技術の習得だけじゃなくて、
生徒の持っている力を引き出し、自信を持たせ、実際の生活で生きて働く力をつけさせることができるということが再確認できました。
ということで、これからもこういった力をつけさせるように授業設計を行って、生徒たちが自信を持っていろんなところで力を発揮できるように支援していきたいなと思っています。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。