教員のブルシットジョブとは
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育について、多様な教育現場に長年勤めてきたオールラウンダーな教員、黒瀬直美がゆるっと語っています。
今日は313回、教員ブルシットジョブランキングTOP5、クソどうでもいい仕事どうしていますか、という面白おかしいタイトルでお届けしたいと思います。
このブルシットジョブっていうのは、私、ごくごく最近聞いた言葉なんですけど、クソどうでもいい仕事ですね。一応定義では、完璧に無意味、不必要、有害な仕事を意味し、それを行う人の精神を傷つけるというふうにネットでは解説してありました。
ということで、教員といえばブラックな働き方、そのブラックの中でもクソどうでもいい仕事、ブルシットジョブというのがありまして、私自身が長年教育現場に勤めてきて、これはブルシットジョブだろうと、その中でもランキングTOP5をお届けしたいと思います。
教員の皆さん、ブルシットジョブにまみれている人も多いんじゃないかと思います。私も結構ね、公立高校教員時代はブルシットジョブにまみれまみれの時代を送ってまいりました。
中でもTOP5の中の5位から発表したいと思います。
まず第5位、点をカンマに直すということで、皆さん公立高等学校の、公立にお勤めの先生だったらお分かりだと思うんですけれども、県の教育委員会に提出する書類は、点、この点というのは苦痛点の点を全部カンマに直さないといけないんです。
謎の伝統芸能ですよね。これは多分、公式な文章、県教委での公式な文章が、当初多分タイプライターだったと思うんだけど、苦痛点の点がなかったんですよ。
その代用としてカンマで点を打っていたっていうことの名残で、正式な文章はこうであるというお決まりが定められ、それが長い年月を経て改定されなかったが故に、今のこの時代に点で打つのは当たり前だし、国語表現ハンドブックにも点って書いてあるよ。苦痛点って書いてある。
その苦痛点をすべてカンマに直すのが正式な書類であるというそのお決まりのために、県の教育委員会に出す書類はすべて点をカンマに置換してから提出するという謎の伝統芸能が存在していました。
私は文章を急いで打つものですから、そんなことを忘れてすべて点で文章を出し、それを主管先生、教頭先生に出しているときに帰ってくるわけですね、文章が点検されて。
それ全部、全部赤でカンマに直してありました。お疲れ様です。ということで本当にこれは時間の無駄でしかない業務でした。
手書きの無駄な作業
それでは第4位、総合的な学習の時間の評価を学生規模に移すとき、手書きであったというふうなことですね。
これ平成の時代なんですけれども、総合的な学習の時間というのがありまして、今は総合的な探求の時間になりましたけれども、総合的な学習の時間、この時間の評価は数字とかではなくて文書、記述で評価するという、そういうふうなものなんですよ。
なのでこの記述の評価ということは文書なので、だいたい200字とか300字とかで評価を書いて出すわけなんですけれども、あの平成の時代、学生規模は、指導要録は手書きだったんですよ、手書き。
全部成績の1とか、1はないですね、成績の5とか4とか、単位数とか、それから生徒の性格、それから学習活動、欠席人数とか、そんなの全部手で書いていた時代があったんです。
これは平成の多分28とかその辺りまでずっと手書きだったと思うんですよ。
もうバカバカしいじゃないですか。
だから、生徒40人分の指導要録を2日間かけて朝から晩までずっと手書きをしていたという、そういう時代がありました。
その中でも最も無駄な手間っていうのが、総合的な学習の時間の評価を手書きで書いていたということなんですよ。
社教の世界。
もう同じ文言を延々と40人分200字ぐらいをずっと移していました。
修行です、手の運動です。
なんでね、いち早くデジタル化しなかったんだろうと今でも不思議なわけですけれども、今は当然デジタル化ですよ。
あのクソ忙しい年度末に担任の先生は2日、私作業が早い方だから2日、遅い人は3日間朝から晩までデスクに座ってずっと社教していたっていう、なかなか大変な時代がありました。
無駄な会計業務
次です。
考えられませんよね。
まあ、とある学校で、とある時代にありました。
入学試験で、例えば300人とかね、それぐらい受けるわけですけれども、その、例えば国語の合計、例えば100点満点の60点とか、
70点とかっていうあの合計点を読み合わせながらエクセルで入力して、まあ合計数とか出すわけじゃないですか。
エクセルでちゃんと関数入れてたら勝手に合計が出るのに、その合計をなぜか電卓で手計算、手計算って言うんですかね。
これはもうデジタルの仮面をかぶったアナログ仕事でございまして、本当に教員の世界ではエクセルに慣れていない人にとっては、エクセルというものの、
エクセルの仮面をかぶったアナログ仕事でございます。
これはもうデジタルの仮面をかぶったアナログ仕事でございまして、本当に教員の世界ではエクセルに慣れていない人にとっては、
エクセルというものの本当の仕事の本質というものがわからなくて、電卓で計算するという、本当にバカバカしい伝統芸能が繰り広げられておりました。
次、第2位、就学旅行の代金を一時立て返する。
私ね、学年就任していたときにあったんですよ。
業者への入金の締め切りと、それから学校が旅費として降りてくるっていう、そういうタイミングがずれてしまっていて、
就学旅行の代金、生徒分はもうすでに積み立てなり、最終的に全額納金なりするということで、生徒の締め切りはもう2,3ヶ月前に入金締め切りがあるんだけど、
学校の先生の旅費っていうのも当然業者が請求するわけだけど、それは県とかそういうところから払われるわけじゃないですか。
それが間に合わず、なんと私たちは出張旅費を一時立て替えていたと、そういうふうな就学旅行のときがあったんですよ。
それもね、事務室が全部やってくれるんじゃないんですよ。
事務室はそういうふうな立て替えのための講座、一時講座っていうのを設けちゃうと通帳が汚れちゃうっていうのもあるから、
なんと学年主任にお任せになりまして、私は現金を持ってきてもらって先生18人ぐらい印刷するじゃないですか。
その18人分が10万円ぐらい一気に預かって現金で預かってということが不可能なんで、
私は自分の個人講座に一旦就勤してもらって、その後業者の講座にまとめて振り込むということを苦渋の決断でやりました。
私たちは旅行代理店の経理でもあったわけですよね。
本当何十万円単位のお金を私は扱わなくてはならなくて、本当にドキドキしながら、ストレスを感じながらやったっていうね。
なんと本当に全く無駄で意味のない、そういうふうな業務をやったという時代がありました。
これ私は私立の教員なんで、ぶっちゃけて言えるっていうことですけれども。
学校にはこういうことは結構あると思います。
そして次は第1位、クラスの処刑費の入勤出勤会計報告。
はい、これが堂々の第1位です。
これは今はないと思うんだけど、私が国立大附属に勤務していた時に、学年会計とかじゃなくてクラス会計だったんですよ。
クラス会計でいろんな請求が、例えば問題集買いましたとかね、家庭課で何々購入したという請求書とかあんなのが来まして、
それでそれを自分が郵便局か何かに振り込んで、それで全ての会計報告を年度末にしていたという時代がありました。
だから保護者が郵便局の通帳に全部年度の4月5月で入勤してもらって、それをいちいち出し入れしながら最終的に会計報告をして、最終的に返金をするというところまで。
年度限り口座だったんで、そういうふうなことがありましたよ。
すごくないですかこれ。
もう私会計もやってたんです。事務仕事もやってたんです。
教員の仕事じゃない仕事をやってたんです。
それについてのお給料も発生しません。
こんなふうに先生方というのは全く専門性とは離れたところでのクソどうでもいいブルシットジョブにまみれているというのがこの教員世界でございます。
ということで教員のブルシットジョブランキングトップ5、私の経験上をお送りいたしました。
本当は授業とか生徒指導とか教材研究とかなんですけれども、こういったどうでもいい仕事にどっぷりはまっていたという時代がありまして、
今ブラックブラックと言われているので少しずつ少しずつそれは改善されていると思うんですけれども、
その他にもまだまだクソどうでもいいブルシットジョブにまみれていらっしゃる先生はたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか。
ぜひぜひそういう方は共感のコメントいただければ私もストレスが解消されます。
ということでブルシットジョブ1位から5位までのランキングをお届けしました。
その他にもいろんな気づきとかがどんどんどんどん出てきそうなんで、
今日はクソどうでもいい仕事の配信はここまでにしたいと思います。
それではどうも聞いてください。ありがとうございました。またお会いいたしましょう。