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2025-05-06 12:20

216 失われた17年間を取り戻そうとしたこと~出産・育児・異動~

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私の教員生活の大半は生徒指導中心の学校に勤務していました。出産や育児に明け暮れ、実はワンオペ育児で疲労困憊・・・。同期の先生には大きく水をあけられ、教科指導的には本当になにをやってきたのか、非常に自己肯定感の低い教員生活を送っていました。そして今、それを振り返りたいと思います。

#失われた時間 #出産 #育児 #異動 #出遅れ 

サマリー

このエピソードでは、17年間の教員経験を通じた出産や育児、様々な異動における成長と挑戦について語られています。生活指導に追われる中で、自己のマネジメント力や親としての成長を実感し、過去の経験から多くを学ぶことが強調されています。

教員としての出発と生活指導
皆さん、こんにちは。今日も明日も授業道、黒瀬直美です。この番組では、中学校・高等学校の国語教育、働く女性の問題、デジタル教育についてゆるっと配信しています。
今日は216回、失われた17年間を取り戻そうとしたこと、出産・育児・異動というタイトルでお届けしたいと思います。
この間のXでいろいろつぶやいていて、そういえばそうだったなって振り返ったのが今回の話題になります。
私は教員になってから、17年間は非常に生活指導が中心の学校をずっと歴任してきて、その間に2人の子供の出産と育児があり、
教科指導というところからは、1本も2本も3本も4本も5本も6本も遅れていました。
今の若い人たちを見ていると羨ましくて、先生になった頃からICT活用できるし、
それから今の学習指導要領が本当に対話的主体的な深い学びということで、教育の本質に迫ろうとするような学び、授業を目指しましょうという取り組みを学校組織全体でもやっているし、
それから探究という、本当に私がやりたいなと思っていた授業もできるし、本当に羨ましいなと思っています。
私が教員になった頃は、生徒指導がすごく大変な学校に勤めて、教科指導も今みたいに指導教諭の先生とかもついてないし、
それから学習指導要領対応の授業とかそんなのじゃなくて、昔ながらの授業を先生方がそれぞれの個性でやっていたという感じで、本当に今のような感じではなかった。
だから伸び伸びできたという面はあるんだけれども、こういう授業をしたいなと思っていても一人浮いてしまっていたりとか、
こういう授業をしたいなと思っても、それ以前に安心安全な教室作りを作るまでに何ヶ月も、時には何年間もかけないといけないとか、
むしろそういう安心安全な教室を作るための力量を私自身が身につけていないということで、
本当にもがくもがくもがく泥沼、手応えとか学びとかそんなことがないような非常に厳しい時代を17年間過ごしてきました。
その間、子供も2人生まれて、出産や育児に追われて、それからここだけの話なんですけど、うちの夫は部活指導が大変忙しくて、土日もいないことが多くて、
夜も遅くて帰ってきたので、ほとんどワンオペ育児というような、部活未忘人という言葉が今ありますけれども、それに近いような本当に大変な日々を送ってきました。
あと移動もあったけど、移動のたんびに、最初は商業界行って大変で、次は定時制行って大変で、
次は新聞にもよく名前が出た非常に厳しい学校行って大変でということで、とにかくとにかく大変大変、生徒指導に追われ、
空き時間があったとしても、スクランブルがかかったり、授業をやりながらスクランブル対応したりというような思い出がたくさんあるわけなんですね。
そういった中でやってみて、一体どうだったのかというのを今更ながらに振り返りたいと思います。
生徒指導の成果とマネジメント力
まず、生徒指導については圧倒的な力がついたかなと思います。
今更ながら、大体のことは経験してきているので、生徒指導で困るということはあるけど、あるよ、あります。
それはどうしようかなとか悩んだりとかあるけど、かなりの数を経験してきているので、先が見えるというか見通せるというか、
大体こういうところに着着しそうだからこういうふうにしようとか、あるいはこの子は多分こうなるだろうから今からこういうふうなことを積み重ねておこうとか、
そんなふうなことが先々できるようになって、本当に特に前年のなんかまさしく自分の集大成みたいな生活指導ができたので、
やっぱり生活指導は結構圧倒的な積み上げがあるなっていうふうに、特に去年を実感しましたね。
それは多分他の人と全然違うところかな。
それから、次に圧倒的マネジメント力っていうかね、自分ながら自分で褒めてますけど、
出産育児を経てきて、そのワーク&ライフバランスを実現させながらずっとやってきたんで、
時間をすごく上手に使いながら、仕事と育児、家事を両立しようっていうのをずっとやってきた結果、ものすごいマネジメント力が上がったなと思ってて、
人と比べても多分仕事のさばき方はすごく早い方だろうなと思います。
これに加えて地域活動もやってましたからね。PTA活動もやってたし、それから子どもの部活動の保護者会長とか、
保育園の保護者会長もやってたし、子ども会の地域の副会長もやってたし、
この間町内会長もやってたし、そういういろんなことをしながら仕事をさばくっていうことで、相当なマネジメント能力がついたかなと思います。
それから後は親として成長しましたね。やっぱりこれは誰でもそうなんだと思うんだけれども、
出産とか育児を経て親の気持ちがわかるし、親の深度さもわかるし、子どもに対する気持ちとか、
失われた時間の取り戻し
それからどうにもならない親としてのこのモヤモヤ感、焦燥感、そういったものがよく理解できるようになりました。
そして後は、私の上の女の子が非常に育てるの難しい子で、すごい精神的に繊細な子で、
私はなんでこんなガサツな私にこんな繊細な子どもが生まれたんだろうと思うぐらい、
すごい繊細な子どもだったんで、育てるのがすごく難しくて、その時に私は本当に精神的に病んだんですね。
今思えばちょっと何か心情ないかとか言ったらよかったんじゃないかなと思うぐらいなんですけれども、
もう精神的に病みまして、非常にしんどい状況が2,3年続きました。
もう暗闇の中をたった一人で、子どもたった一人じゃないか、暗闇の中で難しい子どもを抱っこしながらずっと出口のないトンネルを歩き続けているような、
そういった感覚でしたね。そのおかげで、だいたい問題解決をしながら、ずっと順調に育ってきた、
そういう生い立ちを持っていた私が、大きな挫折っていうものを経験しまして、精神的に成長したっていうふうに思うし、
いろんな悩みとか、どうしようもないものを抱えた人の気持ちもわかるようになって、声かけっていうものの質が変わりましたね。
そういった月日を経てきて、同じく先生になった人たちからは、教科指導的には本当に水をあけられまして、
もう同じように教員になった人は〇〇高校でこんなことやった、卒業生を出した、こういうことをしましたっていうのが耳に入ってくる中、
自分は17年間もずっと何してきたんだろうと、ずっと生徒指導にあけくれて、子育てにあけくれて、
なんか自分、先生として積み上げてきたのかなっていうような、劣等感と言いますかね、そういった自己肯定感の低い状況にずっと置かれていました。
これは別にそんなふうに思うことも今更ながらなかったんですけど、その時はもうね、自分としては全然力がないというふうに思っていたので、
それをどうしようと思っていたところ、やっと普通に授業ができる学校に行き、
それで志士になって先輩の先生方に学びながら頑張って、それで限界を感じていた頃に国立大附属のお話が来て飛び込んで、
そこで3年間の修行を積んで、そこは10年にも匹敵するような、そういう経験ができました。
その後、総合学科に移動して、今までできなかったことを全部取り戻してやるという気持ちで、
ものすごいエネルギーとものすごい集中力、密度の濃さで、今まで失われた10年間を取り戻しに行きました。
こういうことを経てきて、人間の成長というのは時間や月日の積み重ねだけじゃなくて、
やっぱりそのあることを通してどれだけ自分自身がそのあるべき取り組みに深く広く学ぶことができるかということが大きいなと思って、
私が失われていた17年間というのは別に失われていたわけでもなくて、そこでも必死で私なりに頑張ったことというのは、
深く広い学びになっていたと思いますね。結構そのことを通して自分がいかに学ぶかということで、
その深くて広い学びを持って次のステージに行った時に、そこにいろんなものが入ってきて、ものすごく吸収が早くなるというふうなイメージを持ちました。
なので時間じゃなくて質なんだなというふうに当たり前のことには気づくわけですけれども、
まあそうは言ってもね圧倒的に出遅れ感あったんで、ガツガツ取り戻しにかかったあの月日は非常に忙しくて自分ほんと疲れちゃって、
まあ2回も入院手術を繰り返したっていうね、そういう、もうほんとそれぐらいボロボロになって頑張ったなって思います。
おかげさまでいつもいつも自分は学び不足だと思って研修会に参加し続けてきたんですけれども、
いつしかいろんな人から勉強になりますって言われるようになるぐらい、
自分自身で今日明日も授業堂オンライン交流会を開催することができるようになって、
まあいろんな人から感謝されるようになったということは、私が今まで積み上げてきたことがやっと失われた10年間が取り戻せたかなと、
そういう思いになったんですけど、さあこれからだと思ってきたところ、
まあね残りがだんだん少なくなってきたっていうそういう状況なんで、
まあ私自身これからどのように自分のライフステージ考えていくかっていう大きい問題が今度は目の前に落ちてくることになりました。
それについてはまた思い考えながら配信していきたいと思っています。
それじゃあ今日はね、なんだかね、まあひとりがたりみたいな感じになっちゃったんだけれども、
まあ出産や育児とかで出遅れ感を持っている人、その人に勇気とかを与えられたらいいなと思うし、
私がその出産や育児で出遅れ感を持っていらっしゃる人の何か役に立てるようなことができたらなって考えています。
それでは今日の配信はここまでです。聞いてくださりありがとうございました。またお会いいたしましょう。
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