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こんにちは。横浜で15年以上、犬の保育園の先生を行っている、なおちゃん先生と申します。
こちらの番組では、あなたとワンちゃんの10年をより良く変えるをもとに、
犬と生きる10数年を、もっと本気で楽しみたいあなたに、幅広い分野から犬に関するお話をお届けしています。
大好きな旅の話、子育ての話も時々お届けしています。
飼い主さんが変われば、犬が変わる。犬のことをもっと知って、あなたも犬育てのプロになりませんか?
より具体的なしつけアニマルコミュニケーション、そして今月はペットロスについてメンバーシップでお話ししています。
さて今回は、あなたと愛犬さんにぴったりの犬のサービスはどれ?というテーマでお届けしていきたいと思います。
私は今年で犬の業界に入ってお仕事を始めてから19年ぐらいになるんですけど、犬に関わる様々なご質問を今まで受けてきました。
その中でよく寄せられる質問として、犬のしつけを考えているけれども、どんなしつけサービスを選んだらいいのかわからない。
いろんなサービスがあってそもそも違いがわからない。
お値段がばらつきがあって高いのがいいのか安いのがいいのか、どうしてその金額になっているのかがわからないというようなお声をいただくことがあります。
今回から数回に分けてこの犬のしつけ関連サービスについてのお話をしていこうと思います。
まず大前提として、犬のしつけはお金を出してしなくてはならないのかどうかという疑問がありますよね。
昨今、犬のしつけや教育に関してはいろいろなサービス事業が出てきていると思います。
私が犬の幼稚園という名前で最初にお仕事を始めたのが14年前でした。
それより前から私は都内の同じようなワンちゃんの教育施設に勤めておりましたので、
この犬の幼稚園や保育園といったスタイルというのもかなり定着をしてきて広がってきたように思います。
実際、私が住んでいる地域にはこのような犬の幼稚園や保育園といったサービスを行う店舗が非常に多いんですよね。
それらの各特色というのもありますので、それらも今後お話ししていけたらなと思っています。
また、昔ながらの訓練所サービスといったものもありますし、
あとは飼い主さんとワンちゃんが同じところに通ってしつけサービスを受ける教室のようなスタイルもありますし、
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あとは、これも昔からあると思うんですけれども、
飼い主さんとワンちゃんと、あとはトレーナーさんや訓練士さんが1対1の形でトレーニングやしつけを受けるといった
出張レッスンやプライベートレッスンの形もあると思います。
そういったものは、やはりお金がかかりますよね。時間もかかりますし。
今日は、まず第1回目ということで、この犬をしつける、トレーニングをするという上で、
お金を出してまで行わなくてはならないものなのか、といったところにフォーカスしてお話ししていきたいと思います。
人間の子どもには、日本であれば義務教育法がありますので、学校に通うことは義務として定められていますが、
ペットに関しては、今のところそういう法律はありません。
動物の飼い主は、動物の種類や習性等に応じて、動物の健康と安全を確保するように努め、
動物が人の生命等に害を与えたり、迷惑を及ぼすことのないように努めなければなりません。
動物愛護法には、飼い主の義務としてこのように記載がされています。
つまり、人命に害を与えない、社会や人に大きな迷惑を及ぼすことがなければ、教育は特に義務ではないということでもあるんですよね。
ここが大切なポイントで、人命に害を与えないというのはわかりやすいですが、では迷惑を及ぼすというのはどうでしょう?
やや抽象的で、何が人の迷惑にあたるのか、これは相当判断が難しいものになると思います。
もちろんわかりやすい例などもありますが、これは50年前の日本の状況ペト自治法と、今とではまた人々の意識、何を迷惑と思うかというのも違ってくると思います。
話を元に戻して、犬のしつけはお金を出してまでしなくてはならないものかどうかという疑問に関して、ぶっちゃけて言ってしまえば私の答えはNOです。
ただし、犬のしつけはしなくても良いのかと聞かれたら、こちらもですね、答えはNOです。
つまり、犬のしつけにお金を出してまでしなくてはならないのかということは、そうではないと思いますけれども、犬のしつけ次第はした方がいいというのが私の意見ということになります。
人と共に暮らす愛顔動物には色々な種類の動物がいますけれど、犬というのは飼い主と共に人間社会でかなり密接に接して生きることが多い動物です。
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ですので、犬と暮らす上で2つのことには飼い主さんは気をつけるべきだと思います。
一つは、社会の中で犬に対する態度。
もう一つは、家庭の中での犬に対する態度。
ワンちゃんに対していただくご相談に関しても、この2点に関する問題がほとんどだと私は思います。
犬は人のそばで暮らしてきた歴史が極めて長く、人の動き方や自分の帰属する社会の在り方を非常によく見て、自分の態度を決めて、それが犬の動きや犬の行動修正、そして習慣となっていきます。
その犬が決めた習慣、行動が人間社会のルールや常識にかなうものであれば、特に問題とはならないと思うんですが、
ところがところが、必ずしもそうではありません。
そもそも、私たち人間と犬というのは全く違う生き物ですからね。
例えば、嫌なことをされたら噛む。これは犬という動物にとって当然の行為であり権利なんですね。主張なんですけれども。
であれば、お散歩から帰ってきて足を拭くときに、人を噛んでいいのか?どうですか?これは違いますよね。
ですが、教えられていなければ、足を拭くときに嫌だったら人を噛んでもいい、というルールを犬は勝手に作り上げてしまう場合があります。
人と生活する上で覚えてほしいルールを教えていくことが犬のしつけになります。
少なくとも私はそう思っています。
そのため、犬のしつけにお金を払う必要はない。けれど犬のしつけはした方がいいと思っています。
犬のしつけは犬に対して人間社会、そのご家庭でいかに適応してストレス少なく犬も人も楽しく生きていくのか、そのための方法を教えて人と犬の共通のルールを設定することになります。
なので私はしつけという言葉があまり好きではないんですけれど、その共通のルール設定だと思っていただければ一番いいんじゃないかなと思います。
ですから飼い主さんがご自身で犬に対してご家庭と人間社会で生きるための共通ルールを設定し、
うまく適応してお互いストレス少なく楽しくその十数年を生きるための方法を教えることができれば、
何もわざわざ高いお金を払ってしつけ教室やトレーニングクラスに通う必要はありません。
例えば、ご飯を用意するときには吠えずに待っている。
トイレはトイレシートで排泄する。
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犬用おもちゃ以外は噛んだり壊したりしない。
お散歩中には引っ張りすぎないで歩く。などなど。
飼い主さんが犬のしつけにお金をかけたくないんだけれど、こんなにたくさん教えたいことがあるんだよなという場合は、ではどのようにスタートしていくことがいいんでしょうか。
この場合、実は犬のしつけというのは犬が家に来る前から始まっていると思ってください。
いつから犬のしつけをするべきかというのは、犬の幼稚園・保育園の開園当初からかなりたくさん聞かれるご質問です。
私は早ければ早いほどいいですよと伝えると、飼い主さんはびっくりされる方がいらっしゃるんですよね。
こんなに小さくて落ち着きがない子犬なのに何か教えてできるようになるんですか?と反対に聞かれてしまうこともあります。
その反応をいただくたびに、子犬は幼すぎて何も学べないと思っていらっしゃる方が意外と多いことに驚きます。
例えば、アジリティや服従訓練長時間のまで、地雷や探索といった作業は3ヶ月の子犬に教えるということは確かにハードでしょう。
ですが、この時期に教えたいのは、子犬が自分が生きる社会と家庭のルールや在り方というのはどのようになっているかということなんです。
早ければだいたい8週例ぐらいで、子犬は飼い主さんのご家庭に引き取られ、犬同士ではなく人間社会で人間と暮らす十数年がスタートしていくわけです。
あなたがもし異国の言葉も通じない国に突然、これから12年ホームステイしてくださいということになったら、その国ではご飯は手を使って食べなくてはいけない。
トイレは薄い小さな紙の上でしなくてはならない。
ご家族が誰もいなくなるときにはテレビもおもちゃもおやつもなしに一人でずっとおとなしくしていなければならない。
そういう状況になったら混乱し、不安になったり、自分の今までやってきたことを押し通したくなりませんかね。
こうするとうまくできるよ、こういうときはこうするんだよと教えてもらえたら、そしてできたときにすごいね、やったね、そうそうそうしたらいいんだよと思えてもらえたら、安心して自信を持って行動ができると思いませんか。
子犬もその通りです。生後8週間しか生きていないから、何も学べない、子犬だからまだしつけは早いということは一切ありません。
なぜならしつけというのは、お手やおかわりを教えるのではなく、この過程の中でどのように過ごしたらいいのかを教えることだからです。
確かに子犬は集中力が欠けやすく、刺激に酔わす。その割にすぐに疲れて眠ってしまいます。
ですがその子犬さんは、生きている、起きている時間、全身全霊で飼い主さんやご家族の動向を見守り、家の中やその視界の中に映るすべてのものがどうなっているのか、興味津々。
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そこから瞬間瞬間で学び取っているんです。もしかしたらパパの靴下は噛みちぎっていいものだと学んでいるかもしれませんし、
寂しくて泣けば誰かが抱っこしてくれると学んでいるかもしれません。
犬は人が思っているよりも、ものすごい速いスピードで学習を進めます。
定着するまでは少し時間がかかることがありますが、ある出来事が犬の行動を決定づけるまでの時間というのは実に短いです。
ですから、ちょっと問題だなと思う行動が出てきたから、そろそろしつけを考えようかなというのでは正直遅いことがあります。
お家に来たその日から、この家でこの人たちにどういう態度でどういう行動をしてほしいのかということを教えておくと、その後の意思疎通が非常にスムーズになっていきます。
もちろんたっぷりの愛情を持って教えてあげてください。
子犬にとっては特に遊びが学習です。
遊びながら遊びの中で共通のルールを教えていくと、子犬はトレーニングが大好きな犬に育っていきます。
我が家のみことさんもそうでした。
そして亡くなる直前までトレーニングが大好きな犬でした。
そして何より飼い主さんと一緒に意識を合わせて何かをするということが犬は大好きなんですね。
ですので子犬の頃から、そしてシニアになってもぜひ犬と一緒に意識を合わせて何かをするという時間をしつけではなく、大切に考えてあげてください。
それでは次回ですが、次回はどういうトレーニングやしつけを選べばいいのかについてお話ししていこうと思います。
最後まで聞いていただきありがとうございました。