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  2. 《917》症状への囚われの病『..
2024-04-30 13:42

《917》症状への囚われの病『身体症状症』を総括する

本日ご紹介した論文はこちら

医学と医療の最前線 身体症状症

https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/107/8/107_1558/_pdf/-char/ja


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《AI要約》

1. 紹介する論文は、日本内科学会雑誌の「医学と医療の最前線」特集の中の「身体症状症」というタイトルの論文。

2. 論文は6年前のものだが、内容はそれほど変わっていない。

3. 著者は九州大学心療内科の吉原先生。

4. 身体症状症は、精神疾患の分類に含まれ、DSM-5では「身体症状症及び関連症」という括りになっている。

5. 心療内科の外来患者の約7割は痛みを訴える。

6. 身体症状症とは、身体症状に関連した過度な思考、感情、行動があり、苦痛を伴う身体症状が長期に持続する疾患。

7. 医学的に説明できない身体症状を訴える患者は、プライマリケアにおいて50%以上と報告されている。

8. 身体症状症の原因には、患者の気質、環境要因、経過の修飾要因、患者の認知的要因などがある。

9. パーソナリティ障害や知的障害などの他の精神疾患の合併の可能性を念頭に置いて診断を行う必要がある。

10. 治療では、症状の訴えを傾聴し、身体症状を真剣に受け止めることが重要。

11. 身体疾患が明らかでない限り、さらなる紹介や検査を避ける。

12. 定期的に通院してもらうようにする。

13. 治療目標は、症状をゼロにすることではなく、日常生活に支障がある部分を改善すること。

14. 患者と医師の信頼関係の確立が非常に重要。

15. 心理、社会的背景の聴取も大切。

16. 薬物療法と非薬物療法があり、患者に応じて治療を検討する。

00:02
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長、内科医たけおと申します。
この放送では、いろいろな悩み、ちょっと役に立つ小話を毎朝5時50分、20分程度で配信しています。
毎朝5時半からライブをやっていて、公開の話、収録や皆さんからのご質問やリクエストに直接お答えしたりしています。
アフタートークも人気で、ぜひご参加ください。
ということで、2週間弱くらいですかね、YouTuberプロレスをやってきた、この身体症状症ですけれども、
一応ですね、個人的には今日の放送で一旦最後にしようかなというふうに思っていまして、
ただ、最後にですね、非常に良い論文がありますので、これをね、最後にご紹介したいというふうに思います。
今日ご紹介する論文はですね、以前もね、何かの時に取り上げましたけれども、
日本内科学会雑誌ですね、我ら内科医がほぼ確実に入っている学会なんですけれども、
そこの中での医学と医療の最前線っていう特集の中からですね、身体症状症そのまんまですけれども、
そういったタイトルの論文をご紹介してみたいと思います。
ちょっと古い論文なんですけれども、6年前の論文なんですけれども、
内容に関してはそんなにこの時と大きく変わりないかなというふうに思いますので、これをご紹介したいと思います。
で、書かれたのがですね、吉原先生っていう九州大学の診療内科の先生で、吉原先生、須藤先生っていう九州大学の診療内科の、
九州大学って日本の診療内科のメッカなんですけれども、そこの先生方が書かれた創設っていう形の論文になっています。
これを最後に復習して、終わりにフィナーレにしたいと思います。
身体症状症をですね、そもそもは宮川先生が松崎先生の書籍、教養としての精神医学の中に異常がないのにっていうところが気になるっていうことで質問して、
それのアンサー動画を松崎先生が上げて、それを見つけた私がDr.P2に語らせたら炎上するだろうと思ってさせたら、
あんまり思いのほか炎上しなくて、でもその後、Xにいろいろ投稿し、それに宮川先生がまた動画を出して、
で、松崎国王が答えて、昨日に至るっていう、そういう流れですね。
その間に我々の界隈でも結構ね、やっぱり診療内科にこの身体症状症に関してはね、いろいろ思いがありまして、
で、あるんですね。で、あとは最後、昨日特別ゲストでお招きした清水太郎先生。
この先生はね、総合診療の領域で特に診断学の研究とかね、いろいろされてらっしゃる、もう世界的権威、プロ中もプロなんですけれども、
その先生にもお話いただいて、というのは、今日もちょっと話でできますけどね、身体症状症の方ってね、結構ね、内科領域でもお見かけするんですね。
内科領域とかプライマリーケア領域でもお見かけすることが非常に多いんですね。なんでかっていうと、我々の症状があるからなんですけれども、
03:06
まあ、我々の症状があるんですけれども、でも、いろいろ調べても、検査で異常がなくて、じゃあどうしたらいいっていうのの候補の一つに、身体症状症っていうのが入ってくるっていう。
まあ、もちろんですね、そうじゃなくて、いつもお話している機能性身体症候群ですね。機能性の病気、例えば花瓶性腸症候群で代表されるような、
これ検査やっても異常がないんですけれども、確実に病気として世界的に認められているっていうものなんですけれども、そういったものもあるんですけれども、
ただ、一部はね、身体症状症の方もいらっしゃる、もちろん合併している方もいらっしゃるんですけれども、そんな感じなんで、ちょっと話が長くなりましたけれども、結構ね、語ると深い病気なんです、これ。
はい、っていう感じです。なので、最後に一緒にね、ちょっと論文を、何回も向けではあるんですけれども、ここまでの流れを見聞きしてきていただいた方は、大体わかるんじゃないかなと思って、今日はこれを最後取り上げたいと思いました。
はい、ということで、ちょっと前段が非常に長くなりましたけれども、用紙のところをちょっと見ていただくことにしてですね、まずはじめにですね、はじめには、これはドクターP2がかなり熱弁、前回のYouTubeで熱弁されておられましたけれども、
身体症状症っていう病名に至るまでの流れですね、この辺が書いてあります。身体症状症ってね、当然精神疾患の分類に含まれるんですけれども、その中でもいろんな変遷があって、特にDSM-5ですね、今DSM-5の解体版のTRっていうのになってますけれども、その中では身体症状症及び関連症群っていう、そういう括りになっていて、かつて使われていたこの身体表現性障害っていうですね、
そういう名称はもう完全になくなりましたっていう、そんな感じですね。その中にいろんな分類があるっていう感じになっています。ちょっとね、これ放送の中で触れなかったりしたんですけど、かつてはね、この糖通性障害っていうのが独立した病名としてあったんですね。
これもね、ちょっとこれ話すと非常に長いんですけれども、実はね、診療内科の外来って、かなりの方はね、痛みの換算、大体全体の7割とか、それぐらいはね、痛みの換算なんですよね。他の病名の痛みも含む、例えば過敏性腸症候群とかでもお腹痛くなるんで、こういうのも含むと、かなりの方がね、痛みを訴えることもあって、これ糖通性障害の診断基準には含まれないんですけれども、でも痛みに対処するっていうのは診療内科でもよく出会う。
症状っていう、そんな感じですね。
で、身体症状とはっていう、その2ページ目の左側のカラムの2段落目ですかね、まあ定義は書いてありますけれども、身体症状に関連した過度な思考、感情、または行動に関連があり、その苦痛を伴う身体症状が長期に持続する疾患であるというふうに定義されています。
で、ここでね、これもドクターピースズームむちゃくちゃ言ってましたけれども、その身体症状に対して医学的に説明できるかどうかは問わないっていう、そんなことがありますし、あとは身体症状があってもですね、まあこの場合、危機感染症とかアトピー性皮膚炎を例に挙げてありますけれども、まあそれ症状があっても、症状に対する不安や極端な思考が持続する場合には身体症状と診断されるようになったっていう、ここが一番の特徴ですね。
06:22
だから結構合併しておられる方は本当にいらっしゃいますね。
まあそれに対して身体症状症、噛みました、身体症状症ですっていうふうに病名を新たに付与するかどうかはちょっと別なんですけれども、でもそういった感じで身体症状症の合併っていうのは結構ありますよね。
っていう感じです。
ここが初めに、まず1の疫学っていう、じゃあ実際どれくらいの患者さんがいるのっていうことで、プライマリーケアにおいて医学的に説明できない身体症状を訴える患者を50%以上と報告されているっていうことで、これね、すごくないですか。
昨日のライブでも話したように、なのでこのプライマリーケア領域とかですね、総合診療領域でこの辺の知識とか技術を学んでおく必要性があるっていうのは僕の持論なんですけれども、これね、本当に多いと思いますね。
っていう感じです。実際ね、その身体症状症の基準を満たすものは約5から7%ぐらいっていうふうにされているということになってますね。
で、2番目の病院とか病態ですね。要は原因が何かっていうことですけど、本当にいろんな要因があります。
1つがこの患者の気質ですね、とか2つ目で環境要因とかですね、書いてあったりしますし、あとは経過の就職要因、患者の認知的要因とかですね、こういうのがいろいろ複雑に絡み合って、複合要因っていうこともここにも書いてありますけれども、
この辺が背景にあるっていう、そんな感じですね。
で、診断の部分ですね。診断はね、ちょっとこれ話すと長いですし、ちょっと難しいんですけれども、要はね、いろんな症状が出るっていうことですね。
体の症状、痛み、頭痛症状、全身症状、消化器症状、循環器症状、呼吸器症状、神経症状などって書いてありますけれども、こういった症状があって、それにとらわれてるっていう感じですよね。
だからこれね、結構ね、実心系失調症みたいな感じで、伝えてしまってることも少なくないと思うんですけれども、いつも言ってるように実心系失調症っていう病名は、ないことはないんですけれども、でも非常に限られてるんで、これに実心系失調症っていうふうにつけるのは、メリットがある部分もあるかもしれないですけど、個人的には反対ですね。
はい、という感じです。
あとは、この4ページ目の冒頭でも書いてありますけれども、パーソナリティ障害や知的障害を含む他の精神疾患の合併の可能性を念頭において診断を行う必要があるっていうふうに書いてありますね。
09:08
これ、昨日もね、清水先生も言われてましたけれども、やっぱりね、この辺の問題とか、あと新規発達症との合併とかっていうのになるとね、ちょっとまた対応が異なってきたりもしますんで、この辺は注意してますよね。
で、平存疾患とかいいですかね。評価とかもいいです。
で、治療ですね。治療はですね、昨日ドクターP2も盛んに言われてましたけれども、この1、2、3、4、これが非常に重要なんですよね。
で、まあ、えっと、過去1ですね。症状の訴えを計上し、身体症状を真剣に受けてみる、受けてみていることを態度や言葉で示す。
まあこれね、だから患者の立場に立ってっていうのをむちゃくちゃ言ってましたけど、まあこれすごい重要ですよね。はい。
で、過去2、完全に精神的なものとして身体症状を説明することを避ける。まあこれは本当にその通りですよね。
あの、病態仮説の形成っていうのを必ずやるんですけど、その中でも、まあ、気持ちの問題だよね、みたいなこと言ったらカチンと狂うじゃないですか。だからそういうことはしないっていうことですね。はい。
で、ただですね、これ難しいのは、カッコ3、身体疾患が明らかになる限り、さらなる紹介や検査を避けるっていうことね。これがね、ものすごいあるんですね。
まあ、検査、検査、検査とか、あとどっかね、ここでは原因が見つからないと思って、いろんな病院に行ってしまわれる、まあ、いわゆるドクターショッピングっていうことですね。
まあ、上に書いてありますけれども、こういうのがあるんで、1回ね、こう引き受けてデンと構えるっていう。で、まあ、ここでゆっくりじっくり腰を据えてみていきましょうねっていうのが、まあ、必要な態度っていう感じになりますよね。はい。
で、4番目、定期的に通院してもらうようにするっていう。まあ、やっぱり症状はあるんで、まあ、何かしらの病気があるかもしれないって思う。まあ、これは当然の話なんで、まあ、ここら辺で、
まあ、じっくり観察と向き合いながら診療するっていうことが大事っていう感じになってきますね。はい。で、あとはですね、まあ、これ話すと非常に長くなるんですけれども、えっと、治療目標もですね、この症状をね、今すぐなくしたいみたいな方とかもいらっしゃるんですけど、これはね、あの難しいんですよね。
なので、まあ、これはね、ちょっと治療目標は初めに必ず共有します。あの症状をね、いきなりゼロにすることは残念ながら難しいんですけれども、でも、日常生活にね、支障がある部分に関してはね、あの、まあ、こちらもいろいろ協力しながらやっていきましょうねっていうところの暫定的な目標ですね。
こうするのが非常に重要ですよね。はい。で、えーと、まあ、言わずもがなですけれども、信頼関係の確立ですね。患者・医師関係、非常に重要ですっていう、まあ、これはもうむちゃくちゃ大事ですし、あとはね、やっぱり診療内科医としてはこの心理社会的背景の聴取ですね。まあ、これ扱うかどうかね、ちょっと別問題なんですけれども、ただ、あの、なぜそうなっているのかっていうバックグラウンドをある程度把握した上で治療を行うのと、そうじゃなくて、えっと、なんか病み込みの治療を行うのとではだいぶ話しちゃうんですね。
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この辺はね、まあ、もちろんね、その治療経過の中でわかっていく部分もあったりするんですけれども、まあ、でも、はい、まあ、それも関係しているからっていうのを、まあ、診療内科医は考えながら治療したりしていますっていう感じですね。はい。で、あとは薬物療法とか診療法、まあ、この辺はね、ちょっと難しいんでもう今日はやめておきます。
あ、心理療法じゃなくて、非薬物療法って書いてありますけれども、まあ、この辺ね、まあ、いろんなね、こう、治療法が心に入っていますし、あとは、えっと、やっぱり身体症状の中でもね、もう本当にね、軽い方から重い方までいろいろいらっしゃるので、まあ、全ての方に、えー、なんか、特効薬とかですね、えー、特効心理療法みたいなのがあるわけではないので、まあ、やっぱり患者さんに応じて、えー、治療を検討しているっていう、そんな感じですかね。はい。
ということで、あの、長らくお付き合いいただきましてありがとうございました。これにて1回、身体症状の話は終わりにしたいと思います。はい。まあ、何かご質問とかありましたら、あの、ご質問でいただいておいたら、まあ、それに関してはお答えしようかなというふうに思いますので、えーと、ここちょっと分からなかったとか、えー、難しかったみたいなことがありましたら、えー、コメントとか、あの、SNSでの、はい、ご質問でも構いませんので、えー、お気軽にご質問いただけたらと思います。
はい。では、最後、しんしんじゃんけんいきまーす。しんしん、じゃんけん、じゃんけん、ぐっ。ということで、今日も幸せな一日でありますように、お相手はない一回の竹でした。きょうみーしんしん。
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