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2025-04-22 11:52

《1217》心療内科のキモ『病態仮説』徹底解説します☝️

【本日のご質問】

いつも学びをありがとうございます。

以前の放送で、「病態仮説の共有と形成」という言葉をお聞きしました。

また、「患者さん自身の解釈モデルに乗っかる」ということを言われていたと思います。

これらについての解説をお聞きしたいです。

こちら(医療従事者)が考える病態仮説がもちろんあるのですが、患者さん自身が今の状態をどう捉えているかということに焦点を当てて仮説を形成するのかな、という認識でいます。(あってますか?)

ただ、あまりにとっぴな考えを持たれていたり、心身の健康に悪影響だと思われる場合、(そして実際の場面であまり時間をかけられない場合、)たけお先生はどのようにアプローチをなさっているのでしょうか。

心療内科的アプローチに興味シンシン☝️です‼️


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■AI要約(誤字はご勘弁ください)

* この放送は、心身の健康に関するリスナーからの質問やリクエストに答える番組である。

* 医療ニュースの解説なども行っている。

* 質問やリクエストはGoogleフォームから募集している。

* 今回は、3月末にリスナーのかんちゃんから寄せられた「病体仮説の共有と形成」に関する質問に答える。

* 心療内科の治療において、患者に症状の原因などを説明するスキル(病体仮説の共有と形成)は重要である。

* 心療内科では、ストレスによる体の病気(心身症)や、体の機能異常による病気(機能性疾患)を診ることが多い。

* これらの病気は、検査で異常が見つからないことも少なくない。

* 医師は検査で異常があることを説明するのは得意だが、心療内科の病気ではそうはいかないことが多い。

* 病体とは病気の成り立ちのことで、医学的な病態だけでなく、心理的・社会的な要因も考慮する必要がある(BPSモデル)。

* 検査で異常がない場合、生物学的、心理的、社会的な要因を総合して患者と共有することが重要となる。

* 患者さんがなぜその病気や症状が起こっているのかをどう考えているか(解釈モデル)も重要である。

* 患者さんの解釈モデルを用いた病体仮説を作成し、それが正しいかどうかを検証していくのがたけお先生のやり方である。

* 病体仮説は仮説であり、検証しながら変化していくものである。

* 患者さんの解釈が医学的に大きくずれている場合でも、頭ごなしに否定するのではなく、一旦受け止めて検討する。

* 医学的に矛盾がなく、かつ患者さんが十分に納得できる病体仮説を形成し共有することが重要である。


興味シンシン☝

Summary

心療内科における病態仮説について、医療従事者と患者の視点から形成と共有の重要性が解説されています。検査で異常が見つからない場合のアプローチや、心理的・社会的要因のバランスを考慮する必要があると述べられています。このエピソードでは、病態仮説の重要性と解釈モデルについて詳細に解説されています。特に、患者が自らの症状をどのように理解し、医療従事者との信頼関係を築くことが診療にどのように影響するかが議論されています。

心療内科の基本質問
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問フォームの、間違えた、質問箱のグーグルフォームから是非お寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、今日は質問回答をやっていこうと思うんですけれども、
今日お答えする質問はですね、ちょっと時間空いてしまってるんですけど、
3月末に頂いた、かんちゃんから頂いたご質問にお答えしていきたいと思います。
はい、ご質問が、いつも学びよう。ありがとうございます。
ということで、こちらこそありがとうございます。
以前の放送で、病態仮説の共有と形成という言葉をお聞きしました。
また、患者さん自身の解釈までに乗っかるということを言われていたと思います。
これらについての解説をお聞きしたいです。
こちら、医療従事者が考える病態仮説がもちろんあるのですが、
患者さん自身が今の状態をどう捉えているかということに焦点を当てて、
仮説を形成するのかなという認識でいます。
ただ、あまりにとっぴな考えを持たれていたり、心身の健康に悪影響だと思われる場合、
そして実際の場面であまり時間をかけられない場合、
竹内先生はどのようにアプローチをなさっているのでしょうか。
診療内科的アプローチに興味津々です。
ということで、ご質問リクエストをいただいておりまして、ありがとうございます。
病態仮説の重要性
これですね、なぜ答えるのが時間がかかったかというと、
自分の中でも頭を整理するのに時間がかかったということと、
ただ、今回改めて病態仮説について考える機会がありまして、
これ非常にいいご質問だったなと思って、お答えしようと思った次第です。
そもそも、かんちゃんはご存知というか、よくわかっておいていると思うんですけれども、
病態仮説について改めてお話したいと思うんですけれども、
これ診療内科の治療において、いろんな独特だというか、
診療内科には絶対できないといけないことっていろいろあるんですけれども、
その中の一つにこの病態仮説の形成と共有ですね、これがあるんですよね。
これ何かというと、要は患者さんへの説明のスキルですね。
なぜその症状が起こっているかとかっていうのをきちんと説明するスキルですね。
これが診療内科に求められるんです。
というのは、いつもお話しているように診療内科って心身症っていうですね、
ストレスによって起こってくる体の病気、体の症状ですね。
これとか、あとは機能性な病気ですね。
機能性じゃなくて機能性ですね。
体の動きとか働きの異常によって起こってくる病気を見ることが多いんですけれども、
これらはですね、検査で異常がないことも比較的多くあるんですよね。
例えば代表例でいくと、花瓶性腸症候群ですね。
私いつも例に出しますけれども、これは検査で異常があってはむしろいけないんですよね。
例えば大腸カメラでなんかこう異常があるとか炎症があったりとかですね、
もちろん癌があってはいけないですしっていうのとか、
あとは血液検査をしてもですね、血液検査でいろんな検査できますけれども、
例えば炎症があったら、それはむしろ花瓶性腸症候群、ポスカがなくなってしまうっていう、
逆に他の病気じゃないかっていうのを疑う一因になったりするので、
なので他の検査で異常がなくって診断できる心身症、心療内科の病気って非常に多くあるんですよね。
例を挙げると何でもいいですけど、
例えば偏頭痛とかもそうですよね。偏頭痛も、
例えば脳症とかあったらそもそも偏頭痛じゃないんでとかっていうことになりますし、
あとは何ですか、
ストレスによって熱が起こってくるような病気、
こういうストレス性抗体温症とかっていうのもあるんですけれども、
これも他の例えば感染が起きてるとかですね、
抗原病があるとかですね、
あとオクシンが原因だとかですね、他の原因でないことを言って初めて、
このストレス性抗体温症っていう風に言えたりするので、
なので検査で異常がないことが逆に心療内科の病気であるっていうことがしばしばありますっていうことですね。
じゃあ我々ですね、医者は大体の場合ですね、検査で異常があることを説明することの方が得意っていうか、
ほとんどはね、検査で異常があることの説明しかやらないんですよね。
なんですけれども、
実際、今お話ししているように心療内科の病気って検査で異常がないことが多いので、
そうするとですね、どういう風に説明するのかっていうことで、
診療の具体例
この病態仮説の説明をするっていうことなんですね。
ここまでよろしいですかね?
ついてこれてますかね?
これちょっと言葉だけで話すの難しいんですけれども、
まず病態、これ病態仮説って病態っていう言葉と仮説っていう言葉の合成した用語だというのは皆さんお気づきかと思うんですが、
まず病態っていうのがですね、あんまり一般用語じゃないと思うんですね。
だからこの病態仮説っていう言葉自体があんまりこう、
少なくともね、簡単に病態仮説っていう風に言うことはないんですけれども、
医療者にもね、病態仮説ってちょっと通じにくいなと個人的には思ってるんですけれども、
ただ、病態って要は病気の成り立ちですね。
病気がどういう風に起こってくるのかっていうのを病態という風に言うんですね。
ただこの病態っていうのは、いろんな病態があって、
私もですね、私、医者の途中から心霊大会に転校したんですけれども、
はじめはですね、例えば解剖学的な病態とかですね、
あとは生理学的な病態、あとは病理学的な病態とかっていって、
要はその医学的な病態ですね、こういうのバイオロジカル、生物学的なと言いますけれども、
そういう病態のことをね、ほとんどのドクター、医者は頭に思い浮かべると思うんですけれども、
ただ、そうではなくて、例えば心理的な要因とか、社会的な要因によって起こってくる病気とかっていうのもあるんですね。
それへの典型例が心身症なんですけれども、なのでこの辺の生物学的なもの、
あと社会的なもの、心理的なものをバランスよく考えるっていうのが必要で、
こういうのBPSモデル、生物心理社会モデルっていう風に言いますけれども、
これが非常に重要になってきます。
だから結構ですね、その検査で異常があるものに関しては、
そのバイオロジカル、要は生物学的な病態として説明しやすいんですよね。
例えば、なんでもいいですけど、肺炎の場合ですね、採血で炎症の数字が上がっていて、
白血球とかCRPとかっていうのが上がっていて、で、レントゲンを取ったら肺にカギがあると。
で、実際にタンの培養っていう、培菌を増やす検査をやってみるとですね、
なんか、例えば肺炎吸菌っていうのが出ましたみたいな感じでいくと、
これ患者さんにも説明しやすいし納得しやすいじゃないですか。
なんですけれども、これが全部異常がないっていうことになると、
じゃあなんで私の咳の原因は何ですかみたいな感じになるわけで、
そこをこのBPSモデルですね、この生物学的心理社会的な要因を総合して、
患者さんと共有するっていうことが大事っていうことで、
それがこの病態滑舌の形成と共有っていうことになるんです。
ということで、ちょっと前置きが非常に長くなってしまいましたけれども、
ここまでついてこえてますかね。
で、その中で、これ以前そういう放送したのかどうか僕も覚えてないんですけれども、
解釈モデルの重要性
患者さんの解釈モデルに乗っかるっていうお話をしたようなんですね。
ちょっと覚えてないんですけれども。
またこれ難しい言葉が出てきましたけれども、解釈モデルっていうのは、
これも一般用語ではないんで、全然知らなくてもいいんですけれども、
要はなぜその病気、あるいはその症状が起こっているかっていうのを、
患者さんがどういうふうに考えているかっていうことですね。
これが解釈モデルっていうふうに言うんです。
例えばですね、なんでもいいですけど、じゃあコロナの話にしましょうか。
コロナで、私の仕事場の隣の席に移っていた人が、
昨日熱が出ていて、病院受診したらコロナって言われたと。
私もですね、今朝から熱が出てきて、自分はコロナだと思うんですけどっていうのを、
これもむちゃくちゃ解釈モデルですよね。
そこから実際検査していって、コロナですねっていうことになったりするっていうことになるんですけれども、
こういうのは誰しも持ってるんですね。
もちろんね、なんでその症状が出てるかわからないっていうこともあるんですけれども、
例えばもう一例挙げるとすると、今朝から急にお腹が痛くなっていて、
実は昨日柿を食べたみたいな感じになると、
ああ、あの柿に当たったんかなみたいなことになるじゃないですか。
こういうのを解釈モデルっていうふうに言うんですね。
ただ、その中でこの心身症とか、さっき言った機能性の病気については、
心理的な要因とか社会的な要因も考えていくんですけれども、
その中で患者さんがとっぴなことを考えているとかですね、
そういうことってあったりするじゃないですか。
これが質問の内容だと思うんですけれども、
それをどういうふうに考えるかっていうことで、
これは一旦それを用いた病態仮説図。
結構病態仮説図に書くことが多いんですけれども、図を作った上で、
それが本当に正しいかどうかを検証するっていうのが私のやり方ですね。
これあくまで病態仮説って仮説なんですよね。
だからこれ科学的に検証するとかっていうのはもちろん不可能ですし、
あと個々に全然違うんです。
仮説なんで仮説を検証していこうっていう、そういうのが大事なんで、
だから病態仮説って一回作って終わりではなくて、
いろいろ検証しながら修正していくんですけれども、
なので、一旦それは医学的にどうなのかなみたいなのもあったりするんですけれども、
でもそれ始めから違いますよっていうふうに言うと、
これ信頼関係構築できないんで、
一旦それを用いた病態仮説を用いるか、
もしくはそれは一旦聞いた上で、
でもその病態仮説の中にうまいこと組み込めなかったりする場合もあるんで、
その場合には一旦横に置いておくっていうようなことをする場合もありますね。
これちょっとケースバイケースなんですけれども、
っていう感じかなと思います。
ということで、最後の回答がすごい駆け足になってしまいましたけれども、
でも基本的にはカンズさんの解釈モデルに乗っかるのが理想なんで、
信頼関係の構築
それがよほど医学的におかしくなければ、
それを取り入れるっていうことになりますし、
あとはこれ実はもうすぐ終わりますけど、
病態仮説の形成と共有っていうのの枕言葉がありまして、
これが医学的に矛盾がない、
かつカンズさんが十分に納得できる病態仮説の形成と共有っていうことなんですね。
だから医学的に明らかに矛盾している場合には、
そこをちょっと始めのところで議論するっていうことも可能性としてはありますし、
ただ同時にカンズさんの納得っていうのも非常に重要なんで、
そこのところのバランスをうまいこと取っていくっていうのが必要かなというふうに思います。
はい、ということでちょっと長くなりましたが、
これで回答よろしかったでしょうか。
はい、では最後しんしんじゃんけんいきたいと思います。
いきますよー。
しんしんじゃんけんじゃんけん
パッ!
ということで、今日も幸せな一日をあげますように。
お会いではないかいのたけでした。
きょうみんしんしん。
11:52

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