1. 内科医たけおの『心身健康ラジオ』
  2. 《1293》緩和ケアの実際 お話..
2025-07-23 10:36

《1293》緩和ケアの実際 お話しします☝️

【本日のご質問】

1276回目の放送(7月3日木曜日)の、日本老年医学会が声明を出した「全ての人が終末期に最善の緩和ケアを」ということですが、特定の病気や手術などがなくて、普通に老衰で寿命がきた時、どのような緩和ケアになるのですか?緩和ケア病院は、がんだけと先生は仰ってましたが。夫婦ともに高齢でどうやって在宅療養するのか、どんな感じなのか、現場を見ていてさまざまな状況があると思いますが、教えていただけますか?😊


◆参考放送

《1276》透析医学会講演、フェンタニル、老年医学会『立場表明』ほか

https://spotifycreators-web.app.link/e/fny4RjFFdVb

《1280》日本老年医学会が立場表明2025‼️

https://spotifycreators-web.app.link/e/LQDYWgFFdVb


この放送では皆さまからのご質問・リクエストを大募集しています!こちらのフォームから是非!

(匿名でも可能です)

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《AI要約》誤字はご容赦!

以下に、動画の内容を箇条書きで要約します。


### **テーマ:緩和ケア、特に老衰や高齢者の在宅療養について**


リスナーからの「老衰で寿命が来た場合の緩和ケアはどのようなものか」「高齢夫婦の在宅療養は可能か」といった質問に、内科医たけお氏が回答しています。


#### **1. 緩和ケアに対する誤解と本質**

* **特別な医療ではない**:緩和ケアは、がん患者や終末期だけの特別な医療ではなく、病気や状態にかかわらず、身体的・精神的な「つらさ」を和らげるための「医療の基本」である。

* **早期からの開始が重要**:がん治療が終わってから始めるものではなく、病気の診断時から治療と並行して行われるべきケアである(診断時からの緩和ケア)。

* **「緩和ケア」という言葉を使わないケア**:頭痛で鎮痛薬を飲むように、日常の診療でつらい症状を和らげる行為も広い意味での緩和ケア。多くの医療現場では、あえて「緩和ケア」という言葉を使わずに、自然な形でケアが提供されている。


#### **2. 緩和ケアの2つのレベル(2階建てモデル)**

* **1階:基本的緩和ケア**

* すべての医療者が提供するべき基本的なケア。痛み止めや吐き気止めの処方、不安を聞くことなどが含まれる。

* がん診療に携わる医師は、このための研修(PEACE研修)を受けることが義務付けられている。

* **2階:専門的緩和ケア**

* 基本的緩和ケアで対応が難しい複雑な問題を扱う。

* 緩和ケアチーム、緩和ケア外来、緩和ケア病棟、精神腫瘍科(サイコオンコロジー)などが担当する。


#### **3. 老衰と緩和ケア**

* **老衰も緩和ケアの対象**:老衰であっても、つらい症状(痛み、息苦しさ、不眠など)があれば、当然緩和ケアの対象となる。

* **病の軌跡(Illness Trajectory)**:病気によって終末期に至る経過は大きく異なる。

* **がん**:亡くなる直前まで日常生活動作(ADL)が保たれ、比較的経過が予測しやすい。

* **老衰や慢性疾患(心不全など)**:経過の予測が非常に難しく、数ヶ月にわたって寝たきり状態が続くこともある。その時々の状態に応じた対応が必要になる。


#### **4. 高齢者の在宅療養について**

* **多くのケースで可能**:高齢の夫婦や独居の方でも、在宅で療養しているケースは非常に多い。

* **社会資源の活用**:訪問診療や訪問看護、介護サービスなどをうまく利用することで、在宅での生活を支える体制が整ってきている。

* **認知機能が鍵**:認知機能がしっかりしていれば、一人暮らしでも在宅で過ごせる可能性は十分にある。

* **「人生会議」の重要性**:最も大切なのは、本人が「どのように過ごしたいか」。元気なうちから家族や医療者と話し合っておくこと(アドバンス・ケア・プランニング)が、希望に沿った療養生活につながる。

サマリー

このエピソードでは、一般的な緩和ケアの重要性とその提供方法について詳しく説明されています。特に、がんに限らずすべての病気における緩和ケアの必要性が強調され、高齢者の在宅療養に関する現状や支援策についても触れられています。

緩和ケアの基本概念
内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームから是非お寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、今日は質問・リクエスト回答をやっていこうと思うんですけれども、
今日いただいているご質問は、特命の方からのご質問・リクエストで、
7月の4日にいただいた内容でございます。
1276回目の放送です。
7月3日の木曜日の日本老年医学会が声明を出した、
全ての人が週末期に最善の皮膜ケアをということですが、
特定の病気や手術などがなくて、
普通に浪水で寿命が来た時、どのような皮膜ケアになるのですか。
皮膜ケア病院は、がんだけだと先生はおっしゃっていましたが、
夫婦ともに高齢でどうやって在宅療養をするのか、どんな感じなのか、
現場を見ていて、さまざまな状況があると思いますが、教えていただけますか。
ということで、ご質問・リクエストをいただいておりましたので、
こちらに回答していきたいと思います。
詳しくは、この7月の3日の放送もそうですし、その後の、
何回目か忘れましたけれども、その後、もう一度、
声明文だけをピックアップしてやった放送もありますので、
それも併せてお聞きいただけたらなというふうに思います。
で、今日のタイトルにも書きましたように、
皮膜ケアのイメージって、やっぱり十分に伝わっていたいんだろうなというのを、
このご質問をいただいて、改めて感じたのと、
あとは、この放送でも何回も言ってますけど、皮膜ケアの基本的な概念ですね。
これをご理解いただきたいなというふうに思って、
お話しする次第です。
そもそも、皮膜ケアっていうのは、命にかかるような病気、
これががんも含みますし、がん以外の病気もあるんですけれども、
そういったものを持つ患者さんの当事者の方、
あとご家族さんに対して提供されるものなんですけれども、
これ実は、皮膜ケアという用語を使わずに、
皮膜ケアを提供するのがいいんじゃないかというふうに言っておられる先生もいて、
私はこれすごい賛同するんですよね。というのは、皮膜ケアって本当に医療の基本なんですね。
だって、つらい症状があったらそれを和らげるのって普通じゃないですか。
これ別に皮膜ケアの文脈じゃなくても、例えば頭痛かったら頭痛薬を飲むみたいなのも、
これを皮膜ケアとは言わないんですけれども、
でも症状緩和、症状を和らげるっていう点では緩和ですよね。
だから、緩和ケアイコール終末期医療であったりとか、
エンドブライフケアであったりとか、
緩和ケアイコールすごい特別なものみたいに思っておられる方がいたら、
それは間違いというか、そうではなくて、
緩和ケアは本当に医療の基本中の基本かなというふうに思っているので、
なので、緩和ケア特別だとか、
終末期医療で今から緩和ケアに移行します、
こういう緩和ケアに移行しますみたいな言い方があるのもちょっと個人的には違和感あるんですけれども、
いうのをまず知っていただきたいなというふうに思うのと、
基本的緩和ケアの提供
あとは、緩和ケアって大きく2階建てになっているというふうに言われています。
その1階部分、このピラミッドの土台となる部分が基本的緩和ケアというもので、
これは全ての医療者が提供できるようになっているはずというか、
実際特にがん医療に関しては、
基本的な緩和ケアをできるようになるための研修会、
PS研修会というのがあるんですけれども、
それをがん医療に携わる医師は全員受けているので、
私も今何十万人って受けているんですけれども、
日本全国でドクターが何十万人って受けているんですけれども、
これをやっている意味としては、
基本的な緩和ケアを全ての医療者が特に医師で提供できるようになるというのが目標でなんですね。
だから、緩和ケアは特にがんに関しては診断時からの緩和ケアとか早期からの緩和ケアというのが、
これは国の施策としても言われているので、
必ずしも病気が進んでもうがんの治療する内容がなくなってからではないということも、
ぜひ知っておいていただきたいなというふうに思います。
だから治療と並行してやっていくというのが、
今の現代的な緩和ケアということになっております。
そこで基本的な緩和ケアは、
例えば今、胃がんで疾患に通っているみたいな方であれば、
その疾患の先生が基本的な緩和ケアも提供しているんですよね。
そのときには別に緩和ケアをやってますとかいうことは当然言われなくて、
普通に、例えば何でもいいですけど、
痛みがあったら痛み止めを出すとか、
吐き気圧あったら吐き気止めを出すとか、
眠れなかったら、
眠れなくて安直に睡みなくてはあんまり良くないかもしれないですけれども、
それの話を聞くとかですね。
そういうのは基本的な緩和ケアとして提供されているというのが、
現在の日本の医療の形になっております。
そういえば、対応が難しいケースってあるんですよね。
例えば、先ほど言った胃がんの方で疾患に通っているんだけれども、
ちょっと気持ちが落ち込んできてしまって、みたいな方とかっていらっしゃるんですね。
こういうのは、サイコー・オンコロジー・精神腫瘍学っていう領域なんですけれども、
そうすると、どうしても外科の先生も一通りのベーシックな対応、
気持ちの辛さにどういうふうに対応するかみたいなのは、
そのピース研修会っていう中でもやってはいるんですけれども、
でもこれは専門家の力が必要っていう場合に、
例えば緩和ケアチームに相談したりとか、
緩和ケア外来で聞いたりとか、
あとは場合によっては、精神科の先生、診療内科の先生とか、
心理師さんとか、他職種、他の科、他の職種の力を借りて、
緩和ケアを提供されていくっていうこともあったりするんですけれども、
そういう形で提供されるものは、専門的緩和ケアっていうことで、
その一つが緩和ケア病棟ですね。
ちょっとこれご質問の中で緩和ケア病院って書いてあって、
緩和ケア病棟のことだと思うんですけれども、
緩和ケア病棟では、より専門的な緩和ケアを提供されるっていうところになってきます。
というのが、ここまでが大前提です。大前提が非常に長くなりましたけれども。
あとは、このご質問いただいている中で、
いろんな病気で緩和ケアを受けられるっていうことが、
今回の日本老年医学会の声明でも歌われているんですけれども、
老衰の場合はどうなるんですかっていうご質問をいただいていて、
これはね、老衰でも当然そのつらい症状があれば、緩和ケアを受けられるっていうことになりますし、
あとはですね、この病の奇跡っていう、
イルネストラジェクトリーって英語で言うんですけれども、
いう考え方があって、
これもですね、たぶん以前の放送、どっかで話してるんですけれども、
病気によってですね、その病気の、特に最終の亡くなる前、
人生の最終段階の経過って非常に変わってくるんですよね。
一番最後までそういうADLっていうふうに言いますけれども、
日常生活動作、要は日常生活が送りやすい病気が、
がんなんですよね。
がんはですね、実は一番経過が読みやすいです。
なので、どういうふうになっていくかみたいなことを患者さんにも説明しやすいですし、
我々も予測しやすいんですけれども、
がん以外の病気、例えば心不全であったりとか、
腎不全とかもそうですけれども、
こういう病気は非常にその経過を予測しにくいんですよね。
あとは、老衰に至っては、
ずっと、例えば寝たきりとかで最後数ヶ月迎えたりとかっていうのも結構頻繁にありますので、
いつ亡くなられるかとかですね、
どういう症状がどういうタイミングで出てくるかっていうのも正直予測しにくい部分があるので、
その時々に応じて必要な対応をやっていくっていうそんな形になってきます。
あとはですね、ご質問の中で、
夫婦ともに高齢でどうやって在宅療養するのかっていうのをご質問いただいているんですが、
高齢者の生活と支援
これはものすごいいっぱいいらっしゃいますね。
というか、ほとんど在宅で過ごしておられる高齢夫婦みたいな方は、
うまいこと介護サービスとかを使いながらやっておられる方が
非常に多くいらっしゃいますし、
あとは高齢の独居の方ですね、
こういう方もちょっと認知機能の問題がかなり問題であると、
ちょっとご自宅で過ごすのは難しい方もいらっしゃいますけれども、
認知機能がしっかりしていれば、全然ご自宅でお一人で過ごしておられる方とかもいらっしゃいますね。
そこで緩和ケアを提供することも可能ですし、
あとは普通に訪問診療だけ受けているという方もいらっしゃったりするので、
本当にいろんなパターンがありますけれども、
でも今、ご自宅で過ごしたいニーズっていうのを叶えやすい
医療制度、医療体制がかなり整ってきているので、
ここら辺はですね、本当に自分がどうしたいのかっていうのをですね、
人生会議、アドバンスケアプランニングの中で、
医療者とよく話し合っていただくのが必要じゃないかなというふうに思います。
はい、という感じですかね。
と言ってもですね、ちょっと今言葉で説明しましたけれども、
百聞は一見にしかずなところもありますし、
なかなかこのイメージって伝わらないんだろうなというふうに思いつつでも、
今日の配信、放送が何らかの参考になればいいかなというふうに思います。
では最後、しんしんじゃんけんいきたいと思います。
しんしんじゃんけん、じゃんけんぱ!
ということで、今日も幸せな一日でありますように、
お会いとはないかいぬたけでした。
きょうみしんしん。
10:36

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