【本日のご質問】
お薬を飲みたくないと言う方への対応法を教えてください。苦いからなどの理由ではなく、これを飲んでも効かないからと言っている方への対応法を教えてください。むくみや心不全があっても利尿剤を内服したくない方の場合はどうされていますか?
この放送では皆さまからのご質問・リクエストを大募集しています!こちらのフォームから是非!
(匿名でも可能です)
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■AI要約(誤字はご勘弁ください)
以下に、動画の内容を約1000文字で箇条書き形式で要約します。
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### **動画の要約:「薬を飲みたくない」と訴える患者さんへの対応法**
この動画は、医師が「薬を飲みたくない、特に『飲んでも効かないから』という理由で服用を拒否する患者さんにどう対応すればよいか」という医療関係者からの質問に答える形式で展開されています。
* **【大前提】強要しない姿勢が最も重要**
* 医療者として最も大切なことは、薬の服用を「強要しない」ことです。医学的に必要だと判断される状況であっても、無理強いすることは信頼関係を損ない、逆効果になります。
* これは治療における全てのコミュニケーションの基本であり、患者さんとの関係構築の第一歩です。
* **【理由の傾聴】「なぜ」飲みたくないのかを丁寧に聞く**
* まずは先入観を持たずに、純粋に「なぜ飲みたくないのか」をフラットな気持ちで尋ねることが重要です。「味が嫌い」「飲みにくい」といった物理的な理由だけでなく、「効果を実感できない」「副作用が怖い」といった心理的な理由など、背景は様々です。
* 動機づけ面接で言われる「正したい反射」(相手の間違いを正そうとしてしまう衝動)を抑え、まずは相手の考えを受け止める姿勢が求められます。
* **【待つ勇気】「ドクターペース」ではなく「患者ペース」で進める**
* 心療内科では「Not ドクターペース, But 患者ペース」という考え方が重視されます。医療者側が治療を急ぐのではなく、患者さん自身が納得し、ついてこられるペースを尊重することが大切です。
* 人は他人から指図されると反発したくなる心理(心理的リアクタンス)を持っています。最終的に治療を受けるのは患者さん本人であるため、本人が自ら必要性を理解し、治療を選択できるようサポートすることが理想です。
* **【背景の探求】「効かない」という信念に至ったエピソードを聞き出す**
* 「効かない」という考えの裏には、何らかの個人的な体験や過去の情報が影響していることが少なくありません。
* 例えば、「身近な人が薬でひどい副作用を経験した」「昔の医療に対する古い、ネガティブなイメージを持っている」など、その信念に至った具体的なエピソードを丁寧に聞くことで、誤解が解けたり、別の提案の糸口が見つかったりします。
* **【具体例への考察】症状と効果が直結する場合(利尿薬など)**
* 質問にあった「むくみや心不全に対する利尿薬」のケースでは、服用によって「むくみが取れる」「息苦しさが楽になる」といった効果を患者さん自身が実感しやすいため、比較的受け入れられやすい傾向にあります。
* このように、効果が目に見えて分かりやすい薬は、治療継続の動機づけに繋がりやすいです。
* **【効果の可視化】効果が分かりにくい薬へのアプローチ(糖尿病治療薬など)**
* 逆に、糖尿病の薬のように自覚症状に直結しにくいものは、「本当に効いているのか分からない」と感じ、中断されやすい傾向があります。
* その対策として、血糖値の持続測定器(リブレなど)や、ヘモグロビンA1cなどの検査データを用いて「治療の効果」を客観的に分かりやすく示す(可視化する)ことが有効です。
* **【ポジティブな視点】率直な意見を言える関係性の価値**
* 患者さんが「飲みたくない」と本音を話してくれるのは、医師との間に一定の信頼関係が築けている証拠と捉えることもできます。
* また、治療を拒否しつつも通院を続けてくれるのは、診察や検査など、薬以外のことにも何らかの価値を感じているからであり、その関係性を大切にすることが次の一歩に繋がります。
サマリー
内科医のたけお氏が、薬を飲みたくないと感じる患者への適切な対応方法について実体験に基づいて解説しています。特に、強要しないアプローチや患者自身が治療の必要性を理解することの重要性が強調されています。