内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
質問・リクエストは、質問箱のGoogleフォームから是非お寄せください。
あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、ただ今日は質問回答でもリクエストでもありませんで、
昨日の放送に関連して、これはリクエストとか質問は絶対来ないんだけれども、
一度お話ししておいたほうがいいかなというようなことで、
副甲状腺のお話をしたいと思います。
というのは、昨日アルドストロンの話をさせていただいたんですけれども、
その中でアルドストロンが腹腎というところから出るよというお話をしたかと思うんですけれども、
同じ腹がつく臓器として、
副甲状腺、これも腎臓内科医としてはもう切っても切り離せないぐらいの非常に重要な臓器なんですね。
なんですけれども、意外とマイナーでというか、
ほとんど一般の方はご存知ないんじゃないかなというぐらいの臓器なんで、
ちょっと改めてお話したいかなというふうに思います。
まず、この副甲状腺ってどこにあるかわかりますかねって、
これはわかるかなと思うんですけれども、
昨日の腹腎が腎臓の上についているというお話をしましたけれども、
副甲状腺はですね、甲状腺の裏にあるんですよね。
というか、甲状腺がどこにあるかご存知ですか、皆さん。
甲状腺って喉ぼとけあるじゃないですか。
その裏ぐらいに、チョウチョ型ぐらいである臓器が甲状腺なんですけれども、
そのさらに裏にある臓器が副甲状腺ということになります。
だから、場所的にですね、甲状腺に近いから副っていうふうについてますけれども、
甲状腺とは全く別物です。
これ副字も無しなんですけれども、
場所的に甲状腺の裏だからっていう理由だけで、
副甲状腺っていうことになっていて、
これ英語でもパラサイロイドっていうふうに言うんですけれども、
っていうもので、あとはですね、これ驚くべきことに、
臓器なんですけど、むちゃくちゃちっちゃいんですね。
米粒大ぐらいのものが、
チョウチョの羽のところに4つぐらいピッピッピッピってついてるっていう、
そういうのが人によってちょっと大きさが大きかったりする方もいらっしゃるみたいなんですけれども、
基本的には米粒大ぐらいの数ミリみたいな臓器が、
甲状腺の裏側に張り付いてるような形であるっていう、
そんな感じになってます。
なので、普通の例えばCT検査とかですね、
そういうのをやっても見えないっていうのが、
この副甲状腺の特徴っていうことになりますね。
そうすると、さっき言ったようにカルシウムが低くなると、
さっき言ったそのPTHっていうのが、
これやばいやばいっていうことで働いてPTHが出過ぎるっていうことになってきます。
あともう一つはですね、
リンが腎臓が悪くなると体の中に溜まりやすくなるんですね。
これもPTHが高くなる原因の一つというふうに言われていて、
いずれにしてもその腎臓が悪い方に関してはこの続発性、
二次性、副甲状腺器能更新症が非常に起こりやすい状態になってくるっていうことになってきます。
なので、日々ですね、我々腎臓内科医はこのカルシウム、リン、PTHですね、
これをですね、採血で見ていて、
これが正常範囲内にちゃんと入るかどうかっていうのをちゃんと見てるんですよね。
もし副甲状腺器能更新症になっている、もしくはなりそうだっていうことであれば、
それに対して適切に対応するお薬を使っていくっていうことになってきます。
はい、っていう感じでしょうかね。
具体的にはですね、そのお薬もそうなんですけれども、
この副甲状腺器能更新症ですね、特に二次性の場合に対処する方法が2つあってですね、
1つは、3つありますね。3つありますけれども、今はほとんどお薬になってしまってますけれども、
1つはですね、手術でその副甲状腺を取るっていうのですね、
これPTXっていうふうに言いますけれども、副甲状腺摘出術っていう方法と、
あとは、今ほとんどやられなくなってしまいましたけれども、
エタノールを注入してその臓器の機能自体を死滅させるっていう方法もあるんですけど、
それと、あとはお薬ですね。
で、副甲状腺ホルモンを抑える方法っていう大きく3つあってですね、
3つあります。で、1つはですね、この副甲状腺の摘出術ですね、PTXっていうふうに通常言いますけれども、
これはですね、職人芸なんですね。
これできる先生ってね、実はね、すごい少なくって、
特に最近そのお薬がね、非常に良くなってきたんで、
非常にね、これをする先生少なくなってきてるんですけれども、
神業みたいな感じなんですね。
さっき言ったように、その甲状腺の裏側に副甲状腺ってついてるんで、
これを手で触ってですね、ここにあるみたいなんで、
それをね、ちゃんと着実に取っていくっていう技術が必要で、
それを全部ちゃんと取って、で、全部取るんですね、一旦。
一旦全部取って、で、自家移植っていうふうに言うんですけれども、
大体腕のところなんですけど、腕のところに、
その副甲状腺の臓器の一部分を埋め込むみたいな、そんな手術なんですね。
これ不思議じゃないですか。
で、そこからまたPTHがちゃんと出てくるみたいな、そんな感じで、
それやったら初めからね、その甲状腺の裏につくる意味ないやんっていうふうに思うんですけれども、
そういう手術があったりしますし、
あともう一つがですね、さっき言ったお薬ですね、
これカルシメミティクスっていうふうに言うんですけれども、
これ舌噛みそうですけれども、これ何してるかというと、
カルシウムがですね、少ないとPTHが出過ぎるっていうことになるので、
カルシウムではないんですけれども、カルシウムが多くあるよっていうふうに騙してですね、
騙してPTHを抑えるっていうような薬が最近、
最近って言っても10年前ぐらいから出てきてですね、
これが非常に使えるようになってきています。
なので、腎臓病、特に陶石やってらっしゃる方さんでですね、
カルシウムミティクスを使ってらっしゃる方に最近非常に増えてきましたね。
注射と飲み薬の両方ありますけれども、
はい、っていうような感じです。
と思ったらもう11分なんでこれで終わりにしたいと思いますけれども、
急に終わりましたけれども、
副向上剪定でカルシウムの調節に非常に重要な臓器だっていうことを知っていただきたいなと思って話しました。