内科医たけおの心身健康ラジオ、皆さんおはようございます。
たけお内科クリニックからだと心の診療所、院長内科医たけおと申します。
この放送では、医療にまつわる皆さんからのご質問やリクエストにお答えしております。
医療ニュースの解説などもしています。
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あなたのご質問をお待ちしております。
ということで、今日も昨日に引き続きまして質問・リクエスト回答をやっていこうと思うんですけれども、
今日いただいているのは、6月の半ばぐらいにいただいていたご質問ですね。
ちょっと1ヶ月、ちょっとお待たせいたしましたけれども、
ギャルトモさんという方からいただいております。
ご質問がですね、担当職人に聞いちゃいます。
医師って看護記録読んでますか⁉️
たけお先生は読んでそうだけど看護記録に求めるものって何すか⁉️
っていうような、すごいギャル語でいただきました。
ありがとうございます。
これに回答していきたいと思います。
でですね、まず結論ですね。
まず結論、読んでおります。
読んでおりますし、なんならかなり隅々まで読んでおります。
もちろんですね、書いている内容が膨大すぎると全部は読み切れないっていうこともあったりするんですけれども、
でも、かなり隅々まで読んでいる方だと思いますし、
医師の多くは結構読んでるんじゃないかな、特に病院勤務の先生方は読んでるんじゃないかなというふうに思います。
私自身も、今は研修医を指導していないですけれども、
研修医を指導するときには必ず看護記録とか他の職種の記録を隅々まで読むようにっていうようなことを指導しておりました。
でですね、これなぜ読む必要性があるのかっていうのをまずお話ししようかなと思うんですけれども、
そもそも、看護師さんとか他の職種の方のほうが患者さんに接する機会って多いんですよね、当然ですけれども。
一番多いのは看護師さんですけれども、
やっぱり医師って、特に入院患者さんに関しては、会診は行きますけれども、せいぜい1日数分ぐらいしか接しないじゃないですか。
で、もちろん病状の説明とかですね、大事な家族さんも含んだ説明のときとかはちゃんと時間をとってお話しますけれども、
それ以外のとき、例えば日々の会診とかですね、っていうのは本当に一瞬しか関わらないっていうことが多いかなというふうに思います。
で、その中で、じゃあ誰が一番関わってるかっていうと、やっぱり他の職種。
一番多いのは多分看護師さんなんですけれども、とか、あとはリハビリが入っている人とかリハビリのスタッフの記録とかですね、
これも結構隅々まで読みますし、回復期リハとかね、実はリハビリのほうが入っている頻度多いんで、
リハビリの記録はね、すごい多くなったりするんで、それとか、あとは管理栄養士さんとかですね、
あとは社会的に何か調整が入っている場合とかはMSWさんですね、ソーシャルワーカーの方の記録とかですね、
ここら辺はかなり読みますね。
で、もちろんですね、カンファレンスとかでそこら辺の情報を共有されるんですけれども、
っていうかカンファレンスもですね、今結構多職種でやってることが多いんで、
カンファレンスでそういった情報は共有されるんですけれども、
ただやっぱりそこで情報を共有される内容ってその各々が拾った情報のごく一部なんで、
もちろんカルテで全部書いてあるわけではないんですけど、
我々もね、聞いた情報を全部カルテに書けてるかという、そうではないんですけれども、
でも事前にそれを聞くより読んだ方が圧倒的に早いんで、
読んでカンファレンスに臨んだりっていうのは重要かなというふうに思います。
あと、今話しておきながら重要な職種を忘れているのを気がつきましたけど、
薬剤師さんの記録もね、すごい大事ですね。
あのお薬持って行ってどんな反応したかとかですね、
あとはこの薬に関してこういうふうに思っているんだとかですね。
もちろん薬剤師さん、直接電話かかってくることも結構あるんですけれども、
でもやっぱり記録を読む、薬剤師さんね、病棟上中の薬剤師さんとかいる病院とかもあったりするんで、
そうすると結構ね、密に患者さんの情報を拾ってくれたりするっていうのもあるので、
そこら辺で、多職種のカルテは非常に重要な情報をてんこ盛りっていう、
そんな感じかなというふうに思います。
あとはですね、具体的なところで行くと、例えば専門ですね。
専門の患者さんって、病院勤務の方だったらよくご存知だと思うんですけど、
日中はね、全然キロッとしてるんですよね。
日中キロッとしてるんですけれども、夜間に夕方ぐらいから目がランランと白して、
夜になると、非常にね、すごいことになってしまって天敵を抜いたりとかですね、
一人ブラブラ歩いてしまったりとかっていうのは、日中の情報だけでは仕入れられないんですよね。
もちろん、焼き焼けの看護師さんとかに直接聞いたりする場合もありますけれども、
焼き焼けでなかなか記録とかで忙しかったりするのもあるじゃないですか。
なので、記録をそのまま読んで、もちろん気になることは聞きますけどもっていうのはあったりしますよね。
あとは、痛みの評価ですね。
これ、看護ケアにとっては非常に重要ですけれども、
痛みの調整を、特に医療用マイクをやる場合ですね、
その痛みが経時的にどういうふうに変化しているのかっていうのは、
当然、医者が会心に行ったときだけ評価しているのでは足りないじゃないですか。
で、そういうところで看護記録を読んだりとかですね。
あとは、熱経表。
これ関西と関東で何か言い方違うみたいですけども。
とかを見たりとかして、その痛みがどういう感じなのかとかですね。
今、痛みって、だいたい0が全く痛みがない、10が最大の痛みの11段階評価で評価することが多いんですけども、
そういうのをNRSっていう、ニューメリカルレイティングスケールっていうふうに言いますけれども、
その11段階評価で、例えば、麻薬を使う前に8だったのが、
医療用麻薬を使って、いわゆるレスキューってやつですね。
使ったら3になったっていうことであれば、
これは一定効いてるんだろうなっていうような判断をしたりとかですね。
ここら辺は、もちろん患者さんに直接聞いたりもしますけれども、
ただ、レスキューを何回か使うのを、おのおの全然、全部記録しておく、
聞いておくっていうのは難しいので、その記録を見て判断するっていうこともあったりしますね。
っていう感じです。
で、あとは、おのおの職種。
例えば、先ほど言ったように薬剤さんだったらお薬のこと、管理医師さんだったら食事のこと、
あと、社会的なことに関しては、ソーシャルワーカーさん、
あとは、運動とかですね、日々の生活のこととか、そういうのに関してはリハビリのスタッフとかですね、
おのおの職種が、おのおの重要な情報を拾ってるんで、
あと、心理師さんが介入している場合には、もちろん心理師さんの記録も絶対読みますし、っていう感じで、
職種ごとに、やっぱり得意とする分野があったりするので、
その職種の持ち味を、そのカルテ状で発揮していただくのがいいんじゃないかなというふうに思います。
後半ですね、看護記録にまとめるものっていうことで、
これ看護記録に限らずですけれども、やっぱりカルテを書くときにですね、
これも研修員にもいつも言ってたんですけれども、
やっぱり他の職種に分かるように書くっていうのは非常に大事ですよね。
で、これ、医者が一番よくないと思うんですけれども、
略語を使ったりとかですね、謎な、まず手書きで読めないのは論外としてですね、
その業界でないと通じない専門用語みたいなのがあるじゃないですか、
心理系とかもあると思うんですけれども、
その心理系だったらお互いに分かる用語なんですけれども、
他の職種には全く分からないみたいなの。
これリハビリも結構あるんです。
とか、おのおの職種ごとにその業界だったら通じるけどみたいなのがあったりすると思うんです。
業界というか職種だったら通じるけどみたいなのがあると思うんですけれども、
それらを極力避けていただくほうがいいんじゃないかなというふうに思いますね。
具体的には、例えば抗菌薬とかですね、非常に多くの略語があったりしますし、
あとは、この奥性に関しては商品名と一般名というのがあるんですけれども、
そこを一致させて書かないといけない。
例えばですけど、有名度高でいくとロゼフィンという抗生物質、抗菌薬があるんですけれども、
これ1日1回の点滴でいいやつですけれども、
それが一般名はセフトリアキソンというようなものなんですね。
だから、それがどっち使っているかによって、それがイコールって分かっている方だったらいいんですけど、
分かっていない方は結構いるので、その場合には実際に使っているものを表記するというほうがいいかなというふうに思いますね。
という、そんな感じでしょうか。