チャットGPTを活用しよう
冒険家の皆さん、おはようございます。 今日もラクダに揺られて灼熱の砂漠を横断していらっしゃいますでしょうか。
本日は2023年5月16日ですね。 インドでは午前8時39分を回ったところです。
今日も音声配信、むらスペを始めさせていただきたいと思います。 どうぞよろしくお願い致します。
今日お話ししたいのはですね、 理解語彙と使用語彙の格差をなくすチャットGPTということなんですね。
これを話そうと思ったのは、チャットGPTを使ってもですね、 自分で理解できないものっていうのは使ってはいけないというふうに僕は思うからです。
少なくとも語学を勉強するときには、 そういうものは例えば作文の課題とか先生に出されたときに、
チャットGPTでものすごく拡張高い文章を作って、 だけどその意味がわからないまま提出するというのは僕は避けるべきだと思います。
それはですね、公平か不公平かとかそういう話ではなくて、 そんなものをいくらたくさん作っても自分の語学の習得には全くつながらないからなんですね。
まずね、語学教育ではチャットGPTっていうのは僕はすごく役に立つと思うんですよ。
だけどもう本当に何回も言ってますけど、 理解できないものを作文として提出しても全然習得にはつながりません。
で、ある程度チャットGPTが作った作文に、 ある程度は知らない語彙があってもいいとは思います。
だけど、それを提出する前にはちゃんと新しい語彙の意味を調べて、 理解して、それで自分の理解語彙にしていく必要があるとは思います。
自分の理解語彙にするっていうのは、 例えば次に違う文脈でその同じ語彙を見たときにも、
すぐに思い出せる。すぐにじゃなくてもいいですけど、 ちょっと考えたら思い出せるぐらい。
そのぐらいには自分の理解語彙として インテークしていく必要があります。
今インテークって言いましたけど、 要するにインプットとインテークっていうのがよく言われますよね。
理解語彙と使用語彙の違い
第二、言語習得のときにね。
インプットっていうのはただ単に見て、 理解できないものも含めてそれを全部見たり読んだりすることですよね、聞いたり。
だけどそれを自分の語彙として、 自分の頭の中の辞書に取り入れること。
それがインテークっていうふうに言うわけなんですけど、
そういうふうにしないと、 実際にはその言葉が使えるようにもならないわけですし、
その次に言葉の、その同じ言葉を見ても、 それ理解できないんだったら、
全く習得につながっていないということですから、
本当にここの自分の理解できないようなものは、 作文として提出しないということは本当に大事な線だと思います。
それで、逆に理解できればいいと。
理解できればいいんだったら、 つまりチャットGPTを使えば、
理解語彙のレベルまで作文を向上させることが できるということになるわけですよね。
つまり、理解語彙と使用語彙というのは、 違いがあるというふうに言われています。
これは、いろんな環境にもよりますけど、 あといろんな研究にもよるんですけどね。
例えば、1980年代から90年代にかけて、 ネンションという研究者がいろんな研究を行っていますけど、
彼の研究では、成人の大人の英語の話者では、 理解語彙がだいたい2万ぐらいあって、
だけど使用語彙が6千ぐらいというふうに 言われています。
つまり、2万の言葉を分かっていて、 聞いたら分かるけど、そのうち3分の1ぐらいしか、
実際には自分では使わない、 それぐらいの違いがあるというわけなんですよ。
これは学習者ではないので、この研究はね。
ネット時代の学習方法
学習者がどのぐらい理解語彙と 使用語彙の違いがあるかというのは、
一概には言えないと思うんです。 これはとても多様なのでね。
例えば、以前は特に海外とかでは、 日本語のリソースが教科書と先生しかないという、
そういう状況も別に珍しくありませんでした。
そういうときは、もう本当に教科書に出てくる文は 全部丸暗記して言えるようになるような、
そういう勉強方法が推奨されていたし、 それ以外には実際あまりできなかったわけですよね。
本当に教科書しかないわけですから。
そういう頃は、理解語彙イコール使用語彙。
ほぼその2つに違いがなかったということも かなり珍しくなかったと思います。
しかし、今はインターネットで、 ソーシャルメディアで日本語を、
海外に住んでいる日本語学習者も、 ソーシャルメディアで日本語を見ることもありますし、
それだけじゃなくて、歌とかアニメとかテレビとか、
そういうサブカルチャーとかで、 日本語に触れる機会は本当にたくさんあります。
理解語彙と使用語彙の差
ですから、昔に比べて、 理解語彙と使用語彙の差というのは、
かなり大きくなっているはずです。
それが、チャットGPT以前というのは、
理解はできるけど、使用語彙ではないから、
実際には作文には使えない語彙というのが たくさんあったわけですよね。
これは逆に言うと、 自分の理解できる日本語はすごく高い。
つまり結構難しい日本語を読むことができるけど、
実際にしゃべろうとしたり、 実際に作文を書いたりしたら、
かなりもっと単純な、シンプルな、 レベルの低い日本語しか書けない、
ということがあったわけですね。
しかし、これがチャットGPTを使えば その差がなくなるというのが、
半年ぐらいのすごく大きな成果だと思います。
そしてそのためには、
学習者のほうに新しいスキルが 求められるようになってくると思います。
それがチャットGPTが作る日本語のレベルを 自分の理解できる日本語のレベルに
合わせるということですね。
つまり日本語のレベルをコントロールする。
自分の日本語のレベルじゃなくて、
チャットGPTが出してくる 日本語のレベルをコントロールする。
そういうスキルが必要になってくるんじゃないかと思います。
この辺がですね、
自分の日本語のレベルと新しい言葉の習得
例えば、ビゴツキーが言っていた 最近説領域とかですね、
ZPDとかって言われることもありますけど、
あとクラッシェンが言っていた Iプラス1とかですよね。
そういう感じで、ある程度コントロールできていても、
完璧に自分の知っている言葉だけで 出す必要はないと思うんですよ。
そうしたら新しい言葉とか 覚えられませんからね。
でも大体は自分の理解できる文章なんだけど、
中にいくつか知らない言葉も混じっているという。
そしてその知らない言葉を辞書とかで引いて、
ちゃんと理解できるようになって、
これならちゃんと私の言いたいことが、
ここのチャットGPTの文章で 言えているなというふうに思って、
それでその作文を提出するとかですね。
そういうふうにしていくと いいんじゃないかと思います。
そうしていくと少しずつ自分でも語彙を 増やすことができるようになりますし、
それだけではなくて、自分の理解語彙を だんだん表現語彙、使用語彙にね、
変えていくこともできるというふうに 言えるんじゃないかと思いますね。
それではですね、本日のむらすめも お聞きくださいましてありがとうございました。
今日の理解語彙と使用語彙の格差をなくす チャットGPTについて、
感想とかコメントとか質問などがありましたら、
ぜひむらすめのハッシュタグ付きで ご共有いただければと思います。
それでは本日も良い一日をお過ごしください。 そして冒険は続きます。