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2016-10-13 17:28

第62回「時事ネタ:首相「モーレツ社員否定の日本に」働き方改革に意欲」

第62回「時事ネタ:首相「モーレツ社員否定の日本に」働き方改革に意欲」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律のもとで展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えば、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。 向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井さん本日もよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあ今日はですね、時事ネタということで、向井さんの方が気になる時事ネタをご紹介して、ご解説いただきたいなと思います。
はい、えーと
安倍首相モーレツ社員否定の日本に働き方改革に意欲と、こういうネットの記事がありまして、
モーレツ社員否定の日本にすると。
そう、あの働き方改革実現推進室というものを設置したらしいんですね、9月2日ですね、はい。
設置をして、それでモーレツ社員否定の、モーレツ社員の考え方が否定される日本にしていきたいと。
なるほど。
モーレツ社員って言葉って使わないですよね、松本さん。
あんまり使ったことないですけど、ちょっと前で言う社畜とかそういう類の言葉ですか。
あー社畜ね、嫌な言葉ですね。
嫌な言葉ですけど、別に変な言葉、差別用語ではないですよね。
差別用語ではない、差別用語ではない。
社畜とか。
自虐的に自分で言ったりする言葉ですかね、社畜は。
そうですね。
うん。
そう、という、ちなみにここで言うモーレツ社員っていうのは、なんか簡単な定義みたいなのが書かれてるんですか?
これ何にも書いてないんですよ。
なるほど。
何にも書いてないんだけど、担当大臣が加藤一億総活躍担当大臣という方が担当大臣で、その方のコメントを載ってるんですけども、
加藤氏は、サブロク協定について、労働時間の上限は実質的にないような状況である。
その上で、時間外の労働規制のあり方について検討していきたい。
各業種で違いがあるが、来年3月までには方向性を出したい。
あともう一つは、同一労働、同一賃金の実現について、欧州では仕事の中身だけでなくキャリアなどを加味して、賃金差が合理的か判断している。
どのような賃金差が合理的でないのか、コンセンサスを測っていくことが大事だと指摘したと。
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なるほど。
この2つですね、おそらく力を入れるのは。
同一労働、同一賃金と。
結構これは非常にまとえたご指摘だなと。
これでも今あれですよね、サブログ協定は実質機能していないみたいな発言を大臣がされたってことですか?
いや本当なんですよ。
それは結構、労働局とか担当者たちがとんでもないこと言われちゃったって焦ってそうですよね。
でも本当だからね。
一つはサブログ協定って一応その目安というか、1ヶ月何時間までですよとか、延長できるのはこのぐらいまでですよみたいなのはあるんですけど、
あれって強制力も罰則もなくて、あれを違反しても全然それ自体では何の問題もないんですよ。
結構日本人って真面目なんで、経営者の人も労基所からそう言われてその通りサブログ協定書いているんですけど、
書くのはいいけど、守れないような内容であったら意味ないんで、
うちは80行くときもあるから80上限にしたいって言ったら別に取るんですよ。
従業員代表と話し合って。それ自体違法ではないから。
100でもいいし120でも。
何時間でもいいってことですか?
何時間でもいい。
決めればいいってことですか?
決めればいい。
向こうの代表がね、労使代表と。
要するに罰則というか法的強制力があるものはないんですよ。
加藤大臣はよく分かってて、
実質的に、今まで結局日本の場合介護できないので、
残業時間とかで人手不足調整したり、
雇ってもすぐクビにできないから、正社員の場合、
人手足りないときごめん残業してって残業してうまく調整したりしたので、
あんまり厳しくしても逆に雇用が、
日本社会の雇用がうまく回らないだろうと。
いうことで、ちょっとこの点は野放ししてたと思うんですけど。
なるほど。いよいよメスを入れるわけですね。
いよいよ結局、残業が多い職場とか女性、
お子さん持ちの女性とかですね、そういう方は働けないから、
よりどんどん労働時間は規制していくっていうような考え方ですね。
これはしかも各業種で違いがあるかっていうのがポイントですよ。
今までこういうことは暗黙の前提にしてきたんですけど、言わなかったんですよ。
なるほど。
運送業とかすごく労働時間長いじゃないですか。
サブロ協定の上限ももし定めるんだったら、
業種ごとに変えないと、とてもじゃないけど守れない。
業界が回らなくなっちゃう。
回らなくなっちゃう。
ところが日本人でみんな平等が好きだから、
なんでこの業界だけ、例えば中小企業だけこんなに労働者保護されないんだとか、
そういう話になるじゃないですか。
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反発買うのが怖いので、業種別に上限を決めるって当たり前の話なんですけど、
今まで黙ってきたんですよ。
ずっと野放しに生きてきたんですけど、
いよいよ国がどんどん圧力かけないと、
男性で正社員で20代30代って人がすごく減ってきてるから、
GDPが伸びないということで、
いろんな人でも働けるように労働時間は上限を定めようと。
罰則も、おそらく罰則も想定してると思うんですよね。
そしてその業種業界を統一していくということですね。
そう。
これは今までにない発言じゃないかなと。
罰則とは書いてないけど、
猛烈社員否定でコンプライアンスが非常に求められる長寿期は
絶対守らないといけないじゃないですか。
罰則が出たらですね。
そうするとサブロ協定も非常に厳格に定めることになるし、
取り締まりも厳しくなると思うんですよね。
なるほど。
労働時間の上限を違反してるってだけでそれに貢献される可能性は、
今後増えますね。
なるほどですね。
それはまずは大企業からスタートしていくような流れなんでしょうけど、
当然中小も流れてくると。
飲食業、運送業、これは諸に影響しますよね。
と思います。
なるほどですね。
そしてもう一つの方です。
もう一つのドイツ労働とドイツ賃金も、
これも日本の場合、正社員は仕事の中身に対して給料払ってるとは限らないじゃないですか。
確かに。
なんであの人あんなにもらってるんだみたいな方、
おそらく何千人も何万人もいればいらっしゃいますよね。
そうですね。
一回上がったら下がらない給料の仕組みの会社も多いから、
そうなるとドイツ労働って、
じゃあ私あのおじさんと同じ仕事してるから50万くださいって言ったらおかしな話になるから、
だからこのキャリアなどを加味して合理的に判断してると、
キャリアとは年高年齢でしょうね。
金属年数とか。
なので実際やってる仕事と給料が釣り合ってるような職種、運送業と。
今裁判では多いですけど運送業とか。
よりこうなんていうのかな、受け負いに近いような仕事ですよね。
運送業とかとは、飲食業。
カエルとかカンノとかいうんですか。
そうそうそうそれもそれもそうですね。
看護もそうですね、介護業界も。
そういうところはドイツ労働とドイツ賃金に極めて近づけるんじゃないかなと。
今オーシュルではみたいな記事になってたと思うんですけど、
そういったいわゆるグローバルスタンダード側に合わせていくような形に劣るってことですね。
そうですね。ヨーロッパをモデルにしてるような感じですね。
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いよいよ本当に年功序列みたいなのはなしくなっていくことに繋がっていくわけですね。
会社は正直言って辞めたい会社多いから、これを言い訳にしていきなりやる可能性ありますよ。
結構ドラスティックな制度設計はできるように。
仕事の中身と給料が釣り合ってるかっていう人事制度を作っていきなり下げる可能性ありますよ。
若手の給料が上がって中高年の方の給料が下がる、もしくは伸びない。
そういう賃金制度になる可能性が高いというか、これをいい機会だって言ってやるんじゃないかなと思います。
なるほど。仕事できればいいだけなんですけどね。
そうそうそう。
まきまきの変な言い方ですね。
そうなんですよ。
働き方が変わるっていうか、
あとよりゼネラリストじゃないですか。日本の働き方。
そうですね。
なんでもってことはないけど、専門職型になると思いますね。
自分の給料と自分の仕事が釣り合ってるかどうか常にチェックされちゃうから、
他の仕事に移るってことは、損するってことですよね。ゼロからキャリア。
すごい抵抗を社員から示されて、よりどんどんキャリアごとの職業人生を重視するんじゃない。
今までは変わらなかったじゃないですか。
営業になりますよ、今度。営業ですか?みたいな。
確かにね。
しょうがねえなとか言って、で給料変わらないみたいな。
あれは中国でありえないから。
営業とか言ったら、ほとんど給料の半分以上部合ですから。
絶対嫌だっていう人が多いですよね。
それだけでもう裁判になるぐらい大問題なんですけど。
日本の場合って、まあまあまあとか言って、給料もそのままスライドして、
営業ってやってて調整するとか言って維持するじゃないですか。
今後同一労働同一資源はダメですよね。
そうですよね。
あと40、例えば私41ですけど、41で営業の素人になっちゃったら、
いや向上さんこれちょっともらいすぎなんで、いきなり言われて。
いきなり10分の1、50分の1ぐらいの人がいるんですね。
ちょっとマネージャーの給料払えないんで、
アシスタントマネージャーぐらいでいいですかみたいな2、3割減るとか。
そんなもんじゃ効かないでしょ。
効かないでしょね。
今いっぱいもらってるでしょうか。
いやそういう話になるんで、実は連合が反対してるんですよこれ。
同一労働同一賃金って。
連合っても大企業の正社員主体の組合じゃないですか。
同一労働同一賃金は万歳ってそんな感じですよね働く方からしたら。
そうじゃないんですよ。
連合からすると、これは結局仕事と給料のバランスって言われると、
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多くの正社員、特に中高年の方は大きく給料変動して減るんじゃないかと。
すごく警戒して、連合が反対というか警戒してるという記事がよく見ますね。
連合はそっち側なんですね。
そっち側なんですよ。
これは普通の派遣とか機関雇用とかパートの人はすごく朗報ですよね。
そうですね確かに。
というふうにすごく働き方が変わるので、
まず大企業から変わると思うんですけど、そうすると長く会社にいる意味なくなるんですよ。
そう思えません?
一応身分も保証されて給料もどんどん上がっていくそれなりに。
っていう前提でいろいろ我慢して働いてる人多いじゃないですか。
営業ねって言ったら止めますと、転職しますっていう風に流動化する可能性が。
会社側も各労働に対して賃金をテーブル作ってたら外の動きもしやすくなっちゃいますね。
あと市場価値のない仕事を拒否する若手の人が増える。
仕事だからやってと嫌ですと。
会社だけでしか通用しないみたいな仕事をやっても損だってなっちゃうから。
そうするとどんどん転職が増える。
会社も仕事に対して給料払わざるを得ないし、新卒一活採用で雇っても無駄だってなりますよね。
だって転職しちゃうから、自分のキャリア積んだら。
今まであんまり評価してますけど、35歳までとかよく言うじゃないですか。
今後は一応プロで50歳でそれなりの積んできましたって言ったら評価値段がつくから。
そうすると、お互い大学2年生からインターンシップやってすごい苦労して、お互いすごい消耗して、
なんかね、協定違反とかやってる、そういう大前提が崩れちゃうから、すごく良いと思いますよ。
なるほど、だいぶ向かい推進派のようですね。
すごく自由になるっていうか、できる人がそれなりに報酬をもって、できない人はちょっと厳しい結果になっちゃうけど、
やっぱり全一律平等では成り立たないから、日本の社会は。
頭一つ二つとかそのぐらい抜けてる人をどんどん評価しないと。
これ外国人の人もいいんですよ、グローバル企業にとっては。
グローバル企業の優秀な外国人なんで日系企業辞めるかって言ったら、これですから。
自分はこういうキャリアを踏みたい、こういう値段欲しい、ここまでやれますって言ったって、
いやいやいやちょっと待ってよみたいな感じで、ずっと下働き1,2年させられるでしょ。
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そういう苦情は僕よく中国で聞くから、みんな待ってられなくて辞めちゃうんですよね。
すごくみなさん優秀でやる気あるのに、でもそれじゃあもう絶対海外の事業展開できないじゃないですか。
ですし採用でも処分できないんですけどね。
という感じなんで、すごくいいなと。
なるほど。そして国としては安倍首相をしっかりと打ち出したので、流れとしてはほぼ動くだろう。
これは頭がいいですよ。
外国規制とか正面から言うともうばーっと炎上するけど、
同一労働同一賃金って言うと、まあいいんじゃないのみたいな労働時間減らしていいんじゃないのってなるから、
でも実際は働く人にすごい厳しい制度ですよ、同一労働同一賃金は。
なるほどね。
猛烈社員の筆底って言われればなんかこう、よくなりそうですもんね。
そう、あと残業の上限が減ると中身で勝負しないといけないから、
これも厳しい。働く人に楽かったらそんなこと全くないですよね。
なんかニュースの記事としては非常にこう、いい雰囲気な感じで出てますけど、そこの本格は今日話をされたところが。
もうあと10年ぐらいのスパンで劇的に変わると思いますね。
ぜひね、まだ社会に出て間もない方であったり出る方は、そういう社会になるだろうことを想定しながらキャリアを考えていたり。
今与えている方はそうなっちゃう中でどう広がるか、ぜひ考えていただきたいですね。
非常に参考になりました。ありがとうございました。
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