労使間のトラブルとメンタル
こんにちは、遠藤克樹です。向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、ということで今日もいきたいと思いますが、今日は久々に質問もやっていきたいなと思いますので、質問をご紹介させていただきたいと思います。
40代の男性の方ですね。ありがとうございます。早速いきましょう。
向井先生、お世話になっております。社労士の者です。いつも貴重な情報をご提供いただき誠にありがとうございます。
私は社会保険労務士として、予防法務の観点から、労使間のトラブルが大きくならないよう、仲裁的な対応を行うことが多くあります。
その中で、時折、人間のエゴや自己中心的な言動に直面し、メンタルが削られることも増えてきました。
人事労務の分野は、なかなか疲弊しやすい仕事なのかもしれないなと実感しています。
例えば、法令を無視した無理な対応を求める社員や、一切歩み寄る姿勢を見せない従業員、給与に関するトラブルでは双方が非現実的な主張を譲らないこともあります。
なんとか対応はできているものの、仕事を終えた後にどっと疲れを感じる場面が増えてきました。
仕事と割り切って淡々と処理できるのが理想ですが、人間である以上、なかなか損もいきません。
向井先生は、私などよりも遥かに多様で難しい事案を数多く対応されていると思いますが、
労務に関連する業務においてストレスをため込まないように、あるいはメンタルを削られないよう心がけていらっしゃることがあれば、ぜひご教示いただけると幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
エゴと慣れの重要性
はい。
ご丁寧なご質問をいただきました。
そうですね。丁寧に説明していただいてありがとうございます。
そうですね。弁護士の仕事自体、人間のエゴとかすごく関係するから。
エゴを扱っている仕事とも言えるくらいじゃないですか。
そうですね。
人のエゴの対立みたいなところが入っていく仕事ですよね。
離婚も交通事故も相続も、労務も、全部お金か感情ですね。
企業法務なんて全部それみたいなところがありますしね。
そうですね。綺麗そうに見えても最後はお金と人間の感情ですね。
情と金ですもんね。
そうですね。
やっぱりそうなんですね。
ただそこに対してものすごい削られて、夜帰ったらドッドンみたいなのをおっしゃってますけど、気持ちわかりますか?
わかります。もちろん僕も疲れる時がありますね。
今も疲れてるような気がします。
今からね、土曜日は坊さんの場聞くって言ってましたからね。
そうですね。
一つはですね、慣れます。
慣れなんですか?
ご質問者の先生ももちろん慣れてはいると思うんですけど、
ある一定件数超えると麻痺してくるんで、
そっち?
慣れますね。
何だろうな、またこれかみたいな感じです。またよくあるパターンかなみたいな感じ。
慣れなん?
慣れる。
人間の元々持ってる適応能力は慣れちゃうんですね。
いや、慣れますよね。こういう時はこういうこと起きるんだなみたいなのはわかるから、
こういうこと言われるんだなってのはわかるから、慣れます。
その意味で言うと、メンタル対応がどうというよりも、慣れてそういうドッド疲れみたいなのは結構なくなってくるってことですか?
なくならないですけど、眠れなくなるとか体調崩すっていうのはない。
逆に言うと昔はやっぱあったんですか?
眠れない。
ないんですか?
ないない。
いや、疲れて、今もう50ですから、今年で。
昔だと疲れてぶっすり眠るみたいですけど、疲れすぎて寝れないとあるけど、
案件で悩んでっていうのはよっぽどなものじゃないとないですね。
だいたいね、なんとかなるんですね。
悩むってことは問題の所在がわかってるから、何かしら誰かがやることが多いんですよ。
怖いのは気づいてない問題点ですね。
なるほど。
うっかりとか、
足元救われてる的な。
そっちの方がやばくって、悩むぐらいだと実はそんなに大したことない。
問題意識を持っている時点で考えるし。
そう、考えるし、例えばお客さんとちょっと意見が合わなくても、一応向かう方向は解決だから、問題の解決だから。
実は進んでないように見えて進んでるんですよ。
よくあるじゃないですか、例えば原稿とか書いてる時にアイディアが出ないとか、進まない時ってあるじゃないですか。
ありますよね、そんなだらけですよね。
でも、突然なんか結構これ進んだなみたいな、もうちょっとで終わるわみたいな瞬間があって、
それは進んでないように見えるけど、実は進んでるっていうのがあるんですよね。
悩んだり、ちょっと衝突してる時点で進んでるから、
終わってみると、ああいうのって必要なプロセスだったんだなみたいに思うんですよね。
でも怖いのは、うっかり見落としてたみたいな、それが怖いですね。
そればっかりは表に現れない限り気づけないですかね。
そうですね。あとはですね、2人でやるようにしてて、僕は事務所の中でも1人でやる方なんですけど、
なるべくちょっとこの案件は大変そうだなとか、訴訟になるかなぐらいだと、2人以上でやってます。
それはどういう観点からですか。
それはですね、まず事案を見る目が2人になると、見方がやっぱりいろいろあるわけです。
相談するといろんな気づきを教えてもらったり、愚痴をちょっと言えるっていう。
なるほど。すごく納得しますね。
で、社労士の先生はね、2人で1つの案件やるってなかなかないんですよ。
弁護士はよくありまして、
その違いあるんですね。面白い。
ありますね。
僕らはちょっと困難かな、大変かなとか訴訟になりそうかなっていうのは、2人以上でやってるんで、
トラブル対応の文化
それで負担も軽減されてるような気はしますね。
何なんですか。それは業界の文化の差なんですか。
文化ですね。
やっぱりお客さん対立したときに、1対1だと行き詰まっちゃうから、
もう1人の弁護士とかが間に入って、
ちょっと私がしばらく対応しますとか、この質問は私が答えますって言って、
ちょっと空気変えるみたいな。
これはカスハラのセミナーで言うんですけど、
カスハラで大事なのは、人を変える、担当者を変えるとか、
場所を変えるとか、あと時間を変えるっていう3つの変えるがあるんですね。
時間を変える、場所を変える、人を変える。
要するに担当者に引き継ぎますとかよく言うじゃないですか。
じゃあこちらちょっと応接室でお話伺いますとか、
あと折り返しお電話しますとか、改めてご連絡しますとかよくあるじゃないですか。
あれで結構ペースが変わったりすることがあるんで、
そういうふうにうまく2人で対応すると、やりとりができるんですよね。
面白いですね。
ただ、サーロス事務所の文化なのかわからないですけど、
1人でやられてるとちょっと大変かなっていうのはありますよね。
なるほどですね。
だいぶ今のが結構ポイントになりそう。
そうですね。自分で考えたことなかったけど、今しゃべるとそれなりに対策取ってるんですね。
結果的にそんな感じしますよね。
1人でやると慣れるは慣れますよっていう話はありますが、
悩んでる時点で結構解決に向かってるから、
お客さんとの契約を打ち切るっていうのも解決ですから。
別の弁護士に交代してもらうっていうのもあるんですよ。
もう全然、話がお客さんとかみ合わないみたいな。残念ながらあるんですよね。
人と人のやりとりとも相性はありますよね。
相性はありますよ。もうこれ理屈抜きで。
それも含めて、悩んでるっていうのは解決に向かってんだっていうふうに思ってますね。
ちなみに若手の方々とかもどんどん参入していくというか仲間に入ってくるじゃないですか。
当時スタート1、2年目の方々っていうのは、
まさにこういうご質問の同じような感じで苦しむ時期はあるんじゃないですか。
苦しんでる時期はあると思いますね。
僕、直接指導したりすることが減っちゃったんで、
あんまり聞かなくなりましたけど、あると思いますね。
そうですよね。
こういったトラブル対応を仲介して入ってくるような仕事っていうのが、
やっぱり増えている程度もあるんですかね。
増えてると思いますね。
日本全体で裁判のケースは増えてないんですけど、
小出り合いみたいなのがいっぱい増えてる気がしますね。
そもそも経営者と労働者っていう関係が、
普通にやったら利益争反しちゃうようなところがあるんで、
ぶつかりますもんね。
ぶつかりますね。
そこに対して情報も増え、
ぶつかることが当たり前みたいな雰囲気になってくると、
集会する社同士の先生みたいな方々にしわ寄せというか。
そうですね。結構ぶつける社長さんいますね。
大変ですよね。
というところですね。
ぜひお一人でされてるんじゃないのかな。
どうなのかちょっとそこは分かりませんけど、
ゲーム船でやっていく。
人を変える場所を変える時間を変えるみたいな話もいただきましたので。
またちょっとこの辺を踏まえて、
何かご質問等々ありましたらぜひ一緒に考えていきたいと思いますので、
お寄せいただけたらと思います。
終わりましょう。向井先生。ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
番組では向井蘭への質問を受け付けております。
ウェブ検索で向井ロームネットと入力し、
検索結果に出てくるオフィシャルウェブサイトにアクセス。
その中のポッドキャストのバナーから質問フォームにご入力ください。
たくさんのご応募をお待ちしております。