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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律の下で展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト 社長は労働法をこう使え は、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説します。
こんにちは、ナビゲーターの遠藤和樹です。
向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
今日のテーマなんですけれども、最近の時事的なお話があるというふうに聞いておりまして。
はい、今日はですね、マタハラによる初の実名公表というテーマでお話ししたいと思います。
これは最近結構取り上げられたんでしょうか?
はい、9月4日の各報道機関が一斉に報道していた内容でして、
結論から申し上げますと、茨城県にあるクリニックがマタハラを理由に厚生労働省から初の実名公表をされてしまったということです。
初なんですね。
初なんですね。
もともと制度としては実名公表というのはあったんですか?
はい、これまでもありましたが、実名公表は初めてだそうです。
名前はちょっと申し上げませんが、私が驚いたのはですね、今まで実名公表の場合は、
どちらかというと大企業とか大病院とかですね、学校法人とか、ある程度規模の大きい知名度が高い法人なり団体が対象になっていたんですけども、
それが実名じゃなくて企業名が出るっていう感じですか?
そうですね、企業名と代表者の名前は。
代表って社長のってことですよね?
はい。
そのやった人じゃなくて。
別の労協違反とかの場合もですね、実名公表とかあり得るんですが、今回はクリニックということで、ちょっとどの程度の規模かわからないんですけども、
そんなに規模は働いている方が何十人はいないかもしれない規模のクリニックなので、正直私は驚きましたね。
いわゆる法人形態でいうと中小企業みたいな規模のところが実名まで出されてしまって。
これは正直驚きまして、実名公表されてしまう場合はですね、一般消費者の方を相手にする場合は、
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インターネットとかテレビとかラジオで報道された場合、打撃たるや相当なものがあって、それだけでも倒産しかねない。
罰則の金額を超えた世界で一番怖い信用信頼を潰されるというか、潰されるという言い方はおかしいでしょうけど罰則なんでね。
一番きついですね。一般の方相手にビジネスをしている場合は一番きついと思いますけども、
今回、どちらかというと中小規模のクリニックの名前と院長先生の名前を公表していると。
内容も結構詳細に公表していますので、内容もちょっと不名誉な内容。
今日はちょっと内容は取り上げませんが、不名誉な内容ですね。これが事実であるとすれば。
これはマダハロをされた方にとっては?
された方ももちろんそうですけども、した方も。当時はこれは全然自分が正しいと思っていたのかもしれないですけども、
今こうやってその報道の内容を見ると、眉をひとめるような内容になってますね。正直。
そうすると一つ、実名公表されてしまったことは驚きだけど、されてもしょうがないような実態はあったかなっていうのはある?
おそらく厚生労働省が初めてのケースでいい加減な事実公表するとは思えませんので、かなり事実関係を固めた上で公表しているのかなと思いますね。
これっていうのは社員さんと経営者の間で何かしらの裁判とか訴訟とかがあった上で、今に至っているっていう感じなんですかね?
これがですね非常に特殊で、内容はあまりお伝えはしないようにはしたいんですが、
要するに事業主さんがですね開き直っちゃったんですね。何が悪いんだと。
何が悪いんだと。俺というかちょっと男性か女性かわかりませんけど、私のやってることが何がおかしいんだと。
こういう法律守るつもりはないと。こう発言してですね、行政の勧告ですね。厚生労働省大臣の名前による勧告が7月にあったんですが、
これは従わなかったんですね。ですので普通の事業主さんはですね、こういう行政の調査などが入った時、聞き取りがあった場合は
人間はやっぱり弱い存在ですので、いや言ってませんと。正直言った言わないになると行政も認定できないことが多いんですね。
私そんなこと言ってなくて元気に働いてもらいたいと思ってますよ。職場復帰してもらって構いませんよと言われると、
そこでおしまいですね、行政としては。裁判の場合は白黒もしくは結論を出さないといけないので、ちょっと行政とは違いますけど、
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行政は裁判所ではありませんので、そこまで突き詰めてはやらないんですよね。
今回は本当に事業主さんが何が悪いんだと開き直ったことがちょっと理由になってますね。
行政からの指導を無視して、自立認定を自分で自ら認めちゃったので、今回たまたま公表には至ったけれども、
中小の相手にしてもそこまでするっていう事態は事実です。
現在安倍政権はですね、毎年内閣が変わることじゃなくて、毎年ですね、厚生労働省は
労働行政運営方針を発表しているんですね。5月、4月、5月かな。私は毎年チェックしているんですが、
今年になって変わったのは、女性の労働力確保、特にこういったマタハラとか、
青原もそうですけれども、女性の社会進出ですね、労働力として何とか確保したいということから、
最大活用したいということからですね、厳しい姿勢で臨むと。そういう文言があるんですね。
それで、厚生労働省がこうやって発表するのも、容赦しないよと。
中小の事業主、中小企業であっても、容赦しないよと、悪質な場合はというメッセージかなと思いますね。
この報道によりますと、委員長先生はもう体調不良により休診中ということですから。
それはそこまでされたらね、できないですよね。
できない。
地域どころか全国にいるふうですもんね。
できないどころかもう、廃業しちゃうんじゃないかという心配になるような内容ですね。
新聞にも出てると思うんですよね、地元の。
インターネットのニュースは見てない人も多いですけど、地元の地方市とか、かなり地域密着だったじゃないですか。
あれに乗ってしまうともう、かなり大変ですよね。
地域密着のビジネスですしね。
特に女性の患者さんとか、休診はもちろん患者さん自体が来なくなるのかなと思って、
いやーもう本気なんだなと、すくずく私は思いましたね。
まあそうですよね。自立として今回そういうのがあったので、今それを踏まえた上での向井さんの国の心と姿勢をある程度感じられているので、そういう考え方だと思うんですけど、
今後少なくとも社長さんたち、経営者たちはこの一件を踏まえて、どういう感じでこのマタハラとかいう問題、あとは女性雇用の活用とか、
労働力の活用あたりを考えていった方がいいという。
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私も中小企業の経営者なので、今も新人弁護士募集してるんですけども、
やはり女性の方が中小企業の場合は優秀な方が来やすいですね。
どちらかというと、大きな事務所大企業とはちょっと違って、女性の方の方が熱心で応募されることも多いし能力的にも高いので、
ただ、結婚して妊娠して出産していく時にブランクが開く可能性があるので、事業主側としては業務に支障が出るというのは怖いんだと思うんですけど、
優秀な人を取るには、もちろん積極的に支援するといって集めた方がいいんじゃないかなと思って、
うちも一人女性弁護士いますし、今後も採用する予定なので、そうしないと昔と同じ感覚で人が集まる時代じゃないので、
中小企業は優秀な方が採用するのであれば、そこを考えないと優秀な人は集まらないでしょうね。
それ自体を国が推進しているように、向井さんとしても国の工作に合わせて皆さんも動いたほうがいいだろうなという感じですかね。
もう若者は貴重品の時代なので、中小企業は自分で工夫しないと来てもらうように工夫しないともう来ないですからね。
医療業界も大変だと思いますよ。
特に医療業界って先生以外のところは女性がかなり進出しているというか、支えている部分も大きいですし。
女性の職員から反感を買って、おかしくなっている病院法人は、
そうですね。
あまりこれ以上しゃべりませんけど。
委員長先生とか私もそうですけど、小さな組織の経営者になると見えなくなるんですよ。
分からなくなるので、この点は今後は昔の感覚は一切通用しないというか、と思ったほうがいいと思いますけどね。
より保護に関しては意識しながら。
もう政府も全く今までとは態度が違うと。
裁判所もそうですけど、こっちの方は怖いですよね。
この事実一つ見る限り、開き直ることの恐ろしさは事実として浮き彫りになっちゃうって言ってますからね。
どうしてここまで委員長先生がこだわったのか分からないんですが、今後の国の姿勢がよく分かる報道でした。
分かりました。今回の指名公表制度、しっかり皆さんも意識して一度見ていただけたらなと思います。
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本日もありがとうございました。