1. 向井蘭の『社長は労働法をこう使え!』
  2. 第525回 最低賃金が6%アップ!..
2025-08-29 15:36

第525回 最低賃金が6%アップ!中小企業が直面する現実とは?

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▼番組の概要

最低賃金全国平均1,118円/時給1,000円超え時代の衝撃/6%賃上げの余波/中小企業淘汰のシナリオ/賃上げと値上げ/労基法を守れという静かな要求/社員の不満が変化する/政府の意図を読み解く

サマリー

最低賃金が全国平均で6%アップし、1,118円に引き上げられることが発表されました。このことにより、中小企業は人件費の増加や経営の圧迫が予想され、雇用やインフレにも影響を及ぼす可能性があります。第525回では、この最低賃金の引き上げが中小企業に与える影響について議論されており、賃上げ要求が高まる中で企業が直面する現実に焦点を当てています。

最低賃金の引き上げ
こんにちは、遠藤嘉月です。向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、ということでね、今日も行きたいと思いますけれども、
今日は向井先生からのね、ちょっと時事的な情報をね、持ってきてくださっております。
そうですね。あの最低賃金がですね、現在8月なんですけども、最近あの審議会がですね、
全国平均を63円引き上げて1,118円とする目安を答申した。
全国どこもかしこも1,000円を超えるという日がついにね、来るということですよね。
そうなんですね。あのそうなんです。最低でも、どの都道府県でも1,000円を超えると。
6%が目安。去年は5%だったんですけど、6%が目安ということになりました。
金額でいうとピンと来なかったですけど、6%と言われるとすごい上がりますね。
すごい。経済成長してる国だったら、あの分かるんですけど、あの低成長の国なんで、6%ってすさまじい金額。
すさまじいですよね。
すさまじいです。
まあそんな中で、こういうことですけれども。
はい。
今日はどんな最賃について。
そうですね。これが与える影響ですね。この急激な。
賃上げに。
賃上げが与える影響について述べたいと思います。
ほうほうほう。与える影響。意外と想像できませんけど。
まあでも結構言われてますよね。プラスもマイナスもあるよっていうのが出てて。
プラスでいきますと当然あの賃金が上がる人が増える。
はい。
増えます。
そうですね。
はい。アルバイトの方なんかは上がる方も増える。パートアルバイトの方は増えると思いますね。
賃金が増えれば物が売れたりお金を使ったりする可能性が高くなると。
はい。消費行動につながると。
あとは人件費が増加するので会社は効率化、自動化、EX化を進めるようになる。
生産性の向上を図るしかないと。
というメリットが大体この3つかなと思いますね。
デメリットはやはり一番出てくるのは企業の経営の圧迫。
人件費高騰。
人件費高騰ですね。特に中小企業、小規模事業者については人件費が増加してこの負担を吸収できない場合経営が悪化するということになるかと思いますね。
はいはいはい。
あとは物価上昇、インフレが起きる。人件費の増加分を物価に転換、サービス価格や商品に転換するのでインフレが起きると。
値上げにつながっていくということですかね。
そうですね。
どこまで値上げできるかというのは企業の次第ですよね。
はい。
あとは雇用への悪影響。賃金が上がって人件費が増えるので新規採用を抑制したり、場合によっては従業員辞めてもらったりすることが増えると。
労働者の期待
雇用維持ができなかったり採用ができないと。
あとは労働時間を短縮して。
なるほど。全体の賃金を下げようとする。
下げようとしているということになります。
あとは国際競争力の低下と言われていますね。
なるほど。この辺は生産性を上げられるかどうかの勝負ということですね。
良い悪いというよりもプラスとマイナス、メリットとデメリットがあってありますということで。
これはやっぱりもう本当に中小企業を奮いに落とそうとしているって感じがしますね。
そっち行くですか。これから向かい段の考察ですね。
もともとそれは政府も言ってはきてるんですけど、ここまで来るともうついてこれない中小企業はもういいやっていう。
廃業してくださいっていうことでしょうね。
なるほど。トータの世界にどんどん加速して入っていく。
あとはインフレを意図的に引き起こそうとしているとしか思えないですね。
借金が多いじゃないですか。日本って。国際発行残高が1000兆円超えてますので。
インフレをして日本円の価格が下がると借金がめべりすると言われています。
なのでインフレを起こして借金を圧縮しようとしてるんじゃないかなという面もあります。
あとは税収が実は増えていて、増えてるんですよね。
この参院選で散々その辺の話がありましたね。
インフレ、最賃上げてインフレを起こして財政も健全化して、
あとやっぱり僕も自分の事務所は4人ぐらいかな5、6人ぐらいしかいないときからやってますけども、
事務所最初は書員として入って、今20数名ですけど、
明らかに一人当たりの生産性上がってますね。
それは何?AI的な話?
要はできることが増えるわけですよね。
成長してるって意味ですか?
成長してるってか規模が大きいと人も、
なるほどそっちですね。
お金も物も仕事も集まりやすくなるんですよ。
希望の経済が働いてより生産性が上がってるという方に働いてるのが明らかに書員増えて起きておる。
そうですね。何を言いたいかというと、
生産性は上がってるんですよ。
昔、うちの事務所が小さい時に比べて上がっていましてですね。
それは向井先生たちの経営努力もあってっていうのも当然そうですけど。
努力もしてますけど、
弁護士業界って一人でやるミニマム経営を好きっていう先生多いんですよ。
人も雇わずっていう先生多くて、それはそれでいいんですけど、
生産性でいくと大規模事務所にはなかなか勝てないかなと。
特殊な一人で価格の売り上げ上げて全然人雇わないって先生もいるんですけど、
全体で言ったら全然生産性違いますね。
ビジネスの観点で言ったらそうなりますよね。
ちょっとあまりに特殊なニッチのところで一人勝ちしてるような感じだとまた別なんでしょうけどね。
そうですね。
なので何が言いたいかというと、
賃金もあげてサービス価格もあげれないと淘汰されるっていう時代が来てるってことですね。
そうですよね。
賃金を国として底上げにしに来てるんで、必然的に値上げにも入っていけないと。
先ほどね、向井先生おっしゃられたように、淘汰の世界に入ると。
これはずっと昔から言っては来てるとこなんですけど、それプラスちょっと申し上げると、
例えばそんなに高い給料望んでる人ばっかじゃないんですよね。
それはアルバイトに限らず?
限らず、諦めてるわけですよ。
まあこんなもんだろうな。
そういう意味ね。
そんな2倍3倍なんてそこまで働きたくもないしと。
で、今求められてるのは、最低限労基法を守れっていうことかなっていう気がしますね。
労働者側の立場になったらどうですか?
そう、だから賃上げを要求するってよりは、労基法通りの休みを最低限取らせろとか。
なるほどね、より良くではなくて、最低限保障しろと。
1分単位でちゃんと給料払いとか、朝礼の分のお金払いとか細かいんですけど、
要するに、賃上げの圧力が労基法守れって圧力に切り替わる気がします。
あー、なるほど。
要するにそんな大して賃上げしないんだったらせめてそれは守ってよみたいな。
実際そういう相談が多いです。
あ、そうなんですか。
うん、1分単位でお金払ってくれって突然新入社員から言われて、実はウチ払ってませんみたいな。
給料上げろとは言わないから、1分単位で払ってと。
100人いて3年間計算すると1000万超えますとか。
意外とインパクトがよく、そうですよね掛け算なんででかいですね。
でかいんですよ。
最低賃金の影響
そういう相談が結構今年になって増えてきて。
へー、そうなんだ。
平たく言うとおっしゃられてるように、要は最低限の遵守を要求してくれるっていう方向ってことですね。
要するに、当然賃上げしたらいいけど、できないだろうなこの会社みたいに、まあわかるわけですよ。
うん、わかる。
そうすると、最低限守るものを守ってくれっていう、そっちに切り替わってる気がします。
へー、足元も見ていて、見ながらこの勝負してくるってことですね。
だから、この最賃の引き上げと表記法遵守って全く関係ないように思うんですけど、僕は関係あると思ってまして。
要は、もうそんなに引き上がるのは諦めてるし期待してないけど、っていう気持ちが動機法守れみたいな。
あー、最低でもっていう方にエネルギーとして出ちゃうんじゃないかと。実際出てるってことですね。
なんで休みが取れないとか、1分単位で払えるとか、あと残って仕事してんのになんで残業つけれないんだとか、そっちに切り替わってる気がします。
まあでもあれですね、今聞いてて感じましたが、要は根っこにある不満不平みたいなものが形を変えて表出するということですね。
昔だったらストライキー、50年来たりしたと思うんですけど、そんなの今起きなくて、辞める人はさっさと辞めちゃうわけです。
若い人、仕事ができる、転職できる。そうじゃない人は諦めてるんだけど、せめて守ってみたいな話がいろんなとこから聞こえるようになってきて、
で、手を挙げて言ってくる人が増えるんじゃないかと思うんです。
なるほど。実際にそういう現場を見ながら、起きてますよっていうのも含めて今日お伝えいただいたという。
賃上げの要求
そうですね、はい。
先生最後に一個確認聞きたいんですけど、6%の賃上げって最低賃金がじゃないですか。
はいはい。
今のお話はアルバイトに限らず、いわゆる一般社員の方々もそういった要求してくるだろうという想定だと思うんですけど、
全体としては6%最低賃金上げたということは、全体社員の給与も6%の賃上げを望むっていうのが、流れとしては起きないですかね、これって。
いや、起きます起きます。
6%の近くの賃上げにつながりそうなのは、新卒かそれに近い20代の人ですね。
上がると思います。
ほう。
要は、新卒初任給って結構最低賃金と連動してまして、
今急激に上がりましたけど、やっぱり最低賃金急激に上がっている時期と被ってまして、
ああ、言われていれば。
僕は連動していると思うんですよね。
なるほどね。
そうすると、初任給また上がるんじゃないかなっていう。
そういうことですか。ただ前もお話した通り構造上大規模というのは、上の世代のやつを削って下に持ってくる形でできてるけど。
できちゃうわけです。それなんでかと言うと、僕みたいな中高年が舐められてるからですね。
要するにどうせ転職できないだろうと。
でも、だとするならあれですよね。よりまた中小企業の方が採用難になってくるっていう流れがどんどん加速するかも。
なります。もちろん新卒なんて、うちもそうですけど大変で、
中等もどんどん20代30代の中等の人が値上がりしてるから。
新卒が40万台とか出始めると、もう下手したら新卒の差が2倍3倍の世界ですもんね。
そうですね。本当もうそういう世界になってきてますね。
ということですね。この賃上げたった63円の引上げっていうところは、実はこれほどの影響があるんだぞというところをお伝えいただきましたので、
ぜひ皆様も大きな問題だとして捉えていただきながら、ぜひそれぞれ考えていただけたらと思います。
終わりましょう。向井先生、ありがとうございました。
はい、ありがとうございました。
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