1. 向井蘭の『社長は労働法をこう使え!』
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2021-04-09 15:14

第296回「質問:「一人親方」の実態は雇用契約ではないのか?」

第296回「質問:「一人親方」の実態は雇用契約ではないのか?」弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。

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向井蘭の社長は労働法をこう使え
法律の下で展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは
弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って
経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さあ、今日もですね、経営者の方からご質問いただいておりまして
社労士の先生ですね、来ております。
早速質問に行きたいと思いますが、よろしいでしょうか。
はい。
行きましょう。
はい。
向井先生、遠藤さん、いつも楽しく勉強になる配信を誠にありがとうございます。
第285回質問の普通解雇、有志解雇、懲戒解雇の法的な違いは
では、基本的なことから実務上の話までご説明いただき、誠にありがとうございました。
ということは、ご質問いただいた方ですね。
そうですね。
さて、今回の質問をさせていただきます。
向井先生の著書、改定版、書式と就業規則はこう使え、を購入し勉強しているところです。
そこで、第1部第1章の業務委託契約に関して2点質問がございます。
はい。
まず、業務委託契約書の中で時間的な拘束を受けないことという文言が記載されていますが、
実際は時間の拘束がある業務委託の場合が多いと考えています。
例えば、新聞配達の場合、時間内に配り終われば問題ないと思いますが、
その時間帯が狭く、時間的な拘束がないとは言い難い状況かと思います。
建設業では、現場が稼働する時間帯に応じて、受託業務を行うことになります。
本来は、その時間帯のどこかで自由に働く時間を選ぶことができればいいのですが、
朝礼、週礼、休憩時間が決まっている現場もあるため、
完全に拘束されているというのが実態です。
拘束時間だけでは、労働制がゼロになることはないと考えているのですが、
目安としてどのくらいの幅が必要とお考えでしょうか。
2つ目は、例に挙げました建築業などで、成果報酬ではなく、
1日いくらといった形での受け容をしている1人親方に関してです。
時間は縛られている上に、支払いが日当制、
さらに資材なども提供という1人親方は、
偽装1人親方として見られても仕方がない状況かと考えています。
この状況を、真っ当な受け容とするためには、
どういった改善を行うべきなのでしょうか。
ということですね。
ありがとうございます。新しい本を買っていただきまして。
これ質問としては、全く違う質問という認識をしちゃったんですけど、
関連性高いですか?
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関連性高いですね。
そうなんですね。
はい、高いです。
じゃあまず、業務委託契約書の話からいきますか。
これはね、ズバリその通りで、
実は時間的拘束を避けられない仕事っていっぱいありまして、
例えば僕、公園で行くじゃないですか。
今リモート公園も多いですけど、現場に行くこともあって、
じゃああれ、時間が決まってるから雇用かって言ったら、
雇用なわけないですよね。
4時から6時まで喋ってくださいって言われて、
じゃあ雇用契約結ぶかって言ったら、そんなわけないですよね。
業務委託契約結びますよね。
だから、時間が決まってるから雇用かって言ったら、
それはないですね。
特に建設現場とか、安全管理があるから、
現場の防犯上の問題もあって、
何時でも勝手に来ていいってわけにはいかないですよね。
他の人と連動して働きますから、
合わせないといけないですよね。
1人だけ勝手に来て、1人親方として勝手に来て、
仕事が終わるなんてことはないから。
となると、集合時間とか、体操を始める時間とか、
あるのは、それはもうやむを得ないと思うんですね。
ですので、建設業は何時から現場が始まるから決まってるから、
だから労働者なんだってことはないですね。
問題は、仕事の中身を独立した立場で、
自分で決めれるかと。
自分の裁量でやれるかってことなんで。
僕も建設現場で働いたことあるんですよ。
バイト。
大学生の時。
イメージわからないですけど。
きつかった。
今でも覚えてますけど、
マンション作ってたんですね。
マンションで作ってる時に、当然排気物出るじゃないですか。
いろいろ出るんですよ。
コクリートのかけらみたいなやつとか。
いっぱい出るんですけど、
それを職人の人が一生懸命仕事してるじゃないですか。
そこで拾っていって、
まとめて捨てるってやつなんですけど、
どう考えても僕の雇用契約ですよね。
やるない要望決まってるし、
全然裁量なんかないし。
だけど職人の人も裁量はないんですけど、
持ち場があって、
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自分のやること決まってるんですよ。
その範囲で動いてるんで。
同じ現場で働いてても全然違いますよね。
時間が決まってるから、
雇用かって言ったらそんなことはないですね。
なのでおっしゃる通り、
仕事内容をある程度裁量をもって仕事ができるかってことでしょうね。
この方のお言葉借りますと、
実態は完全に拘束されているというのが実態であると。
実態はそうでしょうね。
だとしても、
時間じゃなくて、
やることを自分の裁量でできていると、
そこは業務委託っていう解釈でできると。
そうですね。
一人親方自体がグレーな制度ですよ、かなり。
かなりグレーな制度。
1日あたりいくらっていうのはおかしいんじゃないかって言ったら、
その通りで、
得人だったら、
出来高性、不愛性であるべきなんですよ。
なんだけど、
結局、
グレーな仕事なんですよね。
例えば、雨降ったり、
天候が悪いと仕事が中止になるじゃないですか。
あと、突然仕事が増えたりなくなったりするじゃないですか。
雇えないんですよね、現場の人全員を。
なので、一人親方っていう名前つけて、
フリーランスでという形にして、
昭和の時代から働いてきてもらったっていうのが現実で、
実際は怪しいですよ。
一人親方って言ったって、
雇用に近いような人が山ほどいます。
特に、
例えばですね、技能があって、
周りからも一目置かれているような方だったら、
問題ないんだけど、
対してそんなに技能ないし経験ないんだけども、
一人親方にならざるを得なくなった人は、
実際、雇用に近いですよ。
偉い親方の言うことを聞いて、
流れ作業で仕事をやるだけですから、
それはもう偽装一人親方なんだけど、
誰もそこは突っ込まないんです。
突っ込んじゃいけないところなんです。
現場的にはまず突っ込めないですよね。
現場的にはお互いのために突っ込まないし、
司法も一人親方だけは逃げ越しですよね。
労働組合も突っ込まないんだよ。
なぜかというと、
一人親方の健康保険組合とかあって、
そこは労働組合と繋がったりしてるんですね。
健康組合っていうのかな。
事務組合っていうのかな。
だから、一人親方っていうのは、
すごい政治的な利害関係が絡む複雑な、
名称でして、
もう2021年になるんですけども、
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誰も突っ込まないっていう、
不思議な存在です。
なるほどですね。
偽装受け負いの時も、
一人親方は誰も突っ込まなかったんですよ。
今から10年前に朝日新聞とかがキャンペーンして、
偽装受け負いキャンペーンあったんです。
偽装受け負いってものすごいメディアで出てた時期。
出てましたね。
あれ一人親方誰も言わなかったからね。
おかしいよね。
一人親方は別概念なんですね。
何かわかんないけど、
何か言わない、わかんないけど言っちゃダメみたいな雰囲気なんですよ。
僕個人は疑問に思ってますよ。
一人親方ってこれ本当なの?って。
単なる事実上の雇用契約じゃないの?
日雇いの?って思いますけどね。
なるほどね。
真っ当な受け負いの以前の問題で、
雇用なんじゃないの?っていうところですね。
誰も言わないから、
ご質問者の方の指摘はその通りなんですよ。
僕もそう思うから。
だけど、政治的にも誰も言わないんだね。
不思議な労働者側と会社側と、
一人親方側の利害が一致するんで、
微妙なところでバランス取れて、
誰にも言わないんだよ、この戦後何十年間。
正当な法的解釈が通じない範囲ってことですね。
立ち入らないんですよ、ここのエリアには。
立ち入っちゃいけないエリアなんですね。
これが何で問題になるかというと、
労災の時です。
労災の時に保険が出るんですね。
一人親方保険があるから入ってるんですよ。
特別加入して保険入るんですけど、
足りないんですよ、人が亡くなっちゃうと。
保険では。
働き盛りの一人親方だと。
皆さん結構高いんですよ、今建設業の一人親方の人って。
結構もらってるんですね。
だから30代40代で事故で死んじゃうと、
数千万ぐらいいっちゃうんですね。
お子さんいたりすると。
足りないんですよ。
労災保険。
足りなくて訴訟になったりしてるんですけど、
裁判官もビビってますもんね、なんか知らんけどね。
一人親方の主要者責任みたいなね。
一人親方も上下関係微妙にあるんですよ。
やたら僕一人親方に語ってますけど。
一人親方同士でどうですか?
もちろん。
支持する親方がいるのよ、やっぱり。
実際仕事を取ってきたりする親方もいるわけですよ。
仲間は一応対等の建前は取ってるけど、
実際仕事って特定の人に集まるじゃないですか、
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どこの業界も。
その人がリーダー閣なんですよ。
いるんですね。
イメージはきますよね。
その人の指示で現場で死んじゃったりした時に、
遺族がその人を訴えたりするわけですよね。
一人親方のリーダー閣。
それで揉めたりするんですけど、
2月末の岡先生のニュースレーターで、
たまたまその事件が書いてあるんですけど、
リーダー閣の一人親方の責任はなかったことになってるんですよ。
本来雇用関係だと?
もうダメ、逃げられない。
なんだけど、
一人親方同士だし、
上下関係、指揮命令関係ないって言って、
遺族側の請求を認められなかったんですよ。
へー。
でもどうなんだろうって、僕なんか思うんだけど、
裁判所も、
一人親方だけ特別に感じですね。
でも、このご質問者の方のご指摘は傍観だな。
なんでこれがずっと放置されてるのかななんて、
会社側だけで思いますね。
なるほどですね。
一人親方についてここまで現場目線でしゃべれるとは思わなかったので、
びっくりの回答でしたが、非常に分かりやすくご解説いただきましたが、
法的にこうですって答えではなく、
業界的にこうなんです。
理屈で考えるとご質問者に僕も同感なんだけど、
これがよく分からないんだけど、放置されたままです。
ちなみにニュースレターって話がありましたけど、
向井先生と柿翼のニュースレターってどうやって手に入るんですか?
ホームページに行くとニュースレター登録ってバナーがあるんで、
メルマガってことですか?
メルマガです。
メルマガのニュースレターがあるんですね。
実は結構購入者も増えてて、
無料ですので、
この方はすでに購読されてそうな感じはしますけれども。
ホームページのトップページの一番下にあるんで、
ちょっと分かりづらいんですけど、
ニュースレーター登録、メルマガ登録ってバナーがある。
今の感じですとタイムリーな有力情報ありそうなので、
ぜひ興味ある方は登録してください。
よろしくお願いします。
本日もありがとうございました。
ありがとうございました。
15:03
次回のご応募お待ちしております。
15:14

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