プロレスラーと社会保険
こんにちは、遠藤嘉杉です。向井蘭の社長は労働法をこう使え。 向井先生、よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いいたします。
さあ、ということで、どうぞ行きたいと思いますけれども、今日はですね、早速質問行きたいなと思うんですが、
はい。
大変マニアックな、今までに前例のない角度からの質問をいただいております。
そうですね、いいね。
はい。
ありがとうございます。
早速ご紹介させてください。
ペンネーム、ユッキーさんからいただいております。
はい。
いつも楽しく拝聴させていただいております。
最近話題のネットフリックス、「極悪女王」見ました?
まだ見てないんですよね。
私も見てないかな。
見ようと思ってます。
極悪女王で、プロレス団体といった格闘技やプロスポーツ、映画のスタントマンなどは、
労働安全衛生法等の労働法から見た場合、安全配慮義務など何かしらの大きな制約を受けるような気がするのですが、
実際のところはどうなんでしょうか?
ゴンドラでの校舎からの派手な入場シーン、
狂気攻撃や爆薬からの流血、
試合での怪我を起因とする死亡事故もあるでしょうし、
素朴な疑問として思うことが多々あります。
また、全国案外の工業である点から推測すると、
社会保険的にはサーカスと同じように、
適用除外要件の事業所の所在地が一定しない事業に雇用されるものとなるのでしょうか?
このような疑問があり、質問させていただきました。よろしくお願いいたします。
労働法の適用外
ということでいただきました。
500回近い回数重ねておりますが、初めての切り口ですよ。
ですね。ありがとうございます。
どうなんですか?
私ももちろんわからないので調べたんですが、
現時点ではプロレスラーは、
社会保険、雇用保険、労働保険には加入してないみたいですね。
できないかははっきり書いてなかったんですけど、
少なくとも加入していないレスラーがほとんどだというのは間違いなくて、
国民健康保険を使って怪我の治療をしていて、
団体によっては自己負担の治療費を団体が負担してあげると。
それ以外の障害保険とか生命保険は自分でかけると。
こういう仕組みになってますね。
民間保険も基本的な概念で言うと、
平等性みたいなことになると職業的に入りにくそうだったりしそうですよね。
いくつか記事を見たんですけど、
障害保険はかなり難しいらしいです。
そうですよね。障害するの前提みたいな職業ですもんね。
生命保険は各保険会社の方針によって違ってて、
入れるは入れるらしいです。
生命保険は入れるんですね。
生命保険は入れて、
ただ、やっぱり条件保険料高くなるんでしょうね。
そのあたりは民間の保険の方を呼んでお話したいぐらいの話ですけど。
でもこれ、そもそもの社会保険の前に、
基本的に個人事業主ですよね。
そう、個人事業主なんですよ。
だから、個人事業主なんで社会保険適用されないので、
奥歩でやってるんだと思うんですよね。
こんなので当然、雇用保険も労災保険も、
除外というか、そもそも入れないんですよね。
そうですね。
あとご質問にあった労働安全政法の観点から、
何か配慮すべきなんじゃないか、みたいなことなんですけど。
これも労働者じゃないから、基本的に労働安全政法は適用されなくって、
一人親方とか建設業の特定の分野の個人事業主には、
安全配慮の義務が課されるんですけど、
プロレスラーはおそらく適用ならない。
これちょっとついていけないんですけど、
もし仮に適用されるかもしれないみたいな話だと、
どういったものが守られるって話になり得る?
例えば、労働安全政法だと細かくですね、
転落しちゃうと死んじゃう場合が多いから、
命綱きちんとつけろとか、
あとマンホールみたいな穴があるって、
そこに落ちて死ぬ人もいるんで、
穴を囲うものを用意しろとか、
いろいろ過去の事項の経験に照らして、
やらないといけないことは決まってるんですよ。
義務があるわけですね。
義務がある。
それを守らないと、
場合によっては刑事罰が事業主とか工事やる側に課せられるんですけど、
それ、例えば、
プロレスラーの金網デスマッチとか、
あの電流爆発。
ほんとですね。
大人多発死的な。
我々はね、そのイメージが強いですよね。
あれ、危険だからいいわけですよね。
工業としてね。
あれに安全防護策をめぐらせてますと。
ピリッとしかしないとかね。
電流は何ボルトに抑えてますとか。
それが発表されると、
あれ?みたいな。
確かに。
おそらく適応されないですね。
まあそうですよね。
でも面白いなと思ったのは、
昔のジャイアントババさんの時代の全日本プロレスは、
昭和の時代は、
破壊保険かけてたらしいですよ。
何十年間かわからないけど。
団体の社員だったってことですか?
そう、団体の社員にババさんの方針で、
ババさんご夫婦かな?
方針で、
みんな社員扱いにしてあげて、
破壊保険かけてたんですよ、
という記事がありました。
団体の方針としてメンバーたちを
雇用契約にすると、
突然的に社会保険管理になると。
何の話ですかね。
大相撲は社会保険加入してるんですよ。
聞いたことありますよね。
労働保険。
それぞれの部屋の社員ってことですね。
部屋の社員じゃなくて、
相撲協会の社員。
相撲協会の社員なのか。
そうかそうか。
これご質問あったんですけど、
サーカスは適用除外で、
事業所の所在地が一定しない事業に
雇用されるものってあるんですけど、
相撲も怪しいじゃないですか。
怪しい。
だって巡業してますよ。
そうですね、全国ね。
2ヶ月に1回の場所、本場所以外も
地方巡業多いんですよ。
なんだけど、おそらく部屋があるじゃないですか。
なんとか部屋って。
あそこで1年の半分以上は練習するから、
まあ認められたんでしょうね。
でも今のそういえば話って、
協会の社員っていう立場に居ながら
実質部屋に所属してるのって、
なんか指揮命令系でおかしくないですか?
いや、だから支店みたいな感じなんですね。
ちゃんとなってるんですね。
大島部屋とか双子山部屋っていうのが、
相撲協会って会社の支店みたいに。
あ、協会にぶら下がってる形で
存在してるのが部屋になるんですか。
部屋っていう法人があるわけじゃなく、
支店ってことなんですね。
親方の雇用契約なんですよ。
とこってことか。
市社長みたいな。
総市。管理監督者。
なるほど。
なんというマニアックな質問をいただいたんですかね。
なので、
プロレスラーも入ろうと思えば入れると思うんですよ。
頑張れば。
だけどやっぱり今のプロレスラーって
自分でYouTubeやったり、
グッズ販売したり、
結構権利関係、
複雑なんですよ。
昔と違って。
ほら、団体が用意した試合ですよ。
全部ね、権利は持ってる。
今人気のレスラーは
自分のグッズ、Tシャツ、
SNSで販売したりしてるから。
だからもう完全に個人利用主ですよね。
本当ですね。
だから合わないんでしょうね、社会保険が。
そういう意味で必然的に、
時代の流れも含め、
加入してないっていう話になるので、
適用除外は当然になっちゃうと。
個人事業主としての現状
スポーツっていう切り口も書かれておりましたけど、
そうなると実業団みたいな社員さんとして
やってる方々は当然、
社会保険は思いっきり適用されてますけど、
プロ野球とかみたいな
各個人事業主の人たちっていうのが
適用されないっていう、
普通の話ですけど、そうなるわけですかね。
普通の話ですよね。
なので、結構かわいそうですよ。
プロレスで、
阪神、
脊髄損傷して、
ずっと車椅子とか、
寝たきりになっちゃったレスラーとか
有名な方がいるんですけど、
もう本当に悲惨ですよ。
そうか。
社会的な保障がない
状態で
引退してっていう形になるんですもんね。
そう、団体も保障しないです。
てかできないんですよね、環境的に。
そうか、そう言われると。
そうですよね。
すごく
話し出すと面白い角度の質問ですけども、
集約する場所はどこに向かうんだろうという感じですね。
だからなんか、
今のレスラーは
自分でいろいろ考えて契約して
リスクヘッジしてるって
記事に書いてました。
確定教室年金も入ったり
あと
自分で会社作って
厚生年金入ることも
可能ですから。
だからそれで
労災保険入ったらどうなんだろうな
無理かな。
そこはちょっと私分かんないんだけど
自己責任で
やるしかないですよね。
はい。
ということです。
でもどんどん流れとしてはね
労働法の
番組をやっているけれども
一方で
個人事業主として
やっていくっていう
フリーランスみたいな方々もどんどん増えていっている中で言うと
やっぱり自己責任
が問われている
とも言えるんですかね。
まあ
というところで
今日の質問は非常に勉強になりましたので
また
遠慮せずあらゆる格好でご質問いただけたらと
思っております。
ということで深井先生終わりましょう。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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