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向井蘭の社長は労働法をこう使え
法律の下で展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは
弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って
経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井先生よろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
さて、いきますか。
はい、お願いします。
じゃあ今日のご質問を早速ご紹介したいと思います。
今日のご質問は、ITコンサルタント技術職の25歳の男性からご質問いただいております。
はい。
向井先生、遠藤さんいつもポッドキャストを楽しく聞かせていただいております。
早速質問です。
外資系企業で多いイメージのPIP業務改善計画による従業員指導について教えていただけないでしょうか。
最近ネットニュースで、某大手通販サイトを運営する外資系企業の社員が不当に降格されたとして、会社に遺写料を求めるという記事を読みました。
記事によると、男性はPIPの対象になっており、課題を達成したものの、上司から難癖をつけられたと発言しているようです。
本来PIPは本人の業務改善や能力の開発・向上などを目的としたコーチングプログラムであると思います。
これが退職干渉の手段のように、使用されるケースは外資ではあるあるなのでしょうか。
また、経営者サイドに立ってPIPをトラブルなく効果的に実施するための注意事項などあれば教えてください。
これもググったらすぐ出てくるニュースですよね。
超有名な超大企業ですね。
通販というか、外資ですね。
PIPというのは外資でよく使う言葉で、パフォーマンスインプルーブメントプログラムです。
効率的改善プログラム。個人の。
ベンチャーもあるんですか?
ベンチャー、マザーズ上場系のイメージ。明確に出てるの見たことありますね。
経営者が普通にPIP使おうみたいな話してましたけど。
PPAPじゃなくて?
違います。
日本企業がやってるのは初めて聞いた。
本当ですか?全然聞いたことありません。
そんな中手です。
PIPはその言葉が出てからもう10年以上経つかな。日本でも。
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労働判例とかに出るようになってから。
もう結構長いですよ。
結論から言うと、PIPをやめさせるための手段で使うとアウトになることが多いですね。
実際そういう判例も?
あります。ブルームバーグという、今アメリカの大統領選に出て撤退しましたけれども、
ブルームバーグさんという方が創業した金融系の情報媒体。
ブルームバーグ有名ですよね。
ブルームバーグの記者の方に対するPIP不達成の解雇が争われた事件が有名で、解雇無効になったんですけど、
PIPのプログラム自体が無理がある。達成困難な。
僕も読んでて、これやめさせたいんだろうなって。素人でもわかるんですよ。これは無理でしょっていう。
業務改善の前提というか。
じゃなくて、やめさせたいんだなって。
無理なんだい的な。
やめさせるためにやるとどっかバレるから。
改善してもらうために一緒になって取り組むという場合は、そんな問題は起きてないですよ。
外資企業の広角問題は全然事案はわかりませんから、何とも言えないけど、
一つは外資企業はやめさせようと思ってやってるんではなくて、
形式的にはPIP達成したけど、肝心の本人の行動とか、考え方とかわかりませんけども、
何か会社の人事効果からしたら広角の対象になるような行動があったかもしれないですね。
もう一個は、やめさせようと思ってやったんだけども、意外とできちゃったと。
じゃあこれじゃやめないなと。じゃあ広角しちゃえと。こういう可能性もありますね。
やっぱりバレますからね。
PIPというもの自体はあくまでもパフォーマンスインプログラムなのであくまでパフォーマンス改善ですよね。
業務改善というかパフォーマンスですもんね。
ですので、やめさせるためのものではないんですけど、結果としてリストラの際に使ったりはしていますよね。
そうですね。でも一つの手段が陰陽出ちゃうというか、目的が複数になるの仕方がないところはありますけど。
仕方がないんですよ。仕方がないんで、PIP自体は使って僕はいいと思いますけども、
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実際問題どうなんですか。ご覧になられていて、PIPというものが本当にちゃんとした業務改善という言葉通りの方向で使われているのか、
意外とやっぱり退職勧奨というか、そっちで使われているケースが多いとか。
本来の使われ方が多いですよ。
ちゃんとそうなんですね。
どうしてかというと、外資の場合は自分の仕事の範囲と達成すべき目標が明確に決まっている場合が多いので、
ですからやりやすいんですね。
発動しやすいんですね、このプログラムは。
マーケティングマネージャーとして、こういう業績を達成すべきだったのにできていないと。
だからこれとこれとこれをやって、もう一回チャンスをあげますので、業績を達成してくださいと。
こういうのはやってますからね。
できなかったからすぐクビかっていうと、やめてもらう場合もありますけれども、そうじゃない場合もあります。
これは日本の法律と、PIPってこれ海外の仕組みとして入ってきて、
日本の法律とのミスマッチ、アンマッチみたいなこの辺ってどうなんですか?
法律には別に当然、退職しないんですけど、問題は日本の会社の場合、仕事の範囲が曖昧なんですよね。
あと結果に対する個人の責任が曖昧じゃないですか。
この業績達成できない、この目標達成できなかったら誰が辞めないといけないかとか、
誰が高級になるかなんて曖昧にしてるじゃないですか、全部。
そういう曖昧もことした仕組みの中で、そこだけ欧米流使ってもうまくいかないですよね。
仕事の範囲とか、成果責任とか、プラスの責任もね。
昇格とか大幅ボーナスアップとか、それもないじゃないですか。
純日本的なところにPIPあってもそれはうまくいかないですよね。
外資の場合も明確ですから。
この大手通販会社は、本当日本もの歴史も長いんですけど、
やり方聞いてる限りは純外資ですね。
世界グローバル基準でやってますね。人事制度とかも。
なるほどね。機能するんでしょうね。
機能してると思いますね。
このケース自体が不当かどうかの判断は実際わからないかな。
全然わからないんですけど、やるんだったらそこだけやっても失敗するから、
仕事の範囲とプラスマイナスの責任権限も明確にした上でやらないとダメですよね。
納得しないしね、本人も。
これ日経でクライアントさんとか周りの会社でPIP導入ってあんまりない?
ない。
ないですか。
ない。
そうですよね。
だって決まってませんから、仕事が。
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何よりそこか。
管理職の責任って何なんだって言ったらわからないですよね。
目標はあるけど、じゃあ不達成だからクビになるかってなってる人は見たことないですよね。
怒られるだけでしょ。
確かにね。
でも本当に外資はクビですから。
なるほど。管理職は曖昧として。
その代わり給料ももっともっと高いし、ボーナスも達成したらガーンと上げてくれるから。
だからわかりやすいですよね。
コロナに乗じてですけど、管理職とか今まで何してたんだろう系の人にこんなPIPなんて発動されたら全てバレそうですよね。
バレそうですね。
何もしてねえじゃんあいつらみたいな。
そう。だから今回のコロナウイルス騒動の中でリモートワークとかチャットとかやっていくと会議とか減らしていったり動画でダイレクトにやっていくと
あれって日本の中間管理職っていうのはいるんだろうかと。
本当にそこのね今までメス入れられなかったところに。
今の電通さんとNTTグループは在宅になってますけど相当問題になってると思いますよ。
データ分析すると何をやってんだこの人っていう人出ますから。
そうだよね。
成果物もない、チャットでの発言もない。
要するに法令書を受けるだけの人ってリモートワークの世界ではいなかったものになりますもんね。
いやそうですね。
厳しいよね本当に。
確かに。
結構リストラ加速するんじゃないかなっていう黒字リストラ終わっても想像。
分かりますから今回ので。
そういった場合のリストラ起きそうですけど実際にでもやめ解雇の方に動き切れる。
やっぱり希望退職でしょうね。
45歳以上の希望退職という手を取ってどうですかみたいな。
なるほど。
そろそろっていう。
なるほど希望退職。
日本も一度思いっきりやった時期あるんでノウハウ社内にたまってやりやすいですからね。
たまってますね。
そうですよね。
ちなみに最後にですが今コロナの話出たのでせっかくと思いまして意外とどうなんですか。
私のイメージめちゃくちゃ向井先生相談多かったりするのかなと思ってるんですけど。
というのが在宅扱いどうするんだとか。
ポッドキャストで2回前に質問ありましたけどああいった類の。
ないですね。
ないんですか。
普通の質問は普通に来てますけどコロナ関連は本当にポツポツですね。
殺到してるなんてことはないですね。
ないね。
あ、そうですか。
弁護士に聞かなくたって別にできちゃうから。
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そういうことね。
ただ在宅を拒否する社員とか在宅を強く要求して会社が拒否するとかそういうのはあるかもしれないですけど
今のところ皆さん在宅するぞと言ったら大人しく従ってるし
そういう会社は一応社内にチャットワークだったりリモートで働ける環境がもともとあるから
そんなに混乱してないですよ。
在宅って求められた、社員の方に求められた場合は受けない、認めなきゃいけないものなんですか。
そうですね。
基本そうなんですか。
業務名でできますね。
業務名、士郎じゃなくてあれですよ。
死体在宅にさせてくださいと言われて。
死体って言ったら拒否できる。
拒否できるんですか。
できる。
そうなんだ。
その話ちょいちょい聞きますね。
社員から在宅させてほしいって意見来てどうしようって話はちょこちょこ。
やっぱりやったことないから、やりたいと言われても何していいのかわからないんですよね。
というわけで今日のPIP、教務改善計画の回でしたが、
こういった今っぽい話題の話をいただけると、
それはこれで新鮮で面白いので、ぜひこういった質問をお待ちしております。
というわけで向井先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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