1. 向井蘭の『社長は労働法をこう使え!』
  2. 第48回 特別ゲスト・星野悠樹..
2016-07-07 18:18

第48回 特別ゲスト・星野悠樹氏「最新判例:仕事をまったく与えないことは違法!?」

第48回 特別ゲスト・星野悠樹氏「最新判例:仕事をまったく与えないことは違法!?」
弁護士の向井蘭が、経営者の立場に立って、労働法の基礎だけでなく、ビジネスに関する法律の問題をわかりやすく解説する番組です。
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向井蘭の社長は労働法をこう使え 法律の下で展開されるビジネスの世界
ポッドキャスト社長は労働法をこう使えは、弁護士の向井蘭が経営者の立場に立って、経営者が知っておくべき労働法の基礎だけでなく、
ビジネスに関する法律の問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。向井蘭の社長は労働法をこう使え、向井さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
失礼しました。今日、星野さんが最後にいらっしゃっていただいておりますので、星野さんもよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
というわけで、今日は向井さんからの持ち売り企画、企画じゃないですね。
はい。
一回何か扱いたい事件。
事件。最近ありました、平成27年10月22日判決の広島交際の広島中央労基所長事件と。
社名を言うのはちょっとあまり良くないので、ある地方新聞の子会社の事案と言っていいと思うんですけども、
システム子会社なんですよね。新聞社のシステムの運用保障業務内容としているんですけども、
この原告というか、労災を申請した方はですね、どういう方かというと、
もともとちょっと鬱病で休職をしていた方で、復職をしてですね、
その後データの仕分けとか整理確認とかですね、納品物の仕分けを担当していたと。
ところが、その仕分け整理確認の仕事でも、内部の取引に違反してデータを暗号化せずにですね、
おそらく機密データが入っていると思うんですけど、取引先にデータを渡したり、
クレジット処理、ちょっと僕はよくわからないんですけど、気を使うのでやりたくないと言ったりですね。
あとは、この方がやったかは証明ができてないんですけども、
社内のデータを無断に修正したという出来事があって、この方が主に担当していたデータで、
会社としてはデータ関係の整理確認については任せられないなということで、
次にジョブフローと言って、システムを移行するにあたって今までの業務内容を洗い出すというか、
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そういう作業をやってもらったんですね。
ところが、この作業もちょっと自分は難しくてできないと言って、
反音リンカーですね。
拒否したわけじゃないんだろうけど、ちょうど会社としても手に余るというところがあって、
次は磁気テープですね。
昔は今もそうなんですかね、磁気テープでデータを保管してたんですけど、
昔のデータなんでしょうね。
それの廃棄処理、ハンダゴテで焼いて穴を開けると。
そういう作業をやりなさいと言われたんですけども、
それをサーバールームの中で行ったところ、他の社員がおそらく匂いとか気になったんでしょうね。
じゅうじゅうと焼きますから、ちょっと外でやってくれと言ったんですけど、
その方はやりたくない、外は。苦痛だと。
7月29日の出来事なんで暑かったんでしょうね。
サーバールームはセルシーから一般的に。
7月29日に外はなかなか暑かったですね。
社内で作業も出来ないということになってトラブルになって、
この磁気テープの廃棄処理もやらなくなっちゃったんですよね。
会社はその機関システムルームに入らないでくれという禁止を命令して、
8月7日からマシンルームの清掃を命じたと。
マシンルームの清掃っておそらくそんなにやることないんですよね。すぐ終わっちゃう。
自分が出来る仕事を自分で考えて出してくれないかと会社がお願いしたんですけども、
その内容はあなたは出来ないんじゃないのという内容で結局会社から担当させなかったんですね。
だんだん労働者の方は表情が険しくなってきたんですかね。
今聞いている私も表情が険しくなってきたんですけど。
周りの社員が殺意を感じるとこの人について怖いという報告があってですね。
要するにマシンルームには入れましたからこの段階では。
他の社員があの人ちょっと尋常じゃないんですよと怖いですと。
そういう感想を受けてマシンルームにも入らないでくれないかと。
今までの職場についても入室禁止をしたと。
9月から12月まで全く仕事がない状態が。
何かどこかに座ってたんですかね。
言葉で言うと窓際みたいな感じで。
本当に仕事がない。窓際ってオプションがありますよね。
仕事全くない。
12月から休職。うつ病だったと思うんですよね。
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聞くだけでこっちもちょっと目に行ってしまうような内容なんですけども。
この事案の特徴は
直接の罵倒するとか暴行加えるとかそういうことはないんですよね。
仕事を与えたけどできない。新しい仕事を考えたけどできない。
もしくは本人は嫌だと。
これはできるだろうと思っても周りから苦情が来ると。
結局仕事がなくなっちゃったと。
会社の理屈からすればね。
そういう話ですけども。
仕事を与えないことによってうつになったみたいなことですね。
これ実は労基署が労災申請を受けて最初に判断しましたけども
労災申請認定を認めなかったんですよ。
会社から積極的な心理的負担をかけるような行為がないから。
業務上過重な負荷をかけたとは言えないと。
ところが広島公災については逆転してですね
これは労災であると判断したんですね。
これはほんと珍しいですよ。
大企業で正直言ってよくある事例ですけども
これについて労災だという判断は非常に珍しいですね。
これも裁判所も独特でして
まず最初にジョブフローですね
システム移行に備えてジョブフローの仕事をさせたっていう
これ自体はパワハラじゃないと判断してですね。
次に廃棄準備業務
ハンダごとで焼くっていう
単純作業といえば単純作業ですよね
これもパワハラじゃないと
必要な業務をちゃんと遂行させたと
次に入室禁止ですね
機関システムこれはダメだと
サーバーのってやつですか?
マシンルームと機関システム室があって
機関システム室についての
入室することの禁止のやつですね
これは合理性を欠いた装置
パワハラだと
ということなんですね
そこをですね
要するにそんな入室禁止するまでのことはなかろうと
いじめでしょうとこれはと
何か実機テープ焼くのにちょっとトラブルがあったけども
いじめでしょうということでしょうね
マシンルームの清掃
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これもね清掃なんていじめじゃないかと思うんだけど
これはいじめじゃないと
次マシンルームサーバーが置いてある部屋ですよね
この入室禁止は
これはパワハラだと
心理的負荷を増大させる出来事だと
入室禁止をいずれもパワハラとしてるんですけど
清掃とかテープ焼く行為は
これはパワハラじゃない
しかるべき必要な業務を支持したぐらい
問題は最後の具体的な業務を与えないことですよね
これがパワハラに当たるってことですけども
3ヶ月間仕事のない状態ですね
これはパワハラに当たると話ですね
ここが非常に珍しい
今までなかった事例で
厚生労働省も実は新しいホームページで
課題な業務を与えるのもパワハラだけども
過小評価して
過小業務を与えることもパワハラだったんですよ
仕事を与えないと
自分が会社から必要とされていないという
無力感を与えるものだと
劣等感や持続感を与えるのと同じだと
判断してるんですよね
という事でこれは業務上災害労災に当たると
判断しますね
僕は仕事を与えないのはパワハラに当たる
すごく分かります
でもやっぱり日本の裁判所って
やっぱりなと思うのは
マシンルームの清掃と
ハンダコテで磁気テープを焼く
それは良いんだというところが
やっぱり日本の裁判所だなと思いますよね
これは本来だったらパワハラに当たるかもしれないな
この方のキャリアとかは分からないんですけども
もしですね
もともとSEとかそういった方であれば
屈辱的な行為ですよね
清掃っていったらもしかしたら
アルバイトの学生でもできるかもしれない
だから
世の中で言うパワハラとの
裁判所の線引きがちょっとずれているところがあって
結構単純作業とかは
しょうがないねと認めちゃうんですよね
仕事を与えないというのがパワハラだと
その代わり清掃業だったり
それも単純作業と単純作業ですよね
それ自体は違法ではないということと
仕事を与えないことがパワハラになるというところが
ここの何度も言えないポイントになるわけですよね
要するに解雇できないから
これここの場で行ってしまったら
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困るのかもしれないんですが
読み方にもよるんですけどね
なかなかこの方をどうすればよかったのかと
どういうふうに配置転換すればよかったのかは
なかなか会社も会社でそれなりにどっちまで
努力していたのかなという気もしたんです
これは本当に嫌がらせをわざとしたかというと
そうじゃない
会社なりに努力したんじゃないかなと思うんですけど
こういう結果になってしまって
この場所も答えないですよね
自費テーブル焼かせたらクレームが来て
清掃したら顔が怖いと
殺意を感じる周りの社員がですね
怖いと
周りの社員も心理的負荷がかかってしまうと
どうしたらいいんだと言って
仕事を与えず入室禁止にしちゃったということですよね
どうしたらいいのかこれ
なんでもない
これどうしちゃうのかね
少なくとも仕事を与えないということが
アフライン認定されるということは
されるとして紹介したんですけど
解決方法はあるんですかというと
システム子会社ですからね
仕事そんなにないですよね
基本的には下受けていかというか
そこからの仕事をグループとして受けているわけですよね
そんなにバラエティに富む仕事が
あちこちに社内にあるというわけじゃないから
だから本当に
郵便物扱うとか
そういう仕事になっちゃうんですよね
荷物運ぶとか社内のメール
送るとかあまりない
なんですかね
見つけなさいということなんでしょうね
少なくともこういう事件が起きていると
判決が出たというのは事実ですからね
ちなみに
難しいというのはニュアンスとしても立ってきた中で
この事件を見て今後経営をする上で
何かポイントとなるものがあるんでしょうか
こういう方が
一定割は
骨病に罹患してしまう方がいらっしゃるからね
経営上はメンタルヘルスで
疾患を抱える方がいるというのは
ある程度リスクとして織り込まないといけない時代ですよね
うまく付き合っていくという
時代で
うちはそんな人誰もいませんよという方が
一定数社員に異常ですよね
確かに
一定数いることを前提に考えるしかないし
経営者だってうつ病になる可能性があるわけだから
お互い様というか
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優しい回答ですよね
それはみんなそうですよ
でもこの方もね
殺意を感じるみたいな顔しないでね
仕事してほしかったですね
不幸な
噛み合わない
ものすごい悪意は読んでて感じないんですけど
ご本人は殺意を感じるぐらいの
顔しちゃったんですね
なるほどですね
コミュニケーションが少し落ちてたかな
誰もこういう方って怖くなって
話しかけないしどんどん心閉ざしていくから
悪循環ですよね
全部会社のやること悪い
自分をやめさせようと思っていると
一回その状態になると
マイナスになりますよね
コミュニケーションのすれ違い
いろんな歯車の合わない
ボタンの掛け違いみたいなところで
言うことがあるというのは
一つの事件の挙げとも出てますから
知っておいていくのも
良い情報の一つではないかということで
ご紹介していただきましたが
最後にどうですかって難しそうな
答えをうむかえず話しきれないやつを
どうですかとね
結果だけ見ると
悪いなという印象は
コミュニケーションで
進んでいく過程で
お互い思うものが変化していったと思うんです
多分悪い方法だと思うんですけど
その過程の中で
話し合う機会とかを
制度として設けておくというのも
ありなのかなとは個人的には思ったんですけど
おそらく会社の意図がないよね
それぞれかもしれないですけどね
お互いに
こじれた状態で進めていくと
ここまで発展しちゃうという
リスクではあるでしょうか
何度もそれぞれから出ている
コミュニケーションという
基本的な人間関係のところに
何か最後に申すことはありますか
特にありません
こういった事件もあるということで
ぜひ説明していただけたらと思います
本日もありがとうございました
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18:02
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