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スピーカー 2
二番経営 No.2の悲喜こもごも。この番組では、なかなか表に出ない組織の二番 No.2をテーマに、トップのビジョンの実現の仕方や、この仕事の面白さ・大変さなど、No.2の悲喜こもごもをリスナーの皆さんにお届けします。
スピーカー 1
こんにちは、株式会社オーツー・パートナーズ 取締役の霞谷水礼です。
スピーカー 2
現当社新しい経済編集長の修田れいゆうすけです。
二番経営第54回、今回もトヨタ自動車創業者・豊田喜一郎編の第3回となります。よろしくお願いします。
スピーカー 1
はい、よろしくお願いします。
前回ですね、究極の自動初期と言ってもいいG型自動初期っていうのが、無事完成しましたと。
佐吉さんが大感激していたんですけど、喜一郎さん意外と冷静だったという話がありました。
その自動初期を製造するために、1926年にトヨタ自動初期製作所っていうのが会社としてですね、生まれましたと。
これがトヨタ自動車の母体なんですよっていうのが前回の話だったと思います。
ここからですね、このトヨタ自動初期製作所というのがですね、舞台になって話が進んでいきます。
株式会社トヨタ自動初期製作所なんですけれども、前回ですね、房石とか房植とかでその初期を製作するっていうようなところで、これが本丸でやりたかったところなんですよねっていうような話をしていたと思います。
佐吉さんがやりたい事業がですね、ようやくできるという段になったわけですけれども、これまでのトヨタ房植、布を作る会社でしたと。
今度のトヨタ自動初期製作所っていうのは初期を作る会社。布を作る会社と初期を作る会社。
作るものが違うって話なんですけども、どっちもメーカーといえばメーカー。
布っていうのは糸を紡いで作っていくってところなんですけども、初期っていうのは機械を製造する会社なんですよね。
布を作るっていうところから機械を作っていくっていうのはですね、ありとあらゆることが変わっていきます。
例えば働く人ですけれども、房植会社、トヨタ房植はですね、社員のほとんどが女性なんです。
工場で働くのは織物を動かすのは昔から女性が多かったんですけども、自動初期だとしても女性の婚姻さんの方たちが複数を動かしてますという感じ。
なんで女性主体の会社なんですね。一方、初期製作というのはもともと技術者がたくさんいると。
しかも同じことをするんではなくて、初期っていう複雑な機械ですので、土台を作る人たちですとか、細かい部品を作るとか、動力部分を作る人たちですとか、
その金属そのもの、素材を作るですとか、いろんな技術が集まったものですので、そもそもの働いてる人も違うし、使われる技術も違う。
ただそれがトヨタ・サキチさんが本来やろうと思っていた領域ですので、そこに向かっていくと、その会社が立ち上がったというところなんですけれども、
その新会社とサキチさんがやりたいというところでしたので、新たにサキチさんがトップになるかと思いきやですね、この会社の社長はリサブローさんが勤めます。
リサブローさんこの時42歳。
スピーカー 2
若いな。
スピーカー 1
若いですよね。
それからトヨタ・キイチローさんは代表取締役、常務ということになります。
なので2人代表取締役なんですけども、リサブローさんが社長で、キイチローさんが常務ということになります。
ちなみにサキチさんは当時59歳。
スピーカー 1
これはですね、豊田佐吉さんという発明王っていうのはもう日本中有名でしたので、その発明王念願の自動食器だということで、そのプロダクトの注目具合っていうのもあったんですけども、
実はそれ以上にですね、この爆売れした理由っていうのがあってですね、
この年1926年に改正向上法っていうのが施行されます。
これ何かっていうことですね。
その数年前に日本が国際労働会議っていうところで、女性とか子どもの深夜残業、深夜業務をお前らやらせてるよなと。
絶対そんなのやめろっていうふうに禁止だっていうふうに国際労働会議っていうところで、日本がもうガン詰めされていたんですね。
それを受けて国としては1926年に改正向上法っていうのを施行すると。
夜遅くまで女性、それから子ども、今はね、男性とかそういう性別に限らずそういうのはやっぱり禁止っていう感じにはなってるかもしれないですけども、当時。
先ほど言ったようにですね、暴食の会社っていうのは女性の後員さんが多いって話をしたじゃないですか。
なのでその人たちが深夜まで働くんですね。
なので元々暴食業っていうのは鬼って言われてたらしくてですね。
ひどい労働環境みたいな感じで言われていたんですね。
そういった暴食業にこの改正向上法っていうのが守らなきゃいけない。
夜中まで働いちゃいけないということになりました。
深夜創業やめると生産できなくなっちゃうんで国際競争力も下がる。
会社の経営もうまくいかなくなっちゃうという状況がありましたと。
つまり人に頼れなくなっちゃったんですよね。
人に頼れないってことはそこで活躍するのはこの児童食器という生産性を上げていかなきゃいけないという状況ですね。
なんか似てません?今。
スピーカー 2
そうなんですよ。なんかそう感じますね。
コンプラだみたいな話になって変わる。
でもAIで土を減らそうかみたいな。今だとそんな考えかもしれないですけど。
当時はまさにそういうことですよね。
スピーカー 1
もう全く同じ状況ですね。
当時の人口が減るっていう感じではなかったかもしれないですけども。
ただ労働人口という意味では抑えなきゃいけないという感じですよね。
今よりも当然過酷ですけどもそういう状況があった。
スピーカー 2
なるほど。じゃあ景気は良くなかったけどタイミングは良かったんですね。
スピーカー 1
おっしゃる通りですね。
そこにバチッとはまったというところなんですけども。
そのはまった状況っていうのは当然このトヨタ児童食器製作所だけではなくて他にも食器を作っているメーカーっていうのは世界的にもあったんですけども。
そこでですねこのリサブローさんとキイチローさんのペアが凄さを発揮していきます。
この状況っていうのを見て当然廃業しちゃうってオプションも暴食業者にはあるわけでしょ。
他のこと始めるってこともあるんですけどもそういった人たちを呼んでですね課題を特定してデータで納得させるっていうことをやっていきます。
どういうことかっていうとですね課題っていうのは当然自分たちも暴食業をやってるんで。
その工場で人が足りなくなる。でも作んなきゃいけないっていう状況はもうしっかり分かっているわけですよね。
それが分かった上でお客さん何を思うかっていうとその自動で作れるって言ってるこの児童食器本当に使えるのっていうに必ず思うに違いないと。
ということで洗剤顧客をですねいっぱい呼んでですね工場見学をしていきます。
最初に見せるのはその児童食器製作工場ですね新たに立ち上げたところ。
そこにはですね木一郎さん渾身の最新の技術最新の設備で作っている児童食器を作っているというそのプロセスを見せます。
こんなすげー機械作ってんだっていう状況をまず見せて今度その隣にその最新の技術で作った児童食器を使っている暴食工場が横には豊田暴食の工場があるわけですね。
そこを見せるんですね。そうするとですね女性の後援が20名で520台の食器をぶん回して。
20名で520台っていうのがすごい合計ですよね。
これでもう普通にすげーってなりますよね。
すごいって思ってただその印象だけではなくてそこから畳み掛けるようにですねデータを出していくんですね。
投資対効果いけませっていう話なんですけどもまずは20名で520台なんですけども通常の食器はですね一人で3.3台しか見ることができないんですけどもこの児童食器は25台見ることができるんですよね。
そうするともう生産性で言うと7倍とかもそんなレベルになります。
スピーカー 1
当然工場にかかる人件費ってのはいくらですよね設備費いくらですよね焼却費こうですよねっていうのは自分たちも暴食業を経営しているので
そこがリアルな数値としても確実にわかる。
なのでこの児童食器を買われた場合どういうふうに投資回収ができるのか。
どれぐらいの期間でできるのか。
もう1年でそれ完全に取り返せますよってことをパッと言えるわけですよね。
そこがねセットで見せてもう爆売れ大ヒットって感じですね。
その経営環境をしっかりと捉えるっていうこととそれを最大限生かしていく売り方っていうんですかね。
そのマーケティングも含めてですねもう万全の状態でこのリサブローキイチローのペアが実現した。
でここで非常にですね業績が好調で進めていくわけですけれどもこのトヨタ児童食器政策省。
社長はトヨタリサブローさん。
リサブローさんっていうのは佐吉さんと違ってですね全世界ですかねやったその事業家がナンバーワンなのか経営者がナンバーツーなのかみたいな話があったんですけども。
完全にリサブローさんというのも経営人材だと思うんですよね。
でその経営人材でこの会社のナンバーツーっていうのは今のところトヨタキイチローですけども。
キイチローさん今のところ技術者ですよね。
超腕っこきの技術者というところですのでその技術っていう強みを持ったこの会社の経営を良くしていく経営者という感じの構造になります。
トヨタリサブローさんっていうのはどういう人材だったかっていうのはちょっとまたどっかの機会にですねトヨタリサブローさん特集をやれるかなというふうに思っているんですけれども。
基本的にはですね佐吉さん譲りですね。
トヨタ佐吉さんっていうのはめちゃくちゃ尊敬をしていて法徳法恩、法徳思想っていうのはずいぶん前にやったことあると思うんですけども。
7日合憲で失踪奸役とかそういう一生懸命働くとかそういう思想っていうのをしっかりと引き継いでいてですね堅実な経営をやってます。
商売センスも非常にあったということで巧みな経営をしていたんですけども。
やっぱりですねその佐吉さんっていうカリスマが引退したということでかなりですね気負っていた部分もあったんじゃないかなと思うんですね。
リサブローさんの別のところでですね文献なんかに出てくるのは、
リサブローさんっていうのは佐吉さんがこう作ったトヨタグループっていうのをとにかくこれ以上にして後世に残さなきゃいけないっていうもう責任家の塊のような、
どんな事業を実現したい何を作りたいっていうよりもとにかくお預かりしたこれをきちっと後世に伝えていくっていうことをですね、
第一に考えていたということが残ってます。
ですのでしっかり経営をしようと。
しかもめちゃくちゃ真面目でしたので経営をしていくにはどうしたらいいのかということで彼がやった経営施策の中にですね、
公務員の心得。公務員役所で働く公務員じゃなくて工場の工に無は勤めるでいいっていう。
この公務員って言葉今なんかありそうなんですけども当時はなくてですねそういう言葉を作って工場で働く人っていうのを、
ステータスみたいなもの、教授も含めて関わるべきっていう心得を作って、
かつその工場で働く人材を育成するってことに結構力を入れたみたいなんですね。
理想として経営人あるいはオーナーと働く人たちを一致させる方がいいという考えを持ってですね、
従業員持ち株制度っていうのを導入したり。
当時としてはものすごい珍しい画期的なことだと思うんですよね。
いかがにその奉仕と営利っていうのは一致するものだっていうことで、
自分のためでもあるし会社のため世の中のためっていうそういう方向っていうのが一致できるようにそういうことをやったということを言っています。
さらにですね働くその公務員の人たちの社宅を作ってですねそこに住ませるだけじゃなくてですね、
近くに土地を買ってですねその社宅の一軒あたりですね5、6坪の土地を割り当ててですね、
そこで野菜とかお花を作りなさいっていうことも言ったり。
スピーカー 2
へーなるほど。
スピーカー 1
よかとしてみたいな感じもあると思うんですけども、
ちょっとだいぶやりすぎだなと思うんですけども、
その土地でですね作った野菜とかお花とかその生産量っていうのがその人のボーナスに反映させるっていう。
へー面白い。
わけのわからない査定をしてたみたいなんですけども、そういうことをやったと。
でこれも法徳思想の一環だということで、人間の能力を信じて努力を促すということをやったということだそうです。
ちょっとなんかあのやりすぎ感はあるんですけれども、
まあちょっと一個のイメージで豊田自動食器製作所で働くとこんな綺麗な社宅に住んで、
しかもお花育てたりっていうことをやってそういうことが会社にも評価される。
しかも従業員持ち株界で自分が株主オーナーになることができるっていうことで、
その従業員のですねモチベーションを上げるとかそういったことに心を配っていたということみたいですね。