1. 二番経営 〜組織を支えるNo.2の悲喜こもごも〜
  2. #73 もう一つの伝説「ピクサー..
2025-09-24 27:20

#73 もう一つの伝説「ピクサー」という物語。スティーブ・ジョブズとNo.2論⑦

▼今回のトーク内容: 

1994年、ローレンス・レビー入社/1995年、PIXARがIPO/2006年、ディズニーによるM&A/「小が大を制した」象徴的なケースに/レビー経歴/英ロンドン生まれ/ハーバード大学ロウスクール/弁護士としてシリコンバレーで活躍/当時担当していた企業/印刷技術革新のテック会社/この会社のCFO=財務責任者に/「経営にコミットしたい」/シリコンバレー屈指のCFOと有名に/同時に家族思い/家事や育児/ジョブズの目に留まる/面談/「PIXARのCFOをやってくれないか」/当時PIXARは長短編アニメなど赤字事業/ジョブズの個人資金で自転車操業/制作中の「トイ・ストーリー」を試写/レビーは衝撃/迷いつつも入社を決める/長編アニメ制作にはスポンサーが必要/ディズニーとの交渉/資金と配給をディズニーが手配/利益分配は不平等/やむを得ず飲む/ジョブズ「早くIPOせよ」/新CFOレビーのミッション/当時、PIXAR内部には”反ジョブズ派”/ジョブズと考えた成長戦略/まずIPOし制作費用を調達/自前で資金調達ができればディズニーに頼らなくて済む/短いスパンでヒットアニメを作ろう/PIXARを世界的ブランドへ/ではどうするのか/レビーは「トイ・ストーリー」の冒頭映像を様々な交渉相手に観せ続けた/大銀行の反応は芳しくなく/興味を持ってくれる中規模銀行・投資家を狙い撃ち/ジョブズも援護射撃/ジョブズの描いたパズル/ピースを集めて「無理ゲー」を達成していったレビー/映画のエンドロールに初めて管理部門の名前を載せる/クリエイティブと管理の一大チームの結成へ

ローレンス・レビー著「PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」

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▼番組概要:トップを支える立場から組織を動かす力を探るビジネスポッドキャストです。経営実務と理論にとどまらず、歴史的な人物の意思決定をひもときながら、現代の組織課題やリーダーシップの本質に迫ります。製造業に特化したコンサルティング企業、オーツー・パートナーズ取締役の勝見靖英と、幻冬舎「あたらしい経済」編集長の設楽悠介がMCを務める。毎週水曜日配信。

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▼パーソナリティ

勝見 靖英(株式会社オーツー・パートナーズ 取締役)1971年生。慶應義塾大学文学部卒。ジャパンエナジー(現ENEOS株式会社)、PwC、デロイトトーマツコンサルティング、日本IBMなどを経て、2015年7月よりオーツー・パートナーズに参画、2018年4月より取締役。製造業を対象とした戦略策定、業務改革、ERP/PLM等大規模システム導入等のプロジェクトを多数経験。プロジェクトマネジメント、チェンジマネジメントを得意とし、現在は経営企画/会計/人事総務/組織開発/IT/マーケティング広報等を管掌。

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設楽 悠介(幻冬舎「あたらしい経済」編集長)1979年生。明治学院大学法学部卒。マイナビを経て幻冬舎に。同社でコンテンツビジネス局を立ち上げ。電子書籍、コンテンツマーケティングなど新規事業担当。2018年にブロックチェーン/暗号資産専門メディア「あたらしい経済」を創刊。幻冬舎コミックスの取締役を兼務。「Fukuoka Blockchain Alliance」ボードメンバー。ポッドキャスターとして、Amazon Audible original番組「みんなのメンタールーム」や、SpotifyやAppleにてWeb3専門番組「EXODUS」など配信。著書に『畳み人という選択』(プレジデント社)。

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▼ディレクター:

関岡 憲彦

▼プロデューサー:

野村 高文 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/nmrtkfm⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

▼制作:

Podcast Studio Chronicle ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://chronicle-inc.net/⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠

▼カバーデザイン:

松嶋 こよみ ⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/⁠⁠

サマリー

今回のエピソードでは、スティーブ・ジョブズとピクサーの関係を中心に、ナンバー2であるローレンス・レビィの役割やピクサーの企業としての成り立ちについて語っています。特に、ジョブズがクリエイティブな面に干渉せず、ピクサーがどのように成功を収めたのかを深く掘り下げています。ピクサーの創設からスティーブ・ジョブズの関与、そして「トイ・ストーリー」の成功に至るまでの過程を詳述しています。また、ピクサーの成長とジョブズがもたらした影響についても述べられています。さらに、ピクサーの成功とスティーブ・ジョブズのディズニーとのM&Aの影響についても探求しています。ピクサーがディズニーの傘下に入ることで、両社のアニメーションの品質向上と株価の上昇が実現したことが記されています。

ローレンス・レビィの紹介
スピーカー 2
二番経営 〜組織を支えるNo.2の悲喜こもごも〜。この番組は、トップを支える立場から組織を動かす力を探るビジネスポッドキャストです。
スピーカー 1
こんにちは、株式会社オーツーパートナーズ取締役の勝宮すいでです。
スピーカー 2
現当社新しい経済編集長のしだれゆうすけです。二番経営第73回、今回のテーマは、アップル・スティーブ・ジョブズとNo.2の第7回目ですが、勝宮さん、特別編ということですよね。
スピーカー 1
はい、そうですね。シリーズのタイトルにアップル・スティーブ・ジョブズとついておりましたので、
今日お話ししたいのは、ピクサー時代のNo.2、ローレンス・レビィについてのお話をしたいと思っております。
はい、特別編というかスティーブ・ジョブズのシリーズでは、一緒ではあるんですけれども。
スピーカー 2
アップルにいなかった時のジョブズと一緒に働いてたってことですね。
スピーカー 1
ローレンス・レビィという名前が今出てきたんですけども、今回ピクサーも見てみようと思ったのは、59回のお便り会のときに、スタートアップで使用されている両大さんという方からお便りいただいて、
その中で海外の有名企業のCEOのケーススタディが日本語の情報として全くウェブにない。
もしお二人の中で尊敬できる参考にしたことのある海外企業のCEOの方がいれば、そのケーススタディなども知りたいですというお便りが来ていてですね、
かつみは全然思い浮かばなかったんですけど、しだらさんが、そりゃローレンス・レビィがいるぞと。
スピーカー 2
はい、言いましたね。
スピーカー 1
ピクサーっていう本を読んでみなはれというふうにおっしゃって、超かっこいいと思った。
スピーカー 2
ついに来ましたね。
スピーカー 1
ピクサーという本ですね。いよいよ私もそのときにポチッと買ったんですけども、ずっとつんどく状態だったのをこの1ヶ月ぐらいでガッツリと読ませていただきました。
しだらさんの回答から始まったピクサー時代のナンバー2ローレンス・レビィ編というのをちょっと今日やってみたいなと。
楽しみです。僕もだいぶ前に読んだので、ちょっとおさらいの気持ちも含めてですけれども、僕本当にこれ読んで泣いちゃったんですよ。
どこで泣いたシーンかっていうのはあそこかなっていうのかなんとなく。
ピクサーの歴史と成り立ち
スピーカー 2
最後の方だった気がするんですけど。
ですよね。
初めて泣いたビジネス書というか、ぜひ今日ちょっとそういったあたりも含めてお届けできればという感じですね。
スピーカー 1
この本めちゃくちゃおすすめなんですけれども、今アマゾンに行ってももう売ってないです。
スピーカー 2
そうなんだ。
スピーカー 1
しだらさんに教えてもらって、私が買ったときに残り2冊とかそんな感じだったんですけど、もう今中古品しかなくてですね。
この書籍は日本では2019年に文京社という出版社から出されています。
書籍の正しいタイトルがピクサー世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話っていうのがタイトルです。
ピンク色の表紙の本なんですけども。
これもともとは2016年に出版された、アメリカの方ではですね、出版された書籍で、
これピクサーでほにゃららのお金の話とかっていう感じでちょっと俗っぽいタイトル、サブタイトルついてるんですけども、
現代はTo Pixar and Beyondっていうのが書籍のタイトルで、
これトイストーリーの中に出てくるセリフをちょっともじってるんですけども、
サブタイトルがちょっと長いんですが、
My Unlikely Journey with Steve Jobs to Make Entertainment Historyというものなんですけども、
訳すと、スティーブ・ジョブスと歩んだエンターテインメントの歴史を変えた経緯な旅路っていう感じの。
スティーブ・ジョブスとエンターテインメント世界にエポックメイキングしちゃったよっていう話です。
現代の方がちょっとお金の話より全然かっちょよくていいんじゃないかなというふうに思うんですが、
この本、アメリカで出た時にはですね、アマゾンのベストブックスに2016年選ばれたりですとか、
あとはフォーチュンっていう経済史のですね、
フェイバリットブックオブ2016年っていうのにも選ばれているということで、
いろんなところから評価をされています。
こちらの中はですね、スティーブ・ジョブスと歩んだナンバー2の話というところなんですけども、
これは役をされた方のですね、役者の後書きに書いてある内容として、
側近として一緒に仕事をしていた著者が描くジョブス像は興味深い。電気などで語られるジョブスとかなり違うのだ。
意見は意見としてきちんと聞いて尊重する。
普通に建設的なの。他でお目にかかった記憶のない側面も登場する。
ピクサーについても知ってる。他の本で読んだよという人も騙されたと思って本書を読んでみてほしい。
大丈夫、失敗させないというふうに結構役者の方がですね、力強くめっちゃ面白いよっていうのを後書きに書かれているんですよ。
翻訳された方って当然ご自身の作品でもあるので、押すのは当たり前だと思うんですけども、
これこの役者の方が実はポイントで、猪口浩二さんという方なんですよ。
で、この猪口浩二さん役したのは一番分厚いスティーブ・ジョブスの1巻2巻のウォルター・ザクソンの本ですね。
それからスティーブ・ウォズニアック、今回私も引用させていただいたアップルを作った怪物という本。
それからカーマイン・ガローという人が書いたスティーブ・ジョブス脅威のプレゼン。
これもベストセラーの中の本なんですけども、
スティーブ・ジョブス本をですね、めちゃくちゃ翻訳しまくった、一番スティーブ・ジョブスを翻訳した方なんですよ。
スピーカー 2
日本人でそうですよね。
日本人で。
スピーカー 1
そうなんだ。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
この役者の方も調べるとめちゃくちゃ面白いキャリアの人なんで、今回調べちゃったんですが、本筋と違うのでちょっと割愛しますけど、
なので猪口さんが言うんであれば、そりゃ間違いなかろうっていうので読んでも。
なるほど、なるほど。
全然いい、本当に素晴らしい本でしたと。
スピーカー 2
なるほど。
スピーカー 1
ということで、この書籍に基づいた内容を今日共有していきたいと思うんですけれども、
この役者の猪口さんが書かれたように、ピクサーについてもう知ってるよ、他の本で読んだよっていう人も面白いっていうふうに書かれているんですけども、
そもそもピクサーっていう会社についてどんだけ知ってるかっていうところなんですけども、
一般的にピクサーっていう会社はウォルト・ディズニー・カンパニー三家のアニメーションスタジオです。
代表作としてはトイ・ストーリーとかモンスターズ・インク、ファインディング・ミモ、ミスター・インクレディブル、カーズ・インサイドヘッドなどなどですね、
名前聞いただけでもめちゃくちゃ大人気の売れたアニメーション作品をいっぱい作られていて、
アカデミー賞、オスカーも多数受賞している、本当にスーパーエンタメ企業、日本のスタジオジブリがすごいスタジオですけども、
それのワールドクラスと言っていいところだと思います。
そこはなんとなく皆さん、ピクサーの映画見たことあるよって方が多いと思うんですけれども、
そもそも企業としてのピクサーっていうのを考えると、これは私がもともと思い描いていたピクサーっていう会社なんですけども、
スティーブ・ジョブスが創業の時に絡んでいたので、ジョブスのアイデアが注入されていて、
当時のその3Dアニメーションのエリートたちが集まって作っていると、作品作っていると。
トイストーリーはじめとしてさっき紹介したような作品をバンバンヒットされていたので、その勢いで、儲かっているのでIPOをしました。
かつジョブスがなくなっちゃったと。オーナーなくなっちゃったんで、じゃあということでディズニーが受け取る形でディズニーの被害に入ったっていうふうに私は理解していたんです、この企業のこと。
でも全部間違いでしたという感じです。
ジョブズの影響と評判
スピーカー 1
今日の内容にも出てくるんですけれども、
スティーブ・ジョブスっていうのは実はピクサーの中身についてはほとんどノータッチだったんですね。
どっちかっていうとオーナーとして至近面の援助をしていたと。
大きい経営戦略みたいなことは掲げたんですけど、クリエイティブに一切口を出さないっていうのをしっかり守ったというところですね。
あと3Dアニメーションのエリートを集めて最高の作品を作り続けたっていうところ。
確かに3Dアニメーションの世界トップクラスの技術者、クリエイターたちが集っているんですけども、創業の時にはエリートっていうよりも落ちこぼれが集まって作った会社なんですね。
あとそのIPOもトイストーリーバンバン当てたんでIPOと思ったらですね、IPOに申請したのはトイストーリーの公開前だったんですね。
だからなんかもうヒット作1個もないところでナスダックに上場してるっていう、どうやったのっていうところですね。
もう実績がほとんどないところです。
あと最後ジョブズが死んでディズニーが受け取ったというのもですね、ジョブズ健在時にディズニーに女王として。
このピクサーを子会社化したことでですね、当時落ち目になっていた3Dアニメーションっていうのも一気に復活させると。
ディズニーの株価も4倍になっちゃったっていうぐらいすごい。
もうこれだけで企業ストーリーとしてかなり有名のある面白い内容なんですね。
今回のそもそもナンバー2のローレンス・レヴィーっていう人が主人公の話ではあるんですけども、
私はそれも去ることながらこのピクサーのストーリーが面白すぎてですね、最近いろんな人にピクサー自作王だったんだっていう話を。
ずっとしてまたかよっていう顔をされるぐらいですね、今ピクサーにドハマりしてるっていう感じです。
スピーカー 2
アンバサダーみたいになってるんですね。
スピーカー 1
もうなってますね。
スピーカー 2
すごいぞとこの会社はという。
スピーカー 1
ナンバー2の話をする前にですね、まずその会社がどうやって起こってきたのか。
さっきエリートじゃなくて落ちこぼれが作った会社っていう話をしたんですけども、ざくっとですね遠隔を触れたいと思うんですけども、
ピクサーの元になったその組織っていうのが作られたのはもうかなり古いです。
1979年に作られてます。
これはですねルーカスフィルムっていうジョージルーカスというスターウォーズの家族さんいらっしゃいますけれども、
彼のスタジオの中のコンピューターアニメーション部門として発足されたのが1979年ですね。
その時のメンバーっていうのは当時コンピューターグラフィックスとかコンピューターを使ったアニメーションっていうのがほぼ地球に存在してない状況でしたので、
コンピューターグラフィックスを作るっていう機械とかマシーンすらないわけですよね。
で誰が作れるかって言ったらもう科学者の人たちなわけですよ。
研究者の人たち。
そういう人たちを集めてルーカスがスターウォーズで当たったものをもとにですね、
その最新の技術をということで作ったチームですと。
ただですね、当然科学者の人たちっていうのは大学で教える研究するっていうことが本業ですし、
みんなそういうキャリアを求めていたので、
この時にその創業メンバーの一人ですね、
エドウィン・キャットムルという方。
この方がこのPIXARを代表していく社長のようなポジションをずっとやっていくんですけども、
ピクサーの創設
スピーカー 1
この方は博士号でコンピューターグラフィックスの研究者でしたと。
ただ大学に教員採用されずに、
でもなんかコンピューターアニメーションこれから来るっていうふうに思ってた人です。
落ちこぼれなんだけどもなんかやりたいって人がいるからって言って連れてきたみたいな感じですね。
でそういうメンバーが同じようにどっかでうまくいかなかった人、
でも3Dアニメーションというかコンピューターグラフィックスですね、
そこに関心のある人たちが何人か作ってこの母体を作ってたと。
そこにAppleを追い出されたジョブズが絡まってきて、
ちょっとしたケミストリーが生まれるっていう感じになるわけですけども、
その中の創業時の重要人物として、
エドウィン・キャットムルっていう社長になった今元博士っていうことを申し上げたんですけども、
もう一人ですね、ジョン・ラセターっていう人が大幹部としています。
ジョン・ラセターっていう人は企業の経営人というよりもですね、
トイ・ストーリーの監督って言った方がいいですね。
トイ・ストーリーとかカーズの監督、
天才クリエイターっていう言い方の方がいいと思います。
このジョン・ラセターっていう人は、
高校時代にアニメーションっていうのが世の中にあると言って、
これを商会の仕事にしたいって、
当時のアニメーション、ディズニーの初期のやつですね。
そういうのを見てディズニー大好きになってですね、
ジャングルクルーズでアルバイトをして、
俺はいつかディズニーで働くんだと思って、
カリフォルニア芸術大学を卒業するんですけども、
ディズニーに夢叶って就職できましたと。
こっからもジョン・ラセターは、
自分の思い描いた人生を歩むんだっていうところでですね、
3Dアニメーションに、
彼は何かそんな技術があるっていうのを出会っちゃったんですね。
これはウォルト・ディズニーが生きてたら絶対にハマると思って、
3Dアニメーションの導入をディズニーの中で格作してですね、
それが大コケしてですね、それでクビになっちゃいます。
ずっと学生時代から憧れていたディズニーに入るけれども、
一つのチョンボでクビになっちゃって、
この先どうしようっていう状況。
それをですね、このエドウィン・キャットムルっていうCGの研究者がですね、
拾い上げるようにして、
ちょっとルーカスフィルムでCGやってるんで、
君来ないって声をかけます。
その時のジョン・ラセターの仕事は、
職業はアニメーターですね。
アニメのクリエイターです。
ところがアニメーターを入れるっていうことは、
ジョージ・ルーカスはおそらく認めないだろうというふうに、
このエドウィン・キャットムルは思ってたんですね。
コンピューターグラフィックスは使うけど、
アニメーションは別物だっていうような位置づけだったんで、
なのでジョージ・ルーカスにバレないようにですね、
アニメーターとして採用じゃなくて、
インターフェイスデザイナー、わけわかんない。
わけわかんない肩書き作って入社させると。
ここでエドウィン・キャットムル、ジョン・ラセターが出会ってですね、
その技術者、博士とそれから優秀なアニメーターが揃っている状況。
これが1983年だったんですね。
才能と才能が出会ったんですけども、
そこで短編のアニメーションを作ってですね、
アカデミー賞の賞をもらうとかっていうのも、
その後ちょこちょこあるんですけども、
そんなに泣かず飛ばずでしたと。
ルーカスフィルムの中でですね。
ディズニーとの契約
スピーカー 1
その時にですね、1986年になるんですけども、
当時ですね、ジョージ・ルーカスが離婚問題でお金が必要になりましたと。
自分の持ってる会社を何とか切り振りしてですね、
離婚の費用に当てなきゃいけないっていうことで、
その時にちょうどAppleを放逐されたスティーブ・ジョブスが、
なんかコンピューターグラフィックス面白そうだねと。
そのマシンを俺も作りたい売りたいって言うんで、
ジョージ・ルーカスにゴリゴリっとこう言ってですね、
500万ドルに値切って買収をしたと。
これが1986年なんですね。
なんでルーカスはもう本当は1000万ドルっていう声もあったんですけども、
約5億円強とかですかね。
それでスティーブ・ジョブスに売りましたと。
で、売ったのは離婚の費用が欲しかったからということだそうです。
切羽詰まってたってことなんですね。
切羽詰まってたって感じですね。
スピーカー 2
安いですよね、今考えるとね。
スピーカー 1
今考えるともうありえない企画だと思います。
スピーカー 2
ありえない企画ですよね。
スピーカー 1
で、その時にですね、スティーブ・ジョブスっていうのは、
Appleでコンピューターを作ってましたと。
で、そこで出されて新たにNEXTっていうコンピューターの会社を作っていたんですけれども、
コンピューターグラフィックスとかハイエンドの画像処理をできるようなコンピューターを開発しているぞとこの会社と。
だからそこも買って新たなその画像処理っていうことができるコンピューターを世に出していこうということで、
ハードウェアの会社を買ったつもりだったんですね、スティーブ・ジョブスは。
ところが蓋を開けてみるとハードウェアの研究もしてるんですけども、
どっちかというとそれを使って作品を作りたがっている人もいると。
あるいはソフトウェアを作りたがっている人もいるということで、
ハードウェアを買ったつもりだったんだけどそれ以外がなんかあるなと思ったらハードウェアのは全然売れなくてですね、
結局買収した5年後にハードウェア部門というのが閉鎖されます。
そうすると残っているのはソフトウェアとアニメーターたちということになるわけですね。
1991年に自分が思い入れていたハードウェア部門というのがなくなっちゃったので、
でもスティーブ・ジョブスはお金を出資しています。
かつ全然儲かんない会社だったんですね当時のピクサーは。
なので日々運転資金というのを都度都度スティーブ・ジョブスがお金を払いながらですね、
経営というか何とか回してたというところです。
その時に1991年なんですがディズニーがこのピクサーに白羽の家を建てます。
ディズニーもアニメーションを作っている会社なんですけども、
このピクサーの技術っていうのを活用して新たな長編の映画、アニメーション映画を作れないかと。
それをピクサー作ってくれよということで出資の契約をすることになります。
ピクサーとしては全然商売できなかったので渡りにふねという感じ。
スティーブ・ジョブスもちょっとこれ以上俺もお金出せないというところで、
外からお金が入ってものを作れるということで契約をしたんですけれども、
その中身がですね今で不平等契約というかですね。
そこで儲かってもほとんどディズニーが持っていくと。
ピクサーっていうのは純粋に作って納品しておしまい。
しかもその3作品納品しなきゃいけないっていう契約だったので、
当時一つのアニメーションの長編作品を作るのに4年間かかっていたので、
3作品だと12年間、12年間この利益あんまり生み出せない契約に縛られるんだっていうところで、
かなり切羽詰まっていたという状況ですと。
トイ・ストーリーの成功
スピーカー 1
そういう状況の中で1995年の2月にですね、
今回の主役であるティブ・ジョブズのNo.2ローレンス・レビーっていうのが入社をしてきます。
ここがポイントです。
95年の2月にローレンス・レビーが入社しました。
そこから8ヶ月後、1995年10月にSEC、アメリカ証券取引委員会に上場申請をします。
その翌月にトイ・ストーリーが公開されるという感じです。
このピクサーっていう書籍はローレンス・レビーが入社する前、
ティブ・ジョブズから電話がかかってくるところからスタートするんですけども、
この書籍のほとんどがですね、上場する時のストーリーなんですね。
これ1年にも満たないところが本の8割ぐらいを占めてるっていう内容なんですね。
それぐらい1995年っていうのはピクサー存亡の危機であり、最大の埋めれ変わるチャンスでしたと。
実際に結果が出てきます。
トイ・ストーリーっていう長編の3Dアニメーションっていうのが世界で初めて公開されて、本当に大ヒットでした。
当時アメリカのアニメの映画のトップっていうのはアラジン、ディズニーのアラジン、それからライオン・キングだったんですけども、
それに続く史上3位。
3位かって思うかもしれないですけど、今まで長編アニメーションを作ったことのない、
全然実績のないところがいきなりトップ3の作品を世に放っていけたっていうことのすごさですね。
工業収入っていうのも本当にすごくなりました。
それを結果というか中間のように見ながらですね、上場申請が通ってナスタックに上場しますと。
この上場も大成功をするという形になっていきます。
ちなみにですね、このピクサーという会社、上場申請をしたとき、95年に上場申請したわけですけど、その前の年の売り上げだかいくらだったか。
日本円で5億7千万円です。
5億7千万の売り上げですよ。
全然上場する。
スピーカー 2
あれじゃないですよ。
ありえないですよね。
今の基準だとおそらくないですよね。
スピーカー 1
もちろん1994年と時代がもう30年以上前の話ですけれども、それにしても規模は小さいと思います。
従業員100名です。
本当にスタートアップちょっと頑張って踏ん張ったらここまでっていう会社は日本でも多いんじゃないかなと思います。
それから95年度ですね。
トイストーリーを公開した年ですけども11月に公開してますので、11月と12月この2ヶ月しかないです。
それで売り上げだかっていうのが前年が5億7千万でした。
で翌年の95年は11億円倍になりました。
しかも2ヶ月しか映画のヒットっていうのは関係してないところですね。
この時でもまだ従業員125名しかいないんですよ。
いかに小さい小さい会社が上場したかというところなんですけれども、この上場っていうのは大成功してですね。
上場した時には1億5千万ドルの企業価値、まあ調達をすることができる。
141億円の調達ができて時価総額っていうのが1373億円という感じです。
この1995年っていうのは当時ネットスケープっていう会社がインターネットのブラウザーの会社だったんですけどもそこが上場したのが一番大きかったんですけど、
それをスコーンと抜いていったピクサーの大型上場をしましたというところですね。
上場した後もですねピクサーはバグズライフっていう昆虫たちが主人公のアニメでこれも大ヒットします。
それからトイストーリー2これが1999年これもヒットとにかく連発していきます。
ピクサーとディズニーのM&A
スピーカー 1
95年に上場してその後10年間も出す映画出す映画当たっていくという感じですね。
そこでヒットをしていってディズニーとの不平等契約っていうのも解消されたところで、
ディズニーのブランドでですねディズニーピクサーというダブルネームでずっと公開されてたんですけども、
ディズニーが絡んだ映画部門の営業利益の45%っていうのはピクサーが叩き出しているぐらい。
もうほとんどもう虎の子っていう感じになってました。
これが2004年頃ですね。
2006年まだスティーブジョブズ生きてます。
その時にディズニーによるピクサーのM&Aっていうのが成立することになります。
ピクサー非常に調子が良かった。
調子が良かったけど調子良すぎたんですよね。
経営陣ちょっと怖くなっちゃいました。
毎年毎年ヒットさせなきゃいけない。
ヒットが一個でも外れると株が大暴落っていうのが見えるぐらい。
事業のバリエーションが長編アニメーション作るっていう一択しかなかったので、
事業の分散していくってことができなかったので、
そういうリスクも抱えていたと。
なので非常に実力もあった、これからもできる。
けどもうちょっとやっぱり大資本の中でやっていくべきだろうっていうことで、
ベストパートナーはって考えたときにそれがディズニー社だったと。
ディズニーのアニメっていうのがちょっと省略してて、
ピクサーが支えていたっていうところだったんです。
ジョブズとアニメーションの進化
スピーカー 1
ここが一緒になろうということで、
ディズニーより子会社化というかM&Aが成立します。
要はあそこの会社に買われたんだと、子会社になったんだねってことで、
通常は軍門に下るっていう感じになると思います。
M&Aのイメージとして。
ところがですね、このときの買収総額っていうのが74億ドル、
8606億円という金額でしたと。
スティーブ・ジョブズがこのピクサーの株式のほとんどを持っていたんですけれども、
ジョブズの持ち分40億ドル分ありました。
日本円で4652億円分だったそうです。
それをディズニー社の株式と交換する形でM&Aを成立させました。
つまりですね、子会社になりました。
M&Aされましたと思ったら、
そのピクサーのオーナーだったスティーブ・ジョブズが
買われたはずのディズニーの筆頭株主にこのときになっちゃったってことなんですよね。
そういうことなんですよね。
なんでもう子供が親食っちゃったみたいな感じですと。
スピーカー 2
いや本当にそういうことですよね。
スピーカー 1
これはオーナーのスティーブ・ジョブズ、
お金持ちがお金持ちになっただけっていうふうに一般市民は思うんですけれども、
一方でこのピクサーで数々の作品をヒットさせてきた
クリエイティブのリーダーだったジョン・ラセターという、
先ほど学生時代から憧れたディズニーに行って
クビになっちゃったっていうこの監督はですね、
ピクサーアニメーションという元々あったスタジオと、
ディズニーアニメーションというディズニー側でアニメを作ってた
スタジオのクリエイティブ部門のトップになります。
つまり自分をクビにした組織のトップに
後から凱旋してなったっていう感じです。
スピーカー 2
すごいですよね。
スピーカー 1
このピクサーを率いていたエド・キャット・ムルっていう
CTO、社長のようなポジションをやってたんですけれども、
このピクサーアニメーションだけじゃなくて
ディズニーアニメーションもひっくるめた社長になるということで、
買収したはずの子会社の社長が親会社の社長になっちゃったみたいな感じですね。
それぐらいですね、
素晴らしい作品を出し続けたこの2人というところで、
このディズニーのアニメーションもどんどんクオリティが高くなって、
それ以外の領域にもいい影響を与えてですね、
このM&Aっていうのが東大有数の大成功M&Aと言われていて、
数年後ディズニーの会社の株価が4倍になったので、
ピクサーの株主さんたちも恩恵を預かることができたと。
ジョブズが持ってた株式の価値っていうのも130億ドル、
一応5000億を超えるということになりました。
ジョン・ラセター、それからエド・キャットムルが率いるディズニーアニメーションのほうも
どんどんどんどん良くなってですね、
それが2013年のアナと雪の女王のヒットリーまで続くという感じになります。
このジョン・ラセターとエド・キャットムルの経営に参画したのが2018年までだったので、
その間に出した他の作品も含めてですね、すごい成果を出し続けたということになります。
というのがピクサー社の遠隔ですね。
スピーカー 2
いやーでもすごいですね。改めてこの企業の成り立ち、
だからちょっと今日はその二番Kという視線というよりは、
このピクサーという会社のすごさが、
あとスティーブ・ジョークスが関わってた事業として、
どちらかと言えばアップルを追放されているに近い時にやってたことなんですけれども、
そこでまたこういうことが起こっているというのもすごいですけれども、
あれですよね、よく考えると今だともうトイストーリーとかアナ雪とかあるから普通なんですけど、
初めの頃はやっぱりコンピューターグラフィックス、
CGアニメって邪道みたいなことだったんですよね、時代的に。
なので初めはそういうことなんですけど、
やっぱりそこの先見の目を見出した人たちみたいなところが、
やっぱりこのテック業界で横につながってって動いたというのは、
なかなかやっぱりすごい話だなと。
ちょっと多分次回ローレンス・レビィの話を勝美さんにしていただく時に出てくるかもしれないですけど、
このディズニーとの交渉というか、
さっき不平等に初めは出師を受けたみたいな話がありましたけど、
それが最後こうなるところのストーリーもまたこれすごいものがあるじゃないですか。
スピーカー 1
ですね。
スピーカー 2
だからちょっとその辺り、続編、次回にまた解説いただこうと思います。
スピーカー 1
はい。
スピーカー 2
ということで2番K組織を支えるナンバー2の引きこもごも、
ここまでお聞きいただきましてありがとうございました。
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ここまでのお相手は、しだれゆうすけと
スピーカー 1
勝美安裕でした。
ありがとうございました。
27:20

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