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オスオス、おはようございます。こんにちは、こんばんは。地球元気食堂、開店でございます。
僕の名前は、もおちゃりと申します。薬前師をしたり、心理インストラクターとして活動しております。本日もよろしくお願いいたします。
高知県へ東京から移住をしてきて、2年が経過をいたしました。この2年間、本当にいろんなお仕事を任せていただきました。
その中で一つ、一番多くの時間を費やしたもの、それは草刈りなんですね。
この草刈りというのは、集落のおじいちゃんおばあちゃんのお仕事として、
山の手入れとして、ずっとずっと残ってきたものだったんですけれども、これをする人が、昨今いなくなってきてしまった。
このままでは、草が伸びて道路の方までかかって、その道路が使い物にならなくなってしまう。
とか、畑や田んぼも草でぼうぼうになってしまって、そこがもう使い物にならなくなってしまう。
とか、そのようなことがあります。ですから、僕もですね、若い力の一つとして、その草刈りをさせていただくなんていうことをしてまいりました。
しかしですね、この草刈りというもの、僕はずっとずっと疑問を持っておりました。
それは、草を刈るとき、根こそぎ取っていくんですね。
もちろん、草、雑草、これっていうものは人にとっては邪魔なもの。
だから、根こそぎ取っていって、もう二度と生えてくるんだよ。
そうすれば、僕たちは手入れもしなくてもいいし、めっちゃ楽だからね、なんていうことがあるんです。
しかし、本当にそれで良いのか。
僕は草を刈っている最中に、いろんな生き物たちが、そこからぽわーんと飛び出ていく、そんな様子を目の当たりにしているんです。
例えば、草の根元の方にはテントウムシが住んでいたり、バッタが住んでいたり、またトカゲとかヤモリみたいなのが、イモリですね、いったものが住んでいます。
そして、草を地面をえぐるようにして、そこからどんどんどんどん刈っていくと、根っこがもちろん取れるんですけども、
地面をえぐるので、ミミズなんかもどんどん出てきてしまうんですね。
本当にこの草刈りで自然を守ることにつながっているのか、景観の保護、景観の整備につながっているのか、というのがずっと疑問だったんです。
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数ヶ月前に、僕は大地の再生講座というものに出会いました。
これは、矢野智則さんという方が始めた、自然目線で自然を手入れしていくということをやっているものなんですけれども、これを受講した時に、僕は目から鱗だったんです。
草を地面からぐっと削ってしまうということは、そこが裸の土地、拉地になってしまいます。
そこに雨が降ると、ダイレクトに地面を叩くので、地面が硬くなってしまいます。
しかし、草花というものは非常に強いもので、そんなところにも種がどこからかやってきて飛んできて、そこからまた新しい芽を出して草が生えてきます。
ただ、今度生えてくる草というものは、前に生えていた草よりもものすごく強くなっていくんです。
土が硬くなってしまうので、硬いどっしりとした根っこを持つ、そんな植物でなければ、そこで育つことができない。
根っこが強いということは、地面から出ている茎の部分や葉っぱの部分も非常に強い草花になっていきます。
それをまた人は一生懸命刈ろうとするんです。
でも今度は簡単ではありません。
太くて太くて大変です。
もうこれも根絶したいということで、根こそぎまた刈ろうとしていきます。
するとまた新しい、もっともっと強い草が生えてくる。
このイタチごっこをずっとずっと繰り返していくんですね。
まだ草が生えている最中はいいですよ。
でも本当にそこが土が硬くなって、コンクリートのように硬くなってしまって、草が二度と生えてこないような場所になってしまったら、これはもうまた大変なことになってきます。
そこで何か新しい命が芽生えてくるなんていうことはなくなってしまうのですから、もっともっと自然環境にとっては厳しいことになっていくんですね。
ということで、根こそぎ取るのではない風の剪定という、やんわりした風の草刈りという、やんわりした草の手入れというものが必要になっていきます。
そんな感じでですね、僕は自然環境を自然の目線で整えていく、人目線ではなく自然の目線から整えていって、そして折り合いを付け合いながら人と自然が生きていくなんていうことにすごく興味を抱き、世界観がぐわっと変わった、そんな経験をさせていただきました。
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昨日僕は、森人という映画の上映会に参加をさせていただいたんです。この森人というのは先ほど申し上げた環境再生医である矢野智則先生を追ったドキュメンタリー映画なんですね。
この環境再生医というのは、どんな自然、どんな環境でも元気がなくなったものでもあっても、それを元気を取り戻させる、健康にまた循環の機能を作らせるというですね、そういったいわば自然のお医者さんです。
この自然のお医者さんを追いかけたドキュメンタリー、この映画を僕は拝見をさせていただいたんです。いやこれは本当に面白かった、本当に興味深い、そんなシーンが目白星でした。この映画の冒頭は森人というタイトルから始まりました。
そして、かつて人は木と木の声を聞きながら、沈黙の大地と対話をしていたというね、メッセージから入るんですね。これめちゃくちゃかっこいいですよね。痺れました。しかし現在はどうでしょうか。
僕たちが木の声に耳を傾けることなんてない、それは愚か、自然と対話をすることなんてない、そんな時代になってきました。僕たちは、僕たちのご先祖様は、みんな自然と対話をして生きてきたんです。
森人、この森という漢字は、木を3本並べた、あのいわゆる普通の漢字の森ではなく、気変に土を書いた森なんですね。
その、ある種特殊な読み方をする、書き方をする森には、こんな意味が込められていきます。
その場所を汚さず、怪我さず、傷つけず、大切に使いますよと、神様に向けて約束をして、人が紐を張った土地。
これを気変に土と書いて森という漢字で表すんだそうです。
つまり、目には見えない神様に、この自然を作ってくださった神様に感謝の、そして約束をするという、そういった思い、願いが、祈りが込められている一時なんです。
その昔、僕たちご先祖様は、山から森から様々な恩恵を受けて生きてきました。
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山や森は、食料を作って、僕たちに無償で提供をしてくださいます。
家を建てる時の木材も、山や森から切り出していきます。
また、僕たちが乱を取るためのエネルギー、薪も提供をしてくださるのです。
僕たちは山から様々な恵みを受けている。水も山の方から流れてくる川から受け取っております。
この無償で届けてくれる山のことを非常に大切にしてきたんですね。
そして、僕たちに何の見返りも求めない、その自然というものを非常にリスペクトし、感謝をし、山岳信仰というものが生まれてきました。
つまり、山には神様が存在する、そのような考え方だったんです。
だから、僕たちはご先祖様は山に入ることが生活を支える糧であったし、そして山で修行をするということも行われてきたんですね。
自分よりも大きな存在に身を委ねるということです。
そんな修行が行われてきました。
人は山に入ることによって、その山の一部、自然の一部として自然の中間に手を貸していました。
自分自身も山のところで食料をいただくことによって、それがまた自然への手入れになっていったんです。
しかし、今山に住む人はどんどんどんどん少なくなっています。
都市の方に人口が流れていっています。
すると山で生活する人が少なくなっていき、そこで山の手入れをするということがなくなってくるんですね。
人がかつて生活していた場は、それは放置された荒れた状態になっていきます。
そしていつしか山を山を信仰する人がいなくなっていき、コンクリートでベタベタベタベタと山の呼吸、大地の呼吸を止めていきます。
僕たち人間くらいなんではないでしょうか。
コンクリートの上が歩きやすいと思っているのは、犬の散歩をしていると、
コンクリートではなく地面、土を好んで歩きます。
土の方がふかふかしているから歩きやすいんですね。
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実は僕たちも同じです。
コンクリートよりも土、柔らかいところの方が歩きやすいし、体に良いはずなんです。
だけど僕たちはコンクリートであまりにも体が慣れすぎたため、コンクリートの方が歩きやすいよね、コンクリートで整備していった方がいいよね、という風になっています。
いや、コンクリートがいいのは車だけです。車輪のついたものだけです。
物を運ぶにはとてもいいです。
でも人間も自然の一部ですから、このコンクリートが体に良いはずがないんですよね。
でも僕たちはそのコンクリートというものが常日頃から身近にあって、それが普通だと思っています。
そんなところからも自然環境というものを見直していかなくてはならないんです。
そして今僕たちは地面をどんどんどんどんコンクリートで埋めていっております。
人がどんどんどんどん経済活動が豊かになるために、そういったコンクリートというものが張り巡らされていくんです。
確かに交通は便利になりました。
物の移動も楽になりました。
しかし人の健康にとってはどうなのか。
山の健康、森の健康、地球の健康はどうなのか。
僕たちはもっともっとこの目には見えるものをリスペクトしなくてはなりません。
目には見えるこの自然をリスペクトしなくてはならないんです。
この目には見えるものをリスペクトするには、目には見えないものをどれだけ想像していくのか。
つまり自然の声、そして大地の呼吸に僕たちはどれだけ耳を傾け、肌を寄せていくのかということが大切なんです。
いかがだったでしょうか。最後まで聞いてくださったあなた、ぜひいいねやフォローで足跡を残していってくださいね。
今日はですね、僕はこれ文字起こしをしてブログにもアップしたいなと思っておりますので、
ぜひですね、そちらも合わせてご覧いただけたらなと思っております。
今日は研修報告としてですね、映画森人上映会に参加をして何を思ったのか。
目に見えないものを目に見えるものにリスペクトするには、目に見えないものもまた想像力を膨らまして感じ取っていくことが大切なんですよということを
お伝えさせていただきました。ぜひご参考にしていただけたらなと思います。
ということでお時間が来たので今日はこの辺で。お相手は森林活動ガイド、森林インストラクターであり役前師であるモーチャリがお送りいたしました。
またお会いできることを楽しみにしております。今日も素敵な一日をお過ごしくださいませ。