そうですね。デザイナー側のアーティストレジデンスのコーディネーションの方と。
ちょっとその話も聞かせていただいていいですか。
誰の話?
ご一緒にされてたやつ。
はい。去年は赤州和紙の和紙エクスプロラトリといって、4人のオランダ人、オランダ人じゃないんですけれども、オランダに在籍している、在住しているデザイナー4人が、赤州和紙の未来の可能性を探るという形のデザインリサーチですね、みたいな形で
いろいろ和紙をリサーチして、それをデザインのインスタレーションという形で展示していた作品が1つあったのと、
アーティストレジデンスの方の展示では、コロナ時代のオンラインの時にアーティストレジデンスをした2つのチームがあったんですけれども、
そちらはどっちかというと、デジタルで結果を出すという形だったので、ビデオのインスタレーションと、日本の伝統工芸の、
1つは奄美大島の金井さん、金井工芸の金井さんのドロドロネの試作品を展示するのと、それとアーティストとのコラボレーションの結果ですね、それを展示したのと、
あとは竹職人の筑芸家の内からさんと、オランダのスタジオ人気ホープというデザインスタジオの結果ですね、そちらのプロトタイプと、
それまでのコラボレーションの過程を全部映像で撮っていたので、それのビデオの映像を流すという形で展示をしていました。
反響の方はいかがでした?結構皆さん足止めして、そのビデオをじっと見るような感じだったんでしょうか?
そうですね、結構アーティストの対話とか、デザイナーの対話がすごく面白い形だったので、皆さんずっとじっとそこに見ていましたね。
対話というのは英語でずっと行われてたって感じなんですかね?
そうですね、基本的に英語で、でも日本側はどちらかというと英語が苦手という方が苦手だったので、私の方で通訳して、それで英語でやり取りするという形でした。
なるほど、ありがとうございます。去年もそうなんですよ、比較的会場的には大きくはないところだったんですけれども、そういう日本から来られたデザインプロダクトを売るブースと、
あとはそのアートを実際見て、見せていただけるブースというか場所ですね、場所とに分かれてたわけなんですけれども、特に美しいもの、いろいろ面白いものいろいろあったんですけど、私やっぱりあの米田さんの白いやつ、白いやつっていう言い方もどうかと思うんですけど、がすごく素敵だなと思って、
で、ああいうものを自分の家とかに置くためにはそれなりの空間がないと生えないなと思うんですけれども、そのお話については花子さんがよくご存知だということですので、ぜひ素敵なアート作品についてお話をしていただけたらと思います。
はい、米田美子さんは私が21年にオランダに来た当時、最初にして出会った日本人の方で。
そうなんですね。
最初初期の作品見て、私は一目惚れしたんですね、学生の頃。
で、もうアホみたいに後ろついてもらって、もう先輩みたいな感じで、もうすごいなと思ってオランダに来て、こんなにぱりぱり制作して作ってるね。
ちなみにその初期の作品っていうのは、昨年の作品とはまた全然違った?
全然違います。木材を使って。
やっぱり壁に掛けるって形式は一緒だったんですけど、でも立体のもありましたね。どれもすごい素敵で。
今見ても大好きなんですけど、それ重いですしね。メランティの木材を使ってましたから、重い。
でもやっぱり木っていうのはいいですよね。彫った荒らしい感じとか、滑らかな感じとかがすごく調和があって、本当に音楽のような素敵な。
木の力強さとか重力ですか、重さとかあって、すごい力強さとそういう音楽的な、なんか不思議な作品で、私すごい大好きで。
お勤めしだして、お金があった時、最初に一目惚れした昔の作品を買いました。
すごい、そうなんですね。
その時はまだ残ってますかって聞いて、残ってるよって言ったので、それを手に入れました。
92年、あれ92年だったら93年かな、93年の時に、まだ学生だった時に一目惚れした作品を。
すごい、すごいですね。
その時も、展示もお手伝いしたんですよね。
ポーランドでアーティストが、ポーランド人のアーティストがポーランドのアートセンターで展示するっていう企画で、
もう何でもしますからって言って展示して、その中で一番もう、自分の中で一目惚れって思うとキラキラ見えて、心を奪われちゃった作品を眺めてる。
いいですね、めちゃくちゃいいですね。
その後、木材っていうのは大変なので、今あるマヨ玉みたいな感じの作品がどんどん変化していったんですけど、
あれはもっと今度は家に秘めた不思議さがあって、不思議な作品ですよね。
そうですね。
あれは今、私のお部屋のリビングにあるんですけど、スニーさん飾る場所を選ぶと言ってましたけど、うちの狭いリビングでも全然、片積んでいていいんですよ。
いや、欲しいもん。欲しいなと思ってました。
表情が変化するんですね。
白でこう、ポロンとしてるじゃないですか。やっぱり日の光とか、その日の感じで陰影が微妙に変わってくるし、
なんか語ってくれるものが多いっていうか、不思議な作品ですね。
そう思うオランダ人の方も多くて、読んでたゆみこさんファンが多いみたいなんですけど、
それすぐ分かります。1個買ったら多分もっと欲しくなるんだと思います。
そうですよね。
次々と。やっぱりいっぱいあっても、なんかすごい生き物みたいになって。
そうですね。なんかちょっと有機的。
有機的ですね。
魅力がある。
でもゆみこさんの作品とか、やっぱりこういう紙を使ってたり木材を使ってたりするので、
そうすると、やっぱり手仕事が強く出る作品なので、そうすると工芸とどう違いがあるのっていう感じになるんですね。
そこ多分永遠のテーマだと思うんですけど、これはあからさまに工芸ではないというのは、
この境界線というのは私もうまく説明できないんですけど、
それはやっぱり彼女がこう、実はちゃんとコツコツとためてきたそういう議論とか、
やっぱりそういう哲学とかがしっかり裏付けがあるっていうかなんかあるんですよね。
やっぱり工芸品だったらもうちょっとノート別のものとしてあると思うんですけど、
なんでこういうことを話すかっていうとですね、
島根の方かな、えみこさんが主催されていたポップアップショップ、京都か、
京都のポップアップショップですね、京都の工芸のメーカーさんの、
そこで箸を使った箱があったんですよ、このぐらいの、
フォトキャストじゃ形は見せられないんですけど、
A4よりちっちゃいぐらいで厚みのある箱、でも形状は湯根田ゆみ子さんの作品のような、
ああいう袋みたいな箸の箱が売ってたんですね。
パカッと開けられるんですけど、それ見て、同じだと思ったんですけど、
でもやっぱり箱ですから、コロンってしたまゆ玉みたいで美しいんですけど、
そこで箱っていう機能がついているせいか、
そういうアートとしての役割はないというか、インテリアの商品になっちゃってる。
だからそこでなんでこの違いが生まれるかっていうのは、
ああ、それはアートの若不思議。
形形状とか素材的には説明ができないじゃないですか。
なので難しいとこだなと思いましたけど、
一応そっちのカゴの方はデザイナーさんが形と素材を決めて、
誰かが作ってるわけですね。
同じ形に沿って。
だから多分そこの2つの商品を本当に並べると面白いと思うんですけど、
そういう展示も一度やってみたいな。
面白いですね。すごい実験的ですね。
実験的なやつ、それはちょっと今口に出して、えみこさんには平安してないですけど、
えみこさんの作品を見ると、いつも並べて展示したいなと思います。
そういう工芸品関係。
似たような工芸品多いんですよ。
今回出展される小林俊也さんがデザイナーの小林俊也さんが作られたバンブーだけで作られたバンブーの椅子があるんですよ。
カゴみたいな状態の。
それもやっぱりえみこさんの作品と形がすごく似てるんで。
こっちはデザインで、アートではないけどアート寄りのデザイン商品。
でも機能はすごいしっかりしてる。座るものとしての。座りやすいので。
それとこのアートはどう違いがあるの。
形とか素材とかすごい違うもの。
全く別物っていうね。
今回もこういうお題で展示できたらいいですかね。
面白いと思います。
多分同じような感じのものがいっぱい出てくると思います。
デザイナーさんもアートのインスピレーションをもらっている人もいるし。
逆にアーティストの人がやっぱり売らなきゃいけないんで。
アート作品も依頼が来ると依頼主に沿って作ったりするんで。
大きさとか変更したりカラーバリー変えたりしますし。
特に彫刻とかは。
そうなってくるとあまりデザインとかはない感じになってきますね。
なるほどね。
常にこういう疑問を投げてみんなで考える状況を提案していくっていうのはイベントとして面白いかなと思います。
そうですね。
簡単に答えが出ないっていうところが面白さかなと思いますね。
そこが面白いですね。
それは多分私たちが答えを伝えるわけではなくて。
受け取り手が答えを自分で出すものじゃないかなと思います。
そういう考えってやっぱりちょっとアートよりかな。
答えはあなたにありますっていうのはちょっとアートよりの考えかなとは思います。
なるほど。
そっか。
今のにちょっとだけ付け加えてみますと、眉の形っていうことね。
眉の形ってやっぱりいろんなデザイナーでもいいしアーティストでもいいんですけれども。
比較的使われやすい形かもしれないと思うんです。
っていうのもやっぱりフラワーデザインの世界でもそういう眉系のものをそれこそ素材を変えて季節ごとに素材も変わってきますし、
お花だけではなく薄く咲いた竹を使ってみたりとか、ストローを使ったりとか、それでベース作りをしてその上に花を混ぜる人もいればいなかったり。
それは本当にデザイナーごとに全然違う表現があると思うんですが、
やっぱりそのある種の表現するものとして選ばれる一つのタイプの形かなという印象はありますね。
すごいですね。誰か美術館で眉玉をテーマにして企画して、計画展とか組んだら結構できそう。
いろんなの出てきそう。
いろんなデザイナーがいろいろな素材でやると面白いでしょうね。
なんで眉玉の形態なのって、人間はなんで眉玉の形態に惹かれるのってね。
面白い。
以前出展してくれた有田新平さんのスイリー玉も結構そういう。
あれも眉玉。
ヘルコさんの作品も昔の木を使ったのはあれに近いかな。
でももっともっとパワフル。
やっぱり有馬さんの作品は有馬さんが丸い感じのまろやかな人だから、おっとりとバーってした形だったけど、
そこにね、やっぱりアーティストの性格が出てきますよね。表現がね。
でも眉玉ってことでは一緒ですよね。
そうですね。
米田さんの昔の作品は別に眉玉っていう形。
じゃないですね。眉玉ではない。
素材も違うし、形も違うしってことなんですね。
そうですね。眉玉ではなかった。
でも有馬くんさんのも眉玉だけじゃなくて、ちょっとぴったんこのままって、白がある感じになるかも。
なんかいろいろありますね。
ちなみになんかうちにあるのは、見えるかな。
見えた。見えたよ。あそこにかかってる。いいですね。
眉玉です。
いいな。
眉玉です。
これはアートをあんまり興味ない人も、これは欲しいっていう人が多いですね。
そうでしょうね。なんか難しくないじゃないですか。
そうですね。なんか感じるでしょうね。
皆さんね。面白い作品だと思います。
なるほど。ありがとうございます。
じゃあ次はしおちゃんにもぜひお話をお伺いしたいんです。
関修和紙さんのことをお尋ねしていいのかな。
去年の展示についてということですかね。
そうですね。去年。
オランダのアカデミーの資質がよく出てると思う。やっぱりデザインがアートよりっていうのは、オランダだからじゃないかな。だよねきっと。
そうですね。和紙エクスプロラトリーの展示を実現した4人はみんなデザインアカデミーの卒業生で、
だからやっぱりそういったコンセプチャルな考え方とか、社会問題に対してデザインで解決するみたいなところがすごく強い。
あとそれをものづくり、何かをものとかビジュアルに落とし込んで、それを出していくっていうのがすごく強いデザイナーたちなので、
彼らいろいろとショーも、若手デザイナーのショーもあてたりとするような。
そうなんですね。
今後注目、要注目の若手デザイナーたちです。
その4人組の中に日本の方もいらっしゃいましたもんね。
そうですね、みのしなさんがいらっしゃいます。
この間日本でも展示されてましたけれども、一緒にコラボレートしているパウリングフィールドと一緒にデザインリサーチも展示していました。
そうなんですね、なるほど。面白かったですよね。
和紙のセクションの中で紙をいろんな折り方して、いろいろ折って、
いろんなサーフェクステクチャーを変えて見てみるっていう。
あれも面白かった。
あとそういった透け具合とか、もともとデザイナーのユナスアルトハウスっていうドイツ人のデザイナーなんですけども、
彼は2019年にMUNO JAPANのアーティストインレジデンスを初めて実施した時に関州橋に滞在、実際に夏に滞在して、
そこで新しいプロトタイプを作って、それが障子っていうかパーティションみたいなところに、紙自体、和紙自体に電気を通す材料を入れ込んで和紙にして、
それでタッチパネルのように、人が触ると色が発するっていうものを作って、パーティションを作って、それをさらにスケールアップ、新しいデザインを関州橋さんと一緒にコラボレーションして作ったりとか、
それをダーチデザインウィークで展示したりとか、やっぱり関州橋とか島根とかのそういった文化だとか、
実際にミニシムで体験しているので、そういった生き方もものづくりに反映されているし、そういったのがもしかしたら今後の未来の生活にあるべきなんじゃないかみたいな形で、4人で生きとおぼうして。